MAツールと連携できるシステムとは?連携のメリットや注意点も解説

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  • マーケティング業務を自動化できるMAツールは、他のシステムとAPI連携が可能である
  • MAツールと連携できるシステムには、CRM・SFA・DMP・CDPなどがある
  • ツール連携で情報共有を迅速化でき、システム間のデータ移行が正確に行えるようになる

マーケティング業務を自動化できるMAツールは、他のシステムとAPI連携できます。連携により、社内における部門間の情報共有の迅速化や正確なデータ管理・分析などが可能になります。本記事では、MAツールと連携できるシステムや連携のメリット、注意点を解説します。

目次

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  1. MA(マーケティングオートメーション)ツールとは
  2. MAツールと連携できるシステム
  3. MAツールと他システムを連携するメリット
  4. MAツールと他システムを連携するデメリット
  5. MAツールと他システムの連携に関する注意点
  6. まとめ

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは

MAツールとは、「マーケティングオートメーション」の略語で、新規顧客獲得における一連のマーケティング施策などを一元管理するツール・システムを指します。

見込み客の獲得・育成や、顧客情報の管理など、マーケティングで必要な一連の業務を管理・効率化・自動化できます。また、MAツールのAPI連携によって、他のシステムと連携することが可能です。

MAツールでAPI連携ができれば、情報共有の迅速化や正確なデータ管理・分析などが可能になります。

MAツールとは?機能やメリット・デメリットと選び方を解説

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング活動を可視化し自動化できるツールを指します。本記事では、マーケティングに伴う作業を効率化してくれるMAの主な機能やシステム導入によるメリット・デメリット、導入の際に選ぶポイントを解説します。

API連携とは

API連携とは「Application Programming Interface」の略語で、複数のプログラムを繋ぐ接続部分といった意味があります。API連携を使用すれば、複数のシステムやアプリケーションなどを簡単に連携させることが可能です。

そのため、API連携によって簡単に機能の拡張ができたり、データ共有ができるようになるのがメリットです。また、API連携によってコストの大幅な削減が行えるのも利点です。

自社で複数のシステムを構築するのは、設計・開発などに多額の費用や労働コストがかかります。しかし、API連携によって他システムを簡単に利用できるようになれば、開発にかかるコストが必要ありません。その結果、大きなコストの削減に繋がるでしょう。

MAツールと連携できるシステム

MAツールと連携できるシステムは、主に以下の7種類が挙げられます。ここからは、それぞれのシステムの特徴と、MAツールと連携すれば何ができるようになるのかについて、具体的に解説します。

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CRM

CRMとは、「Customer Relationship Management」の略語で、顧客情報を一元管理できるシステムです。顧客の名前・住所・性別などの基本情報から、購買履歴・コミュニケーション履歴・行動データなどを一元管理できるシステムです。

MAツールでは、見込み客の獲得・育成や、顧客情報の管理などを行いますが、CRMの蓄積した顧客情報を素早く連携できることによって、より顧客に合ったアプローチが可能になります。

例えば、顧客の購買履歴や行動履歴を基に、DMなどを用いた見込み客の育成が可能です。このように、CRMの顧客情報と連携することで、ユーザーそれぞれの情報を活かしたマーケティングを行え、顧客満足度の向上やリピーター確保などに期待できるでしょう。

SFA

SFAとは、「Sales Force Automation」の略語で、営業活動を支援するツールです。顧客情報の管理・案件の進捗状況・行動情報などを一元管理でき、どのように営業活動が行われているかを可視化して管理できます。

MAツールとSFAを連携させることで、営業部門で収集した情報を迅速にマーケティング施策に活かすことができます。SFAツールは、スマートフォンなどのアプリで簡単に操作できる製品も多く、リアルタイムで営業の進捗状況が確認できるのがメリットです。

また、MAツールの顧客の行動履歴などを営業部門が把握できれば、どのようなことに興味があるのか事前に把握することができます。このように、MAツールとSFAの連携によって、スピーディで確度の高い営業やマーケティングを行えるのがメリットです。

DMP

DMPとは、「Data Management Platform」の略語で、インターネット上のマーケティングに必要なデータを一元管理できるプラットフォームです。

DMPは、Webサイトにおける顧客の行動履歴・購入履歴・属性データなどのさまざまな情報を一元管理できるため、ユーザーに合ったマーケティング施策を実施できる特徴があります。

例えば、MAツールとDMPを連携すると、Webサイトを離脱したユーザーに向けて再度アクセスを促すためのバナー広告を表示することができます。DMPが蓄積したデータとMAツールのデータの活用によって、成約率が高い経営戦略を打ち出すことが可能です。

CDP

CDPとは、「Customer Data Platform」の略語で、顧客それぞれの属性や行動データを管理できるプラットフォームです。CDPを利用していない場合では、複数のデータを別々のシステムやデータベースで管理する場合が多い傾向にあります。

しかし、MAツールはマーケティングツールであるため、解析機能や他ツールとのデータ共有などに課題が残るケースも少なくありません。

このような場合において、CDPとの連携で他のシステムやデータベースの情報を統合することができます。その結果、別々で管理する手間を減らすことができ、より具体的な顧客像を可視化できるのがメリットです。

MAツールとCDPの連携によって、さまざまなデータの収集・管理・統合を長期的に行うことができるため、具体的な経営戦略を打ち出すことが可能になるでしょう。

名刺管理ツール

名刺管理ツールとは、紙の名刺をデータ化して一元管理するシステムです。データ化した名刺の情報は、会社・部署・役職などで管理されるため、名刺の情報が把握しやすくなり、営業活動の効率化などが期待できます。

MAツールと名刺管理ツールを連携すれば、取得した名刺情報を正確にMAツールに移行することができます。対して、MAツールのみで名刺情報を管理するには、直接手入力を行わなければならず、人的ミスが発生しやすいです。

名刺管理ツールと連携できれば、画像の読み取りデータをそのまま管理することができるため、正確なデータの蓄積ができるようになります。

ただし、名刺管理ツールの製品によっては読み取り精度が低いものがあるため、読み取り精度に関しては必ず確認しておきたいポイントです。

チャットシステム(チャットボット)

チャットシステム(チャットボット)とは、Webサイトなどのインターネット上で、ユーザーとチャット形式でコミュニケーションがとれるシステムです。ユーザーが会話のように運営側とコミュニケーションを取れるため、顧客満足度の高いコンテンツを提供できます。

チャットシステムは、24時間稼働しているため、顧客がいつでも行動を起こしやすいという特徴があります。そのため、顧客の行動パターンやニーズを収集しやすいのがメリットです。

チャットシステムとMAツールを連携することで、チャットシステム上の情報や行動パターンなどのより細かい情報をマーケティングに活かすことが可能です。

ウェビナーツール

ウェビナーツールとは、「Web」と「セミナー」を合わせた造語で、Webセミナーやオンラインセミナーなどを配信するツールです。

ウェビナーツールでは、開催者側の発言などの操作・質疑応答やアンケートなどを実施することが可能で、手軽に質の高いセミナーを実施することができます。

ウェビナーツールで得られた参加情報やアンケート結果などをMAツールと連携すれば、見込み客の抽出ができ、顧客に対する効果的なアプローチが行えるでしょう。

MAツールと他システムを連携するメリット

MAツールと他システムを連携することによって、さまざまなメリットがあります。これらにより、マーケティング業務を効率化できたり、情報共有を迅速化できたりすることが期待できます。

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マーケティング業務を効率化できる

MAツールと他システムと連携できれば、マーケティング業務を効率化できます。あらゆるデータを一箇所で管理できるため、それぞれのツール単体で情報を管理するより業務が効率的になります。

例えば、MAツールとDMPツールが連携することで、システム間で素早く共有ができます。DMPツールの訪問数などの効果測定結果を、素早くMAツールに連携でき、マーケティング戦略に活かすことが可能となります。

このように、システムの連携によって人が行う作業を効率化することで、マーケティングのPDCAサイクルを加速できるのがメリットです。

部門間における情報共有を迅速化可能

MAツールと他システムを連携できれば、情報共有を迅速化できるのもメリットです。例えば、部署ごとに異なるツールを使用している場合でも、連携によって情報共有が迅速にできます。

企業では、さまざまな部門や部署があり、数が多いほど部門間の情報共有が非常に困難です。しかし、スムーズに連携が行える環境が整っていれば、効率的なマーケティング施策の実行やPDCAサイクルの見直しなどが簡単に行えるようになります。

ミスの削減で正確なデータ移行が行える

MAツールと他システムの連携では、自動同期によってデータを正確に移行することができます。仮に連携機能がない場合、データを各システムに手入力する必要があり、入力ミスなどの人的ミスが起こりやすいのが課題です。

例えば、名刺管理ツールでは画像データ認識機能により、データを正確に読み取ることができます。このデータをMAツールと連携すれば、読み込んだデータを正確に取り込むことが可能です。また、入力などの作業の手間を減らすことができるのもメリットです。

リアルタイムな把握で機会損失を防ぐ

営業活動やマーケティングにおいて、市場の動きを把握しておくことは企業の利益にも直接関係します。MAツールと他システムの連携を行えば、顧客ニーズの変化やトレンドの動きをリアルタイムで早く収集し、適切なタイミングでアプローチを行うことができます

その結果、企業の大切な売上拡大に繋がり、機会損失の発生を防ぐことも可能です。なお、リピート顧客を増加させるためにも、迅速な対応が行えることは、顧客満足度の向上といった将来的な大きなメリットにも繋がります。

精度の高い分析や検証が可能になる

MAツールと他システムの連携によって、精度の高い分析や検証が可能になります。それは、MAツールに蓄積されたデータと他システムに蓄積されたデータをより多くの情報で分析・検証することができるからです。

これにより、顧客それぞれに合った方法でアプローチすることができます。ターゲットに関する多くの情報を収集・分析することで、営業戦略や販売戦略などより精度の高いマーケティングを行えるでしょう。

MAツールと他システムを連携するデメリット

MAツールと他システムの連携によって複数のメリットを得ることができますが、利便性が上がる一方でデメリットも存在します。例えば、連携を行うということは複数のシステムを同時に利用することを意味し、その分管理の項目は多くなります

つまり、MAツール以外のシステムに慣れていない状態でMAツールを導入・連携すると、かえって利便性が低下することも考えられます。そのため、まずは他システムの運用に慣れてからMAツールとの連携を行うのがおすすめです。

また、連携できると説明されているMAツールでも、なかには連携はできても情報の統一化は自身で行わなければならないものもあります。

具体的には、MAツールとCRMを連携した際、どちらかの情報が古かった場合には片方の情報が正しい情報として参照されてしまいます。したがって、顧客情報の登録においては統一化した方法を採用し、情報の整合性に関しても十分に注意する必要があります。

このように、MAツールと他システムの連携は便利である反面、連携による影響に関しても留意しなければならない点はデメリットといえるでしょう。

MAツールと他システムの連携に関する注意点

MAツールを他システムと連携する際は、サーバー障害やシステム選定などに注意が必要です。ここでは、MAツールと他システムの連携に関する注意点について解説します。

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サーバー障害のリスクがある

MAツールと他システムを連携する際、サーバー障害のリスクがあります。連携先のサーバーにトラブルがあった場合、データが取得できなくなる可能性があり、一定期間MAツールを正常に利用できないことがあります

例えば、インターネットを経由して連携するAPI連携の場合は、提供元のサーバーなどにトラブルが発生した場合、自社でトラブル対応ができません。

また、MAツールと他ツールをAPIで連携する際は、サーバー間でデータ共有することになります。これらは情報漏洩やウイルス感染などにも繋がるため、適切な対策を行うにはセキュリティ性が高い製品を選ぶことが大切です。

データが重複することがある

MAツールと連携したツールのデータ共有の際、誤記によってデータが重複する可能性があります。1つのシステムで誤記があった場合、他の連携するシステムにそのままデータが移行されてしまいます。

例えば、同一人物でも漢字の表記が違う場合、別人として登録されてしまう可能性があり、注意が必要です。別々に登録された場合、分析する際に情報が不足してしまい、データを最大限に活用できなくなってしまいます

データの重複を防ぐ際には、異なるデータを1つにするクレンジング作業が必要になります。したがって、MAツールと他システムを連携する際は、クレンジング作業などを定期的に行う必要があることを理解しておきましょう。

連携できないシステムもある

MAツールの製品の中には、他システムと連携できないものもあります。MAツールを導入しても、既存のシステムと連携できなければ、データ共有・活用ができなくなってしまいます。

そのため、MAツールを選ぶ際は、連携したいツールと連携できるかを必ず確認することが重要です。また、今後利用する可能性があるシステムもリストアップしながら、できる限り全てに対応できる製品を選ぶと良いでしょう。

連携するデータを明確にしておく

さまざまなシステムを利用している場合は、MAツールとどのツールと連携させるかも明確化しておきましょう。全てのデータを連携させることも可能ですが、その場合はデータ整備やシステムの負荷が大きくなってしまいます

よって、さまざまなツールを効果的に活用するために、事前にどのシステムと連携させるか、どのように活用するかを計画しておきましょう。

まとめ

MAツールとは、新規顧客獲得におけるマーケティング業務を自動化できるシステムです。MAツールのAPI連携によって、さまざまなシステムと連携することができます。

MAツールと連携可能なシステムとしては、CRM・SFA・DMP・CDP・明確管理システムなど、さまざまなシステムがあります。連携によってシステム上の多くのデータの共有が迅速化でき、正確なデータ管理・分析などが可能になります。

また、精度の高い分析や検証ができることで、顧客に対してより効果的なアプローチが可能です。ただし、サーバー障害やデータ重複などのリスクもあるため注意が必要です。

本記事を参考に、MAツールと他システムとの連携のメリットや注意点について理解した上で、導入を検討してみてください。

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