MAツールの費用相場とは?無料のMAツールの注意点や選び方も解説
Check!
- MAツールの導入には、主に初期費用・月額料金・コンサルティング費用などがかかる
- 無料のMAツールでは、有料版と比べて機能やサポート体制に制限がある場合が多い
- MAツールは価格の安さだけで選ばず、自社に必要な機能があるかなどを確認して選ぶ
MAツールとは、マーケティング活動を効率化できるツールのことです。しかし、MAツールの導入を検討した場合に気になるのはコスト面・利用料金です。本記事では、MAツールに関する費用相場や無料のMAツールの注意点、MAツールを選ぶ際のポイントを解説します。
おすすめ記事
MAツールとは
MAツールとは「マーケティングオートメーションツール」の略称であり、マーケティング活動の効率化を目的として作られたものです。
見込み客の情報管理をはじめ、メール配信などによるアプローチやホームページの作成など、MAツールはマーケティングに関するあらゆる作業を効率化・自動化させるための機能を備えています。
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング活動を可視化し自動化できるツールを指します。本記事では、マーケティングに伴う作業を効率化してくれるMAの主な機能やシステム導入によるメリット・デメリット、導入の際に選ぶポイントを解説します。
MAツールの費用相場
MAツールの導入を検討するにあたって、懸念点となるのが費用面です。MAツールにかかる主な費用としては、「初期費用」「月額料金」「導入コンサルティング費用」「運用コンサルティング費用」の4つが挙げられます。それぞれの相場について、詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
MAツールの費用相場
初期費用
初期費用とは、システムを導入する際などに初めに1度だけ投入するまとまった費用を指します。
MAツールを導入するための初期費用の相場は、ライセンス料やカスタマイズにかかる料金などで、およそ200万円~500万円といわれています。金額の幅が大きいのは、主にカスタマイズ内容の相違によるものです。
また、導入にはシステムのカスタマイズ及びデータの移行、従業員への使用方法の指導などで約3ヶ月~半年ほどの準備期間を要します。
月額料金
月額料金とは、初期費用とは別にシステムなどの利用期間中に毎月支払っていく代金のことです。MAツールを導入した場合の月額料金は、少なくとも10万円~が相場といわれており、高額のものだと数十万円かかる場合もあります。
ただし、MAツールのなかには買い切りタイプのものもあります。このタイプを購入する場合にかかるのは初期費用のみで、月額料金は発生しません。
導入コンサルティング費用
導入コンサルティング費用とは、MAツールを実業務に採り入れる仕組みを築いたり、自社の活動に合ったカスタマイズを遂行したりするためのアドバイスや、作業を専門家へ依頼する際にかかる料金です。
このように、MAツールの受け入れ体制を円滑に整える手助けをしてくれる導入コンサルティングですが、その一般的な相場は数十万円~であるといわれています。
MAツールの仕組みや使い方に詳しい社員がいない場合には、費用はかかったとしても導入のためのコンサルティングを依頼するのが無難です。
運用コンサルティング費用
運用コンサルティング費用とは、導入したMAツールをより効果的に使い続けるためのアドバイスを専門家から得るのにかかる料金です。月額数万円~が相場とされています。
便利なMAツールも上手く使いこなすことができなければ、その価値は半減してしまいます。よって、そのような事態を発生させないように、未経験の場合は特に運用コンサルティングを利用することをおすすめします。
しかし、運用コンサルティングの利用に毎月料金がかかるのはネックであるともいえます。そこで、利用中は積極的にアドバイスを受け、無事に使いこなせる自信がついたらサービスを外すというのも1つの方法です。
MAツールにかかる主な費用の相場
内容 | 相場 |
---|---|
初期費用 | 200万円~500万円 |
月額料金 | 10万円~数十万円/月 |
導入コンサルティング費用 | 数十万円~ |
運用コンサルティング費用 | 数万円~/月 |
無料で利用できるMAツールの注意点
MAツールは有料のものばかりではなく、中には無料で使用できるものもあります。ただし、無料のMAツールを利用する際は、機能と容量制限、カスタマイズ性やサポート体制などについて考慮する必要があります。それぞれの注意点について、詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
無料で利用できるMAツールの注意点
機能や容量に制限がある
無料のMAツールは利用者にとって大変魅力的なものですが、有料のツールに比べると機能や容量に制限のあるものが多いです。
無料のMAツールにおいて、実際に使用できるのは基本機能のみの場合がほとんどであるため、より高度な機能を求める企業にとっては物足りなく感じてしまう可能性が高いでしょう。
ただし、初心者にとっては機能が多すぎると逆に使いづらい場合もあるため、慣れるまでは無料版を利用するというのも1つの手です。
また、ツールによっては無料版と有料版とで分かれているものもあるため、まずは無料版で試してみて気に入れば有料版を購入するといった方法もおすすめです。
初めてでは使いこなせない
無料版のMAツールでは、有料版と比べて機能が制限されていることが多いですが、マニュアルなどの取扱説明書に関しても簡易的であることが多く、初めての利用では上手く使いこなせない可能性があります。
そのため、導入のしやすさとしては利点が大きい無料版のMAツールも、長期的な利用を考えると、カスタマイズ性や引継ぎなどのしにくさといった面からも、社内への浸透がしにくいといえるでしょう。
サポート体制が手薄な場合がある
無料のMAツールを利用するにあたって注意すべきもう1つの点は、サポート体制についてです。
無料のMAツールは有料のものに比べてサポートが手薄であったり、ツールによっては全く受けられなかったりといったケースも多いです。そして、海外向けであることも多く、日本語に対応していないものもあります。
また無料のツールには、急遽告知なくサービスが終了してしまうといったリスクもあります。仮に、サービス終了後は別のツールへ切り替える場合でも、新たなツールに慣れるまでにまた新たな時間を要することになります。
MAツールを利用するメリット
MAツールには無料のものもありますが、無料・有料どちらでもMAツールを利用することによっていくつかのメリットを得ることができます。例えば、人間による手作業・目視での確認作業や施策の立案が必要なくなることで、大幅な時間と費用の削減につながります。
特に、近年では国内全体で人手不足が深刻化しており、その反対に多様化する顧客ニーズへの対応が困難になっています。そのため、MAツールの活用によってマーケティングにも効果を発揮することは、企業の利益向上・存続に大きな影響を与えます。
また、ECサイトなどの普及により、顧客との直接的な対面などの機会が減少したことから、顧客一人ひとりのニーズを把握することも困難です。そこで、MAツールを利用することで適切なタイミングで顧客にアピールを行うことができ、アクションにつなげられます。
このように、顧客フォロー体制を強化・整備する面でも、MAツールを活用するメリットが大いにあります。
MAツールの選び方とポイント
MAツールを選ぶ際には、いくつかの選び方とポイントを知っておくと良いです。以下では、どのような点に注目すればよいのかについて、5つの観点からそれぞれ詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
BtoB向けかBtoC向けか
MAツールには、BtoB向けのものとBtoC向けのものがあります。BtoB及びBtoCは企業の取引形態を示す言葉で、BtoB(Business to Business)は企業同士の取引を、BtoC(Business to Customer)は企業から消費者への提供を指します。
MAツールにおけるBtoB向けとBtoC向けは、管理する顧客情報の数やチャネルの範囲、決済期間の長さなどにそれぞれ違いがあります。
BtoB向けのMAツールには、主に見込み客の育成を目的としたシステムが構築されています。一方、BtoC向けのツールには、より多くの顧客データを管理することが想定されています。
また、企業対企業のBtoBは承認にかかる人数が増えるため、BtoCに比べて決済までの期間が長くなる傾向にあります。BtoB向けとBtoC向けそれぞれの特徴を考慮しつつ、自社に合ったタイプのMAツールを選びましょう。
価格の安さだけで判断しない
MAツールの導入では費用が高額になりがちなため、少しでも安く抑えたいところです。しかし、価格の安さだけで決めてしまうと、せっかく導入したMAツールに使いたい機能が備わっていないなどのトラブルを起こす可能性があります。
そのため、予算についてはMAツールを使用する本来の目的と照らし合わせて、総合的に判断することをおすすめします。
自社に必要な機能が備わっているか
自社に必要な機能が備わっているか否かは、MAツールを選ぶ際に最も重要視すべきポイントであるといっても過言ではありません。
MAツールを使用してどんなことを行うか、そのために必要な機能は何かを検討して目的に合ったツールを選択しましょう。それにより、費用対効果の高いMAツールを手に入れることが可能になります。
他ツールと連携できるか
他のツールとの連携ができるか否かも、MAツールを選択する際のポイントの1つです。それは、MAツールを他のツールと連携させることによって、社内のデータをより効率的に管理できるようになるからです。
MAツール連携するのにおすすめのツールとしては、顧客関係管理システム(CRM)をはじめ営業支援システム(SFA)・データ管理基盤(DMP)・顧客データ基盤(CDP)などが挙げられます。
無料トライアルがあるか
MAツールを自社へ採り入れたいと考えても、十分な予算がなく躊躇してしまう場合もあります。その際は、無料トライアルがあるMAツールを選んで一定期間試してみるのもおすすめです。
また、予算が足りている場合であっても、MAツールを初めて導入する企業にとっては特に無料トライアルは心強い味方です。積極的に利用することで、自社にとって最適なMAツールを見極めましょう。
まとめ
MAツールは、マーケティング活動の効率化を目的として作られたものです。見込み客・顧客の情報管理やホームページの作成など、マーケティングに関する作業を効率化・自動化させるためのさまざまな機能を備えています。
MAツールを導入する際には、初期費用をはじめ月額料金・導入コンサルティング費・運用コンサルティング費といったように、まとまった費用がかかるのが一般的です。
ただし、MAツールには有料のものだけではなく、無料で使用することが可能なツールもあります。無料のMAツールには使える機能や容量に制限があったり、サポート体制が整っていなかったりといったデメリットがあるため、注意が必要です。
どのようなMAツールを選ぶか迷った際に注目すべきポイントとしては、「BtoB向けかBtoC向けか」をはじめ「他ツールと連携できるか否か」「無料トライアルの有無」などが挙げられます。
また、価格の安さだけで判断することなく、自社に必要な機能を見極めた上でより効果的なMAツールを選ぶことが非常に重要です。
この記事に興味を持った方におすすめ