人事評価システムの費用相場|無料システムの注意点や選び方も解説
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- 人事評価システムの費用相場は、導入形態(クラウド型・オンプレミス型)により異なる
- 初期費用や月額料金以外にも、保守費用や従業員への教育費用といったコストもかかる
- 無料の人事評価システムは、最低限の機能が揃っていれば問題ない中小企業におすすめ
人事評価システムの導入により、データ集計やフィードバックなどの業務を効率化できますが、明確な料金を提示していないシステムが多く、選定しにくいのが現状です。本記事では、人事評価システムの費用相場や内訳、無料の人事評価システムを利用する際の注意点などを解説します。
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人事評価システムとは
人事評価システムとは、人事評価を効率よく行うために使用するツールです。評価シートの作成やデータの分析、目標管理などを自動化できます。手入力や手動での分析などを行う必要がなくなり、効率よく人事評価を行えるのが特徴です。
また、人事評価に関するデータをシステム内で一元管理できるため、人材育成や配置の最適化を行えます。客観的な目線で社員を適切に評価するためにも、人事評価システムの導入を検討しましょう。
人事評価システムを導入するメリット
人事評価システムを導入すると、業務の効率化や客観的な目線による公正な評価が行えるといったメリットが得られます。また、従業員のモチベーション向上につながる点もメリットです。以下で、人事評価システムを導入するメリットを3つに分けて解説します。
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人事評価システムを導入するメリット
人事評価業務の効率化
人事評価システムを導入すると、人事評価業務の効率化が図れます。評価シートの作成・データ分析・目標管理などの業務を自動化できるため、人事担当者の負担を軽減すると共に業務の効率化を図ることが可能です。
自動化によって手入力や手作業の手間が省け、従来よりも短い時間でデータ管理が行えます。人事評価システムの導入で作業の自動化が図れると、手作業での入力によるミスや重複も事前に防げます。
公正な評価ができる
人事評価においては、公正な評価を行うことが重要です。しかし、人事担当者のみで評価を行う場合はどうしても評価者によって結果が異なったり、感情が入ったりしてしまうことがあります。一方で、人事評価システムで管理を行えば公正な評価が行えます。
自動でシステム内にデータを入力できるほか、人事評価における内容を一元管理できるため、登録されているデータをもとにしながら評価を行えます。
人事評価システムは評価項目や基準が明確であり、データ分析による評価が行える点も大きなメリットです。評価項目や基準については、自社で定めているものを事前に登録しておくことでシステム内に反映されます。
従業員のモチベーション向上に繋がる
人事評価システムを導入すると公平で透明性の高い評価を行えるため、従業員のモチベーションが向上しやすい点も大きなメリットです。人事評価は従業員の能力を評価し、結果をフィードバックすることで成長を促進させる目的もあります。
従業員の能力を正しく評価し、しっかりとフィードバックを行うことで従業員は自分の強みや弱みを知れるため、モチベーションが向上するとともに成長できます。公正な評価を受ければ、従業員は今までの仕事に対する達成感や納得感も得られます。
人事評価システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説
人事評価システムとは、人事評価業務に関するデータ管理や評価シートの作成を自動化できるシステムです。本記事では、人事評価システムをよく知らない方や導入を検討している方のために、人事評価システムの機能や選び方、メリット・デメリットを解説しています。
人事評価システムの費用相場
人事評価システムの費用相場は、提供形態によって大きく異なります。人事評価システムの提供形態は、主にオンプレミス型とクラウド型の2つです。ここでは、それぞれの提供形態における人事評価システムの費用相場を解説します。
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オンプレミス型
オンプレミス型の人事評価システムとは、自社内にサーバーを設置してシステムを導入・運用するタイプのものです。人事評価システムの中でも、オンプレミス型は費用が高額な傾向にありますが、自社の業務にあわせてカスタマイズしやすいのがメリットです。
費用相場は初期費用が100万程度、月額費用が10万円程度が目安です。初期費用にはサーバー費用やソフトウェアの導入費用などが含まれており、月額費用には保守費用やサポート費用などが該当します。
オンプレミス型の人事評価システムは自社内でセキュリティ対策を行うため、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクを防げます。また、自社内のサーバーを使うことで、サーバーダウンやシステム停止といったリスクを回避しやすい点も特徴です。
クラウド型
オンプレミス型は自社内にサーバーを設置して運用するのに対し、クラウド型の人事評価システムはインターネット上で提供されているのが特徴です。インターネット環境があれば基本的には場所を問わず、どこでも気軽に利用できます。
クラウド型の人事評価システムの費用相場は初期費用が0~50万円程度、月額費用が1~5万円程度です。初期費用にはサーバー費用などが含まれますが、クラウド型の場合はサーバーを設置する必要がないため、オンプレミス型と比較して費用が安価となります。
セキュリティ面やカスタマイズ性については、オンプレミス型より劣る可能性があるものの、クラウド型は初期費用やランニングコストを抑えたい企業におすすめです。導入も比較的簡単にできるため、オンプレミス型と比べて自社に合うほうを選びましょう。
人事評価システムに関する費用
人事評価システムの導入には、さまざまな費用がかかります。ここでは、「初期費用」「月額(年額)料金」「カスタマイズ・アップグレード費」「サポート・保守費」「教育費」に分けて、概要や詳細を解説します。
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人事評価システムに関する費用
初期費用
人事評価システムを導入する際は、最初に初期費用がかかります。初期費用は導入に関わる費用であり、オンプレミス型においてはサーバーの購入・ソフトウェアの導入・ハードウェアの導入・ネットワークの構築などが初期費用です。
一方で、クラウド型の人事評価システムの場合はシステムの導入費用や保守費用などが初期費用にあたります。オンプレミス型の初期費用は100万円前後と高額であり、システム導入の際に大きな費用が発生します。
クラウド型の初期費用は0~50万円であり、中には初期費用を無料としているシステムもあります。初期費用はクラウド型、オンプレミス型共にベンダーによって大きく異なるケースがあるため、予算に合うものを選ぶのがおすすめです。
月額(年額)料金
月額(年額)料金は、主にクラウド型の人事評価システムを利用する際にかかる費用です。月額や年額など一定の費用が定められており、利用している間は支払い続ける必要があります。基本の料金には、システムの利用料金・保守費用・サポート費用などが含まれます。
クラウド型の人事評価システムの費用相場は、月額1~5万円程度です。年額で支払うと割安になるプランもあるため、長く使いたい場合はチェックしておきましょう。
月額(年額)料金については、選ぶプランや使う機能によって大きく異なります。自社に必要な機能をしっかりと見極めた上で自社に合ったシステムやプランを選び、余計なランニングコストが発生しないように注意しましょう。
カスタマイズ・アップグレード費
人事評価システムを導入した後、カスタマイズやアップグレードを行う場合は追加で費用がかかります。例えば、オンプレミス型の人事評価システムを自社のニーズにあわせてカスタマイズした場合、新たな機能を開発するための費用が発生します。
また、新しいバージョンにアップグレードする際にも費用がかかります。クラウド型の人事評価システムの場合には、オプションによって新しい機能を追加する場合や、バージョンアップをした際に追加費用が必要です。
初期の機能では物足りないと感じる場合には、カスタマイズ費用やアップデート費用が後からかかってくることも覚えておきましょう。
サポート・保守費
人事評価システムを利用する際には、サポート・保守費もかかります。サポート・保守費とは、システムの運用やトラブル対応などにかかる費用です。例えば、システムの稼働状況を監視したり、障害発生時の対応を行ったりする際には保守費用がかかります。
また、システムの不具合を修正したり、新機能を追加するなどのアップデートを行ったりする際には、保守費用やサポート費用が必要です。
オンプレミス型は自社でシステムを運用するためサポート・保守費がかかる一方、クラウド型はシステムの運用は提供元が行うため、サポート・保守費が利用料金に含まれているケースも多いです。ただし、別途でかかるケースもあるため、事前の確認がおすすめです。
教育費
そのほか、システムの操作方法を従業員に教える教育費もかかります。人事評価システムは導入した瞬間に最大限活用できるわけではなく、正しく活用するためには従業員に使い方を覚えてもらわなければなりません。
使い方を教えるためには研修期間や研修費用が必要となるため、システム導入の際にかかる費用としてしっかり用意しておきましょう。
無料で利用できる人事評価システムの注意点
人事評価システムの中には無料で利用できるものもあり、小規模企業におすすめです。ただし、いくつかの注意点があり、中規模企業や大企業には不向きな可能性があります。以下のポイントに注意し、問題がないか加味した上で導入を検討するのがおすすめです。
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無料で利用できる人事評価システムの注意点
機能・人数に制限がある場合がある
無料で利用できる人事評価システムは、利用できる機能や人数に制限がある場合があります。有料のシステムに比べて機能が制限されているケースが多く、評価項目や基準のカスタマイズ機能が制限されていたり、データ分析機能が搭載されていなかったりします。
機能が制限されていると、自社のニーズに合った評価を実施できない可能性があります。また、利用人数が制限されていると大企業での導入は困難です。「評価者数5人まで」「従業員数100人まで」といった制限が設けられているケースもあるため、注意が必要です。
データ保存やサポートについて確認する
無料で使える人事評価システムを利用する場合は、必ずデータ保存やサポート体制を確認しましょう。無料のシステムはデータの保存量や期間、サポートが制限されている場合があるため、企業によっては十分な効果が得られない可能性があります。
例えば、「1ユーザーあたり100MBまでのデータしか保存できない」「1年間のデータしか保存できない」といった制限が設けられているケースがあり、基本的には長期間の保存や大容量の保存には向きません。
また、トラブルが発生した際に電話やメールによるサポートが受けられない場合があります。システムエラーやトラブルからの復旧が遅れると業務に支障が出るケースもあるため、サポート体制については十分に確認しておくのがおすすめです。
費用対効果を考慮する
無料の人事評価システムを導入する際は、費用対効果を考慮しましょう。人事評価システムの導入によって得られる効果を検証すると、場合によっては有料版のシステムを導入した方が費用対効果が高くなります。
システムの導入によって削減できる工数や効率化できる業務内容を確認し、費用対効果を計算した上で無料の人事評価システムを導入するか検討するのがおすすめです。思った以上の費用対効果が得られないときは、有料版の導入も検討しましょう。
人事評価システムを選ぶ際のポイント
人事評価システムには多くの種類があるため、自社に合ったものを選んで導入する必要があります。費用以外にも、連携性・操作性・セキュリティ面・サポート体制を確認しながら、自社の体制や導入目的に合うものを導入するのがおすすめです。
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人事評価システムを選ぶ際のポイント
自社の体制や導入目的に合っているか
自社に合う人事評価システムを選びたい場合は、自社の体制や導入目的に合っているか確認することが非常に重要です。例えば、複雑な評価制度を設けたい場合には、評価項目や基準を多く設定できるようなシステムを選ぶ必要があります。
性能によってシステムの導入費用や利用料金も大きく異なるため、自社の予算も加味しながら導入を検討しましょう。
既存システムと連携できるか
人事評価システムは、既存のシステムと連携させることでより便利に運用できます。そのため、システム導入の際には自社で既に使用しているシステムと連携できるかどうかを確認するのがおすすめです。
例えば、会計システムなどの既存システムと連携できると人事情報と財務情報を一元化でき、データの重複入力や入力ミスを防ぐことができます。
扱いやすい操作性か
せっかく人事評価システムを導入しても、使い勝手が悪ければ最大限の効果が発揮できません。そのため、システム選びの際は担当者の使いやすさにも注目しましょう。操作性の良いシステムであれば教育費なども削減でき、短時間で運用を開始できます。
操作性を確認したい場合には、無料トライアルの利用がおすすめです。無料トライアルでテスト運用を行えば、使いやすいかどうかを事前に確認できます。
セキュリティ対策が万全か
人事評価システムは、従業員の個人情報や評価結果などの機密情報を扱うシステムです。そのため、セキュリティ対策が万全でないと、情報漏洩や改ざんが行われるリスクがあります。個人情報や評価結果の漏れを防ぐためにも、セキュリティ面に注目しましょう。
サポート体制が充実しているか
人事評価システムを選ぶ際は、サポート体制にも注目しましょう。サポート体制については、サポートの範囲・問い合わせ方法・サポート対応時間を確認しておくのがおすすめです。また、サポートの充実度によって費用が変わるケースもあります。
サポート体制が充実していない場合、何かトラブルがあった際に業務に大きな支障が出てしまうため、必ず事前に確認しましょう。
人事評価システム導入時の注意点
導入する人事評価システムが決まったら、システムを導入する際に把握しておくべき注意点を確認しましょう。把握せずに導入すると、思うように運用開始できない場合があります。
運用開始までの期間に余裕を持たせる
人事評価システムを導入する際は、システムの運用開始までの準備期間に余裕を持たせましょう。従来の紙による人事評価を行っていた企業の場合、評価の工程が大きく異なります。
今までの人事評価を見直し、改善したものをシステムに反映させなければならず、見直しや改善に時間を要します。
また、システムを扱う従業員がシステムに慣れるまでに時間がかかります。導入した当日に本格的に運用開始することは困難なため、人事評価を行う時期から逆算し、余裕を持って導入しましょう。
従業員の不満に真摯に対応する
人事評価システムの導入により大きな変化がある場合、不満を感じる従業員がいる可能性があります。あまりにも変化が大きい場合、慣れ親しんだ工程の変化は受け入れがたく、できれば避けたいと考えるのも無理はありません。
しかし、人事評価システムは公平な評価が行えるなど、全従業員にとってのメリットがあります。システム導入により得られるメリットや、変化に対する対応などを丁寧に説明し、不満を取り除くよう努めましょう。
まとめ
人事評価は社員の成長やモチベーション向上に欠かせないものですが、全てを人の手で行うとなると公正な評価が行えない可能性があります。また、手入力の場合はミスや重複が発生するケースもあり、人事担当者の負担も大きくなってしまいます。
人事評価における業務を効率化したい場合には、人事評価システムの導入がおすすめです。人事評価システムにはクラウド型とオンプレミス型があり、それぞれかかる費用が異なります。ぜひ本記事の内容を参考に、自社に合ったシステムの導入を検討しましょう。
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