コンポーネント型ERPとは?特徴やメリット・デメリットも解説
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- コンポーネント型ERPとは、必要な業務システムだけを組み合わせて導入できるERP
- 自社の成長段階や予算に合わせて、低コストから導入できるのがメリット
- システムを追加していくうちに機能が重複してしまうこともあるので注意する
コンポーネント型ERPとは、自社に必要な業務システムだけを選択し組み合わせて導入できるERPのことです。自社の成長段階や予算に合わせた利用ができます。この記事では、コンポーネント型ERPのメリット・デメリットや他の種類のERPとの違いなどを解説します。
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コンポーネント型ERPとは
コンポーネント型ERPとは、コンポーネントという単品の業務システムの中から、必要なものを選び、組み合わせて使うERPで、コンポーネント型パッケージとも呼ばれることもあります。
複数の機能を統合した業務システムであるERPの中でも、大規模な統合型ERPではなく、コンパクトなコンポーネント型ERPは取り入れやすく注目を集めています。
一度に導入せずに必要なコンポーネントだけを利用できるため、特定の部署だけトライアルで利用してみるなど、スモールスタートできるのがポイントです。
コンポーネント型ERPのメリット
コンポーネント型ERPを利用することで、さまざまなメリットが得られます。必要なシステムだけを導入することができるため、コストを抑えられるといった効果があります。以下で具体的に解説します。
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コンポーネント型ERPのメリット
必要なシステムだけを導入できる
コンポーネント型ERPは、生産・受注・会計・総務など、各業務の中から必要なシステムだけを導入できるのがメリットです。そのため、自社の成長段階や予算などに合わせて必要な業務システムだけの導入が可能で、段階に応じて追加できます。
一度に大規模なERPを導入すると、自社には合わない業務システムもあり、活用しきれない状態になると負担になりかねません。必要な機能を必要なタイミングで導入できるため、自社に合った業務システムを導入しやすくなります。
コストを抑えられる
大規模なERPを一度に導入すると、初期費用や維持費が大きくかかります。しかし、コンポーネントERPの場合は、必要なシステムだけを導入するため、初期費用や維持費が抑えられます。
そのため、必要な部署だけ取り入れて段階的に各部署に拡張していくといったスモールスタートを切れるのがポイントです。大規模なERPは、不要な業務システムもあり、自社に必要のない機能も存在する可能性もあるため、その分無駄なコストもかかります。
コンポーネント型ERPのデメリット
コンポーネント型ERPの場合、必要なときに必要なシステムを導入できるといったメリットがありますが、コンポーネント追加の仕方によっては、システムが複雑化してしまうデメリットが発生します。
古いシステムと新しい機能が混在すると、内部がパッチワーク化し、内部構造が複雑になり把握しきれなくなるため、システム障害の問題点が不明になったり、メンテナンスに時間がかかったりする要因になります。
また、コンポーネントの追加に発生するコストだけでなく、こういったシステム障害が発生した場合のサポート料金もコストが増加する要因のひとつです。
その他の種類との比較
ERPには、コンポーネント型のほかに、統合型・業務システム型・業界特化型・アプリケーション型などの種類があります。
一般的に多くの企業が導入しているのが統合型ERPですが、一部の業界や業務だけに特化したものや一元管理できるタイプ、自社の業務体形に合わせて柔軟にカスタマイズできるアプリケーション型などがあります。
以下では、ERPの種類と簡単な特徴を表にまとめています。
ERPの種類 | 特徴 |
---|---|
統合型 | 基幹業務に必要なシステムがひと通り搭載されているもの |
業務システム型 | 特定のシステムの一元管理を行うもの |
業界特化型 | 特定の業界に特化したもの |
アプリケーション型 | 機能やアプリを自由に選択しカスタマイズできるもの |
コンポーネント型ERPならマネーフォワード クラウドERP
さまざまなコンポーネント型ERPがありますが、導入するならマネーフォワードクラウドがおすすめです。会計・人事労務に関わるさまざまな業務を自動化するため、業務の効率化に繋がります。
企業の成長に合わせて、必要なサービスを自由に組み合わせて利用できます。また、クラウド型なので、インターネット環境さえあればどこでも利用できるため、テレワークにも対応することが可能です。
システムの導入や運用までの期間がかからず、低コストであることも、多くの企業から評価を得ている理由のひとつです。
ERPシステムを選ぶときのポイント
ERPシステムを選ぶ際は、特に重要なポイントでシステムを絞り込んでから、詳細なポイントによる比較検討を行うのがおすすめです。ここでは、比較検討時に重要なポイントについて詳しく解説していきます。
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ERPシステムを選ぶときのポイント
自社の業務に適しているか
ERPは、業務の効率化や課題の解決といった目的を達成するためのシステムです。そのため、自社の業務に適しているかどうかを確認して導入する必要があります。
具体的には、導入の目的や業界特有のニーズなどに合わせて必要な機能をリストアップし、その機能を有しているシステムを選びましょう。
また導入形態も、ベンダーが提供するインターネット上のシステムを使用する「クラウド型」と、自社内にサーバーを立てERPシステムをインストールして使用する「オンプレミス型」があります。
どちらの導入形態が自社の業務や勤務形態に合っているか、検討して適切なほうを選びましょう。
費用対効果は適切か
ERP導入による費用対効果が適切であることも重要です。コストをかけて多機能なシステムを導入しても、使いこなせなければ効果を発揮できません。自社の規模や予算と、必要な機能のバランスを考えることが大切です。
またERPの導入は初期だけでなく、継続的な使用も考慮しましょう。オンプレミス型は初期費用が大きくなり、クラウド型は月々または毎年継続的に費用が発生します。長期的な視点での費用対効果を評価することも必要です。
セキュリティ対策は万全か
ERPシステムには、企業の基幹業務に関わるさまざまなデータが集約されています。そのため、サイバー攻撃が発生した場合の被害が深刻になります。また、外部からの攻撃だけでなく、内部の従業員による不正な閲覧やデータの取得などのリスクもあります。
ERPシステムが保有するデータを保護するためには、セキュリティ対策が充実したシステムを選ぶことが重要です。自社でセキュリティポリシーを定めている場合は、ポリシーに則った運営が可能かどうかも確認しましょう。
サポート体制は充実しているか
ERPシステムの導入を検討する際は、ベンダーによる導入支援や運用フォローの有無などを確認しましょう。使用中に操作に関する疑問が生じた場合や、予期せぬトラブルが発生した場合には、サポートを受けることで早期の解決が可能になります。
サポートの範囲・問い合わせ方法・対応時間などは商品によって異なるため、導入前に確認しておくのがおすすめです。
まとめ
コンポーネント型ERPとは、自社に必要なシステムだけを選択し、組み合わせて導入できるERPです。自社の成長段階や予算に合わせた利用ができます。そのため、スモールスタートを切ることが可能で、最初から大規模なERPを導入する必要がありません。
しかし、コンポーネントをあとから追加していくことにより、費用がかさむだけでなく、機能が重複しシステム内部が複雑化する恐れがあります。これによりシステム障害の要因の特定が難しくなったり、メンテナンスに時間がかかったりするデメリットも発生します。
ERPには、さまざまな種類があるため、自社に合った種類のERPを導入しましょう。
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