医療業界向けのおすすめERP2選|導入メリットや選び方も解説

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  • 組織全体の資源を一元管理できるERPシステムには、医療業界向けのものもある
  • ERPは医療機器の在庫管理を容易にし、異なる診療科間での情報共有も効率化できる
  • ERPシステムを選ぶ際は、操作性やセキュリティ対策、サポート体制などを確認する

組織全体の資源を一元管理できるERPシステムには、医療業界向けのものもあります。ERP導入によって医療機器の在庫管理を容易にし、異なる診療科間での情報共有もスムーズになります。本記事では、医療業界におすすめのERPやメリット、選び方を解説します。

目次

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  1. ERPとは
  2. 医療業界にERPが必要な理由
  3. 医療業界にERP導入を導入するメリット
  4. 医療業界向けERPおすすめ2選
  5. その他のERPの選び方
  6. まとめ
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ERPとは

ERP(Enterprise Resourse Planning:企業資源計画)とは、組織全体の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を一元管理する経営手法、またはこれらを一元管理するシステムのことです。本記事では、「ERP=ERPシステム」として解説していきます。

ERPを導入することにより、財務管理・人事・生産管理・販売管理・購買管理・在庫管理などの基幹システムを連携し、異なるシステム間での情報共有が可能になります。

ERPは製造・小売・物流・金融といった業界で広く利用されていますが、最近では医療業界向けのものも登場しています。医療業界向けERPの導入メリットは、医療機器の在庫管理が容易になり、異なる診療科間での情報共有がスムーズになることです。

多くの管理業務でさまざまな課題を抱える医療業界において、DXの実現にはERPの導入が必要不可欠であることからも、需要は今後も増加していくと予想されています。

医療業界にERPが必要な理由

ERPはあらゆる業界で活用されていますが、医療業界が抱える課題や問題の解消に役立ちます。ここでは、医療業界にERPが必要な理由を解説します。

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データの正確性が求められる

医療現場や福祉施設、医療機器・医薬品メーカーといった医療業界で扱う情報は、一番に正確性が求められます。医療情報はもちろん、医療機器や医薬品の管理は命に関わる問題に発展するため、正確なデータ管理が必要です。

しかし、データ管理を手作業で行う場合、業務プロセスが平準化できず、正確性の確保が難しくなります。そのため、業務プロセスの平準化・効率化を実現し、異なる診療科や複数のシステムの情報を一元管理できるERPの導入が進んでいます。

人手不足が深刻化している

医療業界は人材不足が顕著であり、現場の職員に対する業務負担が大きくなるほど、人為的ミスが発生しやすくなります。当然ながら、医療業界は命に関わる業界のため、小さなミスも許されません。

そのため、多くの業務の効率化に期待できるERPを導入し、現場職員の負担軽減を図る病院や施設が増えています。

業務プロセスが複雑である

医療機関は多岐にわたる業務を遂行しています。診療・看護・薬剤管理・患者受付・施設管理・経営など、さまざまな領域が連携して運営されています。

また患者の病状やニーズは個々に異なります。それに応じて診断・治療・ケアのプロセスも異なるため、複雑さが増します。

そして医療は人々の健康と生命に直接関わるため、人間の判断やコミュニケーションが欠かせません。人間が介在していることも、プロセスを複雑化している要因の1つといえます。

ERPは、これらの複雑化した業務プロセスを可視化して一元管理し、スムーズな治療のポートに貢献します。

情報共有が円滑に進まない

病院では、患者一人につき複数の看護師が対応することも珍しくありません。患者が複数の科を受診すれば、科によって対応する看護師も異なります。このような背景から、看護師間で情報が正しく伝達されないことや、伝達ミスが起きることもあります。

また、看護師は患者の診察や治療に関連する業務から療養生活のケアなどの幅広い業務を行いつつ、情報共有を行う必要があります。そのため、場合によっては申し送り業務の優先順位が下がり、情報の共有漏れが起こる可能性もあります。

ERPの導入により、このような患者に関する情報の伝え漏れや共有の遅れを防ぎ、スムーズな情報共有が可能になります。

医療業界にERP導入を導入するメリット

医療業界にERPを導入することで得られるメリットはいくつか存在します。ここでは、医療機器の在庫管理、異なる診療科間の情報共有、セキュリティの強化などに着目しながら解説します。

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医療機器の在庫を管理できる

医療機器の在庫・使用期限の管理は正確性が求められるため、時間と手間がかかるのが問題でしたが、ERPを活用すれば在庫管理が容易になります。

ERPでは、在庫管理・購買管理が同一システム内で行えます。リアルタイムで在庫数が把握可能であることから、必要なタイミングで物品の発注が行えるため、在庫切れのリスクを回避することができます。

ERPで在庫管理の業務が効率化されれば、現場の職員が本来の医療サービスに注力しやすくなり、医療サービスの品質向上にも繋がります。

スピーディーな情報共有ができる

病院によっては、患者が1日に複数の診療科を受診することがあります。例えば、整形外科を受診し、その後に消化器科を受診する場合、整形外科から消化器科への引き継ぎがスムーズに行われていれば、患者の満足度は向上します。

しかし、現実では異なる診療科間での情報共有は口頭・書面が主であり、時間と手間を要しています。そこで、ERPを導入すれば、異なる診療科間の情報共有がスピーディーに行えるため、時間と手間を軽減することができます。

最近では、病院を退院してから福祉施設に入居するケースが多く、病院の看護師・ソーシャルワーカーと福祉施設の担当者間での明確な情報共有が求められます。ERPで病院・福祉施設間の情報共有ができていれば、移動の際の申し送りもスムーズに行えます。

人材不足を補うことができる

現代の医療業界では、医師や看護師だけでなく、スタッフとして働く雇用者も激減し、深刻な人材不足が発生しています。その背景から、常に医療現場は切迫した状態が続いています。

そこで、ERPを活用して業務の効率化を図り、人材不足をカバーしようという動きがあります。また、情報をシームレスに共有できるために診療科間の連携が強化され、その橋渡しとして必要だった人材が不要となるケースもあります。

変化の激しさに対応しやすい

医療現場では、常に最新の病気・感染症などに対応した機器や技術などの習得・管理が必要となります。それにより、関連する情報量も膨大であり、情報の可視化や管理方法においても常に最適化されたものが求められます。

この点でERPは柔軟なカスタマイズが可能です。変化に合わせて業務フローを最適化できるため、新たな要件や環境変化に迅速に対応できます。また、医療機器メーカーの製造元から病院や福祉施設など、それぞれの規模感・体制によっても、適切に対応を変えられます。

そのため、環境や情報の変化が激しい医療業界においても、ERPは多大な効果を発揮することが期待できます。

セキュリティを強化できる

機密性の高い情報を扱う医療機関では、強固なセキュリティが必要とされます。電子カルテや受診履歴などの個人情報をERPで管理すれば、データ暗号化やアクセス制限などをかけられるため、情報セキュリティを強化することができます。

なお、クラウド型のERPであれば、ベンダーによってシステムが常に最新の状態に保たれるため、医療機関側で対応をする必要がありません。

医療業界向けERPおすすめ2選

株式会社ビジネス・アソシエイツ

Plaza-i

中堅企業向け◎貿易・流通・物販をはじめマルチにおすすめ

GOOD
ここがおすすめ!

  • 英語にも対応しており、貿易からIT・家具といったさまざまな業種に導入しやすい
  • 「オールインワンERPパッケージ」で時間もコストも無駄なくスピーディーに完結

MORE
ここが少し気になる…

  • 検索の精度が低く、日本語での検索がうまくヒットしない場合がある

株式会社日立システムズ

SAP Business One

分析やマーケティングもマルチに利用したい方におすすめ

GOOD
ここがおすすめ!

  • 銀行報告書・支払・照合といった「銀行業務」も行える
  • 見込み客を「顧客」に変えられるようなマーケティング活動の管理や分析が可能
  • レポート作成のカスタマイズ性がよく、多方面から分析できる優れた機能が魅力

MORE
ここが少し気になる…

  • 初期費用や月額費用は問い合わせる必要があり、価格帯をすぐに知りたい方には不便

その他のERPの選び方

ERPシステムを選ぶ際は、以下のようなポイントに注目することがおすすめです。特に、重要なポイントについてはしっかりと認識しておくことがおすすめです。自社に最適なERPシステムを選ぶためにも、ぜひ参考にしてください。

【重要なポイント3つ】

  1. システムのタイプが自社に合っているか
  2. 提供形態を確認
  3. カスタマイズ性が高いか

【その他の比較ポイント】

  1. UIや操作性を確認
  2. セキュリティ対策は万全か
  3. サポート体制は充実しているか
  4. 無料トライアルがあるか

おすすめのERPシステム9選|選び方や注意点を詳しく解説

ERPシステムとは、ヒト・モノ・カネといった企業資源を一元管理し、経営活動に活用するためのシステムのことを言います。本記事では、ERPシステムの導入を検討している方に向けて、おすすめのERPシステムやその選び方、導入時の注意点を詳しく解説しています。

まとめ

組織全体の資源を一元管理できるERPシステムには、医療業界向けのものも多数登場しています。ERPの導入で医療機器の在庫管理が容易になり、異なる診療科間での情報共有を効率化することが可能となります。

また、電子カルテや受診履歴などの個人情報をERPで管理すれば、データの暗号化やアクセス制限などがかけられるため、セキュリティの強化が図れます。

ERPシステムを選ぶ際は、操作性やセキュリティ対策、サポート体制を確認しましょう。システムのタイプが自社に合ったものか、提供形態やカスタマイズ性の高さも重要なポイントとなります。

ERPシステムの導入を検討する際は、本記事を参考にサービスを選定し、メリットを最大限に活かせる環境づくりを行いましょう。

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