ワンタイムパスワードとは?メリット・デメリットや使い方を解説

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  • ワンタイムパスワードとは、一度きりしか使えないパスワードを発行する仕組みである
  • 有効期限が数十秒間しかなく、不正ログインが難しいため、安全性が高い
  • ネットバンキングやSNSへのログイン、リモートワークなどで採用されている

ワンタイムパスワードとは、一度きりしか使えないパスワードを発行する仕組みです。ネットバンキングをはじめ、SNSへのログインやリモートワークなどさまざまな場面で採用されています。本記事では、ワンタイムパスワードのメリット・デメリットや使い方を解説します。

目次

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  1. ワンタイムパスワードとは
  2. ワンタイムパスワードのメリット
  3. ワンタイムパスワードのデメリット
  4. ワンタイムパスワードの発行方法・使い方
  5. ワンタイムパスワードが使われているシーン
  6. ワンタイムパスワードに関するよくある疑問
  7. まとめ

ワンタイムパスワードとは

ワンタイムパスワードは、セキュリティを強化するための認証手法です。認証機能を強化するため、通常の固定パスワードと異なり、一度だけ有効な一時的なパスワードであるという特徴があります。

ログイン時やトランザクション承認時に生成され、SMS、認証アプリ、メールなどを通じてユーザーに提供されます。また、通常は有効期限が数十秒程度と短いです。不正アクセスなどからのリスクを減少させ、セキュリティを向上させます。

ワンタイムパスワードはセキュアな認証を確立し、オンラインサービスやシステムへのアクセスを安全に行う重要な手段です。

ワンタイムパスワードの仕組み

ワンタイムパスワードには大きく分けて、タイムスタンプ認証方式(時刻同期方式)とチャレンジ/レスポンス認証方式の2つの仕組みが存在します。以下、この2つの仕組みについて解説します。

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タイムスタンプ認証方式(時刻同期方式)

ワンタイムパスワード(OTP)のタイムスタンプ認証方式は、時間を利用してセキュリティを高める方法です。ユーザーがログインや認証を行うたびに、専用のデバイスやアプリを使用して、共有された秘密鍵と現在の時刻から一時的なパスワードを生成します。

認証サーバーも同じ鍵と時刻情報を持ち、ユーザーの生成したOTPとサーバーで計算したOTPを照合して認証を行います。この方式により、ユーザーごとに異なるOTPが生成されるため、パスワードが盗まれても再利用が難しくなります。

また、一定時間内に認証しないと無効になる制限も設けられることで、セキュリティが一段と向上します。時刻同期方式は、不正アクセスからの保護とセキュアなアクセスを実現するための効果的な手段です。

チャレンジ/レスポンス認証方式

チャレンジ/レスポンス認証方式は、ユーザーが認証サーバーにアクセスを試みると、サーバーはランダムなチャレンジ(問いかけ)を生成し、それをユーザーに送信します。

ユーザーは事前に設定した秘密鍵やパスワードをもとに、チャレンジに対する正しいレスポンス(応答)を生成し返信します。認証サーバーも同じ鍵やアルゴリズムを使用して同じレスポンスを計算し、ユーザーが提供したレスポンスと照合して認証を判断します。

この方式は、不正アクセスを防ぐためにユーザーが事前に共有鍵や秘密情報を持っている必要があり、一度きりのレスポンスでセキュリティを確保する有効な手法です。

ワンタイムパスワードのメリット

ワンタイムパスワードは、オンラインセキュリティを向上させるための効果的な手段で、そのメリットは多岐にわたります。ここでは、ワンタイムパスワードのメリットについて解説します。

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使い回しによる流出が起きない

従来のパスワードを複数のサービスで使い回すことで、1つのサービスが侵害された際に他のサービスへのアクセスも危険にさらされるリスクが高まります。ワンタイムパスワード(OTP)は、このような使い回しによるリスクを軽減する優れたセキュリティ手法です。

ユーザーは都度異なるOTPを使用するため、1度使用したOTPは再利用できません。これにより、1つのサービスが侵害されても他のサービスに影響を及ぼす心配がなくなります

パスワードを覚えておく必要がない

ワンタイムパスワードは、毎回新しいパスワードが発行されるため、ユーザーはパスワードを覚える必要がありません。通常の静的なパスワードは複雑で長いものが求められ、多くの場合、ユーザーは複数のサービスごとに異なるパスワードを作成しようとします。

しかし、ワンタイムパスワードは毎回新しく生成されるため、ユーザーは煩わしいパスワードの覚え書きや管理の必要がありません。ユーザーは専用アプリやデバイスを使用してその都度新しいワンタイムパスワードを生成し、セキュアなアクセスを簡単に実現できます。

ワンタイムパスワードのデメリット

ワンタイムパスワードは、セキュリティ向上の有力な手段ですが、完全な安全性を保証するわけではありません。ワンタイムパスワードは、マルウェア対策をすることができず、デバイス内でのパスワード生成が妨げられる可能性があります。

ワンタイムパスワードを使用する際は、セキュリティ対策が欠かせません。OSやアプリを常に最新に保ち、また、信頼性の高いセキュリティソフトウェアを導入して、マルウェアや不正アクセスから保護する必要があります。

ワンタイムパスワードの発行方法・使い方

ワンタイムパスワードは、オンラインセキュリティを向上させるための優れたツールですが、使用する際は、その発行方法と使い方を理解しておきましょう。以下、ワンタイムパスワードの発行方法や使い方について解説します。

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専用トークンを使う

トークンはワンタイムパスワードカードとも呼ばれる専用のデバイスで、ユーザーがログイン時に新しいパスワードを生成する際に使用します。トークンはセキュリティを強化して、不正アクセスを防ぐために有効です。

一般的に、ユーザーがトークンを操作し、デバイス上に表示されるワンタイムパスワードをログインフォームに入力します。この手法は安全性の高い認証手段として、オンライン取引やアカウントへのアクセス時に広く使用されています。

スマホアプリを使う

ワンタイムパスワードを生成する手段として、スマホアプリを使用する方法があります。専用アプリをダウンロードし、ログイン時にアプリ内でワンタイムパスワードを生成します。これにより、アプリを通じてセキュリティコードを利用することができます。

スマホアプリを使用する場合、機種変更前に古いスマホの登録を解除しておくことがおすすめです。なぜなら、アプリは特定のデバイスに紐付いて動作するため、機種変更後に古いスマホが依然として認識される可能性があり、セキュリティ上のリスクに繋がるからです。

新しいデバイスにアプリをインストールし、正しく登録しておくことで、セキュリティを確保することができます。

メール・SMSを使う

ユーザーがログインを試みると、システムはランダムなパスワードを生成し、これをユーザーの登録されたメールアドレスや携帯電話番号に送信します。ユーザーは受信したメッセージ内のパスワードをログイン画面に入力し、認証が完了します。

この手法は利便性が高く、特別なハードウェアやアプリが不要ですが、メールやSMSのセキュリティ上の注意が必要です。不正アクセスのリスクを低減するために、他のセキュリティ手段と組み合わせて使用することが推奨されます。

電話による音声を使う

ユーザーがログイン時に、事前に登録した電話番号にシステムから自動的に電話がかかり、音声メッセージが再生されます。この音声メッセージには一時的なパスワードが含まれており、ユーザーはこのパスワードをログイン画面に入力して認証を行います。

この手法はセキュリティ向上のため、不正アクセスを防ぐ一助となります。ただし、通信状況による遅延や通話の内容が第三者に聞こえる可能性にも留意する必要があります。

ワンタイムパスワードが使われているシーン

ワンタイムパスワードは、セキュリティを高めるための効果的な手段として、金融機関、仮想通貨、リモートワークなど、さまざまな場面で広く活用されています。以下では、ワンタイムパスワードが使われているシーンについて解説します。

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金融機関(ネットバンキング)

ワンタイムパスワードは、ネットバンキングにログインする際に広く使用されています。ネットバンキングでは、重要な金融情報へのアクセスを安全に保護する必要があります。

そのため、ユーザーがユーザー名と通常のパスワードを入力した後、追加のセキュリティステップとしてワンタイムパスワードが必要です。このワンタイムパスワードは通常、ユーザーが事前に登録した携帯電話番号に、SMSとして送信されます。

ユーザーは受け取ったワンタイムパスワードをログイン画面に入力し、セキュリティを確保した上でアカウントにアクセスできます。ワンタイムパスワードの一過性とリアルタイム性が、不正アクセスからアカウントを守るために有効な手段となっています

仮想通貨(暗号資産)

仮想通貨を扱うWebサイトやアプリでは、ユーザーの資産や取引情報を保護するために、ワンタイムパスワードが使用されています。ユーザーがログインする際に、通常のパスワードに加えて、ワンタイムパスワードが必要です。

ワンタイムパスワードは、事前に登録したメールや携帯電話に送信されることで受け取れます。仮想通貨取引やアカウントアクセス時にワンタイムパスワードを要求することで、第三者による不正アクセスや資産の盗難を防ぐことができます。

リモートワーク

ワンタイムパスワードは、自宅から社内のネットワークにログインする際に重要な役割を果たします。リモートワークが増える現代社会では、セキュアなアクセスが不可欠です。

従業員は自宅からVPNなどを介して社内ネットワークに接続し、通常のユーザー名とパスワードに加えてワンタイムパスワードを使用します。不正アクセスやセキュリティリスクを低減し、社内ネットワークへの安全なリモートアクセスを実現します

SNS・Webメール

ワンタイムパスワードは、SNSやWebメールのログインに広く使用されています。通常、ユーザー名とパスワードだけではなく、セキュリティを強化するためにワンタイムパスワードが要求されます。

不正アクセスからアカウントを保護し、ユーザーのプライバシーを確保するために、SNSやWebメールプロバイダーはワンタイムパスワードを設定することができます。ユーザーは追加のセキュリティを享受し、アカウントへのアクセスを安全に保つことができます。

ワンタイムパスワードに関するよくある疑問

近年利用が増加しているワンタイムパスワードですが、トークンの電池切れや紛失、ワンタイムパスワードをスマートフォンで発行している場合の機種変更などについて、疑問を抱える方も多いです。ここでは、ワンタイムパスワードに関するよくある疑問を解説します。

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トークンの電池が切れた・紛失した

トークンは電池切れや紛失の可能性がありますが、発行元に再発行を依頼することで対処できます。トークンの場合、発行元は新しいトークンを提供してアカウントへのアクセスを再度可能にすることができます。

また、トークンの紛失時も迅速に届け出ることが重要です。IDやパスワードがない限り、他人がトークンを利用するのは難しいため、即座に被害が発生するわけではありませんが、紛失した場合でも発行元に通報し、不正利用を防ぐための措置を取ることが大切です。

手続き中にワンタイムパスワードを忘れた

ワンタイムパスワードを活用した手続き中にワンタイムパスワードを忘れてしまっても、問題ありません。なぜなら、ワンタイムパスワードは有効期限が数十秒程度と短いパスワードで、有効期限が切れると無効になるからです。

手続き中にワンタイムパスワードを忘れたり、有効期限が切れたりした場合は、新しいワンタイムパスワードを使用して手続きを継続できます。

スマートフォンを機種変更したい

ワンタイムパスワードをスマートフォンアプリで発行している場合、スマートフォンの機種変更を行う前に、登録を解除しておく必要があります。また、機種変更後は、新しいスマートフォンでアプリをダウンロードして、利用登録を行ってください。

もし、登録を解除する前に機種変更をしてしまった場合には、オンラインの口座管理画面から解除できないか確認してみましょう。難しい場合には、それぞれの金融機関などに問い合わせてみることをおすすめします。

まとめ

ワンタイムパスワードはセキュリティを向上させるための認証手法で、ログインごとに一度きりのパスワードを生成します。これは、ユーザー名とパスワードだけでは不十分なセキュリティを提供し、オンラインアカウントやネットワークへのアクセスを保護します。

ワンタイムパスワードは専用トークンデバイス、スマートフォンアプリ、SMS、音声通知など多くの方法で生成されます。

さらに、ワンタイムパスワードはネットバンキング、仮想通貨取引所、SNS、Webメール、リモートワークなど幅広いシーンで利用され、セキュリティの向上と不正アクセスの防止に貢献しています。

ワンタイムパスワードは、現代のデジタル世界においてセキュリティを強化し、プライバシーを守る上で欠かせないシステムです。

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