DXにおけるERPの役割とは?DXを推進すべき理由も詳しく解説

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  • ビジネスにおけるDXは、データや技術を活用してビジネスモデルを変革すること
  • DXを進めるにあたり、ERPを導入することで業務の効率化や標準化を実現できる
  • DX推進の際は、内部統制強化やテレワークに対応できるクラウドERPがおすすめ

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略であり、IT技術を用いてビジネスに変革を起こすことを言います。企業でDXを推進することで、2025年の崖への対策に繋がります。本記事では、DXの概要やERPがDXにおいて有効である理由などを解説しています。

目次

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  1. コストを抑えながらDXを推進するならクラウドERPの導入がおすすめ
  2. ビジネスにおけるDXとは
  3. 企業がDXを推進すべき理由
  4. DXにおけるERPの役割
  5. DXの推進にはクラウドERPがおすすめ
  6. 次世代の基幹システムには何が求められる?
  7. ERPを活用してDXを進める際の注意点
  8. DX推進のために導入するERPの選び方
  9. 一度データを入力すれば各部門と共有・連携ができるERPシステム
  10. まとめ
  11. 経営業務をさらに効率化!関連サービスはこちら

コストを抑えながらDXを推進するならクラウドERPの導入がおすすめ

企業全体でDXの推進を考えていても、業務の効率化や経営判断の迅速化に向けてどのようにアクションを取ればいいか分からず困っている企業は多いと思います。

ZACは、案件ごとに販売・購買・勤怠・工数・経費を一元管理できるクラウド型ERPシステムで、プロジェクトごとの効率的な収支管理やタイムリーな粗利益を正確に把握できます。また、一度データを入力すれば二重入力が不要なため、ある部門でデータを入力するとそのまま他の部門でも利用でき、業務の効率化に繋がります。

経営指標の異常値発生を検知すると、アラートを通知する経営モニタリング機能も備わっており、迅速かつ適切な経営判断をサポートします。ZACは、導入後も業務に合わせて機能やライセンス数を拡張・縮小できるため、無駄なコストや機能の持て余しを防いで利用できます。

そのため、コストを抑えながら自社内のデータを一元化して、DX推進を図るならZACの導入がおすすめです。

株式会社オロ

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ビジネスにおけるDXとは

DX(Digital Transformation)は、経済産業省が推進していることから、多くの企業が注目しています。DXの定義は、2018年に経済産業省が示した「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」に示されています。

それを簡単に要約すると、DXとは「デジタル技術を手段としてビジネスに変革を起こし、企業の競争力を高めること」となります。IT化が業務プロセスなどの効率化を目的とするのに対し、DXはそれに加えてビジネスの変革と企業競争力の強化が最終目的です。

経済産業省では2018年9月に出した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」から、2022年の出された「DXレポート2.2(概要)」まで4つのDXレポートでDXの現状や課題など提示しています。

参考:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~|経済産業省

参考:DXレポート2.2(概要)|経済産業省

DXの3段階

最終的には、ビジネスの変革と企業競争力を高めることがDXの目的です。2020年に経済産業省がまとめたDXレポート2では、これの実現のために3つの段階があることが示されています。ここでは、その3つの段階について解説します。

参考:DXレポート2 中間取りまとめ(概要)|経済産業省

1. デジタイゼーション

デジタイゼーション(Digitization)とは、アナログデータをデジタルデータ化してコンピューターで扱えるようにすることです。デジタイゼーションは、現在紙媒体で業務処理を行っている企業がDX化を図るための第一段階として取り組むべきステップです。

請求書をExcelなどの表計算ソフトを使って作成したり、領収書をスキャナーで取り込んで管理したりするのもデジタイゼーションの1つです。デジタイゼーションは、業務効率化やコスト削減に取り組む段階です。

2. デジタライゼーション

デジタライゼーション(Digitalization)は、特定の業務プロセスをデジタル化して業務の効率化を図ることです。この段階ではシステムツールの役割が大きく、今までの手入力を自動化して効率化とヒューマンエラーの防止につなげます。

そして、デジタライゼーションによって、コンピューターに作業を任せ、そこで生まれた時間を分析や経営戦略の立案などの付加価値を生み出す時間に当てられます。この段階は個別業務のシステム化で、企業全体のシステム化には至っていません。

3. デジタルトランスフォーメーション

企業のDX化の最終段階であるデジタルトランスフォーメーションは、企業全体の業務プロセスのデジタル化で、ビジネスの変革を図る段階です。この段階では、企業内すべての業務プロセスのデジタル化・自動化を進め、データが一元管理できる状態を構築していきます。

これにより、業務の効率化がさらに進み、生み出された時間とデータの一元管理で詳細なデータ分析が可能になります。ひいては、DXの最終目的であるビジネスの変革と企業競争力の強化を図れます

企業がDXを推進すべき理由

日本の人口減少が進む中、企業の世界競争力を高めるには、DXの推進が欠かせません。ここでは、企業がDXを推進しなければならない理由について解説します。

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「2025年の崖」への対応

2025年の崖とは、2018年に経済産業省が発表したDXレポートで使われた言葉です。簡単に説明すると、「現在多くの企業が運用するシステムは2025〜2030年にかけてレガシー化が進み、刷新できないとDXが後退し世界競争力が弱まる」という問題を指します。

そして、2022年7月に発表された「DXレポート2.2」では、2025年の崖問題の克服状況は順調ではないとの指摘もありますが、自己診断に取り組む企業は増え、先行企業の割合も増加し続けている、としています。

2025年の崖への対策としては、経済産業省のDX推進指標でのDX化推進状況の把握や、老朽化したITシステムの刷新、正しくDXの推進を図るための人材育成などが考えられます。2025年は間近に迫っており、自社の現状を把握し早急な対応が必要です。

参考:DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開〜|経済産業省

働き方改革への対応

2019年4月に「働き方改革関連法」が施行され、労働基準法を始めとする関連法案が順次改正されました。働き方改革は、現在では大企業ばかりでなく中小企業にとっても大きな経営課題となっています。

ビジネスの変革の一つとして働き方の変革があると捉えれば、DXで働き方改革の実現が可能になります。たとえば、業務の効率化を図ることで、業務時間を短縮して従業員の残業時間を減らし、テレワークの推進が図れます。また、労働力不足の対応にもなります。

参考:働き方改革関連法等について|厚生労働省

生産性の向上

DX推進における最大のメリットは、生産性の向上だといわれています。DXによる業務フローのデジタル化は、一つひとつの業務フローがスピード感を持って進められるようになり、各業務のPDCAサイクルを早く回すことができるようになります。

その結果として、企業の最大目標である生産性の向上が期待できます。また、データが一元化されるため、より多くのデータを集めてより詳細なデータ分析が可能となり、リアルタイムでの経営戦略が立てられることも生産性の向上につながっています。

DXにおけるERPの役割

ERPシステムの利用は、DXの最終段階であるデジタルトランスフォーメーションの実現に効果的です。ここでは、DXにおけるERPの役割を解説していきます。

ERPとは

ERPは「Enterprise Resources Planning」の略で、ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源を一元的に管理し効率的に活用するという考え方です。それを実現するのが、各部門の基幹システムをすべて統合して一元管理できるERPシステムです。

以前は自社用にカスタマイズしたERPシステムが多く、導入に多額の費用が必要でした。しかし近年では、一般的仕様で作成された低コストで導入できるERPパッケージの開発もあり、中小企業でも導入しやすくなっています

DXを進める際にERPを導入する効果

DXの3段階に当てはめると、基幹システムの活用は第2段階のデジタイゼーションの段階にあたり、ERPシステムの活用は最終段階であるデジタルトランスフォーメーションの始まりの段階にあたります。ここでは、DXを進める際のERPの効果について解説します。

業務の標準化

業務標準化とは、企業内で作業方法を統一し、従業員すべてが同じルールで業務が行えるようにすることです。基幹システムでは各部署で利用するシステムが異なるため、部署ごとに作業方法が異なる場合があり、部署異動の際には新しい作業方法を覚える必要があります。

しかし、ERPシステムではすべての部署で同じシステムを使うため、どこの部署でも作業方法は基本同じです。これにより、誰でも同じ手順で作業が進められ、スムーズな業務とヒューマンエラーの減少が期待できます。

業務の効率化

業務の効率化の遅れた企業では、各部署で頻繁に同じようなデータを入力していたり、外部データと連携が図れずに手入力に頼っていたりする部分が多く見られます。しかし、ERPシステムは他部署のデータを利用でき、自動化される業務も多くあります

また、法改正によって、電子帳簿や電子契約の要件緩和が進みました。ERPシステムを利用したペーパーレス化を推進することで、帳簿整理や帳簿管理の業務も軽減され、大幅な業務の効率化と働き方改革を進められます。

経営判断の迅速化

社会の変化が激しい現代社会では、DXの目標である企業競争力の強化と迅速な経営判断は密接な関係を持っています。そして、経営判断には幅広い視点からのデータ収集とリアルタイムな現状把握が欠かせません。

データが分散していると、データ収集に時間がかかります。しかし、ERPシステムではすべてのデータが一元管理され、いつでも利用できる状態で保管されています。また、各部署で入力されたデータはすぐに反映されるため、リアルタイムなデータを確認できます。

幅広くリアルタイムなデータでの分析結果は、説得力があり信頼性が高いために、正しい経営判断をするのに時間を要しません。すなわち、ERPシステムの導入は、迅速なデータ取集と迅速な分析で迅速な経営判断を可能にします

DXの推進にはクラウドERPがおすすめ

クラウドERPは、自社にシステムやデータを置かず、EPRシステムを提供するベンダーに置いてインターネット上で運用する導入形態です。導入費用が抑えられ、システム管理はベンダーが行うために手軽に導入できる方法として、現在主流となっている導入方法です。

クラウドERPの中には、すでにプログラム化されているシステムをパッケージにしたERPパッケージもあり、さらにランニングコストが抑えられ、DX化が遅れている中小企業でも比較的導入しやすくなっています。ここではクラウドERPのメリットを解説します。

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バックオフィス業務のペーパーレス化

経理・会計・総務・庶務などのバックオフィス業務は、企業の最前線の業務を支え、DXにとっても重要な部門です。今までのバックオフィス業務は、紙媒体での業務が多かったですが、これらのペーパーレス化でDXを進め、バックオフィス業務の変革が期待されます

バックオフィス業務では、法的に保管義務がある帳簿が多くあります。しかし、2022年1月に改正・施行された電子帳簿保存法では、各帳簿の保管要件が大幅に緩和され、今まで紙媒体で保管していた帳簿類を、電子帳簿にするハードルが低くなりました

帳簿の電子化によって、各帳簿の綴り・保管庫・保管場所が必要なくなり、保管整理業務の削減と保管のための備品や消耗品にかかるコストの削減が図れます。また、電子契約も法改正で行いやすくなり、さらにペーパーレス化とDX化の環境が整備されてきています。

参考:電子帳簿保存法が改正されました|国税庁

内部統制の強化

会社法や金融商品取引法などで、上場企業や取締役会のある企業の内部統制の整備は義務となっています。しかし、企業の危機管理として、整備義務のない企業でも内部統制の強化は必要です。EPRシステムの導入は、そのような内部統制の強化につながります。

ERPシステムでは、データ変更のログ記録を残すなど、改ざん・なりすまし・情報喪失・情報漏えいなどに対して、内部統制のためのさまざまな対策が施されています。しかし、クラウドERPの場合、それらの対策はベンダーに依存するため、事前の確認が重要です。

常に最新のシステムが利用可能

自社のサーバー上にあるシステムであれば、OSやシステムのバージョンアップは自社での対応が必要です。しかし、クラウドERPでは、それらの作業を含めてシステムのメンテナンスはベンダーが行います。したがって、企業は常に最新のシステムでの利用が可能です。

また、さまざまな法改正により、システムの仕様を変更しなければならない場合もあります。多くのクラウドERPでは、それらの変更作業もベンダーが無料で行うため、企業側は法改正を理解するだけで対応できます。

次世代の基幹システムには何が求められる?

DX化を推進させるにあたって、次世代の基幹システムに求められる要素として以下のような項目があげられます。

項目評価のポイント
接続容易性多様なシステム・サービスとの連携や接続が容易
プロセスの可視性業務を一気通貫で把握でき問題点を把握できる
AI可用性AIの活用により業務の効率化につなげる
適用性必要なデータを適したタイミングで利用できる

ERPを活用してDXを進める際の注意点

ERPの導入はDXを推進しますが、ただ導入するだけではDX化は実現しません。ここでは、ERPを活用してDXを推進する際の注意点を2つ解説します。

現状を正しく把握する

DXには「DX推進指標」が定義されており、DXの成熟度ごとに0〜5の合計6レベルに分けられています。レベル0はDXに無関心、もしくは関心はあるが行動に移せていない状態を指し、最高のレベル5はグローバル市場において優位性を確立している状態のことです。

もちろんレベル5を目指すべきではありますが、レベル0の企業はまずレベル1に到達することを目標とし、少しずつ確実にDXを推進していくべきといえます。

そのためには、現状自社がどのレベルに該当するかを正確に把握し、どのようなERPを導入すればDXを推進できるのかを検討する必要があります。

参考:DX推進指標|経済産業省

人材の育成に注力する

ERPの導入はあらゆる業務に影響を与えるため、人材の育成が欠かせません。業務の効率化を図る目的でERPを導入する場合は、技術を持ち合わせた人員を補充すれば事足ります。

しかし、DXの推進は技術だけでなく経営的視点と現場への深い理解をもった人材が必要になります。

現場職員は現状の問題点は把握できているものの経営的視点が足りず、成果やコストに対する意識が欠けることが多く、経営者は現場への理解が足りないことが多いです。そのため、どちらも持ち合わせた人材が必要であり、育成が欠かせません。

DX推進のために導入するERPの選び方

DXを推進するためにERPを導入する場合、自社に適したシステムを選ぶことが重要です。ここでは、ERPを選ぶ際に特に重要なポイントとなる3点について解説します。

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必要な機能に優先順位をつける

ERPを導入する際は、まずは自社に必要な機能を洗い出しましょう。その際は、導入を担当するチームのみで決めるのではなく、各部署や部門の従業員にニーズや現状の課題を聞き出すことが重要です。

これは、ERPが社内のあらゆる情報を管理するデータベースとして機能し、全社的に影響を及ぼすためです。自社の課題などから必要な機能を洗い出したら、重要である機能から優先順位をつけていきましょう。

一般的にERPは、機能が多いほどコストが高額になるため、優先順位をつけることでコストを抑えて費用対効果の高い導入が可能です。

従業員がスムーズに利用できるか

上述したようにERPは、社内の情報を一元管理するためのシステムです。社内の多くの従業員がERPを使用することになるため、スムーズに利用しやすいことが大切です。

そのためには、ERPの構築・導入作業をベンダーに丸投げするのではなく、自社に適したシステムになるよう担当者がコントロールできる体制を整えましょう

また、導入・運用時のサポート体制の確認も重要です。ベンダーが社内にERPが定着するためのサポートを提供している場合、従業員に操作方法や活用方法の迅速な理解を促せて、効果的に活用しやすくなります。

セキュリティ対策が万全か

ERPでは、社内の機密情報や従業員の個人情報などあらゆるデータが管理されます。特にクラウドERPは、インターネット環境を利用して運用することから、ハッキングなどの攻撃を受けやすく、情報漏洩が発生するリスクはゼロではありません。

そのため、ベンダーがどのようなセキュリティ対策を施しているかは重要なポイントです。具体的には、ISMSなどのセキュリティに関する認証取得やアクセス権限などを確認しましょう。

クラウド型は、自社独自のセキュリティ対策ができず、ベンダーに依存します。そのため、セキュリティを強化したい企業は、自社のサーバーで構築・運用し、独自のセキュリティ対策を施せるオンプレミス型も検討してみましょう。

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まとめ

ビジネスにおけるDXでは、電子データを活用してビジネスを変革し、企業競争力を高めることを目標にしています。したがって、DX化にとってIT化による業務の効率化は手段であり、目標ではないことを常に念頭に置いてDX化を推進しなくてはいけません。

企業のDX化推進には、ERPシステムの導入が有効で、業務の自動化・効率化や標準化が図れ、ビジネスの変革実現の一助とすることが期待されています。

特に中小企業では、内部統制の強化やテレワークに対応できるクラウドERPの導入がおすすめです。ただし、その際は、セキュリティ対策の慎重な確認が重要です。本記事を参考にERPを活用して、DXの効果的な推進を目指しましょう。

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