EFOツールとは?ツールの機能やメリット・デメリット選び方も解説

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  • EFOツールとは、CV率を上げるためWEBサイトのフォームを最適化するツールである
  • EFOツールは、離脱率を分析しユーザーが使いやすいように入力フォームを最適化する
  • EFOツールは、分析やマーケティングに強く運用サポートの手厚さで選ぶ

EFOツールとは、WEBサイトの離脱率を解析し、入力フォームを最適化することでコンバージョン率を上げるツールを指します。本記事では、EFOツールをよく知らない方に向けて、EFOツールの機能やメリット・デメリット、選び方を解説します。

目次

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  1. EFOツールとは
  2. EFOツールが重要視される理由
  3. EFOツールのタイプ
  4. EFOツールの主な機能
  5. EFOツールのメリット
  6. EFOツールのデメリット
  7. EFOツールの選び方のポイント
  8. まとめ

EFOツールとは

EFOとは、「Entry Form Optimization」の略で、「入力フォーム最適化」という意味です。つまり、EFOツールは、WEBサイトに設けたフォームへユーザーが入力しやすいように最適化するツールを指します。

入力フォームを最適化する目的は、自社サイトからの離脱率を下げて、コンバージョン率を上げることです。WEBサイトで商品購入や会員登録をしてもらう際は、ユーザーは名前や住所、電話番号などさまざまな情報を入力する必要があります。

そのため、EFOツールを利用して快適な入力フォームを提供できれば、ユーザーの入力に対するフラストレーションが減少し、自社サイトのコンバ―ション率の向上につながります。

EFOツールが重要視される理由

ユーザーはフォームへ入力する手間を面倒に感じて、途中で購入するのを諦めたり、ほかのサイトへ移動したりしてしまうことも少なくありません。

スマートフォンやタブレット端末でWEBサイトを閲覧することが多くなっていますが、これらのモバイル端末は多くの情報を入力することには向いておらず、負担に感じる方が多いためです。

さらに、EFOツールを利用していない入力フォームは、ユーザーが入力しにくく離脱率が高くなる傾向にあるため、利益の損失にもつながります。

ただし、入力フォームまで到達しているユーザーは購買意欲が高い傾向にあります。そのため、フォームを改善して離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上が見込めるEFOツールが重要視されているのです。

EFOツールのタイプ

EFOツールには、ASP型とサーバーインストール型の2種類があります。どちらを選択するかは、自社が求めるものやセキュリティポリシー、利用環境などによって異なります。

ASP型は柔軟で利便性が高く、サーバーインストール型は自己管理が可能でカスタマイズ性が高いという特徴があります。それぞれの特徴を解説するので、参考にしてください。

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EFOツールのタイプ

  1. ASP型
  2. サーバーインストール型

ASP型

ASP (Application Service Provider)型は、クラウドがベースとなるサービスです。ウェブブラウザを介してインターネット経由で利用できるため、インターネットにアクセスできる環境さえあれば、どこからでも利用できるのが特徴です。

ASP型のEFOツールは、入力フォームのページにタグを埋め込むことで利用が可能なため、専門的なプログラミングのコードを書くことなく、フォームが簡単に作成できます。

ソフトウェアのバージョン管理といったメンテナンスはサービス提供側が行うため、保守管理の手間を省けます。セキュリティについてはベンダー側に依存することになります。初期費用は抑えられますが、月額のランニングコストがかかることも特徴です。

サーバーインストール型

サーバーインストール型のEFOツールは、ユーザーが自分のサーバーにソフトウェアをインストールして利用します。

ソフトウェアをサーバー上に設置するため、自社の組織内で管理・運用することができます。サーバーインストール型のEFOツールは、カスタマイズ性や組織のニーズに合わせた柔軟性がありますが、初期費用が高額になります。

また、管理にはプログラミングなどの専門知識が必要なため、該当する担当者がいない場合には不向きです。

EFOツールの主な機能

EFOツールは、フォームに入力しやすくする機能のほかにも、コンバージョン率を上げるために役立つ機能が複数搭載されています。EFOの主な機能によってどのようなことができるのか、詳しく解説します。

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機能主な内容
入力支援・住所入力サポート・フリガナ自動入力
・リアルタイムアラート・ガイドメッセージ
・半角と全角の自動変換・確認ボタンの最適化
レポート機能・分析結果を閲覧、出力・A/Bテスト
分析機能・各項目の離脱率・各項目の所要時間
・新規/再訪問での入力完了率・ブラウザ/デバイスの離脱率
運用サポート・導入や設定のサポート・操作方法のレクチャー・レポートの分析・改善策の提案

入力支援

入力支援とは、フォームの入力を快適にする機能です。例えば、自動入力機能は郵便番号から住所を検索すると番地以外の住所が自動で入力されたり、名前を漢字で入力するとフリガナが自動表示されたりと、ユーザーの入力を簡単にします。

リアルタイムアラートは、メールアドレスの形式や電話番号の半角と全角などに誤りがあった場合、その場で判断してエラーを表示する機能です。

さらに、確認ボタンの最適化により、必須項目に未入力や入力エラーがある場合は、確認ボタンをクリックできなくする機能もあるため誤入力を防げます。

これらの機能により、フォームへの入力作業が正確かつスムーズになり、ユーザーのストレスの減少が見込まれるため、フォームからの離脱の防止につながるでしょう。

レポート機能

レポート機能とは、マーケティングに活用できる情報を分析した結果を出力する機能です。運用者は、各項目の所要時間や離脱率を、項目別や期間別などのレポートとして閲覧したり、出力したりできます。

また製品によっては、A/Bテスト(WEBサイト・広告バナー・広告文などで、AパターンとBパターンのコンバ―ション率を調べるテスト)を行い、比較結果を表示することも可能です。

レポート機能を活用すれば、フォームの入力項目や入力方法などの課題が判断しやすくなります。フォームの改善に必要な情報を手に入れられるため、ユーザーにとってより快適なフォーム作りが目指せるでしょう。

分析機能

分析機能とは、入力フォームの利用状況について分析する機能です。各項目の離脱率や所要時間、新規または再訪問での入力完了率などの情報を収集して細かく分析します。

さらに、ユーザーが使用しているデバイスごとに、訪問者数やアクセス回数などの分析も可能です。そのため、PCと比較してスマートフォンからの利用が多い場合は、モバイル優先のWEBサイトを構築するといった判断ができます。

入力フォームで収集した情報を蓄積することで、ユーザーの属性を把握し、入力フォームの課題の発見へと繋がります。継続的に分析することによって、自社サイトの問題点の改善が期待できるでしょう。

運用サポート

運用サポートとは、EFOツールを利用するにあたって、さまざまなサポートを行ってくれる機能です。製品によって、サポート内容はそれぞれ異なります。

例えば、導入や各機能の設定に困ったときは、電話やメール、チャットなどを使って相談すればツールの操作方法をレクチャーしてくれるため、専門的な知識がなくても安心して利用できます。

また、レポートを元にしたアドバイスや改善案を作成してくれるサービスもあるため、運営者は自社に合ったサポートを提供してくれるサービスを選ぶことが大切です。

EFOツールのメリット

通常のフォーム作成ツールにはない、便利な機能が備わっているのがEFOツールです。ここでは、EFOツールを導入することによって得られるメリットを4つ紹介します。

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フォーム変更・導入の効率化

EFOツールは、入力支援の機能が搭載されており、フォーム変更や導入にかかる工程の効率化が可能です。

自社で実装する場合、入力フォームはWEBサイトごとに必要な情報が異なるため、それぞれに合ったフォームを開発しなければなりません。専門的な知識や多くの工程が必要となり、時間や手間がかかってしまいます。

しかし、EFOツールには入力補助機能や入力エラー時のアラート機能などがあるため、自社で開発する必要がなくスムーズに導入できるでしょう。

サイトの離脱率が下がる

EFOツールは、分析機能によって入力フォームの問題点がどこにあるかを把握し、効率的に改善できます。そのため、ユーザーのストレスが軽減されてサイトの離脱率が下がるのもメリットの一つです。

訪問者がサイトのどの部分で離脱してしまうのか、フォーム入力に要する時間はどのくらいなのかなどのユーザー行動が分析できるため、それぞれの項目を利用しやすいようにカスタマイズすることも可能です。

例えば、名前を入力する際に漢字とフリガナをそれぞれ入力させていた場合、フリガナ自動入力の機能を活用するといった、ユーザーの手間を減らすための部分的な改善を実施できます。

コンバージョン率の向上

EFOツールを導入したことによって得られた分析データを元に入力フォームを改善すれば、コンバージョン率の向上が見込めます。

フォームへの入力のしやすさや購入までのプロセスが簡単であることは、ユーザーの満足度の向上に繋がり、結果的にコンバージョン率の向上へと繋がるためです。

初めての訪問者のうち、大多数の人が入力フォームでスムーズに入力を完了できれば、売上拡大が見込めます。さらに、リピーター獲得の可能性も高まり、収益の安定へ繋がるでしょう。

運用サポートが受けられる

フォームを作成する手段はほかにも多数ありますが、EFOツールを導入する大きなメリットは、運営サポートが受けられることです。

マーケティング部門がない会社や、ネットマーケティングに自信がない場合、EFOツールを導入してもデータを持て余してしまう可能性があります。しかし、運用サポートがあれば、EFOツールの機能を最大限に活用することも可能です。

製品によっては、技術面のサポートやコンサルティングサービスを受けることもできるため、プロのサポートによりフォームをより良く改善できるでしょう。

EFOツールのデメリット

導入することで多くのメリットが得られるEFOツールですが、利用の仕方によってはデメリットとなる場合もあります。事前に把握しておくことで回避できる場合もあるため、導入前に確認しておきましょう。

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満足な成果が出ないこともある

EFOツールを導入しただけでは、満足な成果が出ないこともあります。入力フォームを最適化するためには、分析結果を元に改善策を立案しなければなりません。

マーケティングの効果は短期間ででるものではないため、導入後も繰り返し結果検証を行い、より良いフォームに最適化する必要があります。

しかし、EFOツールの導入によって、使い慣れた入力フォームが大幅に変更されることもあるため注意が必要です。既存ユーザーの中には、今までよりも使いづらくなってしまったと感じ、離れてしまう人がいるかもしれません。

自社サイトの雰囲気に近いフォームを提供している製品を選ぶことで、既存のユーザーの違和感を回避できるでしょう。無料トライアルやWEBサイト上で操作を試せる製品もあるため、導入前に確認することをおすすめします。

初期費用や月額費用などコストがかかる

EFOツールを導入するには、初期費用や月額費用などの維持費がかかる点も注意しておきましょう。価格は製品によって異なりますが、高機能搭載のツールやコンサルタント料は高額になってしまうケースもあります。

まずは、お試し期間を設けているサービスから始めて、本格的に運用するようになったら機能の豊富なツールへ変更するとよいでしょう。

EFOツールの選び方のポイント

EFOツールはさまざまなタイプがあり、搭載している機能も異なるため、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いでしょう。ここからは、EFOツールの選び方のポイントを解説します。

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分析の細かさ

EFOツールを選ぶ際には、分析の細かさを確認することが重要なポイントです。離脱やエラーが多発している項目の分析機能があると、フォームの改善の精度を上げることに繋がります。

さらに、PCとスマートフォンなどデバイスごとの分析があれば、PCサイト向けまたはモバイルサイト向けのそれぞれにあった問題点を改善することも可能です。

このように、分析機能やレポート機能の細かさが、より良い入力フォーム作りに繋がります。ユーザーにとって快適な入力フォームであれば、ユーザーの満足度も高まるでしょう。

A/Bテストの範囲の広さ

設定項目の内容や表示の離脱率のA/Bテストを実施することで、入力フォームの具体的な課題を見つけやすくなります。A/Bテストの範囲が広く、パターンも多ければ成果を比較しやすいため、より離脱率が低い方法を見つけることも可能です。

ただし、EFOツールにA/Bテストの機能がない場合や、詳細なテストをする際に別途オプション費用が必要になることもあります。信頼性の高い結果を得るには繰り返し実施する必要があるため、A/Bテストの範囲の広さについても確認しておきましょう。

入力補助機能の種類は豊富か

EFOツールの主な目的は、入力しやすいフォームを作成してコンバージョン率を向上させることです。そのためには、入力補助機能の種類をきちんと確認しておく必要があります。

例えば、背景カラーによる入力箇所の表示や、郵便番号による住所自動入力、フリガナの自動入力など選択肢が豊富であれば、自社の入力フォームの改善に合った機能が見つかり、ターゲット層に合わせて入力しやすいフォームが作れるでしょう。

マルチデバイスに対応しているか

近年では、PCよりもスマホユーザーの方が多いため、スマートフォンやタブレット端末に対応できるかも、選ぶときに重視したいポイントです。

フォームに入力する際、PCよりもスマートフォンの方が手間がかかり、ストレスも大きくなることから、PCサイトと比較して離脱率が高くなります。そのため、デバイスごとに入力フォームを最適化することが大切です。

マルチデバイスに対応したEFOツールで、それぞれのデバイスに合ったきめ細やかな設定をすれば、離脱率の減少やコンバージョン率の改善が見込めるでしょう。

サポート体制の確認

EFOツールを利用したコンバージョン率の改善は、一度で終わるものではなく、データを収集して定期的な分析を行っていくことが重要です。しかし、ツールを最大限に活用するには専門的な知識を必要とする場合もあります。

そこで大切なのがサポート体制ですが、導入時の初期設定や技術的なサポート、運用後のコンサルタントなど、ツールによってさまざまなサービスがあります。自社の運用状況に合わせて、必要なサポートが備わっているか確認しておきましょう。

ただし、コンサルタントはオプションの場合も多いため、サポート内容や料金をきちんと確認することも大切です。

費用対効果は高いか

EFOツールは初期費用や月額費用がかかるため、自社サイトの運用状況を考慮して選ぶ必要があります。

多機能で便利なツールでも、自社に必要ない機能や業種に合わない機能では、コストが無駄になってしまうこともあるため注意しなければなりません。費用対効果を検討して、自社に合った適切なツールを選びましょう。

まとめ

EFOツールは、WEBサイトに設けた入力フォームに、ユーザーが入力しやすいように最適化するツールです。自社サイトからの離脱率を下げて、コンバージョン率を向上させることを目的としています。

入力支援やレポート機能、分析機能や運営サポートなどのEFOツールの機能を使用することによって、入力しやすいフォーム作りやWEBサイトの改善が簡単にできるようになります。

成果が出るまでには時間がかかる場合もありますが、長期を見据えて定期的な改善を行っていくことによって、コンバージョン率の向上が見込めるでしょう。

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