eラーニングシステムの導入費用は?費用の内訳や相場を解説

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  • eラーニングの導入には、導入と運用の費用がそれぞれかかる
  • eラーニングシステムの導入には、カスタマイズやオプションに料金がかかる場合がある
  • eラーニングシステムを導入する際は、費用だけでなく、機能性や操作性も確認する

eラーニングシステムを導入する際は、導入費用・運用費用だけでなく、オプション料金などが必要になる場合もあります。本記事では、eラーニングの導入に必要な費用の内訳や、運用形態・LMSの種類別費用相場を解説する他、費用以外でのシステムの選定ポイントも紹介します。

目次

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  1. eラーニングの始め方
  2. eラーニングを検討するならこのサービスがおすすめ
  3. eラーニングシステムとは
  4. eラーニングシステムの導入に必要な費用の内訳
  5. 【運用形態別】eラーニングシステムの費用相場
  6. 【LMSの種類別】eラーニングシステムの費用相場
  7. まとめ

eラーニングの始め方

感染症の拡大や働き方に関する考えの推移に伴い、変化した「学び」のスタイルにも対応するため、自社の研修形式やスキルアップに適応したeラーニングシステムの選定が求められます。

eラーニングシステムの多くは資料請求をすることで、運用を開始できます。これは公式サイトから検討した場合も同様です。本サイトでは複数のサービスをまとめて比較・資料請求することができます。資料請求は無料なので、複数の製品を比較して自社に最適なeラーニングシステムを選びましょう。

eラーニングを検討するならこのサービスがおすすめ

企業の規模に合わせた料金体系でリーズナブルに導入できる「LearnO」

Mogic株式会社

LearnO

Mogic株式会社

LearnO

規模に合わせた料金体系!少人数から大人数の企業におすすめ

業界最安値とも言われるリーズナブルな価格設定で、誰でも使いやすくカスタマイズ性の高いeラーニングシステムなら、LearnOの導入がおすすめです。

出典:LearnO

GOOD
ここがおすすめ!

  • 企業の規模に合わせた料金体系があり、どれだけ費用が掛かってくるか予算を立てやすい
  • 年に4回以上のアップデートが行われており、PCの最新のOSにも対応できる
  • デザインの選択やロゴの登録が可能で、オリジナル感ある資料が作れる

MORE
ここが少し気になる…

  • 教材は自社で作成する必要があるため、1から始める場合は時間や労力が掛かる可能性も

教育・企業研修の現場を低コストで受講しやすい環境に整えられる「Pholly」

Mogic株式会社

Pholly

Mogic株式会社

Pholly

月額2万から!保管場所にも悩んでいる教育機関におすすめ

学修記録をシステムのクラウド上で可視化し、さまざまな教育現場・企業研修で煩雑化する作業の利便性を高めるなら、Phollyの導入がおすすめです。

出典:Pholly

GOOD
ここがおすすめ!

  • 共有機能やコミュニケーション機能なども備え、オールインワンで使える
  • 100ユーザーまで月額2万円からと、低コストで導入できる
  • 学生から教員まで、年齢問わず扱いやすいシンプルな機能と画面

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ここが少し気になる…

  • 動画配信はオプション扱いで、ライトプランでは一部利用できない機能がある

実践トレーニングまでできる講座があらゆる業界にフィットする「Smart Boarding」

株式会社FCE

Smart Boarding

株式会社FCE

Smart Boarding

目指したい社員教育を実現!OJTや研修など社員教育に悩んでいる企業におすすめ

出典:Smart Boarding

GOOD
ここがおすすめ!

  • 内定者・新人教育からリーダー・管理職育成まであらゆるシーンで活用
  • 属人化を防いでいつでも何回でも学習できる環境を実現
  • 自社オリジナルコースの作成や学習進捗管理も行える

MORE
ここが少し気になる…

  • 電話やメール相談、教育プログラム設計といった手厚いサポートを受けられるのは「充実サポートプラン」のみ

グローバル人材の育成講座導入には「Reallyenglish」

株式会社EdulinX

Reallyenglish

株式会社EdulinX

Reallyenglish

TOEIC対策も!豊富なコースでビジネス英語を習得したい方におすすめ

ネイティブ英語教師によるオンラインレッスンなど幅広いコースから選択し、グローバル人材の育成を行うなら、Reallyenglishの導入がおすすめです。

出典:Reallyenglish

GOOD
ここがおすすめ!

  • 「総合力向上」「スピーキング」「ライティング」「TOEIC対策」など、コースが充実!
  • 個々の英語レベルに合わせてカリキュラムを自動で生成するため、効率よく学べる(一部のコース)
  • オンライン英会話は業界内で評判のいい「QQEnglish」が提供

MORE
ここが少し気になる…

  • 期間内にコースを修了しなければならない(別途料金を払えば延長可能)

eラーニングシステムとは

eラーニングシステムとは、インターネットを用いて学習や研修を行えるシステムのことです。パソコンやスマートフォンなどの端末を利用し、オンライン環境下で学習や研修を行います。

企業におけるeラーニングシステムの代表的な利用例として、社内研修が挙げられます。新入社員に対して行われる新人研修に加え、ビジネスマナー研修やコンプライアンス研修など、さまざまな場面でeラーニングシステムが活用されています。

\詳しくはこちらの記事をチェック/

eラーニングとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説

eラーニングとは、パソコンやタブレット、スマートフォンを使ってインターネットを利用して学ぶ学習形態です。本記事では、eラーニングをよく知らない方のために、eラーニングのメリット・デメリットやeラーニングシステムの機能、選び方を解説しています。

eラーニングシステムを構成する2つの要素

eラーニングシステムは「学習管理システム(LMS)」と「学習教材」の2つの要素で構成されています。2つの主な機能について、簡単に解説していきます。

学習管理システム(LMS)

LMSは、eラーニングを実施するためのプラットフォームであり、受講者・仕様教材の広報管理や受講状況、学習の成果を一括で管理できます。「学習管理システム」「eラーニングシステム」「教育管理システム」などと呼ばれ、一般的にはGoogle ChromeやMicrosoft EdgeをはじめとするWebブラウザを利用します。

下記のように、eラーニングを幅広く運用するための機能が搭載されています。

受講者向けの機能・システムログイン
・コースや成績などコンテンツの閲覧
・インプット・アウトプット学習機能
・テスト・レポート機能
・質問機能
管理者向けの機能・受講者登録・管理機能
・履修登録機能
指導機能・受講履歴閲覧機能
・レポート管理機能
・質問管理機能
教材管理機能・コースの作成・編集
・学習素材割り当て機能

学習教材

eラーニングの教材には写真や文章、動画、問題集など様々なコンテンツがあります。教材の質は受講者の満足度や学習効果を左右するため、eラーニングの重要な要素です。

  1. 資料配布型
  2. アニメーション型
  3. 動画配信型
  4. VRやゲームなど体感型

上記のようなさまざまな形式が用いられ、近年では教材を作成する機能が備わったLMSも登場しています。

eラーニングシステムのメリット

eラーニングを導入することで得られるメリットは主に3つの視点に分類されます。ここでは、eラーニングシステムのメリットについて、管理者・受講者それぞれの目線から詳しく解説します。

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【管理者・受講者】教育の質が均一になる

eラーニングは、受講者全員に同じ内容・質の学習教材を提供できるため、教育の質が均一になるメリットがあります。例えば対面型の講座の場合、同じ教材を使用しても講師によって教え方が異なり、教育の質にバラつきが出ることが考えられます。

講座内容はシステム上で管理できるため、常に教材がアップデートしやすく、質の高いコンテンツを提供し続けられることも大きなメリットです。

また、受講生は内容を理解するまで繰り返し学ぶことができます。自分のペースで学習を進められるため、各々が理解度に応じて学び、公平な教育が可能です。

【管理者】学習の進捗状況やフィードバックを一元管理できる

eラーニングは、受講者の学習状況やテスト結果をシステム上で簡単に管理できます。そのため、誤ってテスト結果や課題を紛失するという心配はありません。

また、データの手入力が不要なため、手間が省ける上に誤入力やフィードバックの対象者を間違えるといったミスの防止にもつながります。システム上の結果がそのまま反映されることで、信頼度も上がります。

eラーニングのテスト結果やアンケートを集計・分析したデータをもとに、教育ノウハウの蓄積や教育施策の改善ができることも期待されています。eラーニングは教育だけではなく、組織力の向上につながることは大きなメリットです。

【管理者】手間やコストを削減できる

eラーニングは集合研修に比べ、コストや手間が抑えられるメリットがあります。集合研修の場合、運営費や外部講師の派遣や研修生の交通費の負担など、準備にコストが掛かります。場所を選ばないeラーニングは、様々な面でのコストカットにつながります

また、対面型である場合、受講者の管理や学習履歴の集計などの業務が発生しますが、eラーニングはシステム上で一括で行うことが可能です。社員の業務を負担できるため、非常に画期的と言えます。

【管理者】素早い情報共有が可能

eラーニングで使用する教材は、システム上のアップデートにより簡単に追加や修正ができるため、素早く情報共有できるメリットがあります。社内マニュアルの変更の変更が生じた場合でも、システムを通じて早い段階で学習させることができます。

社内での情報情報伝達力が上がり、スピード感が出ることで組織全体の生産性の向上も見込めます。

【受講者】職場や自宅で自分のペースで学習できる

eラーニングはスマートフォンなどを利用することで、場所や時間を選ばずに自分のペースで学習できるメリットがあります。不規則な勤務で対面型の講座を受けられない方や、忙しい方でも学習する機会を増やせます。

また、スマホやタブレットで学習できる手軽さから、通勤の移動時間や待ち時間を有効活用できます。学習することがより身近になるため、社員の学習意欲の向上にもつながります。

【受講者】学習の質が向上する

eラーニングは、動画コンテンツの配信やシステムの特徴により、学習の質が向上するメリットがあります。ここでは、学習の質が向上する理由を詳しく解説します。

音声と映像で理解度が深まる

eラーニングでは、動画コンテンツなどを活用することで、紙媒体の教材に比べ理解度が深まります。音声と映像で訴えることにより、テキストや図形より受け取れる情報が多く、細かい表現を伝達しやすいです。

例えば、レジ打ちのような動作を伴う研修をマニュアル化する場合、紙媒体では「テキストを読み、写真でイメージする」という方法で覚えます。映像で動作をそのまま表現すれば、実際の現場をイメージしやすく早期の定着化が図れます。

管理側としても、テキストで分かりやすい表現を考えながら資料を作るより、映像と音声を利用することで業務の簡略化にもつながります。

何度も復習を行える

eラーニングは各々の理解度に合わせて何度も復習ができるため、学習の質が上がります。集合研修は一度きりの受講のため、時間が過ぎると終わったり、再度教えてもらうことが難しかったりします。

そのため、一度受講しても正しく理解できていないことや、浅い知識のまま終わってしまうことも多いです。eラーニングの場合は同じ内容を繰り返して学習できるため、知識の定着度が上がりやすいメリットがあります。

また、繰り返し学ぶことで新たな気づきの発見や、理解度の深化につながることも注目されるべき点です。

【受講者】手軽で継続しやすい

eラーニングは、インターネット環境があれば簡単に学習できるため、継続しやすいメリットがあります。外出する気分にならない時や忙しくて時間を取れない時でも、自宅でPCや移動時間のスマホですぐに学べることで、継続が容易になります。

また、集合研修のように現場に赴く必要がないため、本来移動するために使っていた時間を他の学習に時間を当てることもできます。学習を効率よく行えるため、受講生にとって「学ぶこと」のハードルが低く、ポジティブな印象になることもメリットです。

eラーニングシステムのデメリット

eラーニングシステムの導入には大きなメリットがある一方で、デメリットもいくつか存在します。デメリットに関してもメリット同様に、管理者・受講者の目線に分けて詳しく解説します。

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【管理者・受講者】その場で質疑応答ができない

eラーニングは、ライブ配信を除いてリアルタイムの学習ではないため、その場で疑問を解決できないデメリットがあります。理解が不十分なままでは、不安に感じる受講生も出てくるでしょう。

受講生から問い合わせを受けることの多い内容の把握や、受講生が疑問に感じやすい点の想定はできます。「よくある質問コーナー」のようにコンテンツを作成しておくと、ある程度の問題解決に役立ちます。

質疑応答のために、専用の掲示板やチャットを設置しておくことも方法の1つです。管理者が稼働している時間帯であれば、速やかな対応ができます。分からないことがあれば、まずは確認する場所を設けておくことで、受講生の不満解消にもつながります。

【管理者・受講者】受講者同士の交流が減る

eラーニングは個人で学習するシステムのため、受講者同士が直接関わることはありません。そのため、集合研修でできるような受講者同士の交流ができないというデメリットがあります。孤立しての学習が、モチベーションの低下につながることも考えられます。

最近では掲示板やブログ、SNSなどオンラインでのコミュニケーションツールを組み合わせて、交流を活性化する手法も用いられています。

学習のモチベーションを保つために、時には受講者同士の交流が必要です。オンラインならではのコミュニケーションツールを使用して、デメリットを解消しましょう。

【管理者・受講者】講義を行うための環境が必要

eラーニングで講義を行うためには、インターネット環境と視聴する端末が必要です。受講環境を整えるためには、システムの導入や関連機器の調達などに、コストや時間がかかるデメリットがあります。

会社用の業務端末を導入している場合は、業務端末を通してeラーニングを実施できるよう整備することができます。しかし、受講のしやすさを鑑みると、PCをはじめとしたマルチデバイスに対応させることが求められます。

受講者側は、インターネット環境が整っていないと受講が難しくなります。インターネット環境を求めて移動が発生する場合、講座の内容によっては集合研修のほうがメリットが大きいこともあります。

導入までにかかる時間やコストを想定し、あらかじめ計画することで予想とのギャップを埋めましょう。

【管理者】eラーニング教材の制作にコストや手間がかかる

eラーニングは配信する学習教材を作る必要があるため、コストが掛かります。分かりやすく充実したコンテンツにするためには、作成技術も求められ、それなりに手間がかかります。

一度作成すれば何度も繰り返し使用が可能ですが、コンテンツ内容によってはまめに改正が必要です。例えば、コンプライアンスや法令に関わることは、法改正により随時更新が必要であり、eラーニングでは逆に手間がかかる可能性もあります。

eラーニングで配信する学習教材は、自社の社員規模や運用に割ける人員を加味して、内容ごとに運用方法を検討しましょう。

【受講者】モチベーション維持が難しい

eラーニングは好きなタイミングで学習できる魅力がありますが、逆を言えばモチベーションを保つことが難しくなるデメリットがあります。

集合研修とは違い、進め方が各々のペースに任されることになります。自ら学習意欲を持って取り掛からなければならないため、やる気が起きないと受講しないままドロップアウトにつながることもあります。

管理者は、受講者が交流できる機会を作るなど、モチベーションを維持するための対策方法を考えることが必要です。また、受講を促すための通知表示や期限の周知も、学習意欲を促す効果があります。

【受講者】実技の習得が難しい

eラーニングは学習コンテンツを視聴するため、映像や音声によるイメージはできますが、実技の習得は難しいことがデメリットの1つです。道具などを用いた実技の習得は、口頭で説明することが難しいです。

特に高度な知識が必要なことや取り扱いに注意を要する操作は、eラーニングのみでは不十分と言えます。eラーニングを使用するにしても、場合によってはコンテンツだけでは学べない部分の補完教育が必要です。

集合研修の前の自己学習や、実技研修と組み合わせて一環の研修内容にするなど、eラーニングを上手く活用することもできます。eラーニングで学んだことは、現場で説明する必要がなくなるため、研修にかかる時間を減らすことも可能です。

eラーニングはただ学習させるだけではなく、内容に合わせて柔軟に使いこなすことが求められます。

管理者側がeラーニング実施のために用意するもの

eラーニングを実施する管理者は、提供・管理するためのプラットフォームや学習教材などの準備が必要です。ここでは、管理者としてeラーニングを実施するために必要なものを詳しく解説します。

学習管理システム(LMS)

LMSは、eラーニングを実施するためのプラットフォームであり、受講者・仕様教材の広報管理や受講状況、学習の成果を一括で管理できます。受講者がアクセスし、ログインしてして学習することが多いです。

LMSは「学習管理システム」や「eラーニングシステム」、「教育管理システム」などと呼ばれ、一般的にはGoogle ChromeやMicrosoft Edge、SafariなどのWebブラウザを利用します。

eラーニングにはSCORMと呼ばれる世界規格があり、eラーニングを共通化するための標準規格が定められています。使用しているLMSと学習教材に互換性がない場合、eラーニングの利用ができないなど弊害が生じることがあります。

SCORMは学習教材とLMSとの通信を統一化し、運用性を高める役割を果たします。そのため、SCORMの規格を満たすLSMシステムを選ぶことで、eラーニングの運用の幅が広がります。

教材・学習材

eラーニングの教材には写真や文章、動画、問題集など様々なコンテンツがあります。教材の質は受講者の満足度や学習効果を左右するため、eラーニングの重要な要素です。

学習教材は編集用のソフトで各自が作成したものをLMSに登録し、コンテンツとして提供する方法が主流でしたが、近年は教材を作成する機能が備わったLMSもあります。

メンターや学習支援体制

eラーニングは学習教材任せにせず、学習者に助言する学習支援者(メンター)・アドバイザーや、質問に回答するチューターを配置する学習支援体制も大切です。学習を進める中で、理解できない箇所や教材自体の不備があることも考えられます。

学習者のモチベーションを保つためにも、eラーニングの足りない部分をカバーできる人材の配置が必要です。

受講者はデジタルデバイスの準備が必要

受講者はスマートフォン・PC・タブレットなどのデジタルデバイスがあれば、いつでもeラーニングを始められます。OSや機器によっては、eラーニングシステムをはじめとする提供教材に対応していない場合もあるため、受講前に確認しましょう。

eラーニングシステムの導入に必要な費用の内訳

では実際にeラーニングシステムを導入する場合、どんな費用が発生するのでしょうか。一般的にかかる費用の内訳を解説していきます。

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開発費用

eラーニングシステムを開発する際は、LMSと学習教材の2つのシステムが必要となります。LMSは、Learning Management System(学習管理システム)の略語で、オンライン学習の進捗追跡、成果管理、コンテンツ配信などを効率的に行うプラットフォームです。

eラーニングシステムの開発費用には、LMSのカスタマイズや導入にかかる費用、学習教材の制作費用などが含まれます。

初期費用

初期費用は、システムの規模や導入方法によって異なります。例えば、システムの機能数やユーザー数によってコストは変動します。また、システムの導入方法も初期費用に影響を与えます。

オンプレミス型はハードウェアやインフラの調達・設置に費用がかかります。一方、クラウド型は初期投資が少なく、月額利用料の支払いが主な費用となります。導入前に十分な予算計画と費用試算を行い、最適なオプションやサービスを検討することが重要です。

月額料金・年間使用料

クラウド型eラーニングシステムの場合は、月額料金や年間使用料が発生します。月額料金は一般的に、利用したサービスや機能の範囲、ユーザー数に応じて設定されます

月額制ツールを利用の際は、どこまでが基本搭載機能・サービスの範囲なのかも重要です。別途オプション料金が発生する機能やサポートも多く存在します。長期的に利用するのであれば、利用者や同時受講者数の増減にも対応可能なのか、追加料金がかかるのかにも着目すべきでしょう。

カスタマイズ費用

自社のニーズに合わせてeラーニングのカスタマイズが必要なケースがあります。例えば、企業独自の学習コンテンツやブランディングを組み込んだり、システムの外観や機能の調整を行う場合です。

こうしたカスタマイズには、費用がかかる場合が多いです。カスタマイズの費用は、カスタマイズの内容や複雑さ、システムベンダーの提供するサービスによって異なります。

カスタマイズは、導入後のシステムの運用や効果を高める重要なポイントです。カスタマイズを行う際には、ニーズの明確化と提供業者との詳細な相談が必要です

オプション料金

オプション料金は、基本機能以外の特定の機能やサービスを追加する際に発生します。例えば、高度なレポート機能、外部システムとの連携などがオプション料金として加算されることがあります。

オプション料金を検討する際には、各オプションの価格とメリットをよく理解し、導入の際にどの機能やサービスが必要かを取捨選択することが大切です。

教材費用

eラーニングはシステムだけでなく、教材にも費用がかかります。自社で教材を作成する場合は開発費用に含まれることもありますが、業界の一般的な知識やビジネスマナーなどの自社独自の情報が不要な教育の場合は、ベンダーが提供している教材で十分です。

オプションとして利用料に追加される場合もあれば買い切りタイプもあり、販売形態はシステムやベンダーによってさまざまです。

【運用形態別】eラーニングシステムの費用相場

eラーニングシステムの費用は、導入する運用形態によっても異なります。ここでは、「クラウド型」「オンプレミス型」「スクラッチ開発」の3つの運用形態の費用相場について解説します。

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クラウド型eラーニング

クラウド型eラーニングシステムは、外部のサーバーを利用してインターネット経由で提供される形態です。導入の際のハードウェアやシステム管理の手間が軽減され、スケーラビリティが高い特徴があります。一般的には月額料金や年間使用料が発生します

クラウド型は、初期投資が少なく、柔軟な料金体系が提供されている点が魅力です。費用相場は運用規模や機能、ユーザー数によって変動しますが、一般的には月額5万円から20万円が相場となります。

クラウド型の利点を活かして、必要な機能やユーザー数に合わせて適切なプランを選びましょう

オンプレミス型eラーニング

オンプレミス型eラーニングシステムは、自社内のサーバーやネットワークを使用して導入・運用する形態です。データの管理やセキュリティを自社で保有できる利点がありますが、導入から運用までの管理や保守が必要です。

オンプレミス型は初期費用が高く、サーバーやネットワークの導入、セキュリティ対策、システム管理などのコストが発生します。相場としては、100万円〜300万円程度が一般的ですが、大規模な企業ではそれ以上の費用になることもあります。

また、保守やメンテナンスなどの運用コストもかかるため、長期的な視点での費用評価が必要です。オンプレミス型の利点を活かし、セキュリティやカスタマイズの要件に応じて適切な予算計画を立てましょう。

スクラッチ開発eラーニング

スクラッチ開発のeラーニングシステムは、完全にカスタムされたシステムをゼロから開発する形態です。企業のニーズに合わせて設計・構築されるため、高い柔軟性とパフォーマンスを持ちます。ただし、導入には時間と労力がかかり、高い開発費用が必要です。

スクラッチ開発では、設計・開発・テストなどの工程に多くの時間とリソースがかかります。費用相場は100万円以上で、プロジェクトの規模や機能によって大きく変動します。大規模なカスタムプロジェクトでは莫大な費用がかかる可能性もあります。

スクラッチ開発の特徴は、企業固有の要件を最大限に満たすことができる点ですが、その分高い開発コストがかかります。プロジェクトのスコープやタイムライン、予算をしっかりと設計し、外部の専門家と協力して計画を進めることが重要です。

【LMSの種類別】eラーニングシステムの費用相場

eラーニングシステムの費用相場は、LMSの種類によっても異なります。ここでは「パッケージ型」「オープンソース型」「フルスクラッチ型」の各種類の特徴と費用相場について解説します。

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【LMSの種類別】eラーニングシステムの費用相場

  1. パッケージ型LMS
  2. オープンソース型LMS
  3. フルスクラッチ型LMS

パッケージ型LMS

パッケージ型LMSは、eラーニングベンダーが事前に構築したLMSを利用する手法です。主な特徴は、既存のLMSに組み込まれた基本的な機能やテンプレートを活用することで、導入が迅速に行える点です。

一般的に、パッケージ費用が100万円から250万円程度、開発費用は10万円程度が相場とされています。価格はベンダーや提供される機能によって異なるため、複数のベンダーの提案を比較することが重要です。

オープンソース型LMS

オープンソース型LMSは、無料で利用できるLMSプラットフォームで、ソースコードが一般公開されています。主な特徴は、カスタマイズや拡張が自由に行える点です。コミュニティのサポートを受けながら、独自の機能やデザインを実装することが可能です。

しかし、技術的な知識が必要であり、導入やカスタマイズに手間がかかることがあります。オープンソースLMS自体は無料で提供されていますが、導入やカスタマイズに関する技術的なコストが発生します。

開発やカスタマイズを外部ベンダーに依頼する場合、プロジェクトの規模や要件によって費用が異なります。例えば、小規模なカスタマイズでは50万円程度から、大規模なプロジェクトでは数百万円以上の費用がかかることもあります。

フルスクラッチ型LMS

フルスクラッチ型LMSは、要件定義から開発、運用まで自社でLMSを構築する方法です。この手法は、他のLMSと比較して最も自由度が高く、自社のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。一方で、導入までに多くの時間と人件費がかかります。

費用相場は150万円から1,000万円程度で、機能の複雑さやカスタマイズの範囲によって大きく変動します。長期的な導入を見据えて自社に最適なLMSを構築する際には、検討することをおすすめします。

まとめ

eラーニング導入には、LMSや教材の開発費、運用費、カスタマイズ費、サポート料などがかかります。ただし、費用がかかっても導入するメリットは多くあります。従業員の自己学習を促進し、効率的な研修を実現できます。

また、柔軟な学習スケジュールやリアルタイムの進捗管理が可能で、従業員満足度の向上とスキル向上に貢献します。適切なシステム選択と導入計画により、自社の生産性向上や競争力強化に繋がることが期待できます。

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