電子契約システムの導入方法|運用のコツ・選び方のポイントを解説

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  • 電子契約システムを導入するにあたって、その機能やメリットなどを再確認する
  • 電子契約システムを選ぶ前に、現状の課題の把握や、導入範囲の選定が必要である
  • 電子帳簿保存法の要件を担保するために、電子契約システムには検索機能が必要である

電子契約システムでは、インターネット上で電子ファイル契約を締結できることにより、さまざまなメリットがあるため、導入する企業が増えています。本記事では、電子契約システムを導入するメリット・導入手順の他、注意点・選び方のポイントを解説します。

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この記事を読めば、あなたの目的に合ったおすすめの電子契約サービスがわかる!電子契約ツールを法令への対応可否、機能性、サポートなどの観点から厳選しました。電子契約システムを導入したくても、種類が多すぎてわからない…そんなあなたにぴったりな電子契約システムを見つけましょう!

目次

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  1. 電子契約システムの導入に必要なこと
  2. 電子契約システムとは
  3. 電子契約システムの主な機能
  4. 電子契約システムの種類
  5. 電子契約システム導入のメリット
  6. 電子契約システムの導入デメリット
  7. 電子契約システムの導入手順・運用のコツ
  8. 電子契約システムを選ぶ際のポイント
  9. まとめ

電子契約システムの導入に必要なこと

社内へ電子契約システムを導入する際には、大きく分けて2つの課題があります。1つは導入前の準備、もう1つは導入後の運用にあり、導入効果を最大限に生かすためにはこれらに対処するための念入りな準備が必要です。

導入前の準備については、契約に関する社内業務フローの整理が挙げられます。例えば、契約内容・件数・契約フロー・契約書の閲覧状況・社内規定・文書管理規定・押印規定、といった事項がこれに相当します。

電子契約システムの導入後は、運用ルールの作成・社内向けの操作指導・社内説明会(電子契約システムのメリット・デメリット)・取引先への説明と導入の承諾を得る話し合い・契約文書の登録・部門やユーザー情報などのマスタ登録などが必要です。

電子契約システムとは

電子契約システムとは、紙の契約書に押印する代わりに、インターネット上でPDF形式の契約書に押印・署名(電子署名やタイムスタンプ付与)して契約締結が可能なシステムを指します。

システムによっては、契約締結のほかに、契約書作成や締結した契約書の保管などが可能なものもあります。新型感染症でテレワークが推奨された背景も追い風となり、最近では電子契約システムの導入率は増加傾向にあります。

政府や関係機関を筆頭に、流通・小売業・建設業・製造業・不動産業・個人事業主など、BtoBからBtoCまで幅広い業界で電子契約システムの導入が進行しています。

電子契約システムの主な機能

電子契約システムには、主に契約締結に関する機能・契約書管理に関する機能・業務を効率化する機能の3つが搭載されています。契約締結に関する機能の搭載により、高い本人性、非改ざん性を担保することが可能です。

契約書管理に関する機能は、ワークフロー・リマインドなどが挙げられます。ほとんどの電子契約システムに搭載されている機能です。

業務を効率化する機能は、インポート・外部サービス連携などが挙げられます。これはベンダーやシステムによって大きな違いがあります。ここでは、3つの機能の詳細について、それぞれ解説します。

機能特徴
契約終結に関するもの契約書テンプレート利用頻度の高い書類をテンプレートとして登録できる
電子署名とタイムスタンプ電子署名した日時、送信日時など電子文書に対して行われた操作にタイムスタンプを付与する
契約書送信・合意契約書を送信後、取引先の開封状況を随時確認できる
契約書管理に関するものワークフロー契約書の提出依頼・契約成立・契約書保管までのワークフローを管理する
リマインド署名依頼を送付したあと、一定期間署名されていない場合にシステム上やメールでリマインド送付が可能
業務を効率化するものインポート過去の紙の契約書を、スキャンしPDF化して取り込む
外部サービス連携営業支援ツールや顧客管理ツールなどの外部サービスと連携した電子契約の運用が可能

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契約書テンプレート機能

契約書テンプレート機能は、契約書のテンプレートを作成して、それぞれの用途に応じて再利用できる機能を指します。

雇用契約書のように基本的な記載内容が変わらない契約書を取り扱う部門にとって、大幅な業務削減が可能です。入力項目も前もって設定できるため、日ごとの契約書作成がスムーズに行えます。

また、業務委託契約書や売買契約書など利用頻度の高い契約書について、専門家が監修したフォーマットから文書作成もできます。

電子署名とタイムスタンプ機能

電子署名とは、電子文書などのデータに処理を施す署名のことで、データが本人による作成であること・改ざんされていないことを立証する技術です。

一方、タイムスタンプは、データの作成日時を記録する技術を指し、ある特定の時刻にそのデータが現存したこと・その時刻より後に改ざんされていないことを立証できます

電子署名とタイムスタンプの処理を施すことで、契約書データが当事者本人による作成・署名されたものであり、改ざんされていないことの立証ができます。

契約書送信・合意機能

契約書送信・合意機能とは、送信者が契約書の電子ファイルをアップロードして、受信者へのメール送信を行い、受信者が契約書を確認・同意することで契約締結に至る機能です。

メールに似た仕組みだと思うかもしれませんが、この方法は法律的に信頼性が高いと認められています。実際にクラウド型の電子契約システムを採用している企業は、増加傾向にあり、今後は契約書の送受信方法として主流になると想定されます。

この機能の最大のメリットは、契約の送受信者に事前準備の手間や負担が不要といった点です。

ワークフロー機能

ワークフロー機能とは、契約書の承認ルートを事前に設定し、契約書の稟議や承認をシステム上で管理する機能を指します。例えば、営業部署では課長・部長・本部長・経理のように設定し、課長の承認後自動で部長に承認依頼が送られます。

提出期限までに承認されない場合は、リマインダーの設定ができるなど、契約過程でのスピード向上に役立ちます。小規模の企業であれば重要度が低い機能ですが、大企業などのように承認までのプロセスが多い場合はとても便利な機能です。

リマインド機能

電子契約において、契約や承認を得るための書類送付後、相手側が気がつかなかったり、忘れたりするケースが多発します。特に、派遣・パート・アルバイトの雇用契約や労働条件の確認書類などで、個人宛てに送付するときにそれは顕著になります。

電子契約サービスにおいて、セキュリティ担保の一環として書類送付後の確認期限が設定されていますが、相手側で確認を忘れ、有効期限が過ぎてしまうといった事態が多く発生しました。

それを防止するために、最初の書類送付後から何回かにわたって書類確認を促すリマインダーの送付が可能な機能が搭載されています。

インポート機能

インポート機能は、PDFで作成された書類をユーザー自身で電子契約システムにおいてインポートができる機能を指します。

このインポート機能を効率的に活用することで、紙で締結した契約書と電子契約で締結した契約書の両方を電子契約システムにおいて一括管理が行えます。これにより、電子契約システム導入前に締結した契約書を検索することも可能です。

外部サービス連携機能

外部サービス連携機能とは、文字通りほかの業務で作成した契約書などを連携させ、電子対応が行える機能を指します。企業では、顧客の売買契約書・請負契約書・秘密保持契約書(NDA)・従業員に対して締結を行う雇用契約書など、さまざまな契約書を締結します。

これらの契約書をすべて紙で作成し、契約書の保管までを行うと業務における膨大な手間がかかります。しかし、電子契約システムの活用により、契約に関する業務をシステム上ですべて完結できます。

電子契約システムの種類

電子契約システムには、当事者署名型と立会人署名型の2種類があります。2種類とも契約として法律的に認められますが、本人性を担保する効力の程度や契約時の流れが異なります。それぞれの特徴を把握し、自社に合った方法の選定が必要です。

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電子契約システムの種類は2つ

  1. 当事者署名型
  2. 立会人署名型

当事者署名型

当事者署名型とは、電子証明書(書面における印鑑証明書)とタイムスタンプにより電子書面の改ざんがないことを証明する署名方法です。電子署名法に基づいているため、証明力が強い署名方法と言えます。

また、厳格な本人確認のうえ発行される電子証明書を用いるため、本人性も確実に担保されます。

しかし、契約相手の手間が増えるのがデメリットです。その理由は、契約相手方にも電子証明書を取得してもらう必要があるからです。当事者署名型の電子契約サービスが比較的普及しにくいのは、これが要因となっているかもしれません。

立会人署名型

立会人署名型とは、メール認証などにより本人確認を行う署名方法で、当事者署名型と異なり契約相手の手間もありません。2020年7月、行政庁が一定の場合に立会人署名型も電子署名法の電子署名に含まれると発表しました。

 しかし、本人性の担保が劣るデメリットがあります。法律として認められますが、本人性の担保は各電子契約サービス会社に一任されている状況です。これにより、立会人署名型は訴訟で不利になる可能性があると言われています。

契約相手の負担も少なくわりと導入しやすいため、立会人署名型は広く普及し始めている傾向にあります。しかし、電子契約を安全に利用するのであれば、当事者署名型を選ぶのがおすすめです。

電子契約システム導入のメリット

電子契約システムとは、文字通り電子的に契約締結ができるシステムです。これまでの契約方法では、手間をかけて契約書を印刷して押印・サインしてもらう必要がありました。

しかし、電子契約システムでは、それらのやりとりすべてをインターネット上で行えるため、企業のペーパーレス化を推進できるだけでなく、業務効率が相当上がります。電子契約システムのメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

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業務が効率化する

紙の契約書は、作成後に印刷・製本・押印・郵送の手続きが必要です。また、相手方も押印して郵送する手続きが伴います。万が一、返送手続きに時間がかかった場合、契約の締結が完了するまでに数週間かかる恐れがあります。

電子契約システムであれば、印刷・製本・押印・郵送など一連の手続きを省略できます。相手方の手続きや進捗の管理もできるため、相手が気づかず返送が遅れる可能性はほぼゼロに近づきます。

こういった業務の省力化で、契約締結までの交渉やサービスの提供など重要な部分に注力ができます。

コストを削減できる

電子契約システムのコスト面で最大のメリットと言えるのが印紙代で、紙の契約書に貼る印紙が電子契約においては不要です。このため、数多くの契約を締結する場合、印紙代の大幅な削減に結びつきます。

また、書面契約は、印紙代以外にも印刷・製本・郵送などのコストがかかります。契約書を保管するための倉庫や書棚なども必要になります。さらに、契約書を収納したり探したりするのにかかる時間も、人件費に影響を及ぼします

一方で、電子契約は先述の通り、印紙代の必要がなく、製本や郵送などにかかる費用も不要です。また、契約書の保管に必要なコストもかかりません。電子契約は契約に関してのあらゆる業務コストの削減が可能です。

コンプライアンスを強化できる

契約が締結されるまでの過程が可視化されるため、契約漏れや更新・解約漏れなどの恐れがなくなります。さらに、電子データの閲覧権限を詳細に管理できるため、社外者や契約に関わらない社内の人に契約内容を閲覧されることもありません。

また、電子契約においては、改ざんを防ぐ今までの契印や割印の代用として、タイムスタンプを施して電子署名を行うことで、完全性が担保されます。万が一データの改ざんや紛失などが発生しても、バックアップを取っておけば復旧も簡単です。

これらの機能により、紙の契約書よりもコンプライアンスの強化につながります。

電子契約システムの導入デメリット

電子契約にはメリットだけではなく、使いづらいといった難点も存在します。しかし、その解決策・対処法の周知で、導入後の不安を解消できます。ここでは、企業が電子契約システムを導入する際に、事前に知っておきたいデメリットについて詳しく解説します。

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取引先の理解が必要になる

当然ながら、契約は取引先があって存在するものです。自社の都合だけで電子契約への切り替えはできません。こういった事情から、取引先によっては電子契約に抵抗感を持つ可能性があるのはデメリットと言えます。

万が一、取引先が電子契約に否定的である場合は、事務作業の効率化といったメリットを取引先も共有できる点を説明したうえで、安全性に関する不安を取り除く説明が必要です。

また、どうしても電子契約が承諾されない場合は、書面の契約書と電子契約を併用して利用する必要があります。

すべての契約を電子化できるわけではない

これまで、定期借地権設定契約書・定期建物賃貸借契約書・不動産売買等に関する媒介契約書など、一部の契約書は、電子契約に未対応でした。

しかし、書面が要件とされていた各種法令が2022年5月に改正され、電磁的方法による作成が可能となっています。しかし、取引先の承諾がなければ書面に代わりに電磁的方法による作成ができないものもあるため、紙の契約書の完全廃止はできません

また、電子契約システムの種類によっては、紙の契約書も読み込んで一元管理できる機能を搭載しているものもあります。電子契約が可能な取引とそうではない取引が混在する場合は、こういった電子契約システムがおすすめです。

電子契約システムの導入手順・運用のコツ

電子契約システムには、業務負担削減・コスト削減といったメリットも多く得られますが、導入するには関係者の負担も大きく、導入後正しい運用が可能かといった不安もあります。

ここでは、業務整理・制度設計・ツールの選定、活用・社員教育などの視点から電子契約システムをスムーズに導入するための必要な流れを6つのステップで解説します。

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現状を把握する

導入する電子契約システムにどういった要件が必要なのかを探り出すためにも、より効率的な運用フローを構築するためにも、まず最初に現状の課題を把握しましょう。

現在、契約書作成はどういった流れか・どういった管理方法か・どういった課題を抱えているのかなどを整理します。あいまいに導入を進めても、期待する効果は得られません。課題を設定し、何の目的で導入するのか、何を改善するのかといった目的の明確化が大切です。

電子契約導入の範囲を決める

社内の契約書をすべて電子化するのかどうかの検討も大切な項目です。特に、導入初期段階では、自社と取引先の両者が慣れていないため、操作に手間どることが想定されます。社内でもシステムの運用ルールが浸透するまではある程度の時間を要するでしょう。

そのため、どの契約書を対象にするのか限定してからスタートしましょう。スタートは、契約金額が少額で重要度が低い文書から電子契約書に移行します。重要度が低い文書である程度試してから、導入範囲を広げていくとスムーズな電子契約の定着ができます。

電子契約システムを選ぶ

課題が明確になり、目的が決まれば、それを達成するための機能などを備えた電子契約システムをリサーチします。電子契約システムの種類もさまざまで、最低限の機能だけを搭載したものから契約業務を幅広くサポートするものまであり、それぞれの特徴があります。

重要なのは、自社に適した電子契約システムの選択です。他社がある電子契約システムの導入と運用に成功したとしても、自社で同様の効果を得られるとは限りません。

また、電子署名法の要件を満たす電子署名ができ、手書きの署名や押印と同様の法的効力が認められる電子契約システムの選択も重要です。

業務フローの見直し

業務フローの変更も行う必要があります。マニュアルが備えられている場合は、紙書類での契約における「封筒に入れて郵送」は不要なため、「メールで送付」に書き直します

上長の承認を得る方法は、これまでのように席まで持参するのではなく、ワークフロー機能を用いて「メールで送付」に変更する必要があります。マニュアルが存在しない場合は、口頭での変更通知で済みますが、聞いた・聞かなかったで問題になる恐れがあります。

そのため、トラブル防止やほかの社員からの問い合わせ対応による無駄な業務の発生を防ぐ視点から、これを契機にマニュアルを作成し詳細な仕様や業務フローの変更を誰もがわかる形で備えておくこともおすすめです。

社内外への理解の浸透

電子契約システムの本格的な運用前までに、社内調整と社外調整の両方を行っておきましょう。

従業員が、電子契約システムの導入に否定的な見方をすることも想定されます。前もって不安や不満を解消しておく必要があるため、社内には導入のメリットを正しく周知するとともに、導入後に改善されることなどを明確に伝えておくのも大切です。

また、取引先に対しても、必要であれば周知しておきましょう。今後の対応の流れが変わる場合はその旨を伝え、取引先の了解を得る必要があります。また、電子契約の流れや方法を取引先に説明できるように、マニュアルの作成準備も大切です。

トライアルで試す

電子契約サービスの中には、一定期間無料トライアルができるサービスも多くあります。なお、無料トライアルには、利用期間が決まっているサービスと利用期間無制限のサービスの2種類があります。

前者のサービスは、オプションを除くほとんどすべての機能を試せる場合が多い一方、後者のサービスは利用機能を大幅に制限される場合があります。自社が目的とする機能をできるだけ多く試せるサービスが理想のため、試用規約をチェックしておきましょう。

電子契約システムを選ぶ際のポイント

社内へ電子契約システムを導入する場合は、自社の目的にマッチするサービスであるかどうかを調べて選ぶ必要があります。ここでは、電子契約システムを選ぶ際のポイントについて解説します。

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コストと機能のバランスを考える

電子契約システムの導入には投資費用がかかります。どのサービスを導入するかでその費用は大きな違いがあります。サービスを選ぶ際には、投資金額との調和が取れる費用対効果が得られるのか考慮する必要があります。

費用を考慮する際には、導入時の初期費用・維持費用の両方を検討することが大切です。初期費用がどれほど安くても、維持費用が高ければ、長期的な視点で捉えたときに費用対効果の低下も想定されます。

ほかにも、現在使用中のほかのサービスと重複機能がないかの確認もおすすめです。機能を電子契約システムに集約することで、ほかのサービスも含めた総合的なコスト削減につながる可能性があります。

使いやすいか

電子契約サービスの使いやすさにも注視しましょう。電子契約システムで契約を締結する場合は、自社の担当者だけでなく、取引先での操作も必要です。そのため、相手方から見た使いやすさや既存システムとの連携性の確認が重要です。

社内担当者の負担を軽減するためにも、取引先にスムーズに対応してもらうためにも、操作画面や操作方法の使いやすさを確認しておきましょう。

また、ベンダーのサポート体制が充実していれば、電子契約サービスの導入時は当然ながら、利用方法などの疑問が発生した場合も安心です。

既存のシステムと連携できるか

ソフトウェアやプログラム、Webサービスを繋ぐインターフェースのことをAPIと言います。電子契約システムのAPI連携が豊富であればあるほど、さまざまな外部の業務システムとの連携ができるようになります。

外部システムとの連携例

社内の文書管理システムと連携することで、社内の文書管理システムで作成した契約書が電子契約システムにも自動で統合される仕組みが可能になります。また、社内の発注書や納品書作成システムと連携することで、顧客から同意を得る必要のある書類も電子契約システムを通して送受信することが可能になります。

このように社内のシステムと連携することによって互換性が高まり、さらに業務効率化が高まります。

サポート体制は十分か

社内への電子契約システム導入において、手間と時間を要することが推測されます。導入後スムーズに使えなかったり、システムトラブルが生じたりする恐れがあります。疑問点が生じたときに、すぐに対応してくれるベンダーであれば、従業員や取引先も安心です。

サポート体制自体はほとんどのベンダーに用意されていますが、丁寧さには各ベンダーに違いがあるため、自社が必要とする基準のサポート体制が整ったベンダーを選びましょう。

また、チャットやメールだけの対応でも支障はありませんが、電話や訪問対応なども行えるベンダーであれば、さらに心置きなく導入できます。

セキュリティは万全か

電子契約では、タイムスタンプ・電子署名が改ざんされていない事実が証明できれば、契約書の法的効力の証明を担保できます。そのため、こういった機能が搭載されているシステムを選ぶ必要があります。

セキュリティに問題があり、万が一不正アクセスによる情報漏えいなどが発生した場合、自社の信用が失墜し会社の存続に関わる危機に陥ります。電子契約システムを選定する場合は、自社にマッチしたセキュリティ機能の有無を必ず確認しましょう。

検索機能があるか

電子契約書は、電子帳簿保存法に準じた方法での保存で、税法上の裏づけとして利用できます。しかし、電子帳簿保存法に保存のための要件が設定されているため、検索できる状態で保存する必要があります。

電子帳簿保存法では、電子データを保存する場合の要件として、真実性・可視性の両方を確保することが定義されています。真実性については、電子署名とタイムスタンプの付与によって、要件を満たせます。

また、可視性の要件を満たすには、タイトルや取引先名などの条件を指定し検索できる状態で、契約書の保存をしなければなりません。

参考:優良な電子帳簿の要件|国税庁

まとめ

社内へ電子契約システムを導入すれば、コスト削減・コンプライアンスの強化・業務効率の向上など、種々のメリットが受けられます。しかし、自社の様態にマッチしたシステムを選ばないと、投資資金を無駄にする恐れがあります。

 まず電子契約システムの導入前に、コストと機能のバランス・使いやすさ・サポート体制・セキュリティ対策・検索機能の有無などの確認が必要です。また、自社の課題やニーズを探り出し、予算やスケジュールを綿密に決めて、さまざまなサービスの比較・検討が大切です。

今後において、デジタル化やペーパーレス化がさらに進行していくのは疑う余地がありません。これを機会に、電子契約システムの導入を検討してみましょう。

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