CXとは|CXを向上させるメリット・向上のために行うべきことを解説

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  • CXは、顧客の商品購入前から購入後までの全ての顧客体験を表している
  • CXを向上させることで、顧客満足度やブランドイメージを向上させることができる
  • CXを向上させるた方法の1つとして、Web接客ツールの活用がおすすめである

CXとは顧客体験を意味しており、顧客が商品やサービスを利用した時だけでなく、そこまでの過程や購入後に関することすべてを表します。そのため、CXを向上させることが重要になります。本記事ではCXの概要と、向上させるメリット・向上のために行うべきことを解説します。

目次

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  1. CX (カスタマーエクスペリエンス) とは
  2. CXの特徴
  3. CX向上によりもたらされるメリット
  4. CX向上のために行うべきこと
  5. CS向上にはWeb接客ツール導入がおすすめ
  6. まとめ

CX (カスタマーエクスペリエンス) とは

CX(Customer Experience)は、顧客体験を意味する言葉で、商品やサービスを利用した際の顧客の体験や経験を指します。これに対して、類似の言葉にCSやUX、DXなどがあります。この章では、CXとその類似の言葉との違いや関係性について解説します。

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CX (カスタマーエクスペリエンス) の4つのポイント

  1. CX管理・CX向上とは
  2. CSとの違い
  3. UXとの違い

CX管理・CX向上とは

CX管理は、顧客が商品やサービスを利用する際の全体的な体験を管理すること、CX向上はそのような管理を通じて顧客体験をさらに質の良いものにすることです。

CXには、購入前からアフターサービスまでの、すべての接点や経験が含まれます。そのためCX管理は、顧客とブランドとの良好な関係を構築するために重要です。

CSとの違い

CS(Customer Satisfaction)とは、顧客満足度を指す言葉で、顧客が提供された商品やサービスに対してどれだけ満足しているかを評価する指標です。CSは、顧客の期待と実際の経験を比較し、その差異に基づいて満足度を測定します。

CX管理は顧客の全体的な経験を改善するために重要ですが、CSは個々の取引における顧客の満足度を向上させることを目指しています。CSはCXの一要素として位置づけられ、CXを向上させるための重要な指標の一つとなります。

UXとの違い

UX(User Experience)は、ユーザーが製品やサービスを使用する過程で得る総合的な体験を指します。これには、使いやすさ、効率性、快適さ、満足感、感情などが含まれます。CXとUXの関係性は密接であり、良好なUXが良好なCXに繋がることが多いです。

UXが優れていれば、顧客は製品やサービスを満足して利用し、その結果、ポジティブな顧客体験となります。企業は両者をバランスよく向上させることで、顧客満足度やブランド価値を高めることができます。

CXの特徴

CX(顧客体験)は、製品やサービスの提供だけでなく、購買前後のサポートやコミュニケーションも含まれます。顧客が感じる満足度や信頼感、快適さなどがCXを形成します。ここでは、CXの2つの特徴について解説します。

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長期的な取り組みを必要とする

CX(顧客体験)を形成するには、長期的な取り組みが必要です。CXは信頼構築や顧客満足度向上が持続的なプロセスであるためです。顧客の信頼や満足は時間をかけて築かれ、一度の取り組みだけでは効果が限られます。

継続的な改善やフィードバック収集を通じて顧客のニーズに応え、信頼関係を深めることで、長期的な顧客ロイヤルティや競争力の向上が実現します

非物質的価値が重要視される

非物質的価値とは、製品やサービスからの直接的な物質的対価ではなく、顧客が感じる満足感や体験、感情的な価値を指します。これは、顧客の感情や心理的な要素に影響を与える重要な要素です。

競争激化する市場においては選択肢が多いため、製品やサービスの質や価格が似通っている場合、顧客は感情的な繋がりや体験に着目し、評価します。以下、非物質的価値として挙げられるものについて解説します。

感覚的価値

感覚的価値とは、顧客が製品やサービスを通じて感じる感覚や体験に関連する価値のことです。これは、製品のデザインやパッケージ、色彩、触感、音響など、五感を通じて受ける印象や感情に焦点を当てています。

感覚的価値は、顧客の感情や印象を形成し、製品やブランドに対する好感度や愛着を高める重要なポイントです。魅力的な外観やデザイン、心地よい触感、心地よい音や香りなどは、顧客に肯定的な印象を与え、顧客の満足度やブランド評価の向上を支援します。

心理的価値

心理的価値とは、顧客が商品やサービスを通して感じる内面的な満足感や感情の価値です。商品やサービスが顧客の感情やアイデンティティに響き、喜びや安心、自己評価の向上などの心理的な満足をもたらします。

例えば、高級ブランドの製品を所有することで誇りや自信を感じたり、特定のサービスを受けることで幸福感を得たりすることがあります。企業は、顧客の感情やアイデンティティを理解し、ポジティブな顧客体験を提供することで、競争力を高めることができます

CX向上によりもたらされるメリット

CX(顧客体験)の向上は、企業に数々のメリットをもたらします。顧客満足度の向上や顧客ロイヤルティの強化、口コミや評判の向上による新規顧客の獲得、再購買率の増加などが挙げられます。以下、CX向上によりもたらされるメリットについて解説します。

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顧客満足度を上げられる

CXの向上により、満足した顧客はリピーターになりやすく、長期的な顧客関係を築くことができます。また、満足度の高い顧客は口コミで良い評判を広め、新規顧客獲得にも貢献します。これにより売上増加や市場シェアの向上が期待されます。

一方で、価格やサービス面での不満、顧客への対応の遅さなどが原因となり、顧客離れが生じる可能性があります。顧客離れを避けるためには、CXの向上が重要です。

良好なCXを提供することで、顧客の信頼を築き、顧客満足度を高めることが企業の持続的な成長に繋がります

リピーターを獲得できる

顧客が良質なCX(顧客体験)を得ることで、その製品やサービスに対する信頼感や満足度が高まります。これによって、顧客は継続的にその企業やブランドを選び、リピート購買を行う可能性が高まります

リピーターを獲得する重要性は大きいです。既存の顧客を維持することは、新規顧客を獲得するよりもコストが低く、効果的です。また、リピーターは、企業にとって安定的な売上をもたらし、長期的なビジネスの健全な成長に貢献します。

さらに、リピーターは満足度の高い顧客であるため、口コミや評判で新規顧客の獲得にも繋がります。CX向上はリピーターを獲得し、長期的な顧客関係を築く上で、重要なポイントとなります。

ブランドイメージを向上させられる

顧客がポジティブな体験をすることで、企業やブランドに対する好感度が高まります。このようなCX(顧客体験)を通じて築かれるブランドイメージは、企業の信頼性や価値を向上させます

競争が激化する市場では、商品やサービスだけでなく、ブランドそのものが顧客の選択基準となることが多いです。良質なCXを提供することで、顧客はそのブランドに対して肯定的なイメージを持ち、競合他社よりも選好する傾向が生まれます。

顧客がそのブランドを信頼し、CXを通じて愛着を感じると、競合他社への切り替え意向が低くなります。顧客の心に響く体験を提供することで、企業のブランド力を高め、信頼される存在となることが重要です。

既存顧客による口コミが増える

顧客が優れた体験を得ると、その満足度や感動が口コミとして広まることがあります。顧客の率直な意見が表れやすい口コミは信頼性が高く、他の広告手法に比べて効果的です。良い口コミは顧客の実際の声であり、企業の信頼性や価値を強調します。

顧客の目線からの評価は新たな顧客の関心を引き、購買意欲を高める要因となります。また、口コミによる新規顧客獲得は、広告費をかけずに顧客ベースを拡大できるメリットがあります。

良好なCX(顧客体験)を提供することで、企業の評判とブランド価値が向上し、口コミによる効果が長期的かつ持続的に広がることが期待されます。

CX向上のために行うべきこと

CX向上のためには、前述の「感覚的価値」や「心理的価値」を意識した取り組みが必要です。また、時代のニーズに合わせた施策を積極的に打ち出していくことも、重要なポイントとなります。ここからは、CX向上とために行うべきことを詳しく解説していきます。

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感情・知覚・関心を意識した施策

感覚的・心理的価値を高めるためには、顧客の感情・知覚・関心を意識して施策を立案・実行することが重要です。

ここでいう「感情」とは製品やサービスを通して得られる楽しさや快適さ、満足感のこと、「知覚」は視覚や嗅覚など五感で感じられる感覚のこと、「関心」は興味や趣味嗜好、好みのことを指します。

具体的にどのような施策が有効かは、各ブランド・製品・サービスの顧客層により異なります。最適な施策を打ち出すためには、顧客データを収集し、ペルソナ(典型的な顧客像)やカスタマージャーニーマップ(購入に至るまでのプロセス)を作成すると良いでしょう。

One to Oneマーケティング

「One to Oneマーケティング」とは顧客1人ひとりのニーズに合わせてマーケティングを行う手法です。一辺倒なアプローチではなく、パーソナライズされたサービスや情報を受け取ることで、CX向上に繋がります

例えば、メールマーケティングによるコンテンツ配信では、会員を属性や購入履歴などを基に一定の条件でグループ分けし、それぞれにグループに合わせたコンテンツを作成・配信する、といった施策が考えられます。

One to Oneマーケティングにおいても、顧客データの収集が重要です。また、商品の購入といった顧客の行動履歴はその都度更新されるため、リアルタイムでデータ収集を行えるような仕組みを整えることがポイントとなります。

デジタル化・オンライン施策の推進

ここまで「顧客データの収集」が重要なポイントとなると述べてきましたが、このようなデータ収集を行うには、やはり社内のデジタル化やシステム化、顧客接点のオンライン化が必要となります。

デジタル化やオンライン化はデータ収集に役立つだけでなく、オムニチャネル化によって顧客の利便性が増す、問い合わせ対応の自動化により従業員の負担が軽減するなど、多くのメリットをもたらします。

なお、デジタル化やオンライン施策を進める際は、シームレスな情報共有ができるようにすることが1つの鍵です。システム間の連携などを密に行うことで、あらゆる顧客接点におけるサービスの質が向上し、結果的にCX向上に大きく貢献することができます。

DXとCXの関係性

デジタル化といえば、「DX」という言葉が最近よく聞かれます。DXは「デジタル・トランスフォーメーション」、あるいは「デジタルエクスペリエンス(Digital Experience)」の意味で使われます

前者はデジタル技術を用いてビジネスモデルや業務プロセスを変革すること、後者はデジタル技術を活用して顧客や利用者に提供される体験全般を指します。例えばウェブサイト、モバイルアプリ、オンラインサービス、ソーシャルメディアなどを通じて得る体験です。

どちらのDXも、CXの向上に大きく貢献します。DXの推進・向上によって、企業はより良い製品やサービスを提供でき、顧客はデジタルプラットフォームを通じてより使いやすく、魅力的な体験を得ることができます

PDCAサイクルの徹底

製品やサービスを取り巻く環境は常に変化していくため、CX向上のための施策を行う際には、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を活用して目標を実現し続けていくことが望ましいです。

最初に「Plan(計画)」を立てて顧客ニーズを理解し、改善の方針や目標を明確に設定します。KPIを設定して具体的な数値目標を掲げると良いでしょう。次に「Do(実行)」では、改善策を実際に導入し、顧客体験を向上させます。

その後、「Check(チェック)」でデータを収集し、改善の効果を評価します。顧客の反応や指標を分析して、どの部分が効果的であるかを確認します。最後に「Act(改善)」として、収集した情報に基づいて必要な修正や調整を行い、持続的な改善を実現します。

このPDCAサイクルを繰り返すことで、顧客体験の向上に向けて着実な改善を遂げることができます。従来の手法に固執するのではなく、データと顧客の声に基づいて継続的な改善を行うことが、CX向上の成功へのポイントとなります

CS向上にはWeb接客ツール導入がおすすめ

CSを向上させる方法の1つとしておすすめなのが、Web接客ツールです。Web接客ツールは、Webサイト上でのリアルタイムチャットやポップアップを通じて、顧客との迅速なコミュニケーションを可能にします。

顧客が質問や疑問を持った際に即座に対応できたり、パーソナライズされた情報を適切なタイミングで伝えたりできるため、CXの向上、ひいては顧客満足度やコンバージョン数の向上に繋がります。

また、ツール内での顧客の行動履歴が残るため、顧客情報の共有や継続的な施策改善が容易になります。さまざまなツールが登場しているので、自社に合ったツールを選んでWebサイトでのCXの改善を実現しましょう。

まとめ

CX(顧客体験)の向上は、顧客満足度の向上やリピーター獲得、ブランドイメージの向上など多くのメリットをもたらします。非物質的価値やパーソナライズされたコミュニケーションを意識することで、CXを向上させることができます。

また、この目的においてWeb接客ツールの導入もおすすめです。リアルタイムな対話や情報提示を通じて迅速かつ効果的なコミュニケーションが行えるため、CX向上に効果的です。顧客満足度を向上させ、企業の信頼性やブランド価値を高める一因となります。

CXの向上は業績アップの鍵です。継続的な改善と効果的なツール導入で、顧客を魅了し、自社の競争力を高めましょう。

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