電子帳票システムの導入手順は?選び方や導入のポイントを詳しく解説
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- 電子帳票システムの導入により、電子帳簿保存法の改正への対応が容易になる
- 電子帳票システムを導入すると、帳票を簡単に作成でき、リスク回避にもなる
- 電子帳票システムを導入する際は、帳票の棚卸を行うところから取り掛かる
電子帳簿保存法の改正に伴い、書類や請求書の電子化が進み、電子帳票システムの導入を検討している企業が増えています。本記事では、電子帳票システムの導入を成功させるために、電子帳票システムの必要性や導入の手順の他、導入のポイントや選定・比較のコツを解説します。
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電子帳票システム導入を成功させよう
帳票の管理に課題を抱えている企業は、電子帳票システムの導入がおすすめです。電子帳票システムの導入を成功させるには、導入の意義や機能・メリットやデメリットを適切に理解しておく必要があります。
加えて、導入のポイント・注意点を抑えることで、自社に適したツールの選定や導入が可能になります。最適な電子帳票システムを選定・導入し、帳票管理業務の効率化を図りましょう。
そもそも電子帳票システムとは
電子帳票システムとは、事業の取引で発生する請求書・注文書など各種の帳票をコンピュータ上で管理できるシステムです。
従来は紙の帳票を手動で管理していましたが、電子帳票システムの導入により、帳票を電子データとして管理できます。また、作成・送付といった手動の業務を一定程度自動化できるため、業務の効率化・人的リソースの有効活用が期待できます。
電子帳票システムの必要性
電子帳票システムが重視される主な理由として、ペーパーレス化・事業拡大・内部統制の強化・電子帳簿保存法対応の4つが挙げられます。電子帳票システムの導入により、各課題がどのように解決されるのか解説します。
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電子帳票システムの4つの必要性
ペーパーレス化の促進
ペーパーレス化を促進したい企業は、電子帳票システムの導入がおすすめです。電子帳票システムを導入すれば、紙で管理していた帳票を電子データとして管理・保管できるようになります。帳票を電子データ化することには、次のようなメリットがあります。
- 帳票をプリントアウト・郵送する手間が削減できる
- プリントアウト代・インク代・郵送代・(郵送用の)封筒代を削減できる
- 帳票のファイリングが不要
- 帳票の物理的な保管スペースが不要
ペーパーレス化を実現できれば、今まで紙媒体の帳票にかかっていたプリントアウト代・インク代・郵送代などの金銭的なコストを削減できます。
さらに、従来手動で行っていたプリントアウト・郵送・ファイリング・保管などの手間も削減できるため、業務の効率化にもつながります。
事業拡大に対応できる
電子帳票システムの導入により、事業拡大にも即座に対応できます。一般的には、事業が拡大するとともに取引先が増え、それに伴って帳票の数も増えるものです。
紙媒体の帳票は、数が多いほど、仕訳・ファイリングなどに時間がかかります。紙の帳票はかさばるため、物理的な保管スペースも広く確保しなければなりません。
一方、電子帳票システムを導入すれば、帳票を電子データとして保管でき、物理的な保管の手間・スペースが不要になります。また、帳票の作成・送付・仕訳といった業務も一定程度自動化できるため、業務量が膨大でも、ある程度は効率的に処理できます。
内部統制管理を強化できる
電子帳票システムの導入は、内部統制の強化の上でも重要です。電子帳票システムの多くは、アクセス権限機能や認証機能・データの改変履歴が残るタイムスタンプ機能のほか、自動転送機能・バックアップ機能などを有しています。
アクセス権限機能・認証機能は、データへの不正なアクセスの防止につながります。また、タイプスタンプ機能があるシステムの場合、データの変更履歴が残るため、不正な改ざんを抑制できます。
紙媒体の帳票には、取引先への送付間違いや紛失といったヒューマンエラーのリスクがあります。しかし、電子帳票システムの自動転送機能を利用すれば、登録された取引先のデータをもとに、帳票は自動で送付されます。
さらにデータは自動でバックアップされるため、紛失や破損といったリスクにも備えられます。自動バックアップ機能は、システム障害やデバイスの故障によるデータの破損・紛失のリスクも低減できます。
電子帳票システムを導入することで、帳票管理にまつわるさまざまなリスクを低減できます。帳票を適切に管理するためにも、電子帳票システムの導入が望ましいです。
電子帳簿保護法に対応できる
2022年1月に電子帳簿保護法が改正され、それに対応するために電子帳票システムの導入が増えました。改正により電子でやり取りしたデータは電子のまま保存することが義務化されましたが、システムを導入することで対応が容易になります。
また、2023年10月にインボイス制度も始まり、より一層電子帳票システムの需要が高まっています。
電子帳票システムの主な機能
電子帳票システムには、主に次のような機能が搭載されています。それぞれの機能の特徴を理解し、適切なシステムの選定・導入につなげましょう。
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機能 | 特徴 |
---|---|
帳票作成機能 | 帳票をさまざまなレイアウト・出力形式で作成する |
帳票の一括管理機能 | 各種帳票データを電子データ化して保存・管理できる |
帳票の配信機能 | 帳票を指定した宛先へ自動配信する |
他システムとの連携機能 | 外部システムと自動連携する |
帳票の検索機能 | データベース内の帳票データを検索できる |
セキュリティ機能 | 不正なアクセス・データの紛失・送付間違いなどを防止する |
帳票作成機能
電子帳票システムには、既存の業務システムから必要なデータを自動で抽出し、そのデータを元に帳票を作成する機能が搭載されています。手動のように1から作成する必要がないため、帳票作成を効率的に行えます。
また、一般的な文書システムを用いる場合、レイアウトがある程度限られるのが難点でした。しかし電子帳票システムの多くはレイアウトの自由度が高く、自社の希望に添ったものを作成できます。PDF・HTML・Excelなどの幅広い出力形式で作成できる点も魅力です。
帳票の一括管理機能
電子帳票システムには、あらゆる帳票データを適切に保存・管理するための機能が複数搭載されています。たとえば次のような機能が代表的です。
- 帳票データの自動取り込み:社内業務システムから必要なデータを取り込む
- 帳票データの自動分類:AIによる帳票の分類指定
- 帳票データの自動仕分:帳票を自動で仕訳
- タイムスタンプ機能・編集履歴の保存機能:データの変更履歴が残る
- 検索機能:日付や項目から必要な帳票データを取り出せる
- 出力機能:PDF・CSV・Excelといった希望のフォーマットでデータを出力
また、送付内容の封入ミスや送付先の住所間違いといったヒューマンエラーの防止にもつながります。
帳票の配信機能
作成した帳票データを取引先に自動で送信する機能により、帳票の送付を個別に行う手間が省けます。クラウドにデータを送信し、クラウドから各種送付先に送信されるものが一般的です。
多くの電子帳票システムは、さまざまな配信方法に対応しているため、取引先の希望に合わせた送付ができます。主な配信方法は以下の3つです。
- メール送信(ダウンロード・メール添付)
- FAX送信
- 郵送代行
配信機能がある電子帳票システムを導入すれば、従来は手動で行っていた郵送の手間を省けます。また、送付先の間違いといったヒューマンエラーの防止にもつながります。
他システムとの連携機能
電子帳票システムの中には、外部システムと連携できるものも多いです。たとえば自社既存の販売管理システム・在庫管理システムとAPI連携させれば、売上データを元に自動で帳票が作成されるため、業務の効率化を図れます。
社内の連絡ツールやプリンターと連携させれば、部署を横断したデータ共有も容易になります。
帳票の検索機能
データベース内の帳票データを勘定科目・企業名・日付といったキーワードで検索できる機能もあります。紙媒体の帳票を探すには、台帳をめくって目視で確認しなければなりませんでした。
電子帳票システムならばキーワードを入力するだけで、すぐに必要なデータを引き当てられるため、業務の効率化・迅速化につながります。また、帳票をグループや属性ごとに検索するのも容易なため、売上データの集計や分析にも役立ちます。
セキュリティ機能
帳票データをさまざまな脅威から守るためには、セキュリティ機能が重要です。たとえば、次のような機能が代表的です。
- アクセス権限機能:アクセスユーザーの範囲を決め、不正なアクセスを防止する
- ログイン認証機能:ログインユーザーの範囲を決め、不正なアクセスを防止する
- 印刷権限機能:印刷できる範囲やユーザーを決め、不正な外部出力を防止する
- ログの追跡機能:誰が・どのような操作を行ったか確認する
- タイムスタンプ機能:データの変種履歴が残る
- 自動バックアップ機能:サイバー攻撃・ウイルス感染・自然災害・システム障害などによるデータの紛失・破損・汚染に備える
帳票を作成する側のセキュリティが不十分な場合、取引先の情報が外部に漏れる可能性が高くなります。情報漏洩は企業の信用に大きく関わるため、十分なセキュリティ機能を保持しているシステムがおすすめです。
電子帳票システムのメリット
電子帳票システムには、帳票作成の効率化・コスト削減・リスク回避などのメリットがあります。各メリットを正しく理解し、電子帳票システムの導入を検討しましょう。
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電子帳票システムのメリット
帳票を簡単に作成できる
電子帳票システムの導入により、帳票を簡単に作成できるようになります。従来の帳票作成は、手動で必要なデータを呼び出し・転記・作成・保存しなければなりませんでした。取引先への送付も手動で行う必要があります。
一方、電子帳票システムでは、社内の業務システムから必要なデータを抽出し、それを元に帳票を自動作成します。作成された帳票は同じく自動で取引先に送付されるため、従来よりも大幅に業務効率を改善できます。
帳票の作成に割かれていた人手をコア業務に回せるため、人的リソースの有効活用・生産性の向上にもつながるでしょう。
コストを削減できる
電子帳票システムの導入により、ペーパーレス化を促進できるため、これまで紙媒体の帳票にかかっていた次のようなコストを削減できます。
- プリントアウト代
- インク代
- 郵送代
- 郵送用の封筒代
- 帳票の物理的な保管スペース
- 帳票の印刷・郵送・ファイリングにかかっていた手間
金銭的コスト・人的コストの両方を削減できるため、節約や人的リソースの有効活用につながります。
リスク回避になる
電子帳票システムにはさまざまなセキュリティ機能が搭載されており、次のようなリスクを低減できます。
- 外部からの不正ハッキング・サイバー攻撃
- 帳票データの外部流出
- 帳票の不正改ざん
- データの紛失・破損
- ウイルスによる汚染
自社だけでなく取引先の情報も取り扱う帳票関連業務では、セキュリティ対策が万全である必要があります。万が一不正改ざんなどがあった場合、企業としての信用だけでなく法に触れる場合もあるため、システムによるリスク回避は大きなメリットです。
電子帳票システムのデメリット
電子帳票システムにはさまざまなメリットがある一方、デメリットも存在します。導入を検討する際は、メリットとデメリットのバランスを考えることが大切です。
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電子帳票システムのデメリット
導入・運用のコストがかかる
電子帳票システムを導入・運用するには一定のコストが発生します。一般的に、導入するための費用とシステムを利用するための費用の2つが必要です。
- 導入コスト:ソフトウェアやデバイス(スキャナ・プリンター)の購入費用・データを電子化する手間・操作担当者や管理者の育成費用・ルールやマニュアルの策定
- ランニングコスト:サポート費用・セキュリティ費用・サービスの利用料金
導入費用を抑えたい場合は、「クラウド型」がおすすめです。ベンダーが用意したシステム・サーバをインターネット経由で利用するため、自社内での導入準備はほとんど必要ありません。ただし、契約する限りは利用料金などのランニングコストが発生します。
ランニングコストを抑えたい場合は、自社でサーバやシステムを整備するオンプレミス型がおすすめです。
ITインフラ整備などで金銭的・人的コストがかかりますが、一度整備してしまえば、その後のランニングコストは安価です。特に従業員規模が大きい企業は、オンプレミス型のほうが1人あたりのコストが割安になります。
いずれにしろ、電子帳票システムには導入・運用にある程度のコストがかかります。ただし、支払うコスト以上にメリットを得られるならば、導入に踏み切るのもおすすめです。導入前にメリットとコストのバランスを見極め、費用対効果を確認しましょう。
先方の理解が必要になる
帳票を電子データでやりとりする場合は、先方の承諾が必要になります。取引先によっては従来の紙の帳票を希望する場合もあり、導入しても活躍の場がないといった事態になる恐れもあります。
電子帳票システムの導入に際して、先方に電子帳票のやりとりが可能か必ず確認しましょう。拒否された場合は、電子帳票のメリットや重要性について理解を促す必要があります。
あるいは、電子帳票システムの中には、帳票のプリントアウト・郵送を代行してくれるものもあります。紙の帳票を希望する取引先には、こういったサービスで対応するのもおすすめです。
トラブル発生時に帳票が見られない
電子帳票システムを導入すると、システムトラブルが起きた際に帳票を見られなくなるリスクがあります。帳票を閲覧できないだけでなく作成や検索もできなくなる可能性もあり、システムが復旧するまで帳票に関わる業務がストップする場合も考えられます。
帳票には請求書など期日が定められているものも含まれるため、業務のストップは取引先にも迷惑がかかります。電子帳票システムを導入する際は、万が一に備えてサポート体制が充実しているシステムを選びましょう。
電子帳票システムを導入する際の手順
電子帳票システムの導入は、大きく分けて5つのステップがあります。各ステップのポイントを抑えて、スムーズなシステム導入・運用を実現しましょう。
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電子帳票システムを導入する5つのポイント
帳票の棚卸をする
まずは、必要な帳票とそうでない帳票を区別するために、棚卸しを実施しましょう。期限が切れた帳票は、電子データ化せずに破棄するのがおすすめです。
電子データ化する帳票の数が多いほど、金銭的・人的コストも高くなります。できる限りコストを抑えるためにも、事前に帳票の棚卸しを行い、必要な帳票と不要な帳票を区別しておきましょう。
帳票を作成・編集する
電子帳票システムを使って、帳票のフォーマットを作成・編集しておきます。できる限り従来のフォーマットに近づけることで、システム導入後の混乱やトラブルを防げるでしょう。
電子帳票システムの多くは、レイアウト・出力形式を自由に設定できます。また、システムの中には、メモ書き・承認スタンプ・社名ロゴなどのイメージデータの張り付けに対応したものもあります。
システムの選定時に、自社が希望するレイアウトやデザインを実現できるかを確認しましょう。
システム導入の体制と整える
新しいシステムを円滑に導入・運用するには、実際にシステムを操作する現場の環境を整えておくことが肝要です。導入後のトラブルを低減するためにも、最低限次の2つのポイントは押さえておきましょう。
メンバーの専任
電子帳票システムを推進するためのメンバーを専任しておきましょう。可能であれば、電子帳票推進委員会の発足がおすすめです。
電子帳票システムの導入により、帳票作成・管理などの業務フローには大きな変革が必要です。混乱やトラブルを避けるためにも、電子帳票システムの専門知識を有したメンバーを選任・育成しておく必要があります。
選任メンバーは各部署の中でも発言権・リーダーシップのある従業員を任命しましょう。現場に大きな影響力を持つ人員が選任メンバーとなることで、より現場の協力・理解を得やすくなります。
手順書の作成
電子帳票システムの利用方法・操作方法に関する手順書を作成し、現場に広く周知しましょう。可能ならば、電子帳票システムの使い方に関するセミナーや研修を実施するのがベストです。
新しいシステムは社内に浸透するまでに時間がかかります。特に操作が複雑なシステムは敬遠されやすいため、システムの導入の重要性やメリットを丁寧に現場と共有しておくことが大切です。併せて、ITツールに不慣れな従業員でも使いやすいシステムを選定しましょう。
閲覧権限を設定する
外部からの不正閲覧や不正ハッキングの防止のために、帳票の閲覧制限を設定しておきましょう。
多くのシステムは、帳票を部門・種類ごとにグループ分けできます。グループ別に閲覧権限を設定しておくことで、部外者の閲覧を制限できます。特に個人情報などの機密性の高いデータについては、一般社員の閲覧を禁止しておくことが大切です。
電子帳票システムの中には、帳票やグループごとに印刷・ダウンロード・コピーを制限できるものもあります。このサービス・ツールはオプション購入の場合もあるため、自社の状況とコストのバランスを見ながら、導入可否を検討しましょう。
効果を測定する
電子帳票システムは、ただ導入するだけでは十分な効果が見込めません。導入後は定期的に効果測定を行い、システムを有効活用できているか見極める必要があります。
たとえば、導入にかかったコストと、電子帳票システムの導入に伴って削減できたコストを比較しましょう。印刷代・インク代・郵送代のほか、印刷・郵送・ファイリングにかかっていた手間が削減できているはずです。
電子帳票システムの導入・運用には一定のコストがかかりますが、削減できたコストや得られるメリットの方が大きいならば、導入した意義はあるでしょう。
社内での浸透が進んでいない場合は、こういった費用対効果を周知することで、現場からの理解や協力を得やすくなります。
電子帳票システムの選定・比較のコツ
電子帳票システムにはさまざまな製品があります。自社に適したものを選定するためにも、各製品の特徴や強み・弱点は十分に比較検討しましょう。
ここからは、電子帳票システムの選定・比較のコツを解説します。
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電子帳票システムの選定・比較の4つのコツ
自社の目的に沿った機能があるか
まずは、自社が必要とする機能の有無を確認しましょう。たとえば、希望の帳票送付方法が取引先によって異なる場合は、自動配信機能や印刷・郵送代行サービスがあるシステムがおすすめです。帳票の仕訳を自動化したい場合は、仕訳機能を備えたものが良いでしょう。
機能の種類・数はシステムの利用料金を左右するポイントでもあります。導入コストと利用できる機能を比較し、費用対効果が適切かどうかも十分に確認しましょう。
データ処理・検索のしやすさ
データの処理がしやすいものを選ぶことが大切です。特に事業規模が大きい企業は、発行すべき帳票データも膨大なため、ある程度迅速に帳票を作成・出力・配信できるシステムを選ぶ必要があります。
また、過去の帳票を見る機会が多い企業は、検索性に優れたシステムを選びましょう。たとえばキーワード項目が詳細に設定できるものほど、検索がしやすくなります。
セキュリティ対策は十分か
帳票データには個人情報・売上・取引記録といった機密性の高い情報も含まれるため、セキュリティ体制が十分なシステムを選ぶことが肝要です。
たとえばアクセス権限・ログイン認証機能・バックアップ機能があるものは、データのハッキング・外部流出・紛失や破壊に備えられます。データの改ざんを防ぐには、タイムスタンプ機能を備えたシステムがおすすめです。
電子帳簿保存法に対応しているか
電子帳簿保存法の改正により、各種帳簿の保存要件が変更になります。なお、電子帳簿保存法とは、各税関連の各種帳簿を電子データとして保存するためのルールです。
これから電子帳票システムを新しく導入する場合は、電子帳簿保存法に対応したものを選ぶことが望ましいです。たとえば、取引内容が明確にわかる・帳票データをすぐ検索できる・非改ざん性を証明できるといった要件を満たすシステムを選びましょう。
まとめ
電子帳票システムは、紙で作成・管理していた帳票を電子データ化して一括管理できるシステムです。帳票作成機能・一括管理機能・自動配信機能を備えたものが一般的です。
電子帳票システムの導入により、業務の効率化・コストの削減・内部統制の強化などが期待できます。一方で、導入コストなどのデメリットも存在するため、導入前には費用対効果を確認しておきましょう。
電子帳票システムを円滑に導入・運用するには、帳票の整理・フォーマットの作成・現場環境の整備・閲覧権限の設定が重要となります。また、導入後は定期的に効果測定を行うことで、社内でのシステムの活用を促進できます。
電子帳票システムは、機能の充実度・データ処理や検索のしやすさ・セキュリティ対策などを基準に選定しましょう。また、電子帳簿保存法の改正に対応できるソフトかどうかも重要なポイントです。
電子帳票システムの導入により帳票管理業務を自動化し、業務の効率化・人的リソースの有効活用を図りましょう。
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