決算書作成ができる会計ソフトおすすめ10選|損益計算書や貸借対照表の作成に
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- 決算書作成には、賃金台帳や総勘定元帳が必要である
- 会計ソフトで仕訳帳や総勘定元帳といった会計帳簿を自動作成できる
- 会計ソフトを選ぶ際は、初心者でも簡単に決算書を作成できるか確認する
大企業や中小企業など企業規模に関わらず、法人が事業年度ごとに必ず作成しなければいけない決算書類ですが、決算書を作成するには多数の書類の準備や工数を必要とします。本記事では、決算書作成の流れを交え、決算書作成が効率よくできるおすすめの会計ソフトを紹介します。
目次
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会計ソフトでは決算書作成もできる
会計ソフトには決算書を作成するためのデータがすべて含まれています。会計ソフトで決算書の作成ができるものも多くあり、税務申告も税理士に依頼せずに自社で行えるソフトもあります。
会計ソフトは、簿記の知識の浅い会計処理初心者の方でも扱いやすいこと、ミスの少ない入力ができること、入力の自動化などで効率的な会計処理ができることなどがメリットで、近年各企業で注目され、導入が進んでいるソフトです。
おすすめの会計ソフト9選|選び方や導入時の注意点も詳しく解説
会計ソフトとは、売上や経費など事業に関わるお金の記録や集計から効率的に帳簿書類の作成ができるソフトのことです。会計ソフトを導入したいと考えていても自社に合うものがわからない企業もあるでしょう。本記事では、おすすめの会計ソフトや選び方を解説しています。
決算書とは
会社にとっての決算書は、自社の経営成績や財政状況を把握するための重要な資料となります。決算書の中でも、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書は「財務三表」と呼ばれる重要な書類で、賃金台帳や総勘定元帳などを基に年度ごとに作成します。
決算書の会計期間は原則1年間ですが、一般的に4月から3月末を会計年度としている会社が多いです。上記の財務散票以外にも、会社法により作成することになっている個別注記表、事業報告書、事業報告の付属明細書なども決算書類に含まれます。
個人事業主も必要になる場合がある
個人事業主も、青色申告をする場合には決算書の作成が必要となります。個人事業主の確定申告には青色申告と白色申告があり、青色の方が申告方法は複雑になりますが、事業を行う上でメリットがあるためこちらを選ぶ人も多いです。
青色申告では、損益計算書と貸借対照表からなる青色申告決算書、および確定申告書の提出が必要です。決算期は企業とは異なり、1月から12月の1年間を会計年度とすることが決められています。
なお、白色申告の場合は損益計算書だけで構成される収支内訳書だけで申告を行うことができます。
決算書を作成する流れ
ここでは、企業における決算書の作り方を基本の流れに沿って解説します。大まかに分けて下の6つのステップで作成していきますが、決算書の種類や会社のシステムによって多少異なる場合もあります。
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取引帳簿と実際の残高を照らし合わせる
決算書の作成は、各種の帳簿を基に行います。そのため、決算書作成を始める前に該当年度分の記帳と整理を完了しておくことが必要です。決算書作成に必要な書類には、総勘定元帳・勘定科目明細書・賃金台帳・領収書綴・前期の決算書などがあります。
決算書の作成では誤りのないよう慎重さが必要です。年度末にまとめて行うと、記入漏れやミスの原因になるので、日頃の記帳・整理をしっかりとしておくことが大切です。
記帳が完了したら、取引帳簿と実際の残高を照らし合わせながら内容が合致するかしっかりと確認することが必要です。一致しなければその原因を探り出す必要があり、余分な時間と労力が必要となります。
決算整理仕訳を行う
決算整理仕訳は、決算年度での数字を確定するため決算時だけに行う特別な仕訳です。決算整理仕訳では、棚卸金額を確定して売上原価を計算したり、固定資産の減価償却費を計上したりして、決算年度をまたぐお金を今期分と来期分に分けていきます。
決算仕訳で行う主な会計処理には、売上原価・貸倒引当金・減価償却費・前払費用・前受収益・未払費用や未払金・未収収益金などがあります。昨年度に行われた決算整理仕訳を参考にしながら行うとやりやすいです。
データを元に決算残高を確定する
決算整理仕上げが終了したら、決算残高と実際の残高が一致しているかを確認し決算残高を確定します。ここでの確認はすべての勘定科目ごとに、あるべき残高・実際の残高・合計残高を科目残高と照らし合わせます。
会計ソフトでは、決算期日の通帳残高や所有現金と会計ソフトの残高が一致していることを確認して、決算残高を確定します。一致しない場合は、今一度、決算整理仕訳や総勘定元帳・勘定科目明細書・賃金台帳・領収書綴などを慎重に精査します。
仕訳した勘定科目を総勘定元帳に転記する
決算残高の確定ができたら、仕訳した勘定科目を総勘定元帳に転記します。この作業は手作業で行うと数字の転記ミスが起こりやすいので、細心の注意が必要です。機械的な作業なので、会計ソフトを使えば自動転記され総勘定元帳が自動作成できます。
総勘定元帳は、損益計算書・貸借対照表などほかの決算書類作成のための参考となる帳簿のため、ミスがあると後の作業に大きな影響を及ぼします。会計ソフトなどを使って間違いが起きにくい方法で作成するのがおすすめです。
試算表を作成する
総勘定元帳が完成したら、ミスの有無を確認するために、合計試算表・残高試算表・合計残高試算表を作成します。どの試算表でも確認するポイントは同じで、借方と貸方の合計値が同じであることです。合計値が異なる場合は、何らかのミスが生じています。
試算表は経営改善や金融機関からの融資にも使われるため、定期的に作成している会社もあります。また、定期的に作成しておくと、早い時期で入力の間違いなどに気づいて修正でき、決算時に慌てることも減ります。
決算書を完成させる
試算表に間違いがなければ、決算書を作成します。作成する書類は、貸借対照表・損益計算・キャッシュフロー計算書のほか、自社の用途に合わせて作成します。
決算書を作成した後は、決算書を基に各種税金の申告書を作成し、税務署に申告します。会計ソフトを使えば、自動的に数値を反映させて申告書の作成ができるので便利です。
会計ソフトで決算書作成を行うメリット
決算書の作成は、紙ベースでの手作業やエクセルで行うこともできます。しかし、多くの手間と時間がかかり、担当者の負担も大きくなります。
会計ソフトの導入は、通常の経理業務でも業務の効率化・入力ミスや計算ミスの防止などのメリットがありますが、決算書作成においても大きなメリットがあります。ここでは、決算書作成を会計ソフトで行う場合の3つの大きなメリットについて解説します。
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会計ソフトで決算書作成を行うメリット
作成時間と業務負担の削減
決算書作成機能のある会計ソフトの導入で、経理担当者の作成時間と業務負担の大幅な削減が図れます。会計ソフトで仕訳管理をしておけば、入力したデータは自動集計され、作成義務のある仕訳帳や総勘定元帳に自動的に反映されます。
また、日常的に行わなければならない仕訳入力から帳簿の作成や帳票の出力など、さまざまな業務の効率化につながります。そして、それらの入力データを基に試算表の自動集計をし、決算書に必要な損益計算書や貸借対照表の素早い作成が可能です。
会計ソフトの導入は、簿記知識の浅い経理担当者でもミスのない仕訳や入力が可能になります。日々の間違いのない会計処理が、決算書作成の時間短縮と業務負担の軽減には大切です。
税務申告も簡単になる
決算書作成に必要なデータは税務申告に必要なデータと重なる部分も多く、そのデータを使って、税務署に提出する申告書の作成も簡単にできます。決算書作成や税務申告書作成機能のない会計ソフトでも、それらができるソフトと連携ができれば自動作成が可能です。
税務申告は、税制改正や申告書の様式変更などに対応して行わなくてはなりません。しかし、クラウド型の会計ソフトならばソフト提供会社がそれらの変更に対応してくれるので、自社では変更があったことだけ認識していれば、大きな業務変更の必要はありません。
帳簿書類の保存が簡単になる
会社が法に従って作成している帳簿書類には保存期間が定められているのが一般的で、会社法では10年間と決められています。会社法に定めのない帳簿でも貸借対照表・損益計算書・領収書・棚卸表など、税法にかかわる書類は7年間または10年間の保存が必要です。
それ以外にも、会社として長期保管すべき帳簿は多くあります。それらの帳簿は企業によっては膨大な量になってしまいます。しかし、現在は帳簿の電子保管の要件も緩和され、各種帳簿を電子データで保存しやすくなっています。
会計ソフトでは、各種帳簿を電子データとして保管できるため、紙媒体の帳簿を作成する必要はありません。保管スペースも必要なくなり、探したい過去の帳簿の検索やデータ分析もしやすくなり、さらにコストダウンと業務の効率化がすすみます。
決算書作成ができる会計ソフトの選び方
簿記の知識の少ない経理初心者でも決算書作成ができる会計ソフトですが、中には初心者には使いづらいものもあります。ここでは、初心者でも決算書作成ができる会計ソフトの選び方を解説します。
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決算書作成ができる会計ソフトの選び方
初心者でも簡単に作成できるか
初心者が利用するなら、使い勝手のいい会計ソフト選びが必要です。いくら、優れた機能を持った会計ソフトでも使い勝手が悪ければ担当者のストレスは大きくなります。毎日使うソフトだからこそ、画面が見やすく簡単に使えるソフトであることが重要です。
次に、複雑な操作がなく、少ない操作で作業が完了できるものがおすすめです。また、口座の入出金の多い会社であれば、銀行の口座明細書を自動的に取り込む機能を持ったものもミス防止と業務の効率化につながりおすすめです。
多くの会計ソフトでは導入前に無料トライアル期間を設けています。機能や入力数に制限がある場合もありますが、担当者が実際に操作してみる機会を設けることは重要です。積極的にトライアル期間を利用して、最終的なソフト選択に生かすのがおすすめです。
サポートを受けられるか
会計ソフトのサポート体制は提供会社によって大きく異なるので、要注意です。中には、サポートはすべて有料のところもありますし、24時間電話やチャットでのサポートを提供しているところまであります。
特に、会計業務初心者の方はわからないことだらけです。初心者が利用する場合は、操作に関するサポートのみでなく、専門用語を教えてもらえたり、仕訳や経理業務・決算書の作成方法などの相談に専門の方が答えてくれたりするサポートがあると安心です。
また導入前に、どこまでのサポートが無料で、どこから有料サポートになるのかを確認しておくと後々のトラブルが避けられます。気軽に問い合わせできる雰囲気であることも重要な条件です。
決算書作成ができるおすすめの会計ソフト10選
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無料で会計ソフトを利用することもできる
会計ソフトは無料で利用することもできます。しかし、無料の会計ソフトを使う際には注意が必要です。無料の会計ソフトは機能を制限されることが多く、個人事業主向けであることが多いことに注意してください。
また、お試し期間を使って有料のソフトを利用することもできます。お試し期間を利用する際には、有料プランへの自動更新には気を付けて利用しましょう。
スモールスタートをしたい人、使いやすさを確認したい人には無料の会計ソフトがおすすめですが、機能が制限されたりサポートが十分に受けられないことが多いです。有料版の会計ソフトはコストはかかりますが、会計業務を効率化するためにはとてもおすすめです。
その他の会計ソフトの選び方
決算書作成機能以外にも、会計ソフトの選び方には数多くのポイントがあります。以下に挙げたようなポイントを確認して、自社に合った使いやすい会計ソフトを探しましょう。
【重要な2つのポイント】
- 個人事業主向けか法人向けか
- クラウド型かインストール型か
【その他の比較ポイント】
- 必要な機能が搭載されているか
- 電子帳簿保存法・インボイス制度に対応しているか
- 自身の申告方式や電子申告に対応しているか
- 使用するデバイスやOSに対応しているか
- 他システムと連携できるか
- 顧問税理士とデータ共有ができるか
- セキュリティ対策は万全か
- 無料トライアルがあるか
まとめ
決算書は年に1回各企業が作成する、企業活動のお金の流れをまとめたものです。作成した決算書を基に、税務署への税務申告や株主への配当を行います。決算書の作成には、賃金台帳や総勘定元帳が必要で、日々の業務でミスのない記帳をしておくことが大切です。
しかし、手作業での決算書の作成は、簿記の知識が必要で初心者の方が行うには相当な労力と時間が必要です。そこで、会計ソフトを利用すれば、仕訳帳や総勘定元帳などの作成義務のある会計帳簿が自動作成でき、初心者の方でも比較的簡単に決算書の作成ができます。
会計ソフトを活用して、日々の経理業務だでなく決算期の業務まで効率化し、担当者の負担軽減や生産性向上を目指しましょう。