オーダーエントリーシステムとは?導入のメリットや選び方を解説

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  • オーダーエントリーシステムで、注文の受付から会計までの業務を自動化できる
  • スタッフのミス防止や人件費削減など、運営側にとってシステム導入のメリットは大きい
  • タイプによって特徴が異なるため、店舗の形態によってどれが最適かを考える必要がある

オーダーエントリーシステムは、従来手書き伝票で行われていた注文・連絡・会計などのフローをデジタル化するシステムです。この記事では、導入を検討している方のために、主なオーダーエントリーシステムの種類やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。

目次

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  1. オーダーエントリーシステムとは
  2. オーダーエントリーシステムの主な機能
  3. オーダーエントリーシステムの種類
  4. オーダーエントリーシステムのメリット・デメリット
  5. オーダーエントリーシステム比較検討時の選び方
  6. 医療現場で使用されるオーダーエントリーシステムとは
  7. まとめ

オーダーエントリーシステムとは

オーダーエントリーシステムは、主に居酒屋やファミレスなどの飲食店を中心に導入されており、注文だけでなくスタッフ間の連絡や会計などを自動化して、業務効率の向上を目的としたシステムのことです。

ハンディターミナルなどの端末でオーダーを受けることで、厨房のキッチンプリンターに注文内容が転送されます。さらに、POSシステムと連動させることで、注文→調理→会計といった一連の業務をワンストップでスムーズに行えます。

オーダーエントリーシステムにはいくつかの種類があり、それぞれのタイプによって特徴が異なるため、この記事では、メリット・デメリットを踏まえた選び方をご紹介します。

手書き伝票によくある問題点

シンプルで導入の手間がかからないため、今でも個人店などで好まれている手書き伝票ですが、アナログならではの問題点がいくつかあります。

ミスが起きる

手書き伝票を採用する最大の問題点は、ミスが起きることです。注文を書き間違えるだけでなく、記入漏れがあったり、混雑時などの忙しいときには「手書きの字が読めない」というミスも起こりやすいです。

時間がかかる

手書き伝票は作成したスタッフ自身がホールからキッチンへ届けなければならないため、注文を受けてから厨房へオーダーが通るまでにどうしてもタイムラグが生じてしまいます。飲食店では「時間がかかる」ということがクレームに繋がりやすいため、注意が必要です。

オーダーエントリーシステムにできること

こうした従来の問題点にお悩みの店舗であれば、オーダーエントリーシステムが特に役立つでしょう。具体的に以下のようなことができるようになります。

オーダーエントリーシステムにできることは、大きく分けて以下の3つです。

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人的ミスの防止

端末からメニューと数量を選ぶだけで注文内容がキッチンプリンターへ転送されるため、手書き伝票のように書き間違いや記入漏れが起こりません。POSシステムと連動していれば伝票内容をレジに打ち込む作業がなくなるので、金銭トラブルも防止できます。

また、ホールからキッチンへ物理的に伝票を移動させる時間がなくなります。さらに、顧客自身がメニューを注文できるようなシステムを導入する場合、そもそもオーダーを取りに行く必要がないため、迷っている方の前で注文を待ち続けるような時間も短縮できます。

新人研修時間の短縮

オーダーエントリーシステムを使用することで、新人研修に充てる時間を短縮できます。登録されているメニューの中から選ぶだけなので、メニューをすべて覚えなくてもオーダーを取ることができます。

従来の手書きのオーダーでは、覚えるまでオーダーが取れず研修に時間がかかるケースが多かったため、研修時間の短縮は人手不足の店舗にとって大きなメリットです。

在庫管理

オーダーエントリーシステムの導入により、正確な在庫の管理が可能になります。在庫管理システムと連携することで、リアルタイムな在庫の把握が可能になり、在庫切れになったメニューを素早く把握できます。

また、システムの連携により、発注業務の負担が軽減されるだけでなく発注漏れも防げるため、安定した在庫管理が行えます。

人件費削減・利益率アップ

オーダーエントリーシステムを使用することで、従来マンパワーで動いていた注文から会計までのあらゆる業務が自動化されるため、結果として店舗の利益にも大きく影響する「人件費」を大幅に削減できます。

また、システムに任せる業務と人の手で行う業務の棲み分けをしっかりとルール化することで、店舗全体の業務効率の向上に期待がもてます。こうしたオペレーションの簡略化が回転率に影響すれば、利益率のアップなども考えられます。

他にもハンディターミナルの機種によっては、テーブルの利用状況・来店人数・客層などの情報を可視化して、端末間で共有することが可能です。このため、混雑時には店舗全体の把握に利用できるなど、スタッフの働きやすさにも大きく影響します。

来店促進・リピーター獲得施策強化

システムによっては、年齢・性別・住んでいる地域などの顧客属性データも取得できるため、それらをデータ分析に活用することが可能になります。

例えば顧客属性に応じたメニュー表の出し分けや、クーポンの配信などを行うことで、既存顧客に向けてのリピーター獲得施策の一環としてデータを活用できるなど、店舗の集客活動の施策をより強化できるようになるのがオーダーエントリーシステムの強みです。

また、好調なメニューを分析することで、顧客のニーズに合った新メニューの開発にも役立ち、女性客だけに向けてステータス別の再来店促進メールを送り分けるなど、あらゆる角度から販促施策を検討できます。

オーダーエントリーシステムの主な機能

オーダーエントリーシステムには、顧客からオーダーを受け、それを厨房へ転送するだけでなく、それらのデータを元にした多くの機能が搭載されています。ここでは、数ある機能の中からいくつかの主な機能について解説していきます。

オーダーエントリーシステムの主な機能は、大きく分けて以下の3つです。

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メニューの品切れ設定機能

飲食店においてオーダーの管理は非常に重要ですが、「品切れ商品の管理」は特に重要です。人気メニューや数量限定メニューにはファンも多く、中にはその商品を目当てに訪れる顧客もいます。

そうした商品の在庫をリアルタイムで厨房から各端末へ共有し、瞬時にシステムへ反映できるのが品切れ設定機能のメリットです。

クレジットカード・オンライン決済対応のレジ管理機能

オーダーエントリーシステムでは、各端末で受けたオーダーを転送したと同時に、それらが販売情報となってデータ化・蓄積されます。注文操作が発生するたびにデータが常に最新の内容となるため、そのまま会計処理を行うことが可能です。

これらはクレジットカード決済やオンライン決済にも同じく対応しているため、金額の再入力などがなく、会計時の人為的ミスを最大限防ぐことができます。

各種分析にも活かせるデータ蓄積機能

システムの導入により会員登録などを促せるため、顧客情報を紐づけることができれば、個々の来店履歴データを蓄積できます。これにより、来店頻度や来店時間、来店時の行動(注文履歴)などあらゆる分析に繋げられます。

これらの実データを元に分析を行うことで、来店が集中する曜日・時間にはスタッフを多く配置する、注文が多いメニューは在庫を増やすなど、店舗管理全体のヒントを得ることができるようになります。

オーダーエントリーシステムの種類

オーダーエントリーシステムには、大きく分けてハンディターミナル型タイプ・モバイル(アプリ)型タイプ・タブレット端末型タイプの3種類があります。

基本的な用途はどれも変わりませんが、それぞれのタイプによって特徴が異なるため、使用する店舗の形態によってどれを選択すべきかを考えてから導入しましょう。

オーダーエントリーシステムの種類は、大きく分けて以下の3つです。

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飲食店のオーダーに便利なハンディターミナル型

主に大手の居酒屋やファミレスなどの飲食店で採用されているもので、最も多く使われているオーダーエントリーシステムです。専用機器でホールスタッフが注文を送信するだけで、キッチンやレジ伝票へデータが連携されるため、シンプルで使い勝手も良いです。

若年層向けの店舗で有効なモバイル(アプリ)型

スマートフォンなどの端末に専用アプリケーションをインストールして使用するオーダーエントリーシステムです。使い慣れたスマホを使用するため操作が覚えやすく、導入障壁も低いので個人店などで特に好まれています。

連続したオーダーなどに最適なタブレット端末型

主にテーブルへ常設して利用され、大型の居酒屋や回転寿司店などで採用されるシステムです。他のタイプと違って顧客が自らオーダーするという特徴があり、気軽に操作可能なため、アルコールなどを扱うような追加注文が多い店舗に向いています。

オーダーエントリーシステムのメリット・デメリット

オーダーエントリーシステムを導入するメリットとデメリットは、システムの種類により異なります。種類ごとにメリットとデメリットを解説するので、自社にとって最適な種類を見極めましょう。

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オーダーエントリーシステムのメリット・デメリット

  1. ハンディターミナル型
  2. モバイル型
  3. タブレット端末型

ハンディターミナル型

飲食店での採用率が最も多いタイプなだけに、デメリットが少ないのがハンディターミナル型です。万能な印象がありますが、多くの機能を求めない個人店などにおいては、初期費用やランニングコストを天秤にかけて判断するのがおすすめです

メリットデメリット
耐久性に優れている導入コストが高い
片手で扱えて携帯性が高い
トラブル時のサポートが充実

モバイル型

アプリケーションをインストールするだけなので、スタッフ個人のスマートフォンを使えば非常に安価で利用可能なのがモバイル(アプリ)型最大のメリットです。

近年特に利用が増えているタイプですが、客層によっては「仕事中にスマホで遊んでいる」と感じる人もいる可能性があります。

メリットデメリット
安価で利用できるカジュアルな印象になりすぎる
導入コストが低い保障がない
汎用性が高い

タブレット端末型

一度でオーダーが済む一般的なレストランなどとは異なり、連続したオーダーが入る居酒屋のような業態にとってメリットが大きいのが、タブレット端末型です。

スタッフの行き来などが軽減され、オペレーションがより簡素化される一方、特定の店舗形態以外には合致しないことが多いでしょう。

メリットデメリット
オーダーの受付ミスが減る店舗の形態に合致しない場合が多い
店舗に関する情報発信ができる保障がない
破損や盗難のリスクがある

オーダーエントリーシステム比較検討時の選び方

それぞれのタイプにおけるメリット・デメリットの違いについて理解ができたら、実際に店舗で使用するシチュエーションを考え、以下の選び方のポイントを参考にして比較検討を進めましょう。

オーダーエントリーシステムの選び方は、大きく分けて以下の4つです。

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システムの操作性で選ぶ

タブレット端末型のようなセルフオーダーシステムの場合、顧客がストレスフリーに注文できる操作性が重要です。操作性が悪いと注文の手間がかかるため、追加注文が入りにくくなります。

注文数の多い飲食店ならQRコードを使ったセルフオーダーシステムなども便利

例えば「QRオーダーシステム」の場合、テーブルに設置したQRコードを読み込むだけで、顧客自身がスマホでセルフ注文・セルフ会計を行えるため、入店から退店までの一連の流れがスムーズになります。

設定の柔軟性で選ぶ

メニューやオーダーの設定を柔軟に変更できるかどうかも重要なポイントです。飲み放題の時間管理、テイクアウトメニューやコース料理の設定、金額を下げたハーフサイズのオプション、ランチとディナーの切替など、細かな設定に対応しているかを確認しましょう。

柔軟性が欠けている場合、メニューの切り替えに今まで以上の手間がかかる可能性があります。時間帯別など特別なメニューがある場合は、要チェック項目です。

セルフレジ機能の有無で選ぶ

注文から会計までを完全セルフサービスで運営したい店舗の場合、セルフレジ機能の有無を確認しましょう。セルフレジと併用することで、顧客に会計用のQRコードを表示させ、伝票の読み込み・会計処理まですべて行ってもらうことができるサービスもあります。

オフライン時の使用可否で選ぶ

モバイル(アプリ)型タイプやタブレット端末型タイプは、Wi-Fiなどのインターネット環境が必須となるデメリットが考えられますが、サービスのオプションプランによっては、ネット接続ができなくても操作が可能になるものもあります。

Wi-Fi未契約の店舗の場合は、オフラインで使用できることが必須条件となるため、確認が必須です。

医療現場で使用されるオーダーエントリーシステムとは

ここまでは主に飲食店で使用される場合について記載してきましたが、オーダーエントリーシステムは近年、多くの病院や医療施設でも使用されています。

以前までは、医師が紙のカルテなどに情報を記入し、それを部門へ送り、部門ごとに処理するという方法が一般的でしたが、オーダーエントリーシステムを導入することで、利用者の認証が簡単になり、修正・取消・履歴の参照などが自動化され、現場での作業工数の削減に役立っています。

また、患者の診察時間や検査の予約などがオーダーエントリーシステムのデータとして連携しているため、患者側のスケジュール管理も可能となり、業務効率の向上にも同じく役立っています。

まとめ

オーダーエントリーシステムは、オーダーの受付から会計までを自動化できるため、人為的ミスが減ることによる「オペレーションの効率化」、対応業務が軽減されることによる「人件費の削減」、業務効率の向上が回転率に影響すれば「利益率アップ」などのメリットも考えられます。

まずは、ハンディターミナル型タイプ・モバイル(アプリ)型タイプ・タブレット端末型タイプの3種類について、それぞれの違いや特性を理解し、使用する店舗の形態にはどのタイプが適しているかを考えましょう。

オーダーエントリーシステムの導入を検討する際はこの記事を参考にして、デメリットより得られるメリットが大きいか、店舗で抱えている問題がしっかりと解決されるかなどを見極めたうえで取り入れましょう。

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