請求書処理における経理の支払処理とは?|業務の流れと課題を解説
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- 企業の経理部門は、業務フローに基づいて請求書処理業務を行う必要がある
- 請求書処理業務では、ヒューマンエラーによるミスなど多くの課題がある
- 請求書処理を効率化するには、請求書管理システムの導入がおすすめ
請求書が届いたら、受領した後の処理として、内容の確認・支払依頼書作成・支払処理・消込処理などがあります。しかし、注意すべき課題も多く存在します。本記事では、経理部門をはじめとした請求書処理の業務フロー、請求書の保管方法と課題、業務を効率化する方法などを解説します。
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請求書受領サービスおすすめ17選(全38選)を徹底比較!|ツールの選び方を解説【2024年最新】
請求書の受領からデータ化までしてくれる請求書受領サービス。本記事では、代行タイプや自社タイプなどから、請求書管理を効率化できるサービスを紹介!厳選したおすすめの請求書受領サービスやツールの選び方、注意点などを解説します。
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株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウド債務支払
AI OCR機能や承認フローの効率化により、請求書の電子保存や自動入力で請求書管理を効率化するなら、マネーフォワード クラウド債務支払の導入がおすすめです。
評判・口コミを紹介
導入後の最大のメリットは、やはりペーパーレス化により紙にまつわる作業や手間がすべてなくなったことです。経費や支払の問い合わせの際に毎回紙を探す手間、ファイリングする手間、会計監査や税務調査の際に紙の資料を収集する手間がなくなりました。
経費の導入事例(マックス株式会社)|株式会社マネーフォワード
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請求書処理業務の流れ
企業の経理部門は請求書を受領した後に、請求書処理の流れに基づいた業務を行う必要があります。具体的には、請求書の内容確認・支払依頼書の作成・帳簿記帳・支払処理・消込処理・原本の保管です。
請求書は企業の損益・利益に直結し、取引先企業との信頼関係にも大きく関わるため、商品やサービスを間違いなく把握し、正確な請求書処理の実行が求められます。また、税務署から提出を求められた場合は、要件・形式に沿って請求書を提示しなければなりません。
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請求書処理業務の流れ
請求書を受領する
購買部門の担当者は、取引先から送られる請求書を郵送や電子メール、URLリンクからのダウンロードなどによって受領します。取引先ごとに送付方法は異なるため、見落としなく確認することが大切です。
請求書は基本的に営業部門の担当者が受け取る場合が多く、請求書の内容は社内の業務フローに従って、しっかりと経理部門の担当者に精査をしてもらう必要があります。
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受領とは|受領の意味や受理との違い・使い方や例文もわかりやすく解説
受領とは、金銭や物品・サービスを受け取ることを指します。受領の類義語には、領収・査収・収受・受納・接受があります。本記事では、受領の意味や受理との違いについて、受領の類義語や対義語と例文を交えた使い方を簡単にわかりやすく解説します。
請求書の内容を確認する
請求書を受け取ったら、請求書の内容を確認します。請求書の宛名や発行者の名前が間違っていないか、発行日や取引年月日が帳簿と一致しているかなどを確かめ、支払期限も入念にチェックしましょう。
請求書には、取引内容や金額の詳細が記載されているため、内容や消費税の計算などが間違っていないかどうかを、再度計算して確認するのが一般的です。さらに、振り込みに関する情報が契約時と相違ないか、細かな部分も確認する必要があります。
メールで請求書を受領した場合は受領メールを送り、相手の担当者に確認してもらいましょう。その後、支払期日ごとに未払い分ファイルに保管し、支払いが完了するまで適切に管理します。また、インボイス制度を利用する場合は、登録番号の有無も確かめることが重要です。
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請求書の再発行依頼への対応方法とは?紛失・誤記載・変更などさまざまなパターンを解説|注意点や対策も
請求書は、サービスや商品の対価を受け取るために必要な書類です。請求書の再発行は可能ですが、慎重に行う必要があるうえ、場合によっては丁重なお詫びが必要な場合もあります。本記事では、再発行が発生するケースごとの対応方法と、再発行を防止する対策について解説します。
支払依頼書を作成する
請求書の内容に問題がなかったら、営業部門が支払依頼書を作成します。支払依頼書とは、取引先から商品やサービスを仕入れた際に、自社が支払いを行うことを担当部署に依頼する書類です。
支払依頼書には、取引先の名称・商品名・数量・単価・金額・支払期日などの情報が記載され、取引先から請求書が届いたら作成します。支払依頼書の作成後は経理部門に提出し、担当者が内容を精査した上で承認します。
その後、支払処理の担当者が支払依頼書に基づいて支払い手続きを行います。支払依頼書の作成により、経理部門が支払い手続きを迅速かつ正確に行えます。
帳簿に記帳する
請求書の内容を確認して支払依頼書の作成が完了した後は、取引の内容を帳簿に記載する必要があります。経理部門の担当者は主に会計システムなどを使い、請求書に書かれた内容や項目を帳簿に記帳します。
なお、ファームバンキングやインターネットバンキングで支払いを行う場合は、各フォーマットに沿ったデータを別途作成しなければなりません。銀行に出向いて支払うのではなく、オンライン上で支払いを行う際はFB(ファームバンキング)データを作成しておきましょう。
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会計ソフトを使った記帳のメリット|必要性・やり方・注意点を解説
記帳は、取引内容やお金の流れを明確化でき、経営状況を把握するのにも大切なものになります。そして、会計ソフトを使用すると、記帳が効率化します。本記事では、記帳の目的や必要性、会計ソフトでの記帳がおすすめな理由・やり方・注意点を解説します。
承認を受けて支払処理をする
支払依頼書の作成や帳簿への記載が完了したら、支払いの承認を受けます。支払いの承認は取締役会や社長、または財務担当者が行うのが基本です。支払いの承認フローを経た後、経理部門が支払処理を行います。
支払い方法は企業によって異なりますが、近年ではインターネットバンキングを使用した支払いが一般的です。自社の支払い方法に応じて、金額や振込先に間違いがないよう十分に注意しながら請求書ごとの支払いを行いましょう。
消込処理を行う
支払い後は請求書の消込処理を行います。請求書の消込処理とは、取引先から請求書が届いた際、その請求書に記載された金額を自社の会計システムに登録し、帳簿上の金額と一致させる作業です。消込処理を行うことで、自社の会計システムを正確に管理できます。
消込処理の際には、請求書の金額・数量・単価・支払期日などが正しいかを確認し、請求書と会計システムの金額が一致しているかを確かめます。仮に金額が一致しない場合は、請求書か会計システムの情報に誤りがあると考えられます。
請求書に誤りがある場合は取引先に訂正を依頼し、会計システムに誤りがある場合はデータの修正を行いましょう。
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請求業務を効率化・自動化する方法|業務の流れや非効率な課題を解説
請求業務とは、商品・サービスを提供した取引先から代金を受け取る、請求書発行から代金回収までの業務を指します。本記事では、請求業務の発行・受領フローや課題についてご紹介。請求業務におけるミスやコスト問題はどのように解消されているのか、効率化のための具体的な対策も詳しく解説します。
請求書の原本を保管する
支払や消込などの支払処理が完了した後は、請求書の原本を保管します。請求書などの証憑書類における原本の保管期間は、電子帳簿保存法によって、個人事業主は5年間、企業・法人は7年間と定められているため、紛失・破損のないように保管しましょう。
請求書の保管は、紙媒体または電子データで行いますが、電子データの方が紛失リスクが低くて安心です。電子データで保存する場合は、サーバーやクラウドストレージなどを利用しましょう。保管期間が過ぎた後は、破棄してしまっても問題ありません。
また、電子帳簿保存法の改定により、電子データで受け取った証憑書類は定められた期間必ず電子データで保存する義務があります。そのため、ペーパーレス化を推進し、電子データでやり取りをするのがおすすめです。
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請求書の原本を保存する必要性とは|コピーでも大丈夫?電子化と破棄について解説
請求書の原本は、法律上でその必要性を定められています。また、原本の電子化も電子帳簿保存法によって法的に認められています。本記事では、請求書の原本を保存する必要性と、コピーでも大丈夫なのか、請求書を電子化して保管する際の注意点なども解説します。
請求書の保管方法
請求書の保管方法には、紙による保管と電子データによる保管があり、それぞれ保管方法や注意点が異なります。ここでは、各請求書の保管方法について解説します。
紙による保管方法
請求書の原本を紙で保管する場合には日付順にファイリングを行い、倉庫や書庫などの安全な場所に保管します。保管している請求書は定期的に確認し、破損や汚れによって読めなくなっていないかをチェックしましょう。
保管期間が過ぎた順番に破棄していくため、なるべく作成した日付順に保管することが大切です。年代・期間ごとに棚を分けるなど、一目でわかりやすくしましょう。必要な請求書をすぐに見つけ出せるようにしておくと、監査の際のも有効です。
また、保管期間の過ぎた請求書から順番に破棄していけば新たな保管スペースを確保できます。なお、請求書には企業情報などの機密情報が含まれているため、紛失や盗難を防げるような場所を選んで保管することが重要です。
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契約書の保管期間や保管する方法|契約書以外の書類の保管期間も解説
企業において重要な役割を担う契約書は、会社法・法人税法によって義務付けられている保管の期間が異なります。誤って処分しないよう、契約書を適切に保管することが重要です。本記事では、契約書だけでなく契約書以外の書類の保管期間・保管方法についても解説します。
電子データによる保管方法
請求書の保管方法として、紙媒体だけでなく電子データによる保管も認められています。ただし、電子データによる保管を行う場合には、一定の要件を満たさなければなりません。
具体的には、タイムスタンプ付きで保管する、検索性を高める、不正アクセスや改ざんから保護する、といった真実性の確保と可視性の確保が必要です。
電子データでの保管は、紙での保管に比べて検索が容易であり、必要な請求書をすぐに見つけ出すことができます。また、紙の保管で必要な保管スペースが電子データの場合は不要です。紛失や盗難のリスクも軽減できるため、データでの保存・保管がおすすめです。
さらに、電子データはデータ共有も容易で、複数のユーザーが同時に請求書を閲覧できます。紙の請求書と同様、保管期間が過ぎたデータは削除し、定期的なデータの整理・削除で、より管理がしやすくなります。
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電子請求書とは?電子化するメリットや電子帳簿保存法の法改正を解説|商習慣を変える請求書発行システムも
度重なる電子帳簿保存法の改正により、従来の発行や郵送に手間がかかっていた書面の請求書から、インターネットを介して手軽にやり取りできる電子請求書が主流になってきました。本記事では、電子請求書の基本知識やメリット、最新版の法改正や要件についてご紹介。いまさら聞けない要点を解消し、今こそ請求業務のDX化を図りましょう。
請求書処理における課題
請求書処理では、ヒューマンエラーによるミスや未払いによるトラブルなど、多くの課題があります。また、過払い金や入金ミスなどにも注意しなければなりません。ここでは、請求書処理における課題について解説します。
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請求書処理における課題
ヒューマンエラーによるミス
請求書は内容が複雑で誤解が生じやすいため、商品・サービスの量が多く金額が大きいほどミスに気付きにくいです。また、処理の完了までに時間がかかることから、ヒューマンエラーが発生しやすいとされています。
特に、担当者が経験不足であるほどミスは増えてしまうため、スキルに見合った人材を確保し、請求書処理業務の担当者として業務を任せる必要があります。
仮に請求書処理でヒューマンエラーが起きた場合、取引先との間にトラブルが生じる可能性があり、信頼性の低下につながることも考えられます。また、税務調査を受けることになれば、企業利益の減少にも発展する恐れがあるため、十分に注意しながら処理を行いましょう。
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国税による税務調査のため、3〜5年の間に定期的に、税務署の調査官がやってきます。帳簿類を電子化している場合は、電子帳簿保存法に則り適切に税務調査に対応しなければいけません。本記事では、税務調査の概要から電子契約システムの有効性を解説します。
未払いによるトラブル
請求書処理が正しく進められていない場合、未払いによるトラブルが発生するケースがあります。請求書を受領しているのにも関わらず、支払いが滞ってしまうと会社の信用を失いかねません。場合によっては、取引先との取引停止につながることもあるでしょう。
さらに、未払いによるトラブルが連続すると、取引先から訴えられる可能性もあります。会社としての信用を失わないためにも、業務フローを確立させて未払いを防ぎましょう。
過払い金・入金ミス
請求書処理では、費用が支払われない未払いの他に、過払い金や入金ミスが生じるケースもあります。これらのミスが起こる原因としては、請求書内容の確認不足や作業工程の不備が挙げられるでしょう。
未払いと同じく、過払い金や入金ミスは会社の信用を失います。大きなトラブルに発展させないためにも、支払期日や入金金額の確認、振り込み作業は慎重に行いましょう。
請求書確認におけるトラブル・ミスを防ぐには、自社での請求書の作成・発行から注意点などを把握しておくことが大切です。
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請求書の作成方法・記載項目を解説!注意点と確認ポイント把握で失敗しらずの請求書発行|適格請求書対応も
請求書発行は法律で義務付けられているものではありませんが、取引後の支払いをスムーズにし、トラブルを未然に防ぐ大切な役割を担います。本記事では、請求書発行時の作成方法や記載事項、注意点についてご紹介。インボイス制度開始後の、適格請求書への対応もまとめて学べます。
不正・横領
請求書処理では、社内での不正や横領が起こる可能性も考慮しなければなりません。請求書の不正・架空請求をはじめ、金額の水増しといった不正が起こるリスクは常に存在するため、事前に防止対策が必要です。
請求書の不正や横領が起こった場合、企業の信頼性は大きく損なわれ、経営を持続できない可能性もあります。不正や横領を防ぐためには、請求書の処理を複数人で行ったり、システムで請求書処理を自動化したりするのがおすすめです。
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ワークフローと内部統制の関係|目的や要素、システム導入のメリット
人による不正やミスを防ぎながら企業を健全に運営するためには、適切な内部統制が必要不可欠であり、ワークフローの整備も重要です。本記事では、ワークフローと内部統制の関係性、ワークフローの自動化・電子化を実現するワークフローシステムのメリットなどを解説します。
承認フロー・管理が複雑
取引先ごとに受領方法が異なり、保存方法にバラつきが生じるといった場合では、承認フローや管理が複雑化する可能性が高いです。請求書処理とは、請求書の受領から支払いまでの一連の流れを指し、金額の確認や承認、支払いなど多くの作業が発生します。
これらの作業は複数の部門や担当者によって行われるため、承認フロー・管理が複雑になることが多いです。そして、人的ミスが起きやすくなり、効率的な管理ができないだけでなく、事務作業などに想定以上の時間を要する恐れもあります。
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ワークフローの改善には、社内で書類を作成した場合に上長や担当部署が確認・承認を行うなどの非効率な承認ルートの見直しが必須です。本記事では、ワークフローにおける承認ルートの重要性やその種類、最適化するためのコツなどを解説しています。
経理担当者の負担が大きい
請求書を含めた証憑書類は、電子化・ペーパーレス化の流れによって電子データでの送付・保管に移行する動きが加速しています。そして、電子帳簿保存法やインボイス制度など、会計や経費処理に関する法改正が度々行われており、経理担当者の負担が大きいです。
法令を準拠した請求書の発行から受領、保管までを適切に行うためには、社内リソースを圧迫させずにシステムなどを活用した効率化が求められます。
請求書処理を効率的にする方法
請求書処理には多くの課題がありますが、データ化や承認プロセスの簡略化、システムの活用などによって処理と管理を効率化させることができます。ここでは、請求書処理を効率的にする方法を解説します。
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請求書処理を効率的にする方法
データ化・ペーパーレス化する
さまざまな形式・方法で受け取った請求書をデータ化することで、管理がしやすくなります。ペーパーレス化でコスト削減につながるだけでなく、保管スペースの確保が不要で情報共有しやすいのもメリットです。
データ化するための方法には、大きく分けて2種類あります。
取引先に電子発行を依頼する
ペーパーレス化に向けて、取引先には電子発行を依頼しましょう。自社でデータ化するよりも、あらかじめデータ化された請求書を送付してもらった方が処理が楽です。また、電子データはメールなどで送付できるため双方にメリットがあります。
請求書の発行から送付、確認作業と支払処理までの手間が軽減されることに加え、ミスの発生を防ぎながら迅速かつ適切なやり取りが可能です。現状、紙媒体での請求書発行が中心の取引先には、一度電子発行を依頼してみましょう。
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請求書発行業務とは?基本の業務フローを解説|請求書作成業務の効率化に最適なシステムも紹介
請求書発行業務は企業の資金フローを担うだけでなく、取引先との信用にも影響する重要な側面があります。本記事では、請求書発行業務の基本フローをご紹介。請求書発行を複数の部署で兼任している場合もメリット・デメリットを見直し、請求業務のDX化を図りましょう。
自社で電子化する
取引先からの協力を得られない場合は、自社で請求書を電子化しましょう。例えば、スキャナーで請求書を読み取ってPDFファイルにしたり、請求書をスマートフォンやタブレットで撮影して電子データ化したりなど、容易に電子化する方法があります。
特に、AI OCRを活用した電子化では、高精度な読み取り技術によってスピーディーかつ正確なデータ化・自動化が可能です。事務作業での紛失や盗難のリスク防止をはじめ、管理のしやすさと請求書処理の大幅な効率化にもつながります。
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請求書をAI-OCRでデータ化するメリット|OCRとの違いも解説
AI-OCRでは、従来のOCRの弱点であった識字率が向上されており、請求書の入力業務などを高精度に自動化することができます。本記事では、請求書処理でAI-OCRを利用するメリットと、AI-OCRを導入する方法などについて解説します。
承認プロセスを簡略化する
請求書処理の承認プロセスを簡略化すれば、遅延やミスなどを減らし、より効率の良い請求書処理が行えるようになります。そのためには、承認者を減らしたり承認フローを電子化したりする必要があります。
また、承認ルールを明確にして承認期間を設定するといった、効率化に向けた取り組みも大切なポイントです。なお、請求書管理システムを活用して承認プロセスを自動化する方法もあります。
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ワークフローの電子化とは?メリットや電子化する際のポイントを解説
ワークフローとは、稟議などの申請から承認までの一連の業務フローを言います。紙でのワークフローは、回覧の停滞や紛失リスクなどの課題があり、ワークフローを電子化する企業が増えています。本記事では、ワークフローの電子化によるメリット・デメリットなどを解説しています。
アウトソーシングを活用する
請求書処理の効率化には、アウトソーシングも有効です。アウトソーシングとは、自社で行う業務を外部に委託することを指します。請求書処理は企業利益にも関わる重要な業務ですが、時間と手間がかかる点がデメリットです。
しかし、請求書処理をアウトソーシングすることで、自社で請求書処理を行う必要がなくなり、人件費や時間の削減につなげられます。また、アウトソーシングの活用には、さまざまなリスク分散や専門的な知識・ノウハウを享受できるメリットもあります。
経理代行をはじめ、アウトソーシング先の選定時には、提供元の実績・価格・対応力・セキュリティ面などに注目しましょう。なお、自社独自の業務形態・内容に対応可能なサービスでないと、請求書処理の効率化が実現しない点には注意です。
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経理代行とは、自社の経理業務を外部に委託できるサービスです。記帳業務や給与計算など、さまざまな業務を依頼できます。本記事では、経理代行サービスの導入に向けて、経理代行のメリット・デメリット、依頼できる業務内容、経理代行サービスの選び方などを解説します。
請求書管理システムを導入する
請求書管理システムを導入すれば、請求書処理が効率化できます。請求書管理システムとは、請求書の発行から受領、支払いまでの一連の流れを管理するシステムです。請求書管理システムの導入により、法令を遵守した検索性の高い請求書の保管も容易になります。
さらに、請求書の処理が自動化できるため、ヒューマンエラーも削減され、ミスやトラブルを防ぎながら正確な請求書処理が行えるのも大きなメリットです。また、経理担当者の負担軽減によって、請求書の未払いを発生させず内部体制の強化を図れます。
このように、請求書管理システムは請求書処理業務を効率化するために最適なシステムです。手作業が多いExcel(エクセル)を使った煩雑な作業工程をなくし、より効率性を高めた管理を行いたい場合は、導入を検討してみるのがおすすめです。
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請求書の管理方法とは?発行側・受領側で異なるポイントを解説|請求書管理ツールでファイリングを効果的に
請求書は、自社の資金フローに関わる重要な書類であり、法人・個人事業主で保管期間が異なります。本記事では、請求書の管理方法や最適な保管方法をご紹介。度重なる法改正で、ますます煩雑になる請求書管理を最適化する「請求書管理システム」についても解説します。
請求書処理業務を電子化するメリット
請求書管理システムなどを活用して請求書処理業務を電子化することで、さまざまなメリットを得られます。ここでは、請求書処理業務を電子化するメリットについて解説します。
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請求書処理業務を電子化するメリット
業務フローの改善につながる
従来の請求書処理業務では、担当者が自社のオフィスで請求書の内容を確認し、承認フローに沿って引き継いでいくといった業務フローが必要です。これには多くの人が関わり時間と手間がかかるだけでなく、支払期日が過ぎてしまうなどのリスクも持ち合わせています。
そこで、請求書処理業務を電子化すれば、インターネット経由で請求書の内容確認・承認作業が行えるため、大幅な業務フローの改善を図れます。また、各取引先の情報はデータとして登録され、都度確認する必要がありません。
さまざまなリスク・ミスを防止できる
請求書管理システムのアラート機能などを活用すると、請求書ごとの支払期日に合わせて一定の期間でアラート通知が届きます。そのため、紙ベースの請求書や人の目を使って管理する場合よりも、支払い漏れ・出金ミスといった人的ミスを防止できます。
さらに、紙ベースの請求書は常に書類の紛失・破損のリスクがあります。しかし、請求書処理業務の電子化によって煩雑な請求書処理を効率化すれば、情報漏洩や紛失リスクを抑えつつ、セキュリティ面でも強化された情報管理が可能です。
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請求書の電子化とは?法制度も推進する電子化のメリットを解説|注意点や電子請求書システムの選び方も
請求書の電子化は、請求書をPDFなどの電子データで作成・送付できるため、発行にかかるコストや業務負担が軽減されます。本記事では、請求書の電子化を推進する法制度や、電子請求書システムの選び方をご紹介。従来の手法では負担が大きかった請求業務も、現代の働き方に合った効率化・DX化で刷新できます。
経理業務にかかるコスト削減が可能
請求書管理システムの利用で紙ベースの請求書をデジタル化できれば、ペーパーレス化によって従来までの保管コストを削減し、請求書の印刷・郵送にかかるコスト削減も可能です。
さらに、手作業で行っていた業務を電子化できるため、経理業務の手間が減り人件費の削減と業務効率化にもつながります。特に、会計システムとの連携が可能なサービスであれば、経理処理にかかる工数を減らし、より業務コストの削減が可能です。
働き方改革に対応したリモートワークを推進できる
近年では厚生労働省による働き方改革の推進で、在宅勤務・リモートワークを取り入れる企業が増えています。これまでの請求書処理業務では、担当者によるオフィスでの確認・承認・処理が必要でしたが、電子化によってリモートワークにも対応が可能です。
業務内容から出社を余儀なくされていた管理部門・経理担当者の従業員も、他部門との差を感じることなく働き方の見直しができるため、職場満足度の向上にもつながります。なお、サービスの中には請求書の受領まで代行してくれるものもあり、よりオンライン化が可能です。
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2025年の崖とは|現状の課題・問題点・対策方法をわかりやすく解説
働き方改革にも影響を及ぼすと言われているのが、「2025年の崖」問題です。本記事では、2025年の崖について理解・対応していくために、2025年の崖が示す現状の課題や放置した場合の問題をわかりやすく解説します。特に顕著な中小企業等におけるDX促進を阻む要因や対策についても紹介するので是非参考にしてください。
請求書処理でよくある質問
請求書処理で疑問を抱きやすい、よくある質問・Q&Aを以下でまとめました。
請求書を受け取ったら相手に連絡すべき?
請求書を受け取ったら、取引先に対して受領メールを送るのが基本です。例え何度もやり取りを交わしている相手だとしても、不安を感じさせることなく長期的な関係性を構築していくためには、逐一連絡を交わすようにしましょう。
ただし、受領メールはビジネスメールとしての丁寧かつ明瞭なコミュニケーションが求められるため、送る際の注意点などを意識することが重要です。
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請求書の受領メールの文例を紹介|受け取った後の流れや注意点を解説
請求書をはじめ、各書類を受け取ったことを知らせる受領メールは取引先に安心感を与え、長期的な信頼関係を築く要素となります。本記事では、請求書の受領メールを送る目的やメールの文例、送る際の注意点、請求書を受け取った後の流れなどを解説します。
インボイス制度に対応した請求書受領での注意点は?
2023年10月から、適格請求書の保存が必要なインボイス制度が適用されています。請求書処理では、インボイス制度に対応した請求書であるかを受領時に確認しなければなりません。
記載されている取引先の署名・内容が正確であるかを確かめるのはもちろん、納税申告時には適切な情報を提供できるような保管体制を構築しておくことが大切です。仮に請求書がインボイスではなかった場合、経過措置に合わせて税額控除の計算が求められます。
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【図解】インボイス制度とは?いまさら聞けない概要から対応までわかりやすく解説|個人事業主のケースも
インボイス制度とは、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除を正確に行うためのものです。本記事では、インボイス制度の概要や、制度導入前後の対応など詳しくご紹介。立場で異なる支援措置をはじめ、制度を機に導入をおすすめするシステムについて解説します。
請求書処理はどの部署が担当すべきか?
基本的に、請求書など企業の財務情報に関わる金銭の管理、資金の運用・各種支払いを行うのは経理部門です。企業の支出に関する取引は専門の知識を有した部署が担当すべきであり、内部統制の強化としても効果を発揮します。
また、商品や材料の仕入れ・管理は購買部門、請求書の受け取りから承認フローの管理は総務部門、製品・サービスの提供とサポートは営業部門といったように、請求書処理業務を細分化して役割を分配すると、各部門の負担を減らしながら業務効率化が可能です。
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請求書処理を効率化・自動化させる方法|生産性が低下する原因を解説
請求書処理の業務フローにおいては、受領や決済・保管時で業務が停滞し、生産性が低下しがちです。本記事では、請求書処理で生産性が低下しやすい業務工程を解説し、ペーパーレス化やシステムの導入などの、請求書処理を効率化する方法・効率化に必要なことを紹介します。
まとめ
請求書処理とは、請求書の受領から支払いまでの一連の流れのことです。請求書を取引先から受け取り、宛名や金額などの内容を確認した上で支払いを行うだけでなく、請求書の原本を保管するまで、すべての工程が請求書処理に含まれます。
請求書処理を効率的に行うためにはデータ化を推進し、承認プロセスを簡略化するのがおすすめです。また、請求書管理システムを導入すれば、Excelによる煩雑な管理も不要となり、より効率化された管理が可能となります。
請求書管理システムはタイプ別に多くの種類が提供されているため、自社に合ったものを選ぶことが大切です。他の記事も参考にしつつ、業務の効率化と企業の利益向上を目指して取り組んでいきましょう。
\おすすめの請求書受領サービスをご紹介/
請求書受領サービスおすすめ17選(全38選)を徹底比較!|ツールの選び方を解説【2024年最新】
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