翻訳サービスとは?種類やメリット・デメリット、選び方も解説

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  • 翻訳サービスとは、自国語から外国語、あるいは外国語から自国語へ翻訳を行うサービス
  • 翻訳サービスには、翻訳アプリや自動翻訳サービス、翻訳会社を利用する方法がある
  • 翻訳サービスを利用するときは、翻訳したい言語やジャンルに適したサービスを選ぶ

翻訳サービスとは、自国語から外国語、あるいは外国語から自国語へ翻訳を行うサービスです。翻訳アプリや自動翻訳サービス、翻訳会社を利用する方法があります。この記事では、翻訳サービスの種類やそれぞれのメリット・デメリット、選び方を解説します。

目次

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  1. 翻訳サービスとは
  2. 翻訳サービスの種類
  3. 翻訳サービスを選ぶ際の比較ポイント
  4. まとめ

翻訳サービスとは

翻訳サービスは、主にインターネットを通じて翻訳を依頼、または利用者が直接翻訳できるサービスのことです。翻訳を他人に依頼すること自体は昔から行われていますが、インターネットの普及で、より手軽に翻訳サービスを利用できるようになりました。

ITの発達により登場した翻訳アプリや自動翻訳サービスも、以前は精度に欠けるとされてきました。しかし、近年はAI搭載の活用が広まるにつれ、人による翻訳の手法を導入したAI搭載のサービスが多くなり、精度が飛躍的に向上しています。

それぞれの翻訳方法には、コストや精度の面でメリットやデメリットがあります。その特性を踏まえたうえで、うまく活用していくことが重要です。

翻訳サービスの種類

翻訳サービスでは、従来の人間による翻訳のほか、ITの発達により翻訳アプリや自動翻訳サービスも登場しました。ここでは、翻訳サービスの種類と使用によるメリット・デメリットについて解説します。

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翻訳会社によるサービス

翻訳会社によるサービスは、利用者が翻訳会社に依頼し、その企業内の翻訳者が翻訳を行う仕組みです。これは従来からある方法で、何人もの翻訳者を抱えた企業の形態と、個人で翻訳の依頼を請け負っているフリーランスの形態があります。

翻訳会社に依頼する場合、基本的に翻訳者が翻訳した後、誤訳や誤字脱字などの間違いを複数人が確認し、不自然な訳文がないかをネイティブが重ねて確認します。そのため、翻訳サービスの中で最も精度の高い翻訳が可能となります。

メリット・デメリット

メリットデメリット
専門知識や技術を持った翻訳者を有し、専門性の高い文書の翻訳を正確に行える対応に時間がかかり、会話の翻訳など時間が迫っている翻訳には不向き

翻訳会社やフリーランスの翻訳者は、単に外国語を翻訳するという技能だけでなく、たとえば医学・法律・ITなど専門知識を得る学校を卒業していたり、資格や実務経験を持っていたりする場合も多くみられます。

そのため、専門知識がないと元の文章が正確に理解できない論文や技術書、もしくは双方で解釈の違いがあると困る契約書などの重要文書の翻訳でも、信用度が高く安心して任せられます。

しかし、人が翻訳することから、他のサービスよりもコストがかかってしまう点や、機械と違い瞬時に対応できないのがデメリットと言えるでしょう。

翻訳アプリによるサービス

翻訳アプリとは、翻訳機能が主として搭載されているアプリケーションのことです。特にモバイルアプリでは、テキスト入力のほか、音声や画像に対応しているものも多く登場しています。

無料で利用できるものが多く、時間や場所を問わず瞬時に翻訳できることから、海外旅行やビジネスでの会話、画像などの文字の内容を知りたいときにも利用でき、気軽に使えるのが特徴です。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・無料のアプリが多く、気軽に使える
・文章を入力すればすぐに翻訳できる
・音声や画像内の文字の翻訳も可能
翻訳した文章が直訳で不自然な文章になる場合がある

翻訳アプリのメリットは、時間や場所を問わずすぐに翻訳ができることです。スマホやタブレットにインストールしておくと、外国語が話せなくても海外旅行やビジネスシーンにおいて言葉に困ることがなくなり非常に便利です。

一方で、外国語を日本語に翻訳した際、意味が通じない、または意味は分かるものの不自然な文章になることがよく見られます。これは日本語を外国語に訳す場合も同様のため、注意が必要です。

自動翻訳サービス

自動翻訳サービスとは、機械翻訳を用いて文章の翻訳を行うサービスです。機械翻訳は人の手を介さず機械を使って翻訳を行うものですが、無料の簡易的なサービスから、人による翻訳も用意されている有料のサービスもあります。

機械翻訳は、以前から文法と辞書を照合して訳文を作成する「ルールベース型」がありました。しかし、インターネット普及後はルールベース型を発展させて、インターネットの膨大なデータを照合して訳文を作成する「統計ベース型」が主流となりました。

近年では、人間の脳の仕組みを模したニューラルネットワークを人工知能(AI)学習に活用して翻訳する「ニューラル型」が注目を集めています。これにより、訳文も人による翻訳のように自然な表現に近くなりつつあります。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・翻訳がすぐにできる
・コストが安い
原文の内容によっては不自然な訳文になることがある

自動翻訳サービスを使用する一番のメリットは、すぐに文章の翻訳ができることです。しかし一方で、機械翻訳の仕組み上、方言や流行語など、文法通りでない会話文などの翻訳がしにくいというデメリットもあります。

ただし、近年ではニューラル型が登場し、大手自動翻訳サービスもニューラル翻訳に切り替えたことから、精度が大きく向上しています。そのため、無料の簡易的なサービスでも、簡単な内容であれば以前よりも精度が上がっています

翻訳サービスを選ぶ際の比較ポイント

翻訳サービスとひと口に言っても、その実態はサービスによってそれぞれ異なります。どのような翻訳サービスを選ぶべきかは、対応する業界や言語によってさまざまです。ここでは翻訳サービスを選ぶ際に注目すべき比較ポイントを解説します。

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言語やジャンルに適したサービスを選ぶ

英語の場合、メールなど一般文書なら大抵の翻訳会社が対応できるため、どの翻訳会社に依頼しても高い精度のものが納品される可能性が高いです。しかし、マイナーな言語では翻訳者自体が少なく、ゆえに対応できる翻訳会社も限られます

また、医薬・法律など翻訳する文章のジャンルも重要です。大手の翻訳会社の場合、翻訳者が多いため対応できるジャンルも多くなります。一方で、ある分野に特化している業者もあります。

特に学術論文のような専門性の高い文書やマイナー言語の翻訳をしたい場合は、そのジャンルや言語に対する知識が豊富で、これまでその分野での取引実績が多い会社を選びましょう。

納期を確認する

翻訳会社へ依頼する場合、納期には「原文の文字数または単語数」「対象言語」「ジャンルや文書の種類」「品質チェックの回数」の要素が影響します。英語など需要が多い言語では、人材や資料の数が多いため納期が早く、急を要する場合でも対応できる業者が多いです。

一方、マイナー言語は翻訳者が少なく緊急に対応しにくい傾向です。また、学術論文や契約書などの重要文書は、専門知識や経験を持った翻訳者が入念に行うことから納期を要する場合が多いです。

さらに、契約書などの重要文書の翻訳も複数人が慎重にチェックを行うため、納期が長くなります。いずれにせよ、納期については必ず依頼前に確認し、問い合わせに対してスムーズな対応をしてくれるかをチェックしておきましょう。

ネイティブチェックはあるか

ネイティブチェックとは、対象言語のネイティブが翻訳後の文章を確認し、読み手に違和感のない表現になるよう文章に修正を加えることです。たとえば、日本語から英語に翻訳された場合、英語が母語のチェッカーがこのネイティブチェックを行います。

また、原文が忠実に翻訳されていても時代背景や現地の事情に合わない表現があると、読み手に違和感や誤解を与えてしまいかねません。精度の高い翻訳を求めたいなら、翻訳後にネイティブによるチェックがあるサービスを選びましょう。

機能を確認する

翻訳アプリや自動翻訳サービスでは、翻訳を助けるさまざまな機能を持ったものがあります。アプリや自動翻訳サービスに多く搭載されている機能には、下記のようなものがあります。

  1. 手書き入力
  2. 音声入力
  3. 画像からの文字読み取り
  4. リアルタイムカメラによる翻訳
  5. 会話機能

どのような場面で使うかによって必要な機能が異なるため、事前にそのサービスが自社に必要な機能が用意されているか確認しましょう。

料金体系を確認する

翻訳会社に依頼した場合、基本的に納期や修正回数に関係なく原文の文字数または単語数から費用が計算されます。たとえば、日英翻訳なら日本語1文字あたりの単価、英日翻訳の場合は1単語あたりの単価が決められています。

翻訳アプリや自動翻訳サービスの場合、有料のものは月額または年額料金制が取られている場合が多いです。どちらも、使用の前に予算に見合っているか確認しましょう。

なお、無料の翻訳アプリや自動翻訳サービスは、近年AIの導入で精度が上がっているものの有料のものより劣ることが多いため、正確さが求められる文書や専門性の高い文書には使わない方が良いでしょう。

翻訳実績を確認する

翻訳サービスは、信頼できる企業に依頼することが大切です。どのくらいの実績があるかを知ることで、サービスの信頼度を確認することができます。また、取引企業のジャンルを知ることにより、得意分野を把握し、自分の依頼と合っているかも確認できます。

年間の取引件数や、どのような会社との取引があるのかも確認しましょう。たとえば、官公庁や大手企業の翻訳実績があるサービスは、品質管理が徹底されていると判断できるため、安心して利用できるでしょう。

セキュリティ対策がされているか

翻訳を依頼する際、情報漏洩の可能性を考えることも大切なポイントです。特に、ビジネスに関する依頼は慎重にサービスを選ぶ必要があります。そのため、どのようなセキュリティ管理がなされているかを事前に確認することで安心して依頼できるでしょう。

情報の機密性を重視する場合は、守秘義務に関する契約書類の発行など安全性が確保されているサービスを選びましょう。 

まとめ

翻訳サービスは、従来の翻訳会社など人による翻訳のほか、IT技術の発達により翻訳アプリや自動翻訳サービスが登場し、以前より手軽に素早く翻訳を行えるようになりました。

アプリや自動翻訳は人による翻訳よりも精度が落ちるのが短所ですが、近年AIの導入により翻訳制度が飛躍的に向上しています。そのため、一般的な文書なら、翻訳会社を通すよりコストがかからず瞬時に翻訳できるのが長所と言えるでしょう。

また、翻訳会社に依頼する場合は得意なジャンルや対応言語を事前に確認し、高い精度が必要ならネイティブによるチェックも実施されているサービスがおすすめです。アプリや自動翻訳サービスでは機能に注目すると、より使い勝手の良いサービスを選ぶことができます。

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