統合運用管理とは?統合運用管理ツールの機能やメリットを解説

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  • 統合運用管理とは、自社内にあるITシステムを一元管理することである
  • 統合運用管理ツールの導入で、夜間のバックアップや24時間体制の監視が可能になる
  • 統合運用管理ツールを選ぶ際は、提供形態や大量のデータを迅速に処理できるか確認する

統合運用管理とは、自社内にあるITシステムを一元管理することを指します。統合運用管理ツールの導入で、運用管理の自動化が可能です。本記事では、統合運用管理・統合運用管理ツールの機能や導入するメリット・デメリット、導入する際の注意点などを解説します。

目次

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  1. 統合運用管理ツールを検討するならこのサービスがおすすめ
  2. 統合運用管理とは
  3. 統合運用管理ツールの主な機能
  4. 統合運用管理ツールを導入するメリット
  5. 統合運用管理ツールを導入するデメリット
  6. 統合運用管理ツールの選び方
  7. 統合運用管理ツールを導入する際の注意点
  8. 統合運用管理はアウトソーシングも可能
  9. まとめ
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統合運用管理とは

統合運用管理とは、社内のITシステムを一元管理することです。統合運用管理を行えるツールを利用することで、他の運用管理ツールと連携して作業をしたり、ツール同士をつないでいるネットワークやサーバーを集中管理したりして、一元管理が実現します。

また、の場所に蓄積されているデータを使って作業をしたり、業務や作業ごとに優先順位をつけたりといった管理も行えます。

しかし、このような管理機能はサービス提供会社によって異なるため、自社が利用している他のツールとの相性や搭載されている機能などを踏まえた上で、利用を検討する必要があります。

統合運用管理がビジネスに与える影響

前提として、ITシステムが統合運用管理されていなくても、日常業務を遂行することは可能です。しかし、社内に複数のITシステムが混在し別々に管理されている状態では、障害復旧に時間がかかったり管理が複雑化したりなどの問題が発生します。

企業が統合運用管理を行うことで改善されるのは、業務効率やリスク管理、ビジネスの安定性です。社内のITシステム全体を一元管理できるため、発生した問題への迅速な対処により、ビジネスの継続性を保てます。

統合運用管理ツールとは

統合運用管理ツール(統合運用管理ソフト)は、ネットワーク・社内システム・サーバー・セキュリティなど、社内にある複数のITシステムを一元管理するためのツールです。多様化したシステム基盤の監視やジョブ管理、セキュリティ対策の管理などを自動化します。

また、統合運用管理ツールの活用によって、務負担や人件費の課題解決に結びつきます。他の運用管理ツールとの連携機能や構成管理機能、オートメーション機能など、システムの運用に必要な機能が搭載されているのが特徴です。

統合運用管理ツールの主な機能

ここでは、統合運用管理ツールの機能における基本的な6つの機能を解説します。機能は製品によって大きな違いがあるため、自社の目的に合った機能を確認し、適した製品を選びましょう。

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機能内容
ジョブ管理システムのジョブの処理状態を管理する機能
可用性管理ITシステムを一定水準に維持する機能
性能(パフォーマンス)管理データ処理速度・能力を一定に維持する機能
構成管理ハード・ソフト・電源などを管理する機能
セキュリティ管理セキュリティ対策に関する機能
IT資産管理IT資産を適切に管理する機能

ジョブ管理

ジョブとは、システムが処理するためのプログラムやバッチなどの単位・処理自体を指す用語です。ジョブ管理は、ジョブのスケジュール・進捗確認・作業ログといった定型処理を監視し、ジョブの処理状況を管理します。

例えば、定期的な処理を自動化できるジョブ管理機能が搭載されたツールであれば、スケジューラー機能により、業務終了後にデータをバックアップしたり、毎月定期的にメンテナンスデータを出力したりなど、定期的な処理の自動化が可能です。

また、システム監視機能が搭載されたツールなら、システムに障害が発生した際の対応処理を含め、事前に定義されたプロセスを自動的に実行します。

可用性管理

可用性はITシステムが良好であることを示す要素の1つです。ITシステムでは、可用性と同時に信頼性・保守性・サービス性の視点からも機能分析を行い、ユーザーにとって十分な機能を搭載しておくことが求められます。

可用性管理は、ITシステムに一定水準以上の可用性レベルを維持させるためにあらかじめ設定することです。設定したレベルから低下した場合の状況と原因を管理し、システムをどのように改善するか検討をサポートしてくれます。

性能(パフォーマンス)管理

ITシステムは、繁忙期などユーザーが頻繁にアクセスを行う状況になった場合、求められる処理能力に対してシステムが対応できず、処理能力が著しく低下し最悪の場合システムダウンに至る恐れがあります。

統合運用管理ツールを活用した性能管理であれば、ITシステム内のデータ処理量を絶えず計測し、処理能力が低下しそうなときはアラームを表示します。その結果、システム担当者に処理能力の改善を認知させ、スピーディーな対応を講じることが可能です。

構成管理

ITシステムは、ソフトウェアの他にも、サーバー・ネットワーク機器・電源などのハードウェアから構築されています。ITシステムに用いられているソフトウェアは、ライセンス管理が必要です。

構成管理は、ITシステムを構成するソフトウェア・ハードなど、構成要素のライフサイクル管理が主な目的です。ハードウェアの障害やライセンスの期限切れを事前に予測して、ITシステムを遅滞なく動作させるためにサポートします。

セキュリティ管理

セキュリティ管理は、ITシステムにアクセスを試みるユーザーが適切なアクセス使用許可を保有しているか、悪意を持った第三者がITシステムへのアクセスを試みていないかなどを管理します。

アクセス権限に限らず、アクセスするためのネットワーク・IP/PASSの制限など、幅広いセキュリティサービスが用意されています。よって、独自のネットワークを使用しているユーザーなら誰でもアクセス可能です。

また、一部の情報については、上位の権限を有したユーザーのみにアクセスを許可するなど、各システム要件に沿った柔軟で強固なセキュリティの設定が行えます

IT資産管理

IT資産管理は、構築した各種セキュリティとOSのアップデート、ハードウエアとソフトウエアの導入日、ライセンスなどの契約期限を一元管理します。

特に、ライセンス管理は契約による継続・変更の必要が発生した場合に、旧ライセンスだと当時の状況確認が困難である難点があります。しかし、IT資産管理機能を使えば必要な情報をスピーディーに確認できます。

なお、構成管理と機能が酷似していますが、構成管理はITシステムとサービスを含めた社内の情報管理が主な目的であり、IT資産管理は法令やセキュリティなど社外に対する情報管理を目的としています。

統合運用管理ツールを導入するメリット

統合運用管理ツールを取り入れることで一元管理が実現し、さまざまなメリットが享受できます。ここでは、統合運用管理ツールを導入するメリットについて詳しく解説します。

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ITシステムの一元管理ができる

多機能の統合運用管理ツールを導入すれば、社内のデジタル機器・ネットワークシステムの一元管理が可能になります。これにより、業務の進捗管理がしやすくなり、ITシステムの処理スピード向上にも期待できます。

複数のシステムが統合運用管理ツールで一元管理されれば、手作業も減少します。そのため、ヒューマンエラーを防止しつつ、社内システムのパフォーマンスを大幅に向上させ、社内全体の労働生産性向上が期待できます。

運用管理の自動化につながる

統合運用管理ツールは、一部の定型作業を自動化する機能を搭載しています。例えば、システムの監視、ログの収集と分析、アラート管理などが自動化され、システム管理者の作業を大幅に削減できます。

そして、人件費の削減だけではなく、ヒューマンエラーの防止にも結びつきます。また、夜間バックアップや勤務時間外の作業も自動的に実行できます。

24時間・365日運用監視ができる

社内へ統合運用管理ツールを導入することで、システムの運用監視が24時間365日可能になります。そのため、システムのエラー・障害・トラブルが発生した際、アラート機能によって管理者や担当者に周知させられるため、迅速に対応できます。

運用管理担当者の負担軽減につながり、担当者の負担軽減、人的コストの削減などに期待が持てます。また、ジョブ管理や構成管理などを事前に自動化しておくことで、自動対応できる処理を増やすことが可能であり、ヒューマンエラーやコストの削減に寄与します。

アプリケーションのパフォーマンス向上

社内の統合運用管理においては、それぞれのアプリケーションの特徴や特性などを加味した上で、サーバーやネットワークの構築が確立されます。よって、アプリケーションのパフォーマンス向上が容易に行えます。

また、統合運用管理では、アプリケーションの稼働状況に合わせてサーバーやネットワークの調整作業も行います。その結果、アプリケーション最大のパフォーマンスを発揮しやすくなります。

IT資産の一元管理ができる

統合運用管理では、自社IT資産の一元管理で業務の効率化が図れます。統合運用管理ツールを活用すると、ネットワーク・サーバー・アプリケーション・データベースなど、企業のIT資産全体を1つの動作環境で監視・管理できます。

これにより、各システムを個別管理する手間を省略し、業務の効率化が図れます。また、一元管理によってシステム全体の状況把握が容易になり、トラブルが発生したときの対応もスピーディに行えます。

統合運用管理ツールを導入するデメリット

社内に統合運用管理を導入する際、メリットに加えてデメリットも考慮しなければなりません。事前にデメリットを周知することで、適正な運用がしやすくなります。

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従業員が操作に慣れるためにサポートが必要

従業員が統合運用管理システムの操作に慣れるまでは、操作方法や機能についての研修が必須です。社内への統合運用管理ツールの導入は、従業員にとって新たな操作手順や機能の周知が要求されます。

適切な研修やトレーニングプログラムを講じて、従業員を統合運用管理システムに慣れさせ、効果的に活用できるサポートが重要です。また、定期的な教育や情報共有を通じて、システムの利点や最適な利用方法の周知も行わなければなりません。

安定したツール運用まで時間がかかる

統合運用管理ツールで安定的なシステム運用を行うまでに、一定以上の時間がかかる場合があります。社内へのツール導入後、安定的なシステム運用を確保するための設定や規則の調整、システム環境に合わせた適正な設定と構成を行うための時間・人材が必要です。

また、ツールの機能や設定項目を最適化する試行錯誤とテスト、既存のプロセスや作業の流れをツールに適合させるための調整変更が必要になる場合もあります。

したがって、安定的なシステム運用につなげるには、時間的余裕と十分な計画が必須です。導入後の調整期間を踏まえシステム導入を検討しましょう。

コストがかかる

統合運用管理ツールは、機能が多いほど導入費用が高額になりがちです。統合運用管理ツールの機能は多種多様ですが、追加機能やモジュールの導入には追加費用が発生する場合があります。

よって、必要な機能を選択する際には、ニーズに合った機能を優先し、予算とのバランスを考慮しましょう。すべての機能を選択するのではなく、必要な機能だけを選択し、費用を抑えながら必要な業務のサポートを行います。

また、今後の機能拡張やアップグレードに柔軟な対応が可能なツールの選択も重要です。適切な機能選択と予実管理により、費用対効果の高い統合運用管理ツールの導入を実現しましょう。

統合運用管理ツールの選び方

統合運用管理ツールは数多く存在しており、特徴やメリットは製品ごとに異なります。いくつかの選定基準を考慮しながら、自社にマッチした統合運用管理ツールを導入しましょう。

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提供形態を確認

自社に最も適した統合管理ツールを選択するためには、比較ポイントを明確にしておくことが重要です。主に、統合運用管理ツールの提供形態としてオンプレミス型とクラウド型があります。それぞれの特徴を理解し、自社にマッチした提供形態を選択しましょう。

オンプレミス型

オンプレミス型は、一般的に自社にサーバーを設置して運用管理を行いますが、中にはクライアントにインストールするツールもあります。細かな機能を搭載しているものが多く、必要な機能のカスタマイズが可能で、規模の大きい企業ほどメリットが大きいです。

しかし、自社で運用管理を行う手間がかか、初期費用が高額になりやすい点がデメリットといえます。

クラウド型

クラウド型は、インターネットを通じてサービス提供元のツールを利用する形態です。最近の統合運用管理ツールはクラウド型が中心であり、選択肢も豊富に用意されています。特に、中規模・小規模の企業に適しています。

オンプレミス型とは異なり、初期費用を抑えて短期間で導入できますが、機能追加の柔軟性が低く、独自のカスタマイズは難しい点がデメリットです。

大量のデータやリソースを効率的に処理できるか

現在のビジネス環境では、大量のデータをスピーディに処理し、有益な情報を抽出する能力が要求されます。そのため、選ぶツールが大量のデータを効率的に処理し、リアルタイムでの監視や分析行えるか確認しておきましょう。

また、リソースの使用状況を適正に管理し、必要なリソースの確保が可能か、リソースの使用を最適化できるかも確認する必要があります。これにより、システムのパフォーマンスを維持しながら、コストパフォーマンスを高めた運用が実現するでしょう。

機能と予算が見合っているか

統合運用管理ツールを選ぶときには、自社が求める機能と予算が見合っているかの確認が大切です。システムの強化や業務効率化を目指す範囲に重点を置き、自社で必要な機能をリストアップします。

例えば、特定のアプリケーションのパフォーマンス監視を重視するのであれば、その機能を持つツールを選ぶ必要があります。また、システム導入費も重要な要因です。ツールの導入や運用にかかるコストが、ツールの導入得られる効果を上回るかを確認しましょう。

使いやすい操作性か確認

統合運用管理ツールは高機能なものが多く、各機器の詳細設定や利用状況を詳細に確認できますが、すべてを有効活用する際には一定の専門知識が必要です。したがって、担当者にとって扱いやすい統合運用管理ツールの選定が、工数削減に結びつきます。

ツールの操作性は効果を最大限に導き出すための重要な要素です。直感的に操作可能なインターフェースは、ユーザーにとって必要な情報をスピーディに見つけやすくするでしょう。

可能な限り無料トライアルを試用したり、ユーザーの口コミを確認したりして、自社のニーズに合った使いやすいツールを選択しましょう

システムの安全性を維持できるか

システムのトラブル発生時に修正プログラムが提供されているか、セキュリティパッチの適用が可能かを確認しましょう。ITシステムは常にさまざまなサイバー攻撃に晒されており、新たに悪影響が及ぶリスクを抱えています。

そのため、トラブル時にツールの提供側が迅速な対応を行うか、必要な修正プログラムやセキュリティパッチを提供しているかどうかは重要な選択基準です。これらを十分に把握することで、システムの安全性維持、持続的なビジネスの確保が可能です。

また、提供側が定期的なアップデートを講じ、新たな機能を追加するかも確認しておきましょう。

統合運用管理ツールを導入する際の注意点

統合運用管理ツールの導入を検討する際には、いくつかの注意点にも留意しましょう。主に挙げられる注意点としては、以下のとおりです。

監視や分析に関する精度が異なる

統合運用管理ツールの導入により、自社内で利用するデバイスやプラットフォームを一元管理しながら集中的に監視できます。異常や問題を検知した際には、原因の分析と対策を素早く講じられるでしょう。

しかし、監視や分析に関する精度はツールごとに異なり、カスタマイズ性・リアルタイム性・履歴性も細かく違いがあります。そのため、どのくらいの精度で統合運用管理を行っていきたいのか、目的に合わせた分析方法を十分に確認するようにしましょう。

研修とトレーニングを考慮する

統合運用管理ツールでは、社内のシステムを中心に一元的な管理を行います。したがって、管理に関わるすべてのシステムに精通した従業員を管理に充てる必要があります。

そのためには、計画的な研修とトレーニングを考慮しつつ、疑問が生じた際にはサポートを求められるような体制を構築しておかなければなりません。ツール選択時には、コストに見合ったサポート体制が用意されているかも重要視しましょう。

統合運用管理はアウトソーシングも可能

統合運用管理はアウトソーシングサービスを活用して、外部に委託することも可能です。委託できる業務は主に、マネジメント・監視・チューニングの3つに分けられます。

ツールの導入と比較してどちらが適しているかは、企業が抱える課題や現状の管理体制などで異なるため、自社の実態を把握してから検討しましょう。アウトソーシングは運用開始までがスムーズであり、プロのノウハウを活用できることがメリットです。

まとめ

統合運用管理ツールとは、社内ITシステムの一元管理ができるツールを指します。ITシステムの一元管理やシステム運用を24時間365日体制で監視できるため、導入する企業が増加傾向にあります。

統合運用管理ツールの主な機能として挙げられるのは、ジョブ管理・可用性管理・性能管理・構成管理・セキュリティ管理・IT資産管理です。統合運用管理ツールを選ぶ際には、オンプレミス型とクラウド型から導入形態を決めましょう。

また、自社の施策に合った体制を整えられるツールかの確認も必要です。自社に適した統合運用管理ツールを選ぶために、複数のツールを比較検討するのがおすすめです。

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