法人向けWi-Fiとは|特徴や種類、メリット・デメリットを解説

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  • 法人向けのWi-Fiには、置くだけのタイプと持ち運べるポケット型がある
  • 法人向けのWi-Fiは、固定回線と比較してコストを抑えて導入することができる
  • 法人向けのWi-Fiには、レンタル契約と継続契約があるので、導入時に確認する

法人向けWi-Fiは、家庭向けと比較して、安定した速いスピードで利用できます。また、使用場所を選ばず、オフィスの移転時にも簡単に対応できるメリットがあります。本記事では、法人向けWi-Fiの特徴や種類、導入するメリット・デメリットを解説します。

目次

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  1. 法人向けWi-Fiとは
  2. 法人向けWi-Fiの特徴
  3. 法人向けWi-Fiの種類
  4. 法人がWi-Fiを導入するメリット
  5. 法人がWi-Fiを導入するデメリットとその対策
  6. 法人向けWi-Fiの選び方
  7. まとめ

法人向けWi-Fiとは

法人向けWi-Fiとは、企業や団体向けに提供されるWi-Fiサービスです。今やインターネットは仕事をする上で欠かせないものになっていますが、Wi-Fiはインターネット環境を整備する手段の1つです。

インターネットを利用するには、従来は有線LANケーブルを使った有線接続を行う必要がありましたが、現在では無線での接続が主流となっています。「無線LAN」という言葉もよく聞きますが、Wi-Fiは無線LANの規格の1つで一般的には同じものとして認知されています。

法人契約によるWi-Fiの導入には、ケーブルが必要ないというWi-Fiそのもののメリットや、家庭用Wi-Fiとは異なる仕様になっていてビジネスでも安心して利用できるメリットがあります。

法人向けWi-Fiの特徴

法人向けWi-Fiは、家庭向けWi-Fiよりもセキュリティが強固で安全性が高められているのが特徴です。企業では多くの個人情報や機密情報を扱うこともありますが、法人向けWi-Fiであれば情報流出のリスクも抑えられます。

また、家庭用Wi-Fiと大きく異なる特徴として同時接続可能な台数が挙げられます。家庭用は少人数で利用するのが前提となっているのに対し、法人向けWi-Fiでは、50人以上が同時接続しても安定して稼働することができます。

法人向けWi-Fiの種類

法人向けWi-Fiの種類は主に、工事不要のホームルーターと持ち運びができるポケットWi-Fiに分けられます。それぞれの内容や特徴を以下で解説します。

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固定回線+Wi-Fiルーター

オフィスで本格的にWi-Fi環境を整えたい場合は、固定回線とWi-Fiルーターを用いる方法が一般的になります。

固定回線(光回線)を契約したうえで、Wi-Fiルーターを使ってWi-Fi環境を構築します。通信速度や安定性に優れており、通信料や同時接続台数の制限も基本的にありません

なお、法人では拠点同士で通信するためVPNルーターがすでに導入されていることが多く、Wi-Fiのために新規でルーターを導入する必要がありません。そのため、無線LANアクセスポイント機能」のみを追加する場合がほとんどです。

据え置き型Wi-Fi

工事不要の据え置き型Wi-Fiは、電源を入れるだけでインターネットに接続できるWi-Fiルーターで、「置くだけWi-Fi」などとも呼ばれています。固定回線を用いる方法に比べて工事費がかからず、すぐに使えるのが大きなメリットです。

工事不要ですぐに使えるため、Wi-Fi環境を迅速に整備できます。ただし、同時接続台数などには制限があり、通信速度に限界がある場合があります。

ポケットWi-Fi / モバイルWi-Fi

ポケットWi-Fiとは、持ち運び可能な無線ルーターです。モバイルWi-Fiもほぼ同義の言葉として使われています。ポケットWi-Fiはサイズが小さく持ち運びが可能なため、オフィス以外にも自宅や外出先で気軽に使えるのがメリットです。

低コストかつ短期間のレンタルもしやすく、必要な時だけ利用することもできます。ただし、通信速度がやや遅かったり、電波が届かない場所があったりする可能性があるため、注意は必要です。また、データ容量も限られます。

Wi-Fiスポットサービス

ビジネス向けのWi-Fiスポットサービスを契約するという方法もあります。Wi-Fiスポットとはコンビニや駅などに通信会社が設置しているWi-Fiサービスのことです。「公衆Wi-Fi」とも呼ばれます。利用者はそのエリア内でWi-Fiに自由に接続することができます。

ビジネス向けのWi-Fiスポットサービスでは、一般的な公衆Wi-Fiに比べて安定的に通信ができるようになっており、セキュリティも強化されています。そのため、移動中や外出先でも安心してWi-Fiを利用できます。

法人がWi-Fiを導入するメリット

法人がWi-Fiを導入するメリットとしては、オフィスの使い方の自由度が上がることや来客もWi-Fiを使ってインターネットに接続できるようになることなどが挙げられます。以下で、Wi-Fiの導入メリットの例を3つ解説します。

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オフィスのレイアウト変更・移転・新設がしやすい

有線LANの場合には配線が必要になるため、オフィスのレイアウトを変えたり移転をしたりする際に手間がかかります。

一方、Wi-Fiは無線通信のため、基本的に配線の接続は必要ありません。ケーブルが必要ないため、オフィスのレイアウトを変える際も配線のし直しなどをする必要がありません。オフィスの拡張をする際も、Wi-Fiルーターや中継機の設置だけで済むケースが多いです。

据え置き型やポケットWi-Fiの場合は機器を持っていくだけで別の場所でも簡単に使用できるため、移転・新設の際にも便利です。

ゲストネットワークを導入できる

法人向けWi-Fiでは、ゲストネットワークを導入できることもあります。ゲストネットワークとは、社員以外の来客がインターネットに接続するためのネットワークです。ゲストネットワークを導入することで、社内ネットワークと来客用ネットワークを分離できます。

有線環境でゲストネットワークを導入するのはハードルが高いですが、Wi-Fiであれば設定を行うだけで比較的簡単に導入できます。

ゲストネットワークは社員用のネットワークとは別のため、社内の情報が来客などに漏れる心配がありません。社内ネットワークへの不正アクセスを防ぐことができ、セキュリティ性が向上します。また、来客の利便性を向上させることもできます。

フリーアドレス制度に対応できる

フリーアドレス制度とは社員が固定席を持たず、自由に席を選んで仕事ができる制度です。フリーアドレス制度の導入により、社員のコミュニケーション活性化などの効果が期待できます。

有線の場合はPCなどを自由に移動させることができませんが、Wi-Fiでは複数のアクセスポイントを設置することでオフィス全体をカバーできるため、オフィス内であればどこでもインターネットに接続することができます

PCなどの場所を固定する必要がないのでフリーアドレス制度に容易に対応でき、社員の自由な働き方の実現に繋がります。

導入ハードルが比較的低い

有線環境を整備する場合、端末を1つずつケーブルで繋がなければならないので、インターネットを使えるようになるまでには時間と手間がかかります。その点、Wi-Fiは時間も手間もそれほどかけずに導入することができます。

法人向けWi-Fiの種類で言えば「固定回線+Wi-Fiルーター」が最も手間のかかる方法ですが、既にVPNルーターがある場合はアクセスポイント機能のみの追加で済むため、比較的スピーディーにWi-Fiを導入できます

また、据え置き型Wi-FiやポケットWi-Fiは機器が手元に届けばすぐに利用開始できるため、更にハードルは下がります。最短で申し込み当日から使えるものもあります。

さらに、コスト面でもWi-Fiは初期費用が抑えられるメリットがあります。高額で大規模な工事を行わなくても導入できる選択肢が多いため、導入ハードルが比較的低いです。

法人がWi-Fiを導入するデメリットとその対策

法人がWi-Fiを導入することには多くのメリットがある一方で、セキュリティリスクが高まるなどのデメリットもあります。ここでは、Wi-Fiのデメリットとその対策について見ていきましょう。

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セキュリティリスクが高まる可能性がある

Wi-Fiを利用することで、有線環境よりもセキュリティリスクが高まる可能性があります。有線と違ってWi-Fiの電波が届くエリア内であれば接続することができるので、社外からの不正使用といった危険があります

Wi-Fiを導入する際には、リスクを軽減するための対策を講じることが重要です。法人向けWi-Fiは家庭用と比べてセキュリティは強化されていますが、強固なパスワードの設定や、人的ミスによる情報漏洩を防ぐために社員教育を実施するなど、自社でも対策を行いましょう。

通信が安定しない可能性がある

Wi-Fiは、有線LANと比べて通信が安定しない場合があります。アクセスポイントの設置場所が悪い場合や障害物によって電波干渉を受けている場合は、通信が安定しにくいでしょう。

Wi-Fiを導入する際には、通信が安定する環境を整えることが重要です。アクセスポイントは電波が遮られない場所に設置し、端末がアクセスポイントから離れすぎないよう設置する数などにも気を配りましょう。

法人向けWi-Fiの選び方

法人向けWi-Fiを選ぶ際はレンタル契約・継続契約を確認するほか、通信データ量などをチェックしましょう。詳しい選び方については、以下で解説します。

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ニーズに合わせて種類を選ぶ

上述したように、法人向けWi-Fiにはいくつかの種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自社のニーズを明確にして選ぶことが大切です。

安定した通信を重要視するのであれば、固定回線とWi-Fiルーターを用いる方法が良いでしょう。導入のしやすさやコストを抑えることが重要ならば、据え置き型やポケットWi-Fiが手軽で便利です。小さいオフィスやサテライトオフィスでも導入しやすいでしょう。

また、テレワークや在宅勤務を取り入れている企業はポケットWi-Fiなどを貸し出すことでオフィス以外の勤務も快適に行えるようになります。外出先でインターネットへの接続が必要になる場合は、Wi-Fiスポットサービスを契約しておくという手もあります。

契約形態や料金を確認する

法人向けWi-Fiの契約形態には、レンタル契約と継続契約があります。レンタル契約とは、Wi-Fiルーターを短期間レンタルし、その期間が終了したら返却する契約です。出張など一時的にWi-Fiを導入したい場合に向いています。

継続契約とは、年単位などまとまった期間で契約する方式で、オフィスに設置して使う場合は一般的にこの方式で契約します。契約期間はサービスによってさまざまですが、期間が長いほど月額料金は安くなる傾向にあります。しかし、解約金が発生することもあります。

契約形態のほか、支払い方法や解約金についても確認しながら、自社に合ったプランを選びましょう。

通信データ量や回線速度、利用台数を確認する

会社で法人向けWi-Fiを使用する場合、通信データ量や回線速度にも注意しなければなりません。通信データ量が少ないと満足にインターネットを使えない可能性があり、回線速度が遅いと社内の生産性が低下するリスクがあります。

また、利用可能な台数についてもあわせて確認しましょう。社員の数より少ない場合、同時にインターネットを使える人数が制限されます。社員数が多い場合には、通信データ量や利用可能台数が無制限のものを選ぶのがおすすめです。

セキュリティの内容を確認する

法人向けWi-Fiにはセキュリティリスクがあるため、セキュリティの内容を確認することも大切です。具体的には以下のような機能を確認しておくと良いでしょう。

  1. ログイン時の認証方式
  2. アクセス制限機能
  3. UTM機能(ファイアウォールなど複数のセキュリティ機能を統合したもの)
  4. MACアドレスフィルタリング機能

また、Wi-Fiのセキュリティ対策に頼るだけでなく、社員の教育を徹底することも重要です。社内全体でセキュリティへの意識を高められるようにしましょう。

利用エリアや海外利用の可否を確認する

特に持ち運びをすることが前提のポケットWi-Fiでは、利用エリアや海外利用の可否を確認しましょう。海外に支社があったり、海外出張があったりする場合には海外で利用できる法人向けWi-Fiを選ぶ必要があります

また、利用エリアについてはそもそも会社の所在地がエリアに入っているかも確認しましょう。多くのサービスが全国に対応していますが、場合によっては利用できない地域がある場合もあるので確認しておくと安心です。

サポート体制を確認する

法人向けWi-Fiの導入を検討する際には、サポート体制も必ずチェックしましょう。サポート内容には、初期設定サポート・トラブルサポート・保守サポート・セキュリティサポート・コンサルティングサポートなどがあります。

初期設定サポートでは、Wi-Fiルーターの設置や設定、ネットワークの構築などのサポートが可能です。トラブルサポートではWi-Fiが接続できない、通信速度が遅いなどのトラブルが発生した場合にサポートします。自社に必要なサポートを見極めて選びましょう。

まとめ

法人向けWi-Fiは、家庭向けWi-Fiとは異なり大人数でも安定して利用できるほか、セキュリティも強固です。導入することで、オフィスの使い方の自由度が上がったり、来客も利用できたり、といったメリットがあります。有線環境を整えるより比較的ハードルも低いです。

種類はいくつかあり、導入方法や向いている活用シーンがそれぞれ異なります。また、回線速度やサポート体制など法人特有の注意すべきポイントもあるため、本記事の解説を参考に自社のニーズを明確にして最適なWi-Fiを導入しましょう。

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