ASP型ショッピングカートシステムとは|機能やメリットを解説

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  • ASP型ショッピングカートシステムには、ECサイト構築に必要な基本機能が揃っている
  • ASP型ショッピングカートシステムで、初期費用を抑え、最短でECサイトを作成できる
  • ASP型ショッピングカートは、オープンソース型などと比較するとカスタマイズ性が低い

ASP型ショッピングカートシステムには、ECサイトに必要な基本機能が備わっているため、初期構築費用を抑え、簡単にECサイトを作成することができます。本記事では、ASP型ショッピングカートシステムの機能やメリット・デメリットの他、選び方や比較ポイントを解説します。

目次

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  1. ASP型ショッピングカートシステムとは
  2. ASP型ショッピングカートの主な機能
  3. ASP型ショッピングカートシステムのメリット
  4. ASP型ショッピングカートシステムのデメリット
  5. ASP型ショッピングカートシステムの選び方・比較ポイント
  6. まとめ

ASP型ショッピングカートシステムとは

ASP型ショッピングカートシステムとは、ECサイトの構築に必要な基本機能を持つ、インターネット経由で提供されるショッピングカートサービスの1つです。

ASPから提供されるショッピングカートシステムであるため、一般的に「ASPカート」「ASP型」などと呼ばれることもあります。

ECサイトを作る際にはショッピングカート機能が必須ですが、ASPカートは独自のサーバーが必要なく、システム提供会社のサーバー上でサービスを利用できるため、コストを抑えて簡単かつ短期間でECサイトを立ち上げることが可能です

システム利用者は、専用画面からショッピングカートの管理をしますが、アップデートやセキュリティ対策などはシステム提供会社が行うため、利用者はECサイトの運営に注力することができます。

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ASP型ショッピングカートシステムとは

  1. ASPとは
  2. その他のECカートシステムの種類

ASPとは

ASPとは、アプリケーション・サービス・プロバイダー(Application Service Provider)の略称で、インターネットを経由して利用者にソフトウェアやアプリケーションサービスを提供する、システム提供会社のことを指します。

利用者は自社のサーバーにソフトウェアをインストールする必要がなく、システム提供会社のサーバー上でアプリケーションを利用できます。ASPはショッピングカートシステムの提供だけでなく、さまざまなビジネス用のソフトウェアサービスを提供しています。

その他のECカートシステムの種類

ECカートシステムには、ASPカートシステム以外にもいくつかの種類があります。ここでは、ASP型以外の3つの代表的なECカートシステムについて解説します。

フルスクラッチ型

フルスクラッチ型とは、ASPカートとは異なり既存のソフトウェアは一切利用せず、自社のサーバーでECサイトをゼロから作り出す種類のものになります。

自社特有の要件があっても、カートシステムの価格設定・商品管理などを自由にカスタマイズでき、セキュリティも万全です。しかし、運用までには莫大なコストと専門知識が必要であり、実装も複雑なため一般的には選択されることが少なくなっています。

パッケージ型

パッケージ型とは、あらかじめ基本的な機能がパッケージされたECカートシステムです。基本的な機能には、商品の追加・削除、購入、在庫管理、注文履歴などがあり、自社で作ったECサイトに、購入したライセンスを組み込むなどして運用します。

導入が簡単でありながら、カスタマイズ性が高いというメリットを持つパッケージ型は、ゼロから構築するフルスクラッチ型と比べると割安です。ただし、ASP型・オープンソース型などよりは、初期コスト・運用コストともに高額になります。

オープンソース型

オープンソース型とは、インターネット上でソースコードが公開されていることにより、ライセンス料が無料のECカートシステムです。誰でも自由にアクセスし、ECカートシステムのカスタマイズが可能です。

カスタマイズ性が高い上に、無料でサーバーに組み込めるためコストを抑えられるというメリットがあります。しかし、プログラミングやWeb制作の知識が必要であり、運用やトラブル対応時には自社内で対応が必要であるといったデメリットが存在します。

ASP型ショッピングカートの主な機能

ASP型ショッピングカートは、コストを抑えながら簡単にECサイトを構築できるシステムで、オンライン上で商品を購入するプロセスを管理する機能を持っています。以下では、主な機能を5つに分けて解説します。

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ASP型ショッピングカートの主な機能

  1. ページ作成とデザイン
  2. 商品機能
  3. 購入機能
  4. 管理機能
  5. その他機能

ページ作成とデザイン

ASP型ショッピングカートシステムでは、用意されたテンプレートの中から自社が求めるECサイトに合ったものを選択し、簡単に専用のページを作成することができます。また、作成したページはデザイン・カスタマイズすることが可能です。

なお、どのくらいのデザインが用意されているか、カスタマイズ性に関しては提供元によって異なるため、既存のECサイトを比較検討してイメージを膨らませてみるのがおすすめです。

商品機能

商品機能は、ECサイトで販売する商品情報と操作における管理を行う機能で、ユーザーが商品をカートへ入れてから、購入するまでの流れをサポートする役割があります。

商品機能の内訳としては、商品一覧表示、商品詳細ページ、カートへの追加、在庫管理、カテゴリーやタグ、商品検索、レビューと評価、クーポンコードなどが挙げられます。

これらの機能により、ユーザーが分類された商品を探して選び、在庫切れの商品は選べないように表示されるなど、商品がカートに入れられるまでの情報が詳細に提供されます。

購入機能

購入機能は、ECサイト上で選択された商品を購入するときの手続き・決済に関する機能で、ユーザーが注文を確定して支払いを完了するまでをサポートする役割があります。

購入機能の内訳としては、チェックアウト、顧客情報入力、配送先情報入力、支払方法選択、クーポンコードの適用、支払い処理、注文確認などが挙げられます。

ユーザーがカート内の商品購入を決定し、顧客情報の入力と支払い処理を行い、注文を確定して、注文確認メールが送信されるまでの流れがスムーズになります。

管理機能

管理機能は、ECサイトの運営者側がショッピングカートを管理するための機能です。商品管理、在庫管理、注文処理、顧客情報の管理などを効率的に行えるよう、サポートする役割があります。

管理機能の内訳には、商品機能・購入機能における全体の管理に加え、売上とレポート分析、ユーザーアカウント管理、セキュリティ機能といったものも含まれます。

これらの機能により、ECサイトの運営者は効率的に商品全体の管理が行え、ユーザーへ迅速かつ正確なサービスを提供できることになります。

その他機能

上記以外の機能で、利用するサービスによって差がある機能や、オプション機能として用意されている便利な機能もあります。

例えば、数量限定商品や在庫が少ない商品に対して、在庫がなくなったときユーザーへ通知する機能や、アカウントを作成することなく購入できる「ゲストチェックアウト機能」といったものもあります。

また、SNSアカウントを利用したログイン連携機能などソーシャルメディアを通じた機能や、多言語機能、ユーザーへセール情報などを提供するニュースレター機能を持つサービスもあります。

ASP型ショッピングカートシステムのメリット

ASP型ショッピングカートシステムの導入によって、いくつかのメリットが得られます。最短でECサイトを作成できるなど、3つの主なメリットを以下で解説します。

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最短でECサイトを作成できる

ASP型ショッピングカートシステムは、ECサイト構築に必要な標準機能が搭載された状態で、システム提供元から届けられます。

ITリテラシーが十分ではない場合でも、ガイダンスに沿って決済機能などを設定し、テンプレートからデザインを選んでいくだけで、短期間で直感的に自社のウェブサイトにECサイトを作成できるメリットがあります。

専門知識が必要なく、自社でサーバーを用意することもないため、簡単にクラウド上でショッピングカートシステムを立ち上げられます。提供元によって異なりますが、最短で当日からECサイトを始められる場合もあります。

ECサイト構築の初期費用を抑えられる

ASP型ショッピングカートシステムは、フルスクラッチ型やパッケージ型に比べて、ECサイト構築にかかる初期費用を抑えられるメリットもあります。

初期費用に加えて月々の利用料金も抑えられ、独自の要件に合わせてECサイトのデザインや機能を独自の要件に合わせてカスタマイズできます。カスタマイズなどの範囲はシステムごとに異なりますが、比較的バランスのよいシステムといえるでしょう。

保守管理にかかるコストが必要ない

システムのアップデートやサーバーのメンテナンスなど、保守管理はシステム提供会社が行ってくれるため、自社で保守管理におけるコストや人員を用意する必要がありません。

また、不正アクセス対策などのセキュリティ機能についても、システム提供会社が管理してくれるいう点も安心です。ユーザーの個人情報やクレジット情報を暗号化し、保護するなどの対策を行ってくれることにより、安全に運用を続けられます。

常に最新の機能を利用することが可能

セキュリティ面以外にも、システムの運用に必要な機能に関しても提供元が定期的にアップデートを行います。そのため、常に最新の機能を選択して利用することが可能であり、利用者の利便性を高めたECサイトを運用することができます

システム選定の際には、どのくらいの頻度でアップデートが行われているのか確認するのがおすすめです。

ASP型ショッピングカートシステムのデメリット

ASP型ショッピングカートシステムにはいくつかのメリットがありますが、一方で導入方法によってはデメリットが発生することもあります。システム導入を検討する際は、以下の項目にも注意しながら選択するとよいでしょう。

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ASP型ショッピングカートシステムのデメリット

  1. カスタマイズ性や拡張性が低い
  2. サービスの選定に手間がかかる

カスタマイズ性や拡張性が低い

ASP型ショッピングカートシステムがどの範囲までカスタマイズできるかは、サービスごとに異なり、サービスによっては、特定の機能やデザインのカスタマイズが難しいケースもあります。

つまり、カスタマイズの自由度が高いフルスクラッチ型やパッケージ型と比べると、カスタマイズ性・拡張性が低いです。そのため、利用する要件に合わせて、カスタマイズ性に優れたシステムを選ぶことが大切になります。

サービスの選定に手間がかかる

ASPショッピングカートシステムは、サービスやプランによって機能が大きく異なります。したがって、多くのサービスの中から自社が求める機能を探し出し、カスタマイズ性があるかを選定するためには、手間と時間がかかるというデメリットがあります。

なお、よく似た機能やプランを持つサービスを複数見つけた際には、より専門的なサポート体制やコミュニティが充実しているものかを意識して選ぶのがおすすめです。

ASP型ショッピングカートシステムの選び方・比較ポイント

最近では、さまざまなASP型ショッピングカートシステムがあるため、選ぶ基準に迷うという方もいるでしょう。ここでは、ASP型ショッピングカートシステムを選ぶ際に着目したい比較ポイントを解説します。

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機能が適切か確認する

システムを選ぶ際には、ECサイトで扱う商材とASPカートの機能が合っているかを確認しながら進めることが大切です。

例えば、扱う商材がデジタルコンテンツを含む場合は、システムのダウンロード機能が必要であり、物理的な商品においては、在庫管理方法・配送オプションが適正かなどを細やかに確認することが重要になります。

ECサイトで扱う商材の種類・在庫数・価格帯、デジタルコンテンツか物理的なものかなど、それぞれに適した機能を持つASPカートを選ぶことで、商材を正しく管理できます。そして、効率的に販売できることにもつながるでしょう。

登録できる商品の数を確認する

ECサイトでは、商品情報をデータベースに保存して表示や検索に利用しているため、データベースの容量が増えすぎると処理速度が遅くなることがあります。

よって、サーバーの使用容量を抑えるため、ECサイトに登録できる商品数を制限しなければならない場合があります。

このことから、サーバーの拡張やアップグレードにかかる追加コストと、登録可能な商品数を一定の範囲内で収めるかといった、収支バランスについて考える必要性が出てくる可能性も考慮しなければなりません。

したがって、システム選定時に登録できる商品の数を確認し、計画的な売上の向上に向けて、ASPカートの運用前には商品数や商材を選定していくことが大切です。

有料サービスのコストを確認する

ASPカートは無料で提供されるものもありますが、中には有料のサービスも存在します。その要因としては、サーバーの容量、カスタマイズの自由度、機能の充実度などにおける違いが考えられます。

無料のサービスは導入・運用コストがかからないため、一時的に運営したいときやコストを抑えたいときに向いています。

対して、有料のサービスはライセンス料がかかるという以外にも、分析・集客機能・決済方法などが充実していて、サポート体制も手厚いケースが多いです。カスタマイズの自由度も高いため、費用対効果を考慮した上で検討するとよいでしょう。

管理画面の使いやすさを確認する

ECサイトで効率的な商材管理をしていくためには、ASPカートの管理画面の使いやすさを確認することが大切です。

ECサイトで登録できる商品数は制限されているケースが多いため、管理画面で新商品の追加や既存商品の編集を行う際には、重複や登録エラーが原因による無駄が発生するのは避けたいところです。

したがって、選定時にシステムが使いやすい管理画面であるかを確認しておけば、運用後にスムーズな商品登録・編集ができ、より効率的な商品管理の実現につながります。

外部連携機能を確認する

自社の要件に合わせて、ASPカートと外部連携機能を連携できるかも確認しておく必要があります。利便性が高い外部連携機能には、送料計算、配送業者との連携、在庫管理システム、CRMシステム、SNSなどが挙げられます。

例えば、送料計算機能との連携では、ユーザーに正確な送料を知らせることができ、配送業者の追跡番号を自動で取得・提供も可能であり、顧客満足度の向上に寄与します。

また、在庫管理システムとの連携では、ECサイト上の在庫情報がリアルタイムで更新されるため、在庫切れを大幅に減らす効果が期待できます。

さらに、CRMシステムとの連携では、購入履歴・問い合わせ履歴を共有することで、ユーザーごとにパーソナライズされたサービスの提供が可能になるでしょう。SNSと連携すると、新規顧客獲得やブランディングの向上にも役立ちます。

レスポンシブ対応か確認する

ASPカートを検討する際は、レスポンシブ対応しているかも確認しておきましょう。レスポンシブ対応とは、PC・スマートフォン・タブレットなど、どのデバイスでアクセスしてもレイアウトやコンテンツが最適化される機能を持っていることを指します。

レスポンシブ対応であれば、外出先を含めどのデバイスからでも常に最適化した状態でサイトを提供できるため、快適なユーザー体験が提供できます。

集客機能があるか確認する

効果的なユーザー獲得のために、ASPカートへ集客機能があるかも確認しておくことが大切です。集客機能があれば、ECサイトの運営者として集客における特別な専門知識がなくても、直感的な操作で設定ができるため、効果的な集客を行えます

また、SEO対策やランディングページの作成、キャンペーンの実施など、効果的なユーザー獲得をするためのサポートにも期待できるため、必要性は高いといえるでしょう。                                           

決済機能の選択肢を確認する

ASPカートに決済機能の選択肢が豊富にあるかどうかも、システムを検討する際に重要な基準となります。決済機能の選択肢が多いほど、さまざまなユーザーの趣向に応えられることになり、機会損失の防止にもつながります。

各種クレジットカード、デビットカード、銀行振込、代引きなどの異なる決済方法を提供できることで、より多くのユーザーを取り込むことができます。

まとめ

ASP型ショッピングカートシステムは、ECサイトの構築に必要な基本機能を持つショッピングカート機能です。インターネット経由で提供されるショッピングカートサービスの1つで、コストを抑えて簡単かつ短期間でECサイトを立ち上げられることが大きな特徴です。

ASP型ショッピングカートシステムがどの範囲までカスタマイズできるかは、選ぶサービスごとに異なります。サービスによっては、特定の機能やデザインのカスタマイズが難しいケースもあります。

カスタマイズの自由度が高いフルスクラッチ型やパッケージ型と比べると、カスタマイズ性や拡張性は落ちる可能性が高いです。そのため、自社の利用する要件に合わせて、システムを選ぶことが大切になります。

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