タレントマネジメントシステムおすすめ15選を徹底比較!|機能や目的別に紹介

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  • タレントマネジメントシステムは機能・予算・カスタマイズ性で選ぶことが重要
  • 他システムとの連携性や操作性、セキュリティ面、サポート体制も確認する
  • システム導入の際は、無料のトライアル期間で使い勝手を確認するのがおすすめ

タレントマネジメントシステムとは、従業員の情報をデータ化し、一元管理してくれるツールです。組織運営において人事評価をスムーズにおこなったり、人材を適性に配置できるなどさまざまなメリットがあります。本記事では、タレントマネジメントシステム選びのポイントや目的・機能別におすすめのシステムを解説します。

目次

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  1. タレントマネジメントシステムの始め方
  2. タレントマネジメントシステムのおすすめ15選
  3. タレントマネジメントシステムのおすすめ比較一覧表
  4. タレントマネジメントシステムとは
  5. タレントマネジメントシステムは機能・連携性・予算で選ぶ
  6. タレントマネジメントシステムの導入の仕方と注意点

タレントマネジメントシステムの始め方

人材管理や評価を行う人事担当の方にとって、最適なタレントマネジメントシステムを判断するのは容易ではありません。タレントマネジメントシステムは企業運営において極めて重要な業務であり、正確かつ効率的に行うことが求められます。

タレントマネジメントシステムの多くは資料請求をすることで、運用を開始できます。これは公式サイトから検討した場合も同様です。本サイトでは複数のサービスをまとめて比較・資料請求することができます。資料請求は無料なので、複数の製品を比較して自社に最適なタレントマネジメントシステムを選びましょう。

タレントマネジメントシステムのおすすめ15選

ここでは、数あるタレントマネジメントシステムを比較して判明した、おすすめタレントマネジメントシステム15選を紹介します。商品の特徴も紹介しているので、資料請求と合わせて自社に最適なサービスを検討しましょう。

迷ったらこれ!おすすめタレントマネジメントシステムをピックアップ!

jinjer株式会社

ジンジャーシリーズ

ジンジャーシリーズ
出典:hcm-jinjer.com

jinjer株式会社

ジンジャーシリーズ

課題別の活用も◎タレントマネジメント業務を統合管理したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • タレントマネジメント向けとして「人事評価」「人事データ分析」「eラーニング」「福利厚生」の4サービスを提供
  • 各サービスを連携させることで、さらなる業務の効率化やサポートの窓口を統一できる
  • 1人につき1つのアカウントで各サービスを利用でき、IDやパスワード管理の負担も軽減
MORE

ここが少し気になる…

  • 各サービスを利用するには、それぞれ別途契約が必要

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

総合型のタレントマネジメントシステム6選

株式会社プラスアルファ・コンサルティング

タレントパレット

タレントパレット
出典:www.pa-consul.co.jp

株式会社プラスアルファ・コンサルティング

タレントパレット

人材を見える化し適切な配置や育成をしたい方におすすめ

全体評価
3 (4件)
GOOD

ここがおすすめ!

  • どこでも好きな時にオンライン研修が受講できる「e-ラーニング」対応
  • 人材育成や管理だけでなく、入社手続きから年末調整まで行える「労務管理」機能がある
  • 評価結果による昇給昇格のシミュレーションがしやすく、変化後の給与も自動で算出できる
MORE

ここが少し気になる…

  • 人材の評価や傾向に優れている一方、その他の機能はやや物足りない
評価・口コミ(一部抜粋)
3
  • 人事考査を一定の役職以上が評価において管理できるメリットがある。一般社員からするとブラックボックス化していることになるが、評価側は見えない点がよいため、管理設定しやすいメリットがある。

  • 自身のスキルや経験を可視化できるため、これまで意識していなかった強みやキャリアの方向性を客観的に見直すきっかけになりました。 また、性格テストから自分の仕事観等が分かり、新たな発見も期待できる点、メンバーの仕事の価値観も参照すれば、どのように接してほしいか等のヒントが見つかるかもしれない点がメリットかもしれないです。

  • 上司との面談の際は、こちらのツールをみながらフィードバックなどをもらっています。考課の際は進捗状況などこちらを確認すればOKです。オンライン研修もできるのは便利だと思いました。

株式会社ソフテス

SAP SuccessFactors

SAP SuccessFactors
出典:www.softes.co.jp

株式会社ソフテス

SAP SuccessFactors

研修受講でスキルアップ◎目標管理や育成重視の方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 目標や評価管理に特化しており「研修受講」もできるので、自身や社員の育成に役立つ
  • 育成だけでなく、年末調整や支給明細の自動・電子化も行え、効率よく業務がこなせる
MORE

ここが少し気になる…

  • 動作が遅くいまいちUIも見にくため、作業効率に影響が出る場合も

ワークデイ株式会社

Workday

Workday
出典:www.workday.com

ワークデイ株式会社

Workday

ポップな画面が◎視覚的に分かりやすさ重視の方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • パッと見て分かりやすい画面や組織図など、初めてでもスムーズに扱える
  • 人事情報は幅広く管理でき、社員検索にも優れている
  • 英語にも対応しており、外国人や海外拠点がある場合にも便利
MORE

ここが少し気になる…

  • 見やすさにこだわる一方操作性が悪く、直感的な操作には向いていない

株式会社サイダス

COMPANY Talent Management

COMPANY Talent Management
出典:www.ctm.works-hi.co.jp

株式会社サイダス

COMPANY Talent Management

現状と理想を見える化!人材データを一元管理したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 現状と理想を見える化し、効率的な人材育成を行える
  • 人材データを一元管理可能で常に最新の状態で使用できる
  • シンプルなUIで誰でも使いやすい
MORE

ここが少し気になる…

  • 詳しい料金プランを知るには問い合わせが必要

One人事株式会社

One人事 タレントマネジメント

One人事 タレントマネジメント
出典:onehr.jp

One人事株式会社

One人事 タレントマネジメント

人事評価を特に重視したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 大手企業や官公庁で多数導入されている豊富な導入実績
  • 専門知識がない初心者ても使いやすいシステム
  • 導入から運用までサポートが充実で安心
MORE

ここが少し気になる…

  • より多くの機能を利用したい場合料金が高くなる可能性がある

株式会社アクティブ アンド カンパニー

sai*reco(サイレコ)HRオートメーションシステム

sai*reco(サイレコ)HRオートメーションシステム
出典:saireco.jp

株式会社アクティブ アンド カンパニー

sai*reco(サイレコ)HRオートメーションシステム

さまざまな人事課題をまとめて対応したい方にお勧め

GOOD

ここがおすすめ!

  • システム上で人事情報を一元管理できる
  • スキル評価から組織の全体管理まで満遍なくマネジメント可能
  • 定型業務の自動化・効率化もこれひとつでOK
MORE

ここが少し気になる…

  • タレントマネジメント機能のみを利用したい場合には不向き

人材活用に強いタレントマネジメントシステム6選

株式会社ビズリーチ

HRMOSタレントマネジメント

HRMOSタレントマネジメント
出典:hrmos.co

株式会社ビズリーチ

HRMOSタレントマネジメント

使いやすいUI設計!従業員定着率を重視したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • タレントマネジメントを実現する上で、必要な機能を網羅
  • 人事DXを始めやすいよう、管理データ項目の標準テンプレートが用意されている
  • 導入後も手厚いサポートプランがあり、初めてのシステム導入でも安心
MORE

ここが少し気になる…

  • UIがとっつきにくく、慣れるまでに時間がかかる可能性も

株式会社カオナビ

カオナビ

カオナビ
出典:www.kaonavi.jp

株式会社カオナビ

カオナビ

8年連続シェアNo.1!人材育成や活用重視の方におすすめ

全体評価
4.1 (7件)
GOOD

ここがおすすめ!

  • シンプルかつ柔軟性の高さが魅力で、必要なものを必要なだけ組み合わせられる
  • 最短で導入直後から利用でき、システムとの連携も豊富
  • 人事評価や人材配置に対応し、ユーザーがユーザーから学べるコミュニティの場もある
MORE

ここが少し気になる…

  • スマホ対応で手軽にアクセスできて誰でも見れてしまうため、セキュリティが心配
評価・口コミ(一部抜粋)
4.1
  • カオナビの導入により、従業員の顔写真やスキル、評価履歴などの情報を一元管理できるようになりました。これにより、評価や人材配置の際の情報収集が効率化され、適切な人材活用が可能となりました。また、評価ワークフロー機能「スマートレビュー」を活用することで、評価プロセスの透明性が向上し、従業員の納得感も高まりました。

  • UIがわかりやすく、そもそもシステムに慣れるまでに利用者が離脱することや敬遠されることが少なかった。またそれぞれで俗人化していた教育研修コンテンツなどを共有することでナレッジのシェアや、そのようなコンテンツを作ることなどに興味を持つ人間なども把握することができ、社内の人材配置などにも間接的にポジティブな影響を与えていたと感じる。

  • 当日初めて一緒に働くメンバーが多い職種なので、顔がわかることですぐに挨拶ができ、業務を開始できる。社歴を知ることもできるので、自分の先輩なのか後輩なのかが業務前にわかる。部署異動があってもすぐに反映される。

株式会社HRBrain

HRBrain タレントマネジメント

HRBrain タレントマネジメント
出典:www.hrbrain.jp

株式会社HRBrain

HRBrain タレントマネジメント

シンプルで使いやすい一元管理システムを探している方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 評価からスキル管理までがこれ一つでおこなえる
  • 人材配置の最適化や定着率・離職防止なども解決
  • 360°評価や1on1により管理職・リーダー育成に関わる評価も実現
MORE

ここが少し気になる…

  • 詳しい料金プランを知るには問い合わせが必要

株式会社SmartHR

SmartHRタレントマネジメント

SmartHRタレントマネジメント
出典:smarthr.jp

株式会社SmartHR

SmartHRタレントマネジメント

人事業務の効率化から育成までを一気通貫で行いたい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 労務手続きの効率化も兼ねつつ、最新の従業員データが自然に集まる
  • シンプルなシステムで誰でも使いやすい
  • 月額使用料以外の初期導入費用・サポート費用は無料
MORE

ここが少し気になる…

  • より様々な機能を使用したい場合にはコストがかかることも

株式会社エスユーエス

SUZAKU

SUZAKU
出典:hqprofile.com

株式会社エスユーエス

SUZAKU

AIを活用して各人材の分析を細かく行いたい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 蓄積したデータを集計、AIで分析し組織開発をサポート
  • 高精度な分析で適材配置や育成支援も可能に
  • 3000社以上の利用実績があるアセスメント・サーベイを搭載
MORE

ここが少し気になる…

  • 無料お試しは一部機能(HQProfile)のみ

株式会社Touch&Links

ヒトマワリ

ヒトマワリ
出典:www.hitomawari.jp

株式会社Touch&Links

ヒトマワリ

低コストで使いやすいシステムを探している方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 初期費用0円、スタートプランなら2万円からスタート可能
  • 人事情報のマスターデータ化により効率的に分析・活用可能
  • 既存の人材管理だけでなく採用管理までおこなえる
MORE

ここが少し気になる…

  • 使用したい機能によっては高価になることも

人材管理・情報管理に強いタレントマネジメントシステム3選

jinjer株式会社

ジンジャーシリーズ

ジンジャーシリーズ
出典:hcm-jinjer.com

jinjer株式会社

ジンジャーシリーズ

課題別の活用も◎タレントマネジメント業務を統合管理したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • タレントマネジメント向けとして「人事評価」「人事データ分析」「eラーニング」「福利厚生」の4サービスを提供
  • 各サービスを連携させることで、さらなる業務の効率化やサポートの窓口を統一できる
  • 1人につき1つのアカウントで各サービスを利用でき、IDやパスワード管理の負担も軽減
MORE

ここが少し気になる…

  • 各サービスを利用するには、それぞれ別途契約が必要

株式会社クラウディア

COCOREPO

COCOREPO
出典:cocorepo.jp

株式会社クラウディア

COCOREPO

費用を抑えて社員のスキルを可視化したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 人数により細かなプランが設定されており、費用を抑えながら社員のスキル管理を行える
  • スキル管理に特化しており、スキルシートのPDF・Excel出力や統計表示が利用できる
MORE

ここが少し気になる…

  • タブレットサイズには対応しているが、スマホには対応していない

株式会社あしたのチーム

あしたのクラウド

あしたのクラウド
出典:cloud.ashita-team.com

株式会社あしたのチーム

あしたのクラウド

簡単・シンプル・ムダがないシステムを導入したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 必要機能に特化しておりUIもわかりやすい
  • 評価・査定・給与計算・分析等で業務効率化も可能
  • サポート体制が万全で初めての導入でも安心
MORE

ここが少し気になる…

  • 詳しい料金プランを知るには問い合わせが必要

タレントマネジメントシステムのおすすめ比較一覧表

主な機能

対応評価方法

無料トライアル

総合型

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

・360度評価
・コンピテンシー評価
・OKR
・MBO
・その他

人事評価/目標管理・育成

360度評価

人事評価/目標管理・育成

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

・360度評価
・MBO・コンピテンシー評価
・フィードバック

総合

・360度評価
・MBO
・コンピテンシー評価

総合

人材活用に強い

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

360度評価

人事評価/目標管理・育成(スキル)

・360度評価
・OKR
・MBO
・コンピテンシー評価

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

・OKR
・MBO
・1on1
ほか

人事評価/人材活用

・360度評価
・フィードバック

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

一部機能のみ

人事評価/目標管理・育成(スキル)/人材活用

人材管理・情報管理に強い

サービスごとに異なる

人事評価/目標管理・育成(スキル)

人事評価/目標管理・育成(スキル)

・360度評価
・1on1

タレントマネジメントシステムとは

タレント(talent)は人材や才能を意味する英語で、タレントマネジメントは企業の目標達成に向けて、自社の人材の各種情報を一元的管理し、組織運営につなげる取り組みのことを指します。それらを効果的に実現するのが、タレントマネジメントシステムです。

タレントマネジメントは人事評価と混同されることが多いですが、人事評価は給与や賞与の額を決定することを目的として相対評価で行うのに対し、タレントマネジメントは従業員一人ひとりのスキルの把握と向上を目的として、絶対評価で行います。

絶対評価を行うためには、事前に客観的な基準を設ける必要があることから、タレントマネジメントシステムで一番初めに行う作業は、基本的な判定基準の設定です。判定基準の設定が曖昧であったり、途中で変更されたりすると評価の公平性が損なわれてしまいます。

設定した判定基準を基にシステム上でマネジメントを実施することで、従業員一人ひとりに合わせたマネジメントやデータの分析・活用を効率的に行えます。

人材育成の面からもタレントマネジメントシステムの注目度は高く、導入を考えている企業が多いです。本記事では、タレントマネジメントシステムを選択する際のポイント、おすすめのシステムについても解説します。

タレントマネジメントシステムとは?機能や選び方、メリットを解説

タレントマネジメントシステムは、従業員の個人情報やスキルなどのデータを一元管理・分析できるシステムです。本記事では、タレントマネジメントシステムをよく知らない方のためにシステムの機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。

タレントマネジメントシステムの導入事例からみる目的

タレントマネジメントシステムの国内市場規模は、クラウド型を中心に拡大しており、タレントマネジメントシステムを導入する企業が増えています。

ここでは、企業のタレントマネジメントシステムの導入事例からみる「導入の目的」を解説します。

マネジメントの効率化のため

タレントマネジメントで発生する手作業のデータ管理や、フィードバックの遅延といった課題を解決する際に、タレントマネジメントシステムが役立ちます。例えば、タレントマネジメントシステムの導入により、従業員データの集約や管理が容易になります。

そのため、人材の能力・スキル・成果を追跡し、個々のニーズに合わせた育成計画を立てることが可能です。また、従業員のパフォーマンス評価や目標設定を自動化・効率化することで、マネジメントにかかる手間と時間の削減にもつながります。

適材適所の人材配置のため

従来のタレントマネジメントでは、従業員のスキルや適性を正確に評価することが難しく、情報不足による適切な人材配置が課題です。タレントマネジメントシステムは、それらの課題解決に役立ちます。

タレントマネジメントシステムでは、従業員の能力や適性を正確に把握できるため、業務・プロジェクトごとに適切な人材を配置でき、組織全体の業務効率化と成果の最大化が可能です。

タレントマネジメントシステムは機能・連携性・予算で選ぶ

タレントマネジメントシステムは、機能・連携性・予算といった重要な3つのポイントに加え、その他の比較ポイントについても確認しましょう。次の章から、それぞれについて詳しく解説します。

【重要なポイント3つ】

  1. 自社の目的に合った機能か
  2. 他のシステムとの連携性能があるか
  3. 自社の規模と予算に合っているか

【その他の比較ポイント】

  1. カスタマイズ性はあるか
  2. 使いやすいか
  3. セキュリティは万全か
  4. サポート体制は整っているか
  5. トライアル期間があるか

タレントマネジメントシステム選びに重要な3つのポイント

タレントマネジメントシステムは多くのベンダーから提供されているため、選ぶ際にはいくつかのポイントを考慮する必要があります。まずは、重要な3つのポイントである機能・連携性・予算を確かめましょう。

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自社の目的に合った機能か

タレントマネジメントシステムの需要が高まってきた影響で、多くのベンダーが多種多様なシステムを開発しており、それぞれ異なる強みや特徴を持っています。システムに搭載されている機能を見ると、強みや特徴がわかりやすいです。

導入コストを抑えてシステムを有効に運用していくためにも、自社の目的に合った機能であるかの確認が重要です。以下では、タレントマネジメントシステムが持つ主な機能について解説します。

人材データベース機能

人材データベース機能は、従業員の情報を一元管理する機能です。基本データには、顔写真・入社年度・経歴・スキル・資格などがあります。そして、基本データに個人の考え方・交渉力・コミュニケーション力・企画力など、企業に適した項目を加えます。

蓄積したデータは、権限を持つ人であれば誰でも閲覧・活用できます。しかし、登録項目数や検索の仕方・使い勝手は、システムによって異なります。人事業務の効率化や情報の一元化を進めたい企業は、人材データベース機能の充実したシステムがおすすめです。

評価・目標管理機能

評価・目標管理機能は、従業員一人ひとりがキャリアプランに沿って設定した目標を管理し、達成度合いを評価する機能です。従来の目標管理は従業員の目標設定が曖昧で、手作業で行われていたため非効率でしたが、評価・目標管理機能ではそれらの欠点を解決します。

タレントマネジメントでは文章だけでなく、あらかじめ設定された判定基準を基に目標を設定できるため、目標の曖昧さがなくって効率的な評価業務が可能です。また、途中で達成度合いの確認もでき、従業員の目標達成に向けた意欲向上にもつながります。

この評価は、評価者の主観が入らない従業員も納得できる公平な評価です。しかし、システムによって評価手法や目標管理の充実度が異なります。特に、公正な人事評価や適材適所の人材配置を目的とする場合におすすめの機能です。

レポート・分析機能

レポート・分析機能は、データベースに蓄積された従業員のさまざまな情報を抽出・集計する機能で、レポート化も可能です。それにより、個人の特性を知って従業員の適正配置や異動の資料としたり、新規採用において必要な人材を明確化したりできます。

例えば、従業員エンゲージメント向上を目的とする企業は、精度の高いレポート・分析機能を持ったシステムを選ぶことで、従業員のやりがいを踏まえた経営の実現につなげられます。

組織図作成・人員配置機能

組織図作成・人員配置機能は、従業員の適切な人員配置の検討から組織図作成までを効率的に行う機能です。より精度の高い人員配置と業務の効率化のために、異動シミュレーション機能や後継者管理機能を同時に備えるシステムもあります。

異動シミュレーション機能は、データベースに蓄積された人材配置に必要な従業員情報を基に異動シミュレーションができる機能で、後継者管理機能は各部署に配置されているリーダーの有無や重複を発見し、適切な割り振りを行う機能です。

そして、決定した人材配置に従って、自動で組織図を作成して共有できるようにします。適材適所の人材配置や組織図作成の効率化を目指す企業には、これらの機能が充実したシステムがおすすめです。

コミュニケーション支援機能

コミュニケーション支援機能は、社員同士や上司と社員におけるコミュニケーションを電子的に促進する機能です。例えば、部署間の連絡を円滑に進めるための社員同士のグループチャット機能や、上司と社員の間で行う1on1ミーティング機能などが挙げられます。

コミュニケーション支援機能の有無やコミュニケーション方法は、各システムで異なります。風通しが良い企業やチームワークの優れた組織づくりを目的とする場合は、自社に適したコミュニケーション支援機能を検討した上でシステムを選びましょう。

他のシステムとの連携性能があるか

すでに他のシステムを導入している場合は、それらのシステムと連携できると、蓄積したデータの有効活用によって企業全体の効率化が図れます。特に、勤怠管理システム・給与計算システム・労務管理システムと連携できれば、業務効率化につながりやすいです。

なお、タレントマネジメントシステムが初めてのシステム導入の場合は、将来性も考慮し、どのようなシステムと連携できるのかを確認しておきましょう。また、連携方法もそれぞれ異なるため、どのような方法で連携が可能なのかを確認することも大切です。

連携方法を確認する

主なデータの連携方法には、CSV連携とAPI連携があります。CSV連携では、CSV形式のファイルをダウンロード・アップロードして共有します。CSVファイルは多くのシステムが対応していますが、ダウンロードとアップロードは手作業となります。

API連携は、システム同士をつなぐAPIを通してデータの連携を図る方法です。APIは自社での開発も可能ですが、すでに開発されているAPIを利用する場合が多いです。無料・有料でいくつかの種類がありますが、API提供元の都合に左右されます

自社の規模と予算に合っているか

タレントマネジメントシステムの提供形態には、提供会社のサーバーを利用するクラウド型と、自社サーバーにインストールするオンプレミス型があります。最近では導入費用を抑えて短期で運用できるクラウド型が主流ですが、毎月の使用料がかかります。

料金は機能が多いほど高くなる傾向にあるため、予算に合わせて必要な機能だけを搭載したシステムの選択が重要です。また、ユーザー数に応じて課金されるケースがほとんどであることから、自社の企業規模に合った料金体系かどうかの検討も必要です。

タレントマネジメントシステムのその他の比較ポイント

タレントマネジメントシステム選びでは、重要な3つのポイントに加え、カスタマイズ性や操作性など、その他の比較ポイントについても確認するのがおすすめです。ここでは、費用対効果を高めるための比較ポイントについて解説します。

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カスタマイズ性はあるか

システムのカスタマイズ性はオンプレミス型の方が高いですが、基本的なカスタマイズであればクラウド型も可能です。主に、自社の評価システムに合わせた評価項目や、サーベイのテンプレートのカスタマイズはクラウド型でも行えます。

特に、これからの成長が見込まれる企業では、従業員の増加や組織分離といった組織変更などを行うことを想定し、カスタマイズ性の高いシステムの導入が不可欠です。さらに、柔軟に機能拡張できるシステムが望まれます。

使いやすいか

タレントマネジメントシステムを扱う従業員はITに長けた人ばかりではないため、誰にでも使いやすい画面デザインで、かつ簡単に操作できるシステムでなければ利用が定着しにくいです。

従業員の多い企業であるほど、データ数が多くてシステムの扱いが複雑化しやすいといえます。急な異動や担当者の退職などにも素早く対応できるよう、扱いやすいシステムを選びましょう。

セキュリティは万全か

タレントマネジメントシステムのデータベースには、従業員の個人情報が大量に蓄積されています。万が一情報漏洩が起こると、企業の信用は一気に失われます。そのため、強固なセキュリティ対策が施されたシステムの選択は、企業にとって必須条件です。

オンプレミス型で導入する場合は、自社で満足のいくセキュリティ対策が可能ですが、クラウド型ではサービス提供会社に依存します。クラウド型の場合は、インターネットを通しての運用になるため、データの暗号化を含めたセキュリティ対策の確認が必要です。

サポート体制は整っているか

システム導入当初は、操作方法や使われている用語がわからないシーンが想定されますが、充実したサポートがあるとスムーズに解決できて安心です。サポート方法には、電話・メール・チャット・画面共有など、さまざまな種類があります。

しかし、サポートの体制は提供会社によって大きな差があるため、必ず契約前の確認が必要です。中には有料サポートしかないところ、または充実したサポートが無料で受けられるところも存在します。なお、比較の際にはサポートの適用範囲についても確認が必要です。

トライアル期間があるか

タレントマネジメントシステムの使い勝手は、説明や映像だけではすべてを把握できないため、実際に操作してみるのがおすすめです。サービス提供会社の多くは、導入検討のためのトライアル期間を設けています。

トライアル期間の長さや機能制限などは提供会社によって異なりますが、可能な限り無料トライアルで使い勝手を確認しましょう。さまざまなシステムを手軽に比較検討しつつ、自社に適しているかを項目ごとに評価していくことが大切です。

タレントマネジメントシステムの導入の仕方と注意点

タレントマネジメントシステムの導入はコストがかかるため、軽々と決めてしまうと導入後に後悔する可能性があります。ここでは、導入手順と注意点について解説します。

タレントマネジメントシステムの導入の仕方と注意点

  1. 自社の導入目的を洗い出す
  2. 社内で利用しているシステムを調べる
  3. テスト運用をしてから導入を決める
  4. データの活用を継続する

1.自社の導入目的を洗い出す

タレントマネジメントシステムは、育成・配置・評価・採用など、さまざまな面で役立てられるシステムです。まずは重点的に行いたい事柄と、可能であれば行いたい事柄を分けて順位付けを行うことが重要です。

自社の現状を把握・分析し、自社の導入目的を洗い出しましょう。そして、目的を達成するための機能を把握してから、システム選びへと進んでいくのがおすすめです。

2.社内で利用しているシステムを調べる

すでに社内で利用しているシステムを調べ、それらのシステムとタレントマネジメントシステムが連携できる場合、資産の有効活用と企業全体の効率化につながります

タレントマネジメントシステムの中には、給与計算システム・勤怠管理システム、労務管理システムなどと連携できるものもあります。事前に連携の可否や連携方法についても確認し、自社の既存システムと連携できるシステムの導入がおすすめです。

3.テスト運用をしてから導入を決める

タレントマネジメントシステムを人事評価にも使う場合には、従業員による入力も求められるため、誰でも使いやすいシステムであることが大切です。導入システム選定のステップの中には、できる限りテスト運用を入れましょう

また、テスト運用の前には、従業員にもタレントマネジメントシステムを導入する意味や効果などを周知しておく必要があります。従業員から理解を得られないまま導入すると、運用が上手くいかない可能性が高いです。

4.データの活用を継続する

タレントマネジメントシステムの導入が完了したら運用を開始しますが、システムの運用においてはデータの活用を意識することが重要です。

タレントマネジメントシステムは、収集したデータを活用して従業員の成長を促すことで事業の拡大につなげるシステムであり、データを収集するだけでは従業員・事業ともに成長しません。

そのため、タレントマネジメントシステムの運用開始後は、データの収集で留まらないよう活用することを意識しながら、効果的にデータ活用を継続していきましょう。

タレントマネジメントシステム導入後の効果測定と改善方法

タレントマネジメントシステムは導入しただけでは真価を発揮せず、効果測定を通じて現状を把握しながら、改善点を見つけていくことが大事です。ここでは、タレントマネジメントシステム導入後の効果測定と改善方法について解説します。

効果測定に使える主な指標

効果測定では、まず自社がシステム導入時に掲げた目的に基づき、明確な指標を設定します。例えば、人材定着率を改善したい場合は、離職率や在籍年数の推移を追跡します。採用の効率化が目的なら、採用コストや採用までの期間の短縮率を測定するのが基本です。

そして、評価制度の透明性向上を目指す場合は、評価の実施率や完了率、従業員の評価満足度の変化をチェックします。このように目的と成果を結びつけて評価することで、数字の変化がどのような意味を持つのかを明確にできます。

改善のための運用見直しポイント

効果測定の結果、期待していた成果が出ていない場合は、原因を掘り下げて運用の見直しを行います。例えば、システムの利用率が低い場合は、操作が複雑であったり、機能が業務と合っていなかったりすることが原因と考えられます。

その場合、利用者向けの追加研修やマニュアルの改善、業務フローに合った機能設定への変更が有効です。また、評価制度の項目が現状の業務内容や目標とズレている場合には、制度そのものの見直しも検討しましょう。

数値の結果は単なる成果の良し悪しとして捉えるのではなく、その背後にある要因を明らかにし、解決策を具体化することが重要です。

まとめ

タレントマネジメントシステムは、従業員一人ひとりのスキルの把握と向上を目的として、従業員の情報をデータ化し、一元管理するツールです。機能は基本となる人材データベース機能をはじめ、評価機能・目標管理機能・人員配置機能など豊富です。

多種多様なタレントマネジメントシステムから、自社に合ったものを選ぶ際には、機能・予算・カスタマイズ性・連携性・操作性などを比較する必要があります。

クラウド型かオンプレミス型かに加え、無料トライアルなども利用しながら、自社の導入目的に合ったシステムを選定しましょう。

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