給与計算ソフトとは?選び方やおすすめ給与計算システムを比較して紹介

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  • 給与計算ソフトとは勤怠情報をもとに給与計算・明細書作成などを自動化できるシステム
  • 給与計算ソフトを導入する際は、企業規模や自社に求める機能を確認して検討する

給与計算の自動化や明細書の発行など給与計算システムは経理業務の効率化に欠かせない存在です。本記事では給与計算ソフトの基礎知識や導入するメリット・選び方を解説します。少人数の企業におすすめの無料ソフトや中小企業向けソフトも合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

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  1. 給与計算ソフトとは?
  2. 給与計算ソフトの3つのタイプ
  3. 給与計算ソフトの主な機能
  4. 給与計算ソフトのメリット
  5. 給与計算ソフトのデメリット
  6. 給与計算ソフトの選び方
  7. 徹底比較で分かった給与計算ソフトのおすすめ10選
  8. まとめ

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給与計算ソフトとは?

給与計算ソフトとは、社員の勤怠情報をもとに給与計算・給与明細書の作成を自動でおこなうソフトウェアです。税率・保険料改定のたびに手動で給与計算に反映させるのは多大な労力を要しますが、ソフトなら自動でデータ更新できるため導入する企業が増えています。

ソフトによっては年末調整の簡略化やマイナンバーの管理もでき、業務効率の大幅アップが可能です。給与計算ソフトには種類があり、会社の規模や使い勝手に合わせて選べます。しかし、運用の難易度・価格に差があるため、ソフト導入には慎重な検討が必要です。

この記事を参考に、ソフトの提供形態・タイプによる違い、メリット・デメリットを理解した上で失敗しない給与計算ソフトを選びましょう

給与計算ソフト導入の必要性とは

時間も人手も必要だった従来の給与計算業務

給与計算ソフトが便利だと知っている反面、本当に必要なのかと疑問に思う方も多いでしょう。従来の給与計算では、表計算ソフトで関数を用い給与は算出できたものの、社会保険料率や税率、残業時間の区分などは手作業で計算する必要がありました。

給与計算業務は従業員の給与計算以外にも、給与の振込手続きをはじめとし、帳票の作成や年末調整、税金の納付など業務は多岐にわたり、企業規模が大きくなるほど人員も時間も必要でした。

給与計算ソフトに一任して時間もコストも削減

給与計算業務を給与計算ソフトに一任することで、勤怠データをもとに、社会保険料率や税率、残業時間の区分なども自動で行い、算出してくれます。もちろん勤怠データは蓄積されていくので、それらをもとに賃金台帳や源泉徴収票などの帳簿も自動作成が可能になります。

給与計算ソフトの導入で人員も時間も大幅に削減できるとなれば、業種や規模に関わらずどんな企業も導入する必要性は高くなります。月末や期末に集中しがちな業務の効率化を図り、コア業務に集中できる環境を整えていきましょう

従来の給与計算給与計算ソフト導入後
表計算ソフトを細かく設定勤怠データから自動計算
社会保険料率や税率、残業時間などは自力で計算
労働日数・時間、基本給、控除額などを帳票に手入力勤怠データや過去の記録から自動作成
源泉徴収簿、源泉徴収票の作成も担当

社労士に委託することもできる

計算方法の正確性や法改正に適宜対応してくれることから、社労士に給与計算を依頼する企業もありますが、業務範囲は社労士によって異なります。専門知識を有しているとはいえ、人的ミスをゼロにできないことは加味しなければなりません。

給与計算ソフトの3つのタイプ

給与計算ソフトには、人事給与タイプ・ERPタイプ・給与計算特化タイプの3つのタイプが存在します。給与計算のみならず人事・労務をカバーできたり、販売・会計の分野まで網羅している多機能な製品もあります。

まずは、それぞれのタイプの特徴を見ていきましょう。

人事給与タイプ

人事給与タイプは、給与計算・管理のみならず勤怠・労務管理機能も備えており、人事・労務の分野までカバーできるのが特徴です。外部の勤怠・労務管理システムと連携しやすく、会社体制・業務フローの変化に柔軟に対応しながら業務システム化の範囲を広げられます。

自社に合わせた形でシステム構築し、企業の成長に合わせて段階的に機能拡張できるため、今後会社の成長により会社体制・業務フローの変化が見込まれる中小企業におすすめです。

ERPタイプ

ERPタイプは、社員・金銭・商品・情報を1つに集約して統合的に管理するERP(基幹系情報システム)を活用しているのが特徴です。人事管理のほか販売・会計など幅広い領域をカバーし、各データをシームレスに共有・活用できるメリットがあります。

経費精算のほか、人事評価・採用管理などにも対応し、さまざまなバックオフィス業務をサポートします。業務を一括で集中管理できるため、拠点が複数ありルールが複雑化している中・大企業におすすめです。一部、小企業向けのソフトも販売されています。

給与計算特化タイプ

給与計算特化タイプは、機能が主に給与の自動計算・明細発行に絞られているため低コストで導入できるのが特徴です。給与計算に特化しており、給与計算ソフトに多くの機能を求めない従業員30名以下の小規模企業に向いています。

中にはマイナンバー管理機能・Web明細発行機能を持つ製品もあり、労務管理分野をカバーすることも可能です。

給与計算ソフトの提供形態

給与計算ソフトの提供形態には、インストール型・クラウド型・オンプレミス型の3種類があります。以下にそれぞれの特徴を解説しておりますので、導入検討の参考になさってください。また、Excelを給与計算ソフトとして利用する方法についてもあわせて解説していきます。

【中小企業向け】インストール型

インストール型は、パソコンにソフトウェアをインストールし、パソコンやサーバー上で給与計算を行います。オフラインでの使用も可能です。ソフト購入費用が数万円程度かかるものの、その後のランニングコストが不要でコストを抑えられるのが最大のメリットです。

多様な働き方の従業員がおらず、ソフトをカスタマイズする必要性が少ない小企業や、給与計算システム導入にあまり多額の費用をかけたくない中小企業向けの導入形態です。

メリットデメリット
給与計算の自動化・効率化法律・税率改正のたび更新料がかかる
オフラインで利用可能定期的なデータのバックアップが必要
ランニングコストが不要数年ごとに新バージョンの再購入費が必要

【少人数・個人事業主~中小企業向け】クラウド型

クラウド型は、インターネット上のサイトで使用します。常に最新データに自動更新され、法改正・税率改定などに合わせて手作業で更新する手間が省けるため、業務フローを大幅に削減できるのが最大のメリットです。

導入までのプロセスが手軽でソフトウェア購入費もかからないので、少人数・個人事業主、中小企業に向けの導入形態と言えます。バージョンアップが容易で、利用人数の変更も柔軟に行えるため、 小規模企業のみならず幅広い企業におすすめです。

メリットデメリット
法律・税率改正に自動対応オフラインで使用不可
更新料・再購入費が不要ネット環境によっては操作速度が落ちる
自動でデータをバックアップできる月額制・従量課金制で大企業ではコストが高額になる
データ共有が容易カスタマイズにあまり対応できない

【大企業向け】オンプレミス型

オンプレミス(On-Premses)型は、社内サーバー・通信回線を使用してシステムを構築し、自社運用を行うタイプです。「敷地」「構内」「建物」などを指す英単語・プレミス(Premises)に由来し、自社内に設置して運用する形式をオンプレミスと呼んでいます。

ネットワーク・サーバ構築、システム開発など導入までに多大な金銭・人的コストが発生します。しかし、導入後はメンテナンス費用以外の維持費がほとんどかからず、カスタマイズの自由度も高いため、雇用形態が多様な大企業向けの導入形態です。

メリットデメリット
カスタマイズの自由度が高い導入コストが高額
外部への情報漏洩リスクが少ない運用開始までに相当な期間を要する
ネットワーク環境に左右されない知識・技術力のある社員の存在が不可欠

【使い慣れたツールでコストを掛けずに管理】Excel

使い慣れたExcelでも、ネット上で提供されている給与計算シートやテンプレートを使用して給与計算ができます。Excelで利用できる無料の給与計算ソフトなどもあり、自社に合わせたカスタマイズができればコストを掛けずに給与管理することが可能です。

メリットデメリット
導入・ランニングコストがかからない税率の変更や法改正に自動対応できない
自動計算できる設定が複雑な一方で簡単に書き換えられる
使い慣れているため操作に困らないサポート体制が不十分
自社向けにカスタマイズも可能他システムと連携できない

給与計算ソフトの主な機能

給与計算ソフトで具体的にどのようなことができるのか、ここでは給与計算ソフトの機能について詳しく解説していきます。

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機能主な内容
給与の自動計算・一括振込所得税・社会保険料などを反映させた給与支給額を自動計算し、銀行振込手続きまでを一括で行う。
給与明細書の閲覧・発行給与明細書を自動作成・発行、過去に発行した給与明細の閲覧が容易。
勤怠管理出・退勤時刻および残業時間・遅刻回数の管理を行う。休日取得の有無も容易に把握可能。
法定料率変更の自動対応法定料率変更時に、自動で情報をアップデートし反映する。
年末調整の対応控除額計算・帳票作成を自動で行い、年末調整の諸手続きを効率化。
法定三帳簿の作成勤怠管理データベースを元に、法定三帳簿を自動作成。
マイナンバーの管理マイナンバーを暗号化し安全に管理。また、退職時は一定の保管期間後に復元不可能な状態で完全に削除。

給与の自動計算・一括振込

所得税・社会保険料・諸手当など、個人個人に合わせて計算するのは非常に面倒で非効率です。給与計算ソフトを使えば、それらの業務を全て自動で行えます。給与の一括振込に対応したソフトなら、オンラインバンキングで一斉に給与振込処理を行うことも可能です。

わざわざ銀行に出向いたり、振込先の口座情報を毎回手入力する必要がないなど、これまで人の手に頼ってきた振込業務を自動化できます。また、振込額も自動で取り込めるため、転記・入力ミスなど人為的なミスを削減できるおすすめの機能です。

給与明細書の閲覧・発行

給与計算と同時に、給与明細書の作成・発行を行います。給与明細がデータ化されているため、過去の給与明細データが必要になった場合の検索・閲覧も容易です。従業員も給与明細をパソコンやスマホから確認でき、利便性が向上します。

手書き作業による転記ミスや、紙ベースの書類を探す労力がなくなり、印刷時間・用紙代

などのコスト削減も実現可能です。

勤怠管理

勤務日数・残業時間・遅刻回数など、従業員の勤怠に関する情報を一括管理できます。人的ミスをなくして、より正確な給与計算・勤怠管理が可能です。

諸手当の条件を細かく設定している企業では、手当の条件に該当する社員をソフトが自動で割り出し金額も自動計算してくれるため、作業の手間が省けます。

法定料率変更の自動対応

社会保険料は、従業員の年齢・給与額に応じた等級・社会保険料率を元に割り出しています。法定料率変更に自動対応している給与計算ソフトを使えば、常に最新の法定料率に自動アップデートされているため、古い情報を誤って使用するミスを防げます。

社会保険料は計算が複雑で人的ミスが起こりやすいため、法定料率変更に対応しているソフトを選ぶと安心です。

年末調整の対応

年末調整に対応した給与計算ソフトを導入すれば、毎月の給与データを使用して年末調整を行えます。従業員の給与から源泉徴収された税金額を自動で割り出し、それをもとに年末調整に必要な書類・申請書の作成から電子申請まで行え、業務の負担を軽減できます。

従業員にPC・スマホを使って質問に答えてもらうだけで、年末調整に必要な情報収集が完了します。従業員はスマホカメラで必要書類を撮影すればいいので、生命保険などの控除書類やマイナンバーカードを提出したりコピーする手間がかかりません。

経理担当者・従業員の双方にとってメリットが多いおすすめの機能です。給与計算ソフトを導入するなら、年末調整に対応しているものをぜひ検討してみてください。

法定三帳簿の作成

労働基準法で作成が義務づけられており、助成金の受給にも必須の「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の法定三帳簿は、労働基準監督署の監査などで不備が発覚すると30万円以下の罰金が科せられます。法律違反をしないためには、確実な帳簿作成が必要です。

法定三帳簿を人の手で作成するのは多大な労力を要し、また人的ミスが発生する恐れもあるますが、法定三帳簿に対応した給与計算ソフトなら登録してあるデータをもとに法定三帳簿の自動作成が可能です。これにより、集計時間の短縮・人為的ミスの防止が見込めます。

マイナンバーの管理

マイナンバー管理に対応している給与計算ソフトなら、保管や取り扱いが難しいマイナンバーの管理にも役立ちます。この機能があると、マイナンバーは暗号化して登録され、退職時には保管に必要な一定期間を過ぎると復元できない状態で完全に削除されます。

さらには、2段階アクセス認証・アクセスログ機能など、万全なセキュリティ対策で個人情報の保護が可能です。また、給与計算ソフトのマイナンバー管理機能は法律に準拠しており、法律に合わせた形式で管理ができるのも嬉しいところ。

従業員の入退社ごとにマイナンバー情報の登録・削除をしていると起こりがちな人為的ミスを減らせるのもポイントです。年末調整では、源泉徴収税額の計算・年末調整の諸手続きが容易になりますので、マイナンバー管理に対応しているかチェックしておきましょう。

給与計算ソフトのメリット

給与計算ソフトの導入には、企業の規模にかかわらず多くのメリットが存在します。導入によりどのようなメリットが得られるか、以下で詳しく解説します。

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業務の効率化・人為的ミスの防止

エクセルなどを使った手動の作業は、業務に多大な労力を要する上、数字の転記ミス・計算ミスなどのヒューマンエラーが起こりがちです。

計算を間違ったまま給与を渡してしまったら、リカバリーも容易ではありません。再発防止のためにチェック項目が追加されれば、さらに手間が増え悪循環です。

ソフト導入により自動計算が可能になれば、業務の大幅な効率化が可能です。また、誤入力などの人為的ミスを防止できるなど、多くのメリットが生まれます。

人件費を削減できる

給与計算は、複雑な要素が絡み合っているため単純にはいきません。1人の給与を計算するのでさえ、遅刻・欠勤・残業・手当・年齢・法定料率など多くの項目と照らし合わせる必要があり、相当な時間と労力を要します。

ソフト導入で給与計算を自動化すれば、業務を効率化し給与計算にかかる時間を短縮できるため、給与計算作業に携わる人員を削減できます。また、給料計算期に発生しがちな残業を短縮できるなど、人件費・残業代などを大幅にコストカットすることが可能です。

法改正・マイナンバー制度に対応できる

給与計算ソフトを導入すれば、法制改正・保険料率の変更などに対してソフトが自動でデータを更新してくれます。そのため、変更のたびに給与計算担当者がわざわざ情報収集を行ったり計算式を変更する手間がなくなり、常に最新の状態で利用できます。

細かな変更作業ほど、人為的ミスが起こりやすい場面はありません。変更漏れでうっかり違法にならないためにも、自動データ更新機能のある給与計算ソフトを導入しておくと安心です。また、マイナンバー管理のセキュリティ面も、給与計算ソフトで解決できます。

マイナンバーをエクセルで管理するのはセキュリティ上不安ですが、給与計算ソフトなら各拠点の従業員情報を一括管理できる上にセキュリティも強固です。うっかりミスが大きな損害に繋がる業務だからこそ、給与計算ソフトの導入は大きなメリットがあります。

業務の属人化を軽減できる

給与計算は税務・労務の特別な知識を必要とし、また個人の給与・マイナンバーというセンシティブな要素を多く含む業務のため、限られた社員のみが業務に携わっている場合がほとんどです。

また、拠点によって給与に違いがあったり従業員ごとに労働条件が異なる場合は特に給与計算のマニュアル化が難しく、属人化しやすい傾向です。しかし、業務の属人化は担当者の休業などで不在になれば業務が停滞するなどの問題をはらみます。

給与計算ソフトなら、条件やルールを細かく設定できるため、特別な知識がなくても給与計算が可能です。また、セキュリティレベルも高いため、業務の属人化を軽減できます。

幅広い雇用形態に対応できる

日本では、正社員・派遣・契約・フリーランスなど幅広い雇用形態があります。それゆえ、多用な雇用形態の従業員を扱う企業では、雇用形態により異なる割増賃金や手当のルールの違いで給与計算が煩雑な場合がほとんどです。

給与計算ソフトは、人事労務管理・勤怠管理と連携して幅広い雇用形態に柔軟に対応可能です。給与規定のパターンを複数登録しておけば、あとはそれに従いソフトが自動計算するので、煩雑だった給与計算を簡便化できます。

給与計算ソフトのデメリット

メリットの多い給与計算ソフトにもデメリットは存在します。ここでは、給与計算ソフトにはどのようなデメリットが潜んでいるかを解説します。

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コストがかかる

給与計算ソフトは、使用するソフトによって年間ライセンス料・機能の追加購入費・データ更新料・サーバー購入費などが発生します。特に、オンプレミス型では運用開始までに設備投資やシステム開発にかかる人件費などが数百万円に及ぶ場合があることを覚えておきましょう。

また、セキュリティ機能が高度なほど費用は高額になる傾向にあります。事前にランニングコストも含めたコストを計算し、費用対効果も含めて自社に最適なソフトを検討しましょう。

ソフトに慣れるまで時間がかかる

給与計算ソフト導入は、ソフトの扱いに慣れるのに時間がかかるため、導入後しばらくは業務効率が落ちてしまう場合があります。特にIT製品に馴染みのない企業では、パソコンの不具合やイレギュラーな事案に即座に対応できない可能性も否めません。

オンライン型の給与計算ソフトの中には、無料トライアル可能なものもあるので、事前に給与計算ソフトの大まかな概要を掴み、操作方法に慣れておくと移行がスムーズです。

また、余裕を持った導入スケジュールを組むこと、詳細な運用マニュアルを作成し、使用方法を事前に周知しておくことも大切です。

セキュリティリスクと隣り合わせ

クラウド型の給与計算システムの場合、クラウドを介したサービスのため、不正アクセスの危険性があります。もちろんセキュリティ対策をしたうえでサービス提供はされていますが、対策レベルや保持方法も企業によって異なります。セキュリティリスクへの対策内容も各サービスを検討する際に、比較対象としてしっかりと確認する必要があります。

データ消失の対策が必要

システム上でデータ管理をしていると、誤って削除してしまったり破損の恐れがあります。給与に関するデータには、数年分の給与・勤怠に関する情報のほか、マイナンバーなど重要な情報が含まれているため定期的なバックアップが必要です。

バックアップを取っていなかった場合、データを損失してしまうと取り返しがつきません。

普段使用しているパソコン内ではなく、外付けハードディスク・CD(もしくはDVD)ROM・USBメモリなどの記録メディアにデータをバックアップしておきましょう。

また、バックアップを取った給与データは鍵のかかるキャビネットなどに保管し、簡単に出し入れできないようにしておくのも大切です。

給与計算ソフトの選び方

企業の規模や、求める機能によって、導入に向いている給与計算ソフトは異なります。以下に、給与計算ソフトを選ぶポイントをまとめましたので、参考になさってください。

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企業規模を確認

給与計算ソフトは、中小企業向け・大企業向けなど会社の規模に合わせて作られている製品もあるため、自社の規模に合ったソフトかを確認し最適なソフトを選ぶようにしましょう。

自社の規模に合わないソフトを使うと、不要な機能が多かったり逆に必要な機能が入っておらず業務効率が落ちてしまう可能性があるので、必ず確認してください。

提供形態を確認

オフラインで使用したいか、クラウドにデータを置いてネット上で作業したいか、自社サーバーを構築して運用したいかなど給与計算ソフトに求める運用形態は企業によりさまざまです。また、かけられる導入コストも企業の規模により異なります。

自社でどのように運用したいか、どれくらい導入コストがかけられるかを精査した上で提供形態を選びましょう。

価格を確認

給与計算ソフトは、提供形態・タイプ・機能により導入コストが異なります。初期費用をなるべくかけたくないのか、初期費用はかかってもランニングコストを抑えたいのかなど検討した上で、導入するソフトとコストが見合っているかを確認して選びましょう。

コストは、導入費用のほかにも月(年)額利用料金・メンテナンス費用・アップグレード費用などがかかります。初期費用に加え、その後のランニングコストも含めたトータルの費用をあらかじめ把握し予算を組むのが重要です。

見積もりが取れる場合は、事前にトータル費用の見積もりを出してもらうのもいいでしょう。

自社に必要な機能を確認

給与計算ソフトは、給与計算のみに特化したものから人事・労務の業務にわたり全般的に効率化できるものまで多様にあるため、目的に合った必要な機能が備わっているか確認して商品を選んでください。

目的に合った商品を購入しないと、一部の機能しか使わなかったり、機能が不足していて追加購入を余儀なくされる場合もあります。無駄な出費をしないためにも、ソフトの機能をしっかり把握しておきましょう。

自社の体制・業務フローを確認

中堅以上の会社規模になると、拠点が複数あったり、従業員の雇用形態も多様化するため、手当・働き方の違いにより給与計算が煩雑になります。そのため、自社の体制・雇用形態をカバーできる給与計算ソフト選びが大切です。

「年末調整業務を社内で行いたい」「給与明細を紙ではなくWeb発行にしたい」「社会保険料計算から加入手続きまでをを効率よく一括で行いたい」など、今後実現したい業務フローをピックアップし、それらを網羅しているソフトを選びましょう。

さまざまなバックオフィス業務の効率化を考えるなら、まずは「人事給与タイプ」をチェックしてみてください。「人事給与タイプ」なら、給与計算のほか経費精算・勤怠管理・社会保険手続きなど幅広い業務をカバーできます。

他システムと連携できるか

給与計算ソフトが勤怠管理システムや会計・経費精算ソフトなどと連携できれば、多くの業務フローを自動化でき大幅な業務効率化が可能です。勤怠管理システムなど、すでに導入しているソフト・システムがある場合は、給与計算ソフトと連携できるか確認しましょう。

ソフトによって連携可能なシステムは異なりますので、自社で導入しているソフトと連携可能かは必ず確認するようにしてください。

連携できる場合は、「自動連携」できるものがおすすめです。CVSデータを使用した手動連携だと、連携作業にかなりの時間と手間を要してしまいます。自動連携なら、面倒な作業なしで自動的に連携できるため、より業務効率アップが可能です。

サポート体制・セキュリティ対策を確認

サポート体制・セキュリティ対策は、ソフトを提供している会社やサービスの金額により差が出ます。万が一のトラブルに備え、サポート体制・セキュリティ対策がしっかりしているソフトを選んでおくのが賢明です。

トラブルや疑問点などに対してどれくらいサポートしてくれるかはソフト提供企業により異なります。画面共有・リモートアクセスで対応してくれるソフトを選んでおくと、より安心です。また、問い合わせ方法や受付時間も併せて確認しておきましょう。

また、2段階認証を採用していたり、アクセスログが残るなどセキュリティ性の高い製品を選んでおくと安心です。その分コストは高くなりますが、個人情報が含まれた重要なデータを保護するために必要な経費と捉えてください。

無料トライアルでテスト運用してみる

給与計算ソフトの中には、無料トライアル期間が設けられているものもあります。気になるソフトが無料トライアル期間を儲けていれば、まずは無料トライアルを利用して、機能が自社に合っているかや使い勝手を実際に確かめてみるといいでしょう。

まずは無料トライアルでテスト運用を行い、自社に向いていると判断したら有料版に切り替えると導入がスムーズです。なお、無料トライアルは全ての機能が使える場合と一部機能に絞られる場合がありますが、給与計算ソフトの概要・操作性を知るには一部でも十分です。

操作性のほかにも、自社の給与規定・多様な働き方に対応できるかチェックするのも大切です。そして、導入前にそれらをチェックしておけるのが無料トライアルのメリットです。

給与計算システムの導入を成功させるために|流れと注意点を解説

給与計算ソフトでは、給与の支払いや年末調整に関わる業務を簡略化でき、業務が効率化するため、導入する企業が増えています。本記事では、給与計算ソフトを導入するメリット・デメリットや、導入を成功させるための流れ・注意点を解説します。

おすすめの給与計算ソフト5選|選び方や注意点を詳しく解説

給与計算ソフトとは、従業員の給与額の算出や手当・保険料などの計算を自動化できるソフトのことです。給与計算ソフトの導入を考えていても数が多くてどれを選べばいいか分からない企業もあるでしょう。本記事では、おすすめの給与計算ソフトとその選び方を解説しています。

徹底比較で分かった給与計算ソフトのおすすめ10選

ここでは、数ある給与計算ソフトを比較して判明した、おすすめ給与計ソフト10選を紹介します。給与計算のタイプや目的別に紹介しているので、資料請求と合わせて是非活用してください。

人事給与タイプおすすめ給与計算ソフト
ERPタイプおすすめ給与計算ソフト
給与計算特化タイプおすすめ給与計算ソフト
社労士向け給与計算ソフト
完全無料で使える給与計算ソフト

おすすめ給与計算ソフトをピックアップ!

低コストで導入できる
誰でも使いやすい給与計算ソフト
勤怠から給与明細まで
労務業務をこれ1つで完結

人事給与タイプ|従業員数300名程度

導入から手厚くサポート|スマホアプリにも対応した「ジンジャー給与」

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低コストで導入したい中小企業向け

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  • 所得税や住民税率は手動で変更する必要がある

年末調整や勤怠管理など労務業務を1つで完結「freee人事労務」

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経理や労務管理初心者でもとにかく使いやすい給与計算ソフト

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  • 従業員情報や給与計算などあらゆる人事労務情報がこれ1つで完結
  • 国内シェアNo.1のAWSを採用し企業のデータを厳重に管理
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  • 既存業務の見直しや操作法のレクチャーなど専任担当が継続的にサポート

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  • freee会計と連携した際の画面切替が手間

社労士監修!給与担当者のあったらいいなを実現した「ジョブカン給与」

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社労士や担当者の声をかたちにした豊富な機能性

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  • 給与や賞与計算だけでなく通勤手当の自動計算にも対応
  • 税務署や年金事業所といった役所に必要な帳簿を自動出力
  • Todoリストやメモ機能・途中入社や退職者の表示アシストで、業務の抜け漏れを防ぐ
  • 暗号化プロトコルSSL(256bit)採用や、IPアドレス制限など万全のセキュリティ

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  • ジョブカンシリーズで連携できるものの、連携できる機能には縛りがある
  • サポート体制に不満の声も

業界トップクラスの連携機能で業務を管理「マネーフォワード クラウド給与」

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド給与

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勤怠管理システムや金融機関と豊富に連携したい中小企業に

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ここがおすすめ!

  • 勤怠管理や労務管理・マネジメントシステムなど外部サービスとの幅広い連携
  • 金融機関と連携でき、給与計算から振込までオンラインで完結
  • Web給与明細発行で経費も手間も削減
  • シンプルでわかりやすいモダンなUI

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ここが少し気になる…

  • 源泉徴収票や年末調整には対応していない(マネーフォワード クラウド年末調整を導入する必要がある)
  • アラート機能がない

【少人数・中小企業向け】給与計算ソフトおすすめ9選|比較ポイントも

個人事業主や少人数・中小企業でも給与計算ソフトを導入することで、業務の効率化に繋がります。しかし、クラウド型やインストール型など種類が多く迷ってしまう場合も。本記事では、少人数や中小企業向け給与計算ソフトの選び方とともに、おすすめ9選を紹介します。

ERPタイプ|従業員数300名〜1,000名程度

大手ならではの複雑な給与計算や福利厚生にも対応「COMPANY」

株式会社Works Human Intelligence

COMPANY 給与計算

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連携でさらに効率◎行政の手続きを電子化したい方におすすめ

出典:COMPANY

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ここがおすすめ!

  • 「e-Gov電子申請サイト」と連携しており、社保周りの各種届出の電子化・ e-TaxやeLTAXにも対応している
  • 企業独自の福利厚生にも対応できるカスタマイズ性の高さ
  • 大手にありがちな複雑な給与計算精度にも対応している

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ここが少し気になる…

  • 同シリーズでの連携をすればさらに機能性はあがるが、別途申込が必要

クラウドERPシステムで作業時間を大幅削減「スマイルワークス」

株式会社スマイルワークス

スマイルワークス

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ERPシステムで会計業務をカバーしたい企業におすすめ

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  • 会計データを即時に集計し、損益計算書や決算書などの書類を自動で作成できる

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  • 機能が充実しているが故に、コストがかかる

大企業向け給与計算システムのおすすめ4選|大手の人事給与にも

従業員数が多く、複雑な雇用形態や給与形態を採用している大企業の給与管理には、給与計算システムの導入が有効です。本記事では、大企業向け給与計算システムのおすすめ4選と合わせて、選び方やメリットを解説します。

給与計算特化タイプ|従業員数100名以下

自動計算で給与明細や年末調整の作成がらくらく「弥生給与Next」

弥生株式会社

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【1年間無料】毎月の給与業務から年末調整を効率化したい方におすすめ

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充実のサポート体制で導入簡単!インストール型給与計算ソフト「給料王」

ソリマチ株式会社

給与王

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企業したての企業や少人数・小規模法人向け

出典:給料王

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ここがおすすめ!

  • 質問に答えるだけの簡単導入で部門や社員情報もスムーズに移行できる
  • 年末調整や各種保険処理・e-Taxに対応し、提出書類の作成から提出までこれ1つで完結
  • 訪問指導サービスや助成金補助金診断ナビなど充実したサポート体制
  • 小規模法人のスタートアップに最適

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ここが少し気になる…

  • Macには対応していない

無料で使える給与計算ソフトおすすめ5選|個人事業主や少人数企業にも!

少人数の企業や個人事業主には、コストをかけずに利用できる無料の給与計算ソフトがおすすめです。本記事では無料で使える給与計算ソフトのおすすめ5選と合わせて、自動計算や勤怠管理処理などの機能も解説します。

社労士向け給与計算システム

社労士が作った社労士のための給与計算システム「Cells給与」

株式会社セルズ

Cells給与

株式会社セルズ

Cells給与

顧問先との連携◎コスト削減・効率化したい社労士におすすめ

機能の詳細や利用イメージは
「サービス詳細はこちら」をクリック

GOOD
ここがおすすめ!

  • 顧問先とはクラウド経由で共有でき、急な変更があってっも給与計算結果を手早く送れる
  • 顧問先5社で契約すると2年目以降の保守料金が無料になる
  • 社労士有資格者や実務経験豊富なスタッフを揃え、サポートも手厚い

MORE
ここが少し気になる…

  • あくまでも社労士のための給与計算システムのため、企業での導入の場合機能の過不足が気になる場合がある

完全無料で使える給与計算システム

年末調整の作成や法改正にも自動対応「円簿給与」

株式会社円簿インターネットサービス

円簿給与

株式会社円簿インターネットサービス

円簿給与

充実した機能を無料で使いたい企業におすすめ

出典:円簿給与

GOOD
ここがおすすめ!

  • 給与計算から年末調整まで、人事労務に必要な機能が揃って基本無料で使える
  • 従業員の多様な勤務形態に対応し、固定金額や各種保険料などの細かな設定も可能
  • データの自動バックアップ・暗号化通信・二重保管で安心のセキュリティ

MORE
ここが少し気になる…

  • 無料で使えるが故に、サポート体制が弱い

給与計算ソフトのおすすめ比較一覧表

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まとめ

給与計算ソフトは、自社の企業規模や解決したい課題に合わせたソフト選びが重要です。ソフトの提供形態やタイプごとのメリット・デメリットを把握して、自社が抱える問題を解決できる給与計算ソフトを選びましょう。

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