ChatGPT Plusとは?無料版との違いやメリットを解説
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- ChatGPT Plusは、AIチャットサービス「ChatGPT」をアップグレードした有料版である
- ChatGPT Plusは、無料版よりも高い言語能力・精度を備え、GPTsでGPTの作成も可能
- ChatGPT Plusは仕事や勉強にも役立つツールだが、回答は必ずしもすべて正しくはない
「ChatGPT Plus」は、AIチャットサービス「ChatGPT」をアップグレードした有料版です。無料版と比べ、より精度の高いスピーディーな回答が可能となっています。本記事では、双方の違いやChatGPT Plusでできること、おすすめの使い方などを詳しく解説します。
目次
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ChatGPT Plusと無料版ChatGPTの違い
ChatGPTとは、2022年11月に公開されたAIチャットサービスです。対話型でさまざまな質問に答えたり、提示したデータを基に図やグラフを形成してくれたりなど、その精度と会話レベルの高さから話題を集めています。
ChatGPTには、無料で利用できるChatGPTと、月額課金制の「ChatGPT Plus」の2種類のサービスがあります。月額課金制のChatGPT Plusは、従来のChatGPTのアップデート版として2023年に公開されました。
有料版は無料版よりもさまざまな面で優位性が高く、メリットやできることが多いのがポイントです。
参考:Introducing ChatGPT Plus|OpenAI
GPT-4oは無料版でお試し利用できる
ChatGPTは2024年5月14日のアップデートで、最新言語モデルの「GPT-4o」をリリースしています。GPT-4oは、テキスト・音声・画像など幅広い情報を組み合わせ、リアルタイムでタイムラグの少ない高速な処理を行います。
また、アップデートまでは制限付きだった機能が無料版でも使用できるようになり、利用ユーザーが増加しています。これまでは無料版と有料版で使える機能に大きな差がありましたが、今回のアップデートによって無料版でも多くの機能が使えるようになりました。
ただし、無料版でもGPT-4oの利用は可能ですが、細かな制限が設けられており、制限に達した場合には自動的にGPT-3.5へと切り替わります。そのため、無料版のGPT-4oはあくまでお試し利用と考えるのが大切です。
ChatGPT Plusの料金
ChatGPT Plusの料金は月額20ドルで、日本円に換算すると(2024年7月時点)約3,000円です。無料トライアル期間は設定されていないため、ChatGPT Plusへアップグレードしたらすぐに課金が開始されます。支払いはクレジットカード決済のみの対応となっています。
ChatGPT Plus | ChatGPT | |
---|---|---|
月額料金 | 月額3,000円(2024年7月時点) | 無料 |
使用モデル | GPT-3.5、GPT-4、GPT-4o | GPT-3.5、GPT-4o |
公開時期 | 2023年2月 | 2022年11月 |
ChatGPT Plusのメリット・できること
無料版でも多くの機能が使えるようになりましたが、依然としてChatGPT Plusのみでできることも存在します。ここでは、ChatGPT Plusのメリット・できることについて詳しく解説します。
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ChatGPT Plusのメリット・できること
より優れた言語モデルを利用できる
OpenAI社より2023年3月14日に公開された「GPT-4」は、2022年11月30日に登場したChatGPT「GPT-3.5」の次世代言語モデルです。GPT-4は回答の精度やパフォーマンスの能力など、さまざまな点においてGPT-3.5よりもアップグレードされています。
例えば、GPT-3.5では複数回の出力が必要であったプロンプトも、たった1度で出力できるようになっています。GPT-4は長文での質問・指示に対する素早い回答に長けており、欲しい回答が1度の質問で得られるため、利便性が向上しています。
また、GPT-4oは無料版でも制限付きで一部利用できますが、一定の利用限度を超えると自動的にGPT-3.5へと切り替わります。ChatGPT Plusにも利用状況に応じた制限はありますが、無料版よりも緩い制限下で、快適に優れた最新の言語モデルを利用できます。
参照するデータに違いがある
GPT-3.5の学習データ期間は2021年末までとなっており、GPT-4の2023年末までとは参照するデータに2年間分の違いがあります。そのため、仮にGPT-3.5に対して2023年の出来事を質問しても、明確な回答は得られません。
なお、ChatGPTで提供されている「GPTs」という機能を使えば、検索エンジンを活用して最新の情報をもとに回答させることも可能です。無料版でも「GPT Store」に公開されているGPTを選択することにより、カスタマイズされたさまざまなGPTを利用できます。
優先的なアクセス権が得られる
ChatGPT Plusでは優先的なアクセス権が得られるため、無料版と比べて通信接続が安定しています。無料版は利用ユーザーが増加し続け、サーバーが混雑しやすくなっており、接続が不安定になるとログインができず、回答が届かないことも多いです。
その点、ChatGPT Plusは無料版と別のサーバーが設けられており、混雑時にも優先して利用できます。接続がスムーズで安定しているため、勉強や仕事で使用したい場合にもおすすめです。急ぎで回答が必要な事案や、仕事の資料作成時にも役立つでしょう。
リクエスト数の上限が大きく異なる
無料版では、「1分間に最大60回」というリクエスト数(利用可能数)の上限が設定されています。対して、ChatGPT Plusは「1分間に最大600回」となっており、リクエスト数の上限に大きな差があります。
ただし、サーバーに過度の負荷がかかった場合や、システムの不具合・メンテナンスが発生した場合などには利用が制限されます。
ビジネスシーンで活用しやすい
ChatGPT Plusの基本言語モデルとなるGPT-4は、無料版のGPT-3.5に比べ言語処理能力が高く、求める情報が迅速に得られ、ビジネスシーンでも活用しやすいとされています。報告書の作成や営業対応のメール作成など、さまざまなシーンで使用できるのがポイントです。
また、ChatGPT Plusには画像生成機能(DALL-E 3)が搭載されており、テキストで生成する画像について指示を出せば、商用利用可能な画像を生成できます。なお、ビジネスシーンでの利用に関しては、OpenAI社の利用規約を十分に把握した上で行いましょう。
カスタマーサポートが優先される
OpenAI社は、無料版・有料版ともにChatGPTの利用者に対するカスタマーサポートを提供しています。ただし、カスタマサポートはChatGPT Plusのユーザーが優先されます。
また、専任のカスタマーサポートチームとのやり取りが可能であったり、提示したフィードバックに対して迅速な対応に期待できたりします。よって、ChatGPTの利用頻度が高いほど、サポートの効果的な活用が可能です。
新機能をいち早く体験できる
ChatGPTは日々進化を続けており、今後も新たな機能が搭載されることが期待されています。そのような中、ベータ版として提供される機能はChatGPT Plusのみに公開されることがほとんどであり、新機能をいち早く体験できるのは有料版ユーザーの特権の1つです。
例えば、GPTsの公開前に提供されていたプラグイン機能は、ベータ版としてChatGPT Plusでの利用のみに限定されていました。また、有料版だけに提供されている機能は、今後無料版にも搭載されるという保証はありません。
GPTsでオリジナルのGPTを作成可能
GPTsは無料版でもストアから検索することで利用可能ですが、ChatGPT PlusではGPTsの機能を使ってオリジナルのGPTを作成できます。作成したGPTはGPT Storeに一般公開が可能であり、収益化も行えます。
GPTsはノーコードで作成できるため、専門的な知識がなくても比較的容易にオリジナルのGPTが作れます。利用方法としては、有料版のみが使えるGPT Builderを立ち上げ、作成したいGPTの概要を大まかに伝えた後、より具体的な設定をしていきます。
参考:Introducing the GPT Store|OpenAI
ChatGPT Plusのデメリット・注意点
有料版であることからメリットの多いChatGPT Plusですが、いくつかのデメリットも存在します。ChatGPT Plusへの加入を検討する際には、デメリット・注意点も把握しておきましょう。
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ChatGPT Plusのデメリット・注意点
月額制に加入する必要がある
ChatGPT Plusは最新の言語モデルを使いやすく、無料版より優れたサービスとなっています。しかし、ChatGPT Plusを利用するには、月額制のサブスクリプションに加入しなければなりません。
費用は月額20ドルとなっており、価格には使用制限の緩和、サーバーのアクセス安定化、GPT-4利用などの料金が含まれています。ChatGPTを頻繁に利用する場合や、ビジネスで使いたい人にとっては、ChatGPT Plusのコストパフォーマンスは高く感じるでしょう。
間違った情報を回答する場合がある
ChatGPTはさまざまな用途で使用できますが、ChatGPT Plusに加入したとしても、ChatGPTから得られる情報のすべてが最新かつ正確なものではありません。AIは収集する情報・データに関して、1つの間違いなく正誤を判断できません。
つまり、ChatGPT Plusで回答される内容には間違った情報が含まれていることもあるため、有料版だからといって情報の正確さに違いはありません。もちろん、GPT-3.5とGPT-4oでは言語処理能力に大きな違いがあります。
しかし、インターネットやAIを利用する際は、ユーザー自身でも多くの情報を照らし合わせつつ、情報を取捨選択する必要があります。ChatGPT自体、あくまでも情報収集の手段の1つと捉え、内容の正誤などは最終的に自身で行うようにしましょう。
ChatGPT Plusの登録・解約方法
無料で登録可能なChatGPTは、ChatGPT Plusにアップグレードする際に簡単な手順で行うことができます。ここでは、ChatGPT Plusの登録方法と解約方法を解説します。
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ChatGPT Plusの使い方
ChatGPT Plusの登録方法
ChatGPT Plusへの登録方法の手順は以下のとおりです。
- ChatGPTにログイン
- 「Upgrade to Plus」をクリック
- クレジットカード情報を登録して申し込む
- 「Default」「Legacy」からモデルを選ぶ
1. ChatGPTにログイン
まずは、無料版ChatGPTのサイトを開いてログインします。未登録の方は、アカウント登録から行いましょう。アカウント登録は、メールアドレスによるサインアップが必要です。
メールアドレスを入力すると承認メールが届き、そこに表示されているURLをクリックしてサイトに戻ります。その後、再度メールアドレスと電話番号・認証コード・プロフィールを入力すれば登録は完了です。
なお、アカウントはメールアドレス以外にも、GoogleアカウントやMicrosoftアカウント、Appleアカウントなどでも登録可能です。
2. 「Upgrade to Plus」をクリック
ChatGPTにログインすると、左下のメニューバーに「Upgrade to plus」または「プランをアップグレードする」というボタンがあります。クリックして次に進みましょう。
3. クレジットカード情報を登録して申し込む
「Upgrade your plan」または「現在のプランをアップグレードする」の一覧から真ん中に位置する「Plus」を選択後、クレジットカード情報を入力する画面に進みます。決済時の価格も表示されるため、確認したらカード情報を正しく入力して決済を行いましょう。
4. 「Default」「Legacy」からモデルを選ぶ
決済が完了すると、「Default」「Legacy」の2つのモデルから、利用したい内容に応じて自由に選択できます。
Default(デフォルト)は、利用時の最新技術とデータを使用しているタイプです。従来よりも自然な会話や文章作成に適しており、仕事や勉強でChatGPT Plusを使いたいと考えている人におすすめです。
Legacy(レガシー)は、過去にトレーニングされたモデルを使用したタイプです。Defaultよりもデータや技術は古いものを使用しています。今まで無料版ChatGPTを使用していた人にとっては馴染みのあるモードです。
ChatGPT Plusの解約方法
ChatGPT Plusは毎月自動更新で課金されます。解約したい場合は、課金日(更新日)の24時間前までに行わなければなりません。解約方法は以下の手順となります。
- 「My plan」をクリック
- 「Manage my subscription」をクリック
- 「プランをキャンセル」をクリック
- 解約内容を確認し、再度キャンセルボタンをクリック
解約手続きを行っても、解約手続きを行った日から次の更新日まで、ChatGPT Plusを利用できます。
ChatGPT Plusに制限はあるのか
ChatGPT Plusの利用時には、チャット画面上部から利用したいモデルが選べます。モデルは「GPT-3.5」「GPT-4」「GPT-4o」の3つです。
現時点(2024年7月)では、GPT-4oは「3時間に80回まで」、GPT-4は「3時間に40回まで」といったリクエスト数の制限が公表されています。しかし、利用者数やサーバーの混雑具合により、回数に満たない状態でも制限がかかることがあります。
制限がかかった場合には、GPT-4o→GPT-4→GPT-3.5というように、利用可能なバージョンがダウングレードしていきます。したがって、ビジネスシーンや学術の勉強で多く利用したいと考えている場合は、利用制限の回数を把握した上で利用しましょう。
また、GPTsを作成する際の利用制限は「3時間に25回まで」と設定されています。
参考:How can I access GPT-4, GPT-4 Turbo, GPT-4o, and GPT-4o mini?|OpenAI
ChatGPT Plusのおすすめの使い方
ChatGPT Plusは無料版に比べ、さまざまなメリットを享受できることから、おすすめの使い方があります。主に、以下のような用途で使用すると利便性を高められます。
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こんな方にはChatGPT Plusがおすすめ
仕事や勉強で精度の高い回答を求めるとき
仕事や勉強で情報収集を効率化したいと考えている人には、ChatGPT Plusがおすすめです。仕事や勉強では常に最新の情報が必要になりますが、2021年末までのデータから構築されている無料版では、情報が古い可能性があります。
その点、ChatGPT Plusは言語処理能力が高く、精度の高い情報を提供してくれるため、多くの情報を記載しなければならないレポート作成時は非常に役立ちます。ただし、情報の正誤には十分に注意するようにしましょう。
タイムラグの少ない迅速な回答を求めるとき
今まで無料版のChatGPTを利用した際、混雑時に回答が遅くなることをストレスに感じることがあった人にも、ChatGPT Plusをおすすめします。ChatGPT Plusの利用者はピーク時でも優先的にアクセスできるため、スムーズな利用でストレスを感じにくいでしょう。
また、最新のGPT-4oはタイムラグの少ない会話を実現しており、接続も安定している上に返答速度自体も速いため、常に迅速な回答を求める場合は特におすすめです。
まとめ
ChatGPT Plusは、従来のChatGPTと比べて言語能力が高く、比較的新しい情報を網羅しているため仕事や勉強に役立ちます。ピーク時でも優先的にアクセスできるため、返答を待つ間のストレスが軽減されます。
月額20ドルの料金は発生しますが、使用用途や利便性を踏まえた上で考えるとコストパフォーマンスは高いといえます。よりスピーディーな情報収集がしたい、最新の機能を柔軟に活用したいといった場合には、ChatGPT Plusの利用を検討してみましょう。