おすすめの採用管理システム8選|選び方や導入時の注意点を解説
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- 採用管理システムを選ぶ際は、採用形態・連携媒体・自社に必要な機能を比較検討する
- システムの操作性や採用人数、セキュリティ対策も確認しておくと選びやすい
- システムを導入する際は、効率化したい業務や費用対効果を確認してから検討する
採用管理システムとは、企業の採用活動を効率化・サポートするシステムのことを言います。採用活動は採用形態などが多様であることから、自社に適したシステム選びは非常に困難です。本記事では、おすすめの採用管理システムを紹介するとともに選び方を解説します。
目次
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採用管理システムで募集から採用まで一元管理
採用管理システムは、企業の採用活動に関連する業務全般を支援するシステムであり、「ATS」とも呼ばれます。
採用管理システムの導入による主なメリットには、応募者の一元管理・採用活動の効率化・選考の可視化などがあります。採用活動の効率化は、コア業務への注力・パフォーマンスの向上といったメリットにもつながります。
一方、さまざまなベンダーから多くの採用管理システムが提供されていることで、自社に適したシステムの選定が困難な企業もあるでしょう。本記事では、採用管理システムを選ぶ際のポイントを交えて、おすすめの採用管理システムを紹介します。
採用管理システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説
採用管理システムは、採用業務や採用に関する情報をデータ化して管理するシステムです。面接の設定や自動連絡などで作業を効率化でき、中小企業にもおすすめです。本記事では、採用管理システムをよく知らない方のために、機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。
採用管理システムでできること
採用管理システムは採用活動を効率化する多くの機能が搭載されていることから、以下のような管理業務を支援します。
- 求人管理:複数の求人媒体による応募者の募集・面接の日程管理
- 情報管理:応募者の履歴書管理
- 選考管理:選考の進捗状況の管理・面接の評価
- 内定者管理:内定通知
特に複数の求人媒体で募集をかける場合、求人管理業務は煩雑さが増します。そのため、採用管理システムを利用して求人管理を容易にするのは大きなメリットです。
採用管理システムを導入するメリット
採用管理システムを導入することで、採用活動の効率化や人的ミスの防止に寄与します。ここでは、これら2つについて詳しく解説します。
採用活動の効率化
採用管理システムを導入することで、募集から選考、採用までの業務を効率化できます。具体的には、システム上で応募者情報を管理・閲覧できることで、特定の担当者に情報が属人化することを防げるため、スムーズな業務遂行が可能です。
また、セミナーや面談の日程調整を自動化できる機能によって、多くの応募者との面談調整を効率的に行えます。セミナーの予約やキャンセルもシステム上で管理できるため、手間のかかる調整作業を簡略化でき、担当者は選考により集中しやすくなるでしょう。
人的ミスの防止
採用活動では、多くの応募者への対応に追われやすく、応募者への連絡漏れやミスが発生することも多いです。このような人的ミスが起きると、応募者に不信感を抱かれることもあり、内定を辞退されるリスクもあります。
しかし、採用管理システムでは、適宜必要になる応募者へのメールを自動送信できるため、連絡漏れやミスを防止できます。スピーディーかつスムーズなやり取りは、応募者からの信頼性の獲得に寄与し、優秀な人材を確保しやすくなります。
採用管理システムは採用形態・連携媒体・機能で選ぶ
採用管理システムを円滑に運用するには、自社に適したシステムを選ぶことが重要です。特に、採用形態・連携媒体・機能の3つはシステム選びの重要なポイントとなります。
次の章からは、それぞれのポイントに加えて、以下の比較ポイントについても詳しく解説します。
【重要な3つのポイント】
- 採用形態を確認
- 連携している媒体を確認
- 自社に必要な機能があるか
【他の比較ポイント】
- 採用人数を確認
- 操作性を確認
- LINEと連携できるか
- セキュリティ対策は万全か
- サポート体制は充実しているか
- 無料トライアルはあるか
採用管理システム選びに重要な3つのポイント
採用管理システム選びの重要なポイントは次の3つです。それぞれのポイントを抑え、自社に最適な採用管理システムを選定しましょう。
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採用管理システム選びに重要な3つのポイント
採用形態を確認
採用管理システムは、それぞれ得意な採用形態が異なります。そのため、新卒・中途採用・アルバイト・パートのどの採用形態での採用活動に活用したいのかを明確にし、その採用形態に対応しているシステムを選びましょう。
たとえば、新卒採用に導入する場合は、大量募集に対応したシステムがおすすめです。また、面接の日程調整や適性検査をスムーズに行える機能や、LINEなどのチャットツールで応募者とコミュニケーションが取れると、採用活動の効率化に繋がります。
中途採用・アルバイト・パート募集の場合は、さまざまな求人媒体で募集をかけることが多いため、複数媒体との連携に特化したものが適しています。
採用管理システムの多くは、新卒採用・中途採用・アルバイトやパート採用のすべてに対応しています。しかし、それぞれ得意分野・不得意分野があるため、搭載機能などを考慮しながら、自社の採用形態に適したシステムを選びましょう。
連携している媒体を確認
採用管理システムと求人媒体が連携していると、各求人媒体で応募管理を行う手間を防ぐことができます。具体的には、求人情報や採用予定人数、求人ごとの募集期限を一元管理でき、システムによっては、応募件数や応募者情報もシステム上で把握できます。
ただし、連携している求人媒体はシステムによって異なるため、自社が採用している媒体に対応したものを選ぶ必要があります。
自社に必要な機能があるか
自社に必要な機能を備えているか確認することも重要です。どの機能が必要なのかを知るためにも、まずは自社が採用管理システムを導入する目的を明確にしておきましょう。
たとえば、求人管理を効率的に行いたい場合は、求人管理機能が強化されているものが適しています。募集と選考に活用したい場合は、応募者管理機能・選考管理機能が充実しているものがおすすめです。
以下では、採用管理システムに必要な主な機能について解説します。
求人管理機能
求人管理機能は、求人媒体からの応募者の受付や管理を行う機能です。たとえば、次のようなことが可能です。
- 求人情報(採用予定人数・採用部署・求める人材・募集期限・公開した媒体名)の一元管理
- 求人票の作成
- 応募者データの取り込み
- 説明会・面接の日程管理
- 採用ページごとの応募状況の比較
求人票を掲載する際は、当然ながら求人票を作成しなければならず、求人管理機能は採用管理システムの機能の中でも重要度・使用頻度の高い機能と言えます。
応募者管理機能
応募者管理機能とは、応募者情報を一元的に管理できる機能です。この機能により、応募者に関する情報を安全に管理できます。たとえば、従来の紙媒体やExcelなどを使った応募者管理では、セキュリティ対策は自社で行わなければなりません。
しかし、採用管理システムの応募者管理機能は、情報ごとにアクセス制限を設けるといったセキュリティ対策が容易に行えます。応募者情報には個人情報が多く含まれるため、採用管理システムによって適切に管理しましょう。
- 履歴書・エントリーシートの管理
- 応募者データの管理
- 重複応募のチェック
- メールの自動送信
- チャットツールとの連携
選考管理機能
選考管理機能は各応募者の選考状況を一元的に管理し、選考の公平性を保ちます。これによって、次のようなことが可能になります。
- 適正試験の結果の管理
- 各応募者の選考の進捗管理
- 面接官の評価の管理
- Web面接システム
多くの選考管理機能では、面接の評価の数値化・言語化が可能です。つまり、面接の基準が可視化できるようになるため、不公平な採点が行われていないかをチーム全体で監視できます。
また、データを分析することで、面接官ごとの採点の傾向やクセも発見できます。これらを採用チーム全体で共有することで、面接官ごとの採点の偏りが減り、均一的で公平な採用を行えます。
また、選考管理に加えて内定管理まで行えるものもあります。内定管理機能では、内定通知・内定後のフォローなどを一元的に行えるため、内定辞退の防止にも寄与するでしょう。
採用ページ作成機能
採用ページ作成機能では、自由度が高い採用ページを作成でき、自社が訴求したいコンテンツを掲載できます。具体的には、動画コンテンツや自社社員のインタビュー記事などを載せられるため、より自社にマッチした人材が集まりやすくなるでしょう。
また、外部の求人媒体や人材紹介サービスを経由しないため、求人コストを大幅に削減できる点もメリットです。システムによっては、自社で作成した採用ページの求人媒体への自動転載、SEO対応の採用ページの作成もでき、効果的な求人募集につながります。
採用管理システム選びのその他の比較ポイント
採用管理システムを選定する際は、上述した3つのポイントに加え、次のようなポイントにも着目しましょう。これによって、より自社に適した採用管理システムの導入につながります。
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採用管理システム選びのその他の比較ポイント
採用人数を確認
採用管理システムを選ぶ際は、まずは自社の採用人数を確認しましょう。採用人数は、システムの利用料金やコストパフォーマンスを大きく左右する要因です。
たとえば、小規模人数の採用場合は、採用人数ごとに細かく料金が変動する料金体系だと、コストパフォーマンスが高いと言えます。大規模な採用の場合は、ある程度の人数を一律料金で登録できるシステムが適しています。
料金面でのコストの損失を避けるためにも、システムの対応人数と自社の採用人数の比較は必ず行いましょう。
操作性を確認
採用管理システムは、現場担当者が操作しやすいものを選びましょう。操作性が悪いシステムは、応募者へのレスポンスだけでなく、業務全般の効率が低下します。また、スムーズに業務が進まないことで、担当者のストレスにもつながりかねません。
そのため、管理画面が見やすく、全ての情報を一括で把握できるかを確認しておくと、ストレスなく利用できるでしょう。登録データの共有が簡単なシステムは、チーム全体での業務効率・生産性の向上につながります。
なお、操作性は実際にシステムを使ってみなければ分からない部分も多いです。無料トライアルを積極的に活用し、使用感を実際に確かめるのがおすすめです。
LINEと連携できるか
新卒採用の場合は、LINEやメッセージアプリと連携できる採用管理システムがおすすめです。新卒の応募者は、中途採用の応募者などに比べると、メールの開封率が低い傾向にあるためです。
一方、LINEなどのチャットツールは若年層に浸透しており、メールよりも手軽にメッセージのやりとりができるため、新卒の応募者からの応答率も良好です。応募者との円滑なコミュニケーションのためにも、LINEなどと連携できるシステムを検討してみましょう。
セキュリティ対策は万全か
応募者情報には個人情報も含まれます。適切な情報保護のためには、セキュリティ対策が万全な採用管理システムを選ぶことが大切です。特にクラウド型のシステムは、インターネット上にデータを保存するため、厳格なセキュリティ体制を施しているものを選びましょう。
具体的には、ユーザーごとにアクセス可否の設定や、情報レベルごとにアクセス制限できる機能が備わっているシステムがおすすめです。併せて、システムにログインするためのID・パスワードを適切に管理するために、従業員に対して教育を行うことも効果的です。
サポート体制は充実しているか
採用管理システムを導入・運用する際は、手厚いサポート体制があると安心です。カスタマーサポートがあるシステムなら、導入時の支援や導入後の利用方法についてもサポートを受けられます。
ベンダーによっては、システムを利用して業務の効率化・生産性の向上を支援するサービスを提供している場合もあります。サポート範囲や充実度はベンダーによって異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。
また、サポート手段(電話・チャット・訪問)やサポート対応時間、トラブル発生時の対応方法や賠償範囲についてもチェックしておくと、スムーズな運用につながります。
無料トライアルはあるか
無料トライアルとは、導入前に無料でほぼ全ての機能を利用できる期間のことです。無料トライアルを活用して、実際に現場にシステムを導入してみることで、操作性・利便性・効果を実感できます。
トライアルを利用せずに本格導入すると、思わぬ混乱・トラブルの原因となりかねません。また、操作性が悪いなどの理由で、せっかく導入したのに誰も使わないといったリスクも考えられます。
現場にとって使いやすいシステムを選ぶためにも、まずは無料トライアルで実際にシステムをテスト運用しましょう。
おすすめの採用管理システム8選
中途採用向けの採用管理システム2選
GOOD
ここがおすすめ!
- 毎回テーマを変えて行う人事担当者による「ノウハウ共有」が使える
- 人事・労務や、求人・スカウト媒体との連携ができ、オンライン面接も3種類に対応
- 機能が充実しており、UIも直感的で使いやすい
MORE
ここが少し気になる…
- 機能が豊富にある一方、使わずに持て余してしまう場合も
株式会社ステラス JPOSTING事業部
JobSuite CAREER
GOOD
ここがおすすめ!
- 外部による安全な状況下で一元管理するため、内部の人為的ミスによる情報漏洩が防げる
- 選考活動の履歴を自動で蓄積し、画面上で簡単に検索ができる
- 応募受付や完了メールは自動で処理
MORE
ここが少し気になる…
- 動作がやや重めでエラーが出やすく、画面も見にくい
新卒採用向けの採用管理システム2選
GOOD
ここがおすすめ!
- 今時のSNS風デザインで学生にも馴染みがいい
- 1対1はもちろん、1対複数でのやり取りが可能なメッセージ機能や、内定者同士のコミュニティ機能が充実
- ビジネスマナーやExcel講座が無償で受けられ、社員育成にも役立つ
MORE
ここが少し気になる…
- 講座は無償で受けられるが、研修コンテンツがまだまだ少ない
GOOD
ここがおすすめ!
- 新卒と中途採用のどちらも管理でき、応募者の人数と利用期間で料金を決められる
- 煩雑しがちな採用業務を自動化したことによりオペレーションミスも防げる
- パッと見て分かるフロー図により、集計や簡単な分析が行いやすい
MORE
ここが少し気になる…
- 分析機能としてはやや不十分で、細かな分析を行いたい方には不向き
新卒・中途採用の両方に強みを持つ採用管理システム2選
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
HITO-Link リクルーティング
GOOD
ここがおすすめ!
- サポートに優れており継続契約率が99.2%と高い
- 大手求人媒体をはじめ、業界特化型の求人媒体とも連携
- 「カレンダー機能」と連携することにより手間のかかる日程調整も行いやすい
MORE
ここが少し気になる…
- 導入まで時間がかかり、機能の割に価格が高い
GOOD
ここがおすすめ!
- LINEやZoomに対応しており、コミュニケーションがとりやすい
- シンプルで誰でも分かりやすく、採用進捗ややるべきことが一目で分かる
- 導入まで最短で1週間で、急ぎの場合でもサクっと始められる
MORE
ここが少し気になる…
- 用途にあわせた3つのプランがあり、詳細金額は問い合わせで確認
アルバイト・派遣向けの採用管理システム2選
GOOD
ここがおすすめ!
- 30日間の無料トライアルがあり、サポートも「メール・チャット・電話」の3つから選べる
- 「Indeed」「Google」「しごと検索」に対応し、一括で自動掲載ができる
- 「限定公開求人」機能があり、リファラル採用にも対応
MORE
ここが少し気になる…
- カスタム項目の作成が複雑で手間がかかり、連携できる他システムも少ない
GOOD
ここがおすすめ!
- 内定率や定着率が高く、採用コストを抑えられる「リファラル採用」に特化
- 部門や社員ごとの活動量が可視化でき、問題の早期発見や解決がしやすい
- 「専用ページ」搭載で、煩雑な紹介手続きをフロー化している
MORE
ここが少し気になる…
- 基本的に問合せとなり、モバイルでチェックする場合は管理や確認がしにくい
採用管理システムの導入における注意点
採用管理システムは、ただ導入するだけでは効果を得られない恐れがあります。コストを払って導入する以上は、円滑に運用できるような体制を整えましょう。具体的に抑えるべきポイントは次の3つです。
1. 効率化したい業務を確認する
採用管理システムを導入する際は、採用フローの中でも特に効率化したい業務を明確にしましょう。これは、効率化したい業務によって、重視すべき機能が変わってくるためです。
たとえば選考フローを効率化したい場合は、選考管理機能が充実しているシステムを選ぶ必要があります。自社にとって必要な機能を見極めるためにも、まずはシステム導入の目的・効率化したい業務を明確にすることが大切です。
2. 費用対効果を確認する
採用管理システムを導入する場合は、導入後の費用対効果を具体的に予測しておきましょう。一般的に機能が多いほどシステムは高額になりやすいため、自社に不要な機能が多いと現場で活用しきれないだけでなく、無駄なコストが生じるリスクがあります。
反対に導入費用を節約するために、機能がシンプルすぎるものを選ぶのも避けましょう。機能が不足することで、効率化したいフローをカバーしきれず、導入に失敗する可能性が高いです。
コストや手間を無駄にしないためにも、採用管理システムの導入前には必要な機能を確認して、費用対効果を試算しておきましょう。
3. テスト運用を行って導入を検討する
採用管理システムを導入する前に、試験的な運用を行うことが重要です。そのためには、上述したように無料トライアルを活用することがおすすめです。テスト運用で確認すべきポイントは次の通りです。
- 操作のしやすさ
- 他システムとの連携のしやすさ
- 機能の充実度
- セキュリティ精度
採用管理システムを実際に使う現場スタッフの評価を重視することで、スムーズな運用に繋がりやすく、効果的な活用に寄与します。
まとめ
採用管理システム(ATS)は、企業における採用業務を一元管理できるシステムです。採用管理システムの導入によって、採用活動の効率化や人的ミスの防止に期待できます。
採用管理システムの選定の際は、採用形態・連携可能媒体・機能の充実度の3つを基準としましょう。あわせて採用人数・操作性・セキュリティ体制のほか、LINEなどのメッセージアプリとの連携機能も確認しておくと、自社のニーズに合ったシステムを絞り込めます。
採用管理システムを導入する際は、コストの浪費を防ぐためにも、必要機能の洗い出しや費用対効果の確認、テスト運用などを行うことが大切です。本記事の内容を参考に自社に適した採用管理システムを選定し、より戦略的な採用活動につなげていきましょう。