休暇申請を電子化すべき理由とは|メリットや電子化する方法も解説

Check!

  • 働き方改革による有給休暇取得の義務により、適切に休暇管理を行う必要がある
  • 休暇申請を電子化するには、勤怠管理システムやワークフローシステムを活用する
  • ワークフローシステムで休暇申請を行うメリットは、申請・承認がスムーズになること

休暇申請を電子化すべき理由は、働き方改革による有給休暇取得の義務を厳守するため、また、社員の休暇管理を適切に行い効率よく取得してもらうためです。本記事では、休暇申請を電子化する方法やワークフローシステムを活用して休暇申請を行うメリットを解説します。

目次

開く

閉じる

  1. 休暇申請を電子化すべき理由
  2. 休暇申請を電子化する方法
  3. ワークフローシステムを導入して休暇申請を行うメリット
  4. 休暇申請を電子化して適切な休暇管理を行うことが重要
  5. まとめ

休暇申請を電子化すべき理由

有給休暇の取得は厚生労働省により定められていますが、管理の難しさを課題としている企業も多いです。このほか、出勤簿や有給休暇管理簿などの保存期間も定められており、休暇申請を電子化しようと考えている企業が増えています。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

働き方改革による有給休暇取得の義務

厚生労働省の働き方改革の一環として、2019年4月より年次有給休暇が10日以上付与される労働者は、年5日は有給休暇を取らなければならないと定められました。

しかし、有休休暇を紙で申請する場合、印刷してまずは直属の上司に提出し承認してもらい、その後さらに上長の承認が必要であるなど、取得するために手間がかかります。

また、上司が出張やリモートワークなどで留守にしているケースなどもあり、有給休暇を承認してもらうまでに時間がかかることなどから、有給休暇の申請にストレスを感じる社員も少なくありません。

有給休暇の申請を電子化すると、承認されるまでに手間がかからずスムーズなため電子化する企業が増えています。

参考:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説|厚生労働省

労働基準法による出勤簿などの記録・保存の義務

厚生労働省発令の労基則第 24 条の7によると、年次有給休暇管理簿の保存期間は令和2年度より5年間と定められています。

このほか5年間の保存期間の義務がある書類は労働者名簿、出勤簿、診断書、賃金に関する書類など多岐にわたっているため、該当する書類全てをペーバーで管理することは大変な労力が必要になります。

ペーパーでの管理はいざ書類が必要になった時に見つけ出すことに手間がかかりますが、保存書類が電子化されていれば、スムーズに書類を取り出せます。また、紙の書類を保管するにはスペースが必要になりますが、データであればスペースの心配もありません。

参考:改正労働基準法等に関するQ&A|厚生労働省

休暇申請を電子化する方法

休暇申請を電子化する方法はいくつかあるので、どれを導入したら良いのかわからないという方もいるでしょう。ここでは、現在主に使われているシステムについてのポイントを紹介します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

有給休暇管理システムの導入

いろいろなシステムを一度に導入しても社員が使いこなせない、またはコストを抑えたいなら、とりあえず有給管理システムのみを導入してみるのがおすすめです。

ほとんどのソフトは、社員の入社年月日を入力するだけで年次有給休暇の日数が計算され、有給休暇を利用すると自動で残日数が計算されたり、有給休暇を取っていない社員にアラートメールを送ったりできる機能が付いているので、管理者、社員ともに管理しやすいです。

会社によっては時間休をとれたり、有給休暇以外の休暇を設けているところがあるので、それぞれの会社の環境にあったソフトを選ぶと良いでしょう。

勤怠管理システムの導入

勤怠の全てをシステム化したいと考えているなら、休暇申請機能がある勤怠管理システムの導入がおすすめです。

出社・退社はもちろんのこと、残業の申請や労働時間を超過した場合のアラート機能までついているものもあります。出張が多い会社ならスマートフォンからも使えるものをチェックしましょう。

勤怠管理システムはたくさんの種類があり金額にも幅があります。休暇申請の機能がないものもあるので、どのような機能が必要なのかをチェックしてから自社にあった機能を選ぶと失敗しません。

また、休暇申請を含め追加の機能を付けられるタイプや、必要な機能をカスタマイズできるソフトもあります。

ワークフローシステムの導入

勤怠管理システムを導入すれば、打刻や残業・休暇の申請がペーパーレスでできたり、記録の集計を自動計算できたりするため、管理者・従業員ともに勤怠を管理しやすくなります。

また、ワークフローシステムを導入すると、社内で必要なさまざまな申請・承認の流れをペーパーレスで行えるため、外回りが多い社員の負担を軽減できます。処理状況を確認できるため、承認のし忘れなどを防ぐことも可能です。

ワークフローシステムと勤怠管理システムを連携させると、有給休暇の管理から交通費の精算、出張など、社内で申請・承認が必要な流れを全てシステムで管理できます。

ワークフローシステムを導入して休暇申請を行うメリット

ワークフローシステムを導入すると、休暇申請を行うときにさまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか詳しく紹介していきます。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

休暇申請・承認をスムーズに行える

紙の書類で休暇届を出す場合、書類の準備や記入・提出・承認・管理と、申請から後処理までに多くの工程が必要になり、複数人に跨って行われるため、手間や時間がかかります。この工程を電子化することにより、休暇申請・承認を効率化することが可能です。

まず、申請書類を印刷する手間がかかりません。また、出張やテレワークなどで会社にいない時でもシステム上で作業できるため、場所や時間を問わず、いつでも申請・承認が可能です。

また、ペーパーでの申請は紛失してしまったり、どこかに紛れ込んでしまったりと承認が送れてしまう理由がいくつかありますが、システム化するとそのようなトラブルはなくなります。

会社外からも申請ができる

出張が多かったり、リモートの頻度が高かったりする会社では、休暇申請のタイミングがつかみにくいですが、システムを利用すると会社外からでも自分のタイミングで申請できるので便利です。

また、ほとんどのソフトにはスマートフォンやタブレットからでも申請できる機能が付いていたりオプションで追加できたりするので、社内のパソコンを持ち出さなくても申請できます。

紙の申請書の場合、外出先で急な休暇申請をしたいときには、わざわざ会社に戻って申請しなければなりませんが、会社外からでも可能なら、慌てて会社に戻ることがないので本来の仕事を煩わせません。

申請状況をリアルタイムで把握できる

ペーパーで休暇申請を出すと、現在の進捗状況が分かりません。数人の承認が必要な場合は、誰の手元に申請書があるのか確認できないので、特に近日中に休暇を取りたい場合などはストレスとなります。

ワークフローシステムを利用すると、現在どこまで承認が進んでいるのかリアルタイムで分かるので、承認までにかかる時間が予測でき、場合によっては滞っている部署を促すことも可能です。

また、システムによっては同じ部署の人がいつ有給休暇を取得する予定かがわかるので、同じ時期にならないように配慮しながら申請できます。

社員の有給休暇取得状況を把握できる

厚生労働省発令の働き方改革によって、社員は年間5日以上の有給休暇を取らなければなりません。しかし、社員が消化した有給休暇の日数を間違えていたり、5日以上取らなくてもいいだろうと考えていることがあります。

ワークフローシステムを導入すると、管理者が社員の有給休暇取得状況を把握できるので、未消化の社員に注意を促すことが可能です。そのため、法令を遵守した適切な労働管理に繋がります。

参考:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説|厚生労働省

ペーパーレス化でコスト削減ができる

ペーパーで休暇申請しようとすると、ひな形を探したり印刷したりする必要があります。ワークフローシステムなら紙やインクなど消耗品を使わなくて良いので、一旦システムを導入してしまえばコスト削減が可能です。

また、手間がかからないため時間的なコストも削減できます。社内の申請・承認の流れがスムーズになるため、書類を紛失してしまったり、他の書類と紛れ込んでしまったりといった人為的ミスが減り、仕事がしやすくなる可能性があります。

ペーパーレス化によってファイリングや保管などの労力もなくなり、保存スペースも必要ないため、ほかの作業に利用したり、思い切ってスペースを小さくしたりすることも可能です。スペースを借りている場合には大きなコスト削減が見込めます。

有給休暇取得の心理的ハードルが下がる

有給申請のしやすさは、働きやすい職場環境に繋がる重要な要因です。しかし、紙の書類で申請を行う場合、職場環境によっては、上司が忙しそうだったり嫌な顔をされるのではないかと懸念したりして、有給休暇を申請しにくいと感じている方もいるでしょう。

そのような場合も、申請が電子化されていれば、上司のタイミングや顔色を伺わずとも申請できるため、有給休暇取得の心理的ハードルが下がります。自分のペースで取得しやすくなり、従業員の意欲向上にも繋がるでしょう。

残日数や取得期限を社員自身で管理できる

ワークフローシステムを導入すると、管理者が社員の有給取得状況を管理しやすくなるばかりでなく、社員が自分自身で有給の残日数や取得期限を管理できるようになります。多くの場合、システムの画面上で手軽に確認可能です。

社員が自分で有給休暇の状況を把握できることで、管理部署に対しての残日数や期限などの問い合わせが減るため、管理部署の業務効率化に繋がります。また、有給休暇の取得忘れを防ぐことにも効果的です。

休暇申請を電子化して適切な休暇管理を行うことが重要

ワークフローシステムなどの導入で、休暇を申請しやすくなり、その後の流れも効率化するため、ストレス減少や社員の満足度向上に繋がります。社員のモチベーションが高い企業は、それに比例して生産性が高いことはもちろん離職率が低いです。

また、大学生が就職先に求める条件として休日や有給休暇を取りやすい企業があげられ、現在、休暇の取りやすさは働きやすい会社として欠かせない要因の一つです。

社内の生産性だけでなく、優秀な人材を雇用するために欠かせない休暇申請の電子化は、多くの企業が注目し導入しています。

まとめ

休暇申請の電子化は社員が休暇を申請しやすくするために効果的な方法です。申請後も進捗状況をリアルタイムで把握できるなど、申請者のストレスを軽減してくれます。

また、有給休暇取得状況やアラート機能など、便利な機能を搭載しているソフトも多く、集計も簡単に行えます。社員・管理者ともに簡単に休暇を管理できるため、休暇申請に対応したソフトは多くの企業から注目されています。

現在さまざまなソフトがあり、ソフトによって特徴があるため、自社の状況にあったソフトを選ぶ必要があります。無料トライアルを設けているものもあるので、積極的に利用しましょう。

Share

top