フィールドセールスとは|意味や仕事内容・特長をわかりやすく解説

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  • フィールドセールスには、直接顧客と対面しながら、クロージングまでを行う役割がある
  • フィールドセールスには、コミュニケーション力やプレゼン力が求められる
  • フィールドセールスを効率化するためには、インサイドセールスと連携する必要がある

フィールドセールスとは、直接顧客と対面し商談・受注を行う手法で、顧客との信頼関係を築きながら、臨機応変に対応できるといったメリットがあります。本記事では、フィールドセールスの特徴や強みの他、メリットデメリット、インサイドセールスとの違いについて解説します。

目次

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  1. フィールドセールスとは
  2. フィールドセールスのメリット
  3. フィールドセールスのデメリット
  4. フィールドセールスに必要なスキル・向いている人
  5. フィールドセールスが向いている業種
  6. フィールドセールスとインサイドセールスの連携
  7. フィールドセールスを成功させるためのポイント
  8. まとめ

フィールドセールスとは

フィールドセールスとは、顧客先の訪問によって、自社の特徴や製品・サービスを紹介・提案し、受注や成約に結びつける営業方法です。訪問型営業や外勤型営業と呼ばれる場合もあります。

フィールドセールスは、内勤型営業と呼ばれるインサイドセールスに対して使われ、両者が連携することで、より大きな成果が期待できるといわれています。ここからは、フィールドセールスについて、もう少し具体的に解説していきます。

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フィールドセールスの仕事内容

フィールドセールスは、顧客への訪問から始まり、商品やサービスの提案・クロージング活動までを担います。また、フィールドセールスの担当者が、ルート営業や成約後の営業活動を行う場合もあります。

フィールドセールスだけを担当する場合は、クロージングまでの限定された業務を専門的に行い、成約率を高めることを目的とします。そのため、自社の強みや商品・サービスなどの知識ばかりでなく、相手の課題や業界の流れなども十分把握しておく必要があります。

フィールドセールスの役割と特徴

フィールドセールスの役割は、顧客に対して自社の商品やサービスを提案し、成約に結びつけることです。顧客のニーズを十分に把握してそれに応えるだけでなく、さらに新しい価値を付加した提案が望まれます。

その新しい価値づけが、競合他社との差別化となり、成約に結びつけるための原動力となります。そのため、フィールドセールス担当者には、顧客との関係性を深めるためのコミュニケーション能力以外にも、顧客が魅力を感じるような提案スキルが必要です。

フィールドセールスの強み

フィールドセールスの強みは、直接顧客と会って商談を進めることで、顧客との信頼関係構築できることです。また、その信頼関係の中で、直接の対話を通してしか知り得ないような情報が得られ、新たな案件の開拓につながることもあります。

また、フィールドセールス担当者が、多くの専門知識と幅広い情報を持って説明することで、顧客に安心感が生まれます。その上で商談を行うため、成約に結びつく確率の高い営業方法です。

インサイドセールスとの違い

フィールドセールスがオフィス外で行われる営業活動であることに対して、インサイドセールスとはオフィス内部で行われる営業活動です。インサイドセールスでは、電話やメール・チャットなどを用いての営業が中心で、顧客と直接顔を合わせることはありません。

コスト面ではインサイドセールスが有利ですが、成約率の面ではフィールドセールスの方が有利です。そこで多くの企業では、インサイドセールスとフィールドセールスを組み合わせた営業活動を行い、成果を上げています。

フィールドセールスのメリット

フィールドセールスにはインサイドセールスにはない多くのメリットがあります。ここでは、特に大きなメリットである下の4点について解説します。

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商品の魅力を伝えやすい

フィールドセールスのメリットの1つ目は、自社商品の魅力を顧客に伝えやすいことです。インサイドセールスの場合、商品の紹介はトークと画像で行うのが一般的ですが、フィールドセールスでは、持参できるものであれば、実際に手に取って見てもらえます

商品を手に取って見てもらい、五感で感じてもらうことで生まれる新たな疑問にも、その場で担当者が詳しく説明でき、商品の魅力を伝えられます。持参できないものであっても、会話の中で潜在的ニーズが把握でき、それに即した新たな提案が可能です。

顧客の表情や反応を見られる

インサイドセールスでは顧客の反応は言葉だけか、あるいはWeb上の表情でしか判断できません。しかし、フィールドセールスでは顧客と直接面会しながら商談を進めるので、顧客の微妙な表情や体の動きの変化を感じ取れます

担当者は、それらの顧客の反応を確認しながら、切り口を変えたり商談を一旦打ち切って出直したりすることができ、その場の状況に応じた対応が可能です。また、現在の提案と顧客のニーズとの微妙なズレも感じ取れ、真のニーズを引き出すこともできます。

臨機応変に対応できる

商談では想定外のことが起きる場合があります。しかし、インサイドセールスでは、多くの場合マニュアルに沿って進めるため、想定外のことに対応できない場合が多いです。その点フィールドセールスでは、臨機応変に状況に応じ対応できることが大きなメリットです。

フィールドセールスでは、その場の雰囲気に合わせた対応が求められる場面も多くあります。どのような時にも臨機応変に対応できるスキルを持つ必要がありますが、しっかり対応できれば顧客からの大きな信頼が得られるチャンスです

信頼関係を作りやすい

インサイドセールスのような電話やメールのやり取りだけで、顧客との信頼を勝ち取るのは難しく、直接会って話をする方が信頼関係を作りやすいです。そして、その信頼関係構築には、顧客との誠実なコミュニケーションが欠かせません。

フィールドセールスは顧客との信頼関係を築きやすい方法ですが、同時に属人化のリスクもある方法です。担当者不在時の問い合わせに対応できないことで、折角築き上げた信頼関係が壊れる場合もあります。情報が属人化されない、情報共有の仕組みが必要です。

フィールドセールスのデメリット

フィールドセールスは、成約率の向上には大変有効な方法ですが、デメリットもあります。企業全体でそのデメリットをカバーできるようにしておくことが大切です。ここでは、以下にあげた2つのデメリットを解説します。

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フィールドセールスのデメリット

  1. アプローチできる件数が限られる
  2. コストがかかる

アプローチできる件数が限られる

フィールドセールスは、顧客を訪問して行う営業方法です。したがって、1日の訪問件数は限られてきます。しかし、次があるからと焦って商談を進めるのは禁物です。直接会って信頼関係を築くには、商談以外の雑談も重要なポイントになります。

近隣の顧客中心に、挨拶だけですますのであれば、1日10件以上の訪問が可能ですが、本格的な商談を進めるのであれば、多くても1日3〜5件程度です。約束の時間を守れないフィールドセールスは信頼を損ないます。そのため余裕のあるスケジュール管理が必要です。

コア業務以外の効率化が重要

フィールドセールスにおける業務を棚卸しして、コア業務以外の業務を効率化することで、アプローチできる件数を拡大できます。たとえば、資料作成に必要なデータの収集を自動化したり、社外から日報の投稿を可能にしたりすることなどがあげられます。

特にルーティン業務は、自動化ツールなどを用いて効率化することがおすすめです。日々の細かな事務作業を効率化することで、顧客訪問の機会を増やし、成約に向けての商談に集中できるでしょう。

コストがかかる

フィールドセールスは外回りが中心なので、顧客を回るための交通費や移動の時間がどうしても必要になります。また、顧客が遠方であれば、出張費用や宿泊費用もかかる場合もあります。このようなコストも見込んだ営業計画が必要です。

遠方の顧客への訪問が多い場合は、移動時間やコストが嵩むばかりでなく、1日に訪問できる顧客件数が減少します。営業効率が減少し、利益を上げにくくなるため、顧客訪問の順番を工夫するなどして、効率よく訪問しなければなりません。

フィールドセールスに必要なスキル・向いている人

フィールドセールスはよく専門職だといわれます。それは、フィールドセールスをするには、さまざまなスキルが必要とされるからです。ここでは、どのようなスキルを持った人がフィールドセールスに向いているか解説します。

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フィールドセールスに必要なスキル・向いている人

  1. コミュニケーション能力
  2. プレゼン力
  3. 論理的思考力
  4. マーケティング力

コミュニケーション能力

フィールドセールス成功のポイントは、顧客との信頼関係の構築にあります。そして、信頼関係の構築を支えているのが、担当者のコミュニケーション能力です。顧客にはさまざまな方がいます。どのような方でも柔軟に対応できるコミュニケーション能力が必要です。

コミュニケーションの基本は顧客の話をしっかり聴き、共感することです。お互いが共感し合えれば自然と話は盛り上がり、いい雰囲気で商談が進められます。したがって、聴き上手な人や相手の気持ちに寄り添える人、自分の考えを正確に伝えられる人に向いています。

プレゼン力

フィールドセールスを進めるには、自社の商品やサービスの魅力をいかに伝えるかが重要です。しかし、商品自体を紹介するのは簡単ですが、魅力までをわかりやすく伝えるのは意外と難しく、担当者のプレゼン力が求められます

たとえば、同じようなニーズで商品やサービスを取り入れた、他社の成功事例などを紹介する中で魅力を伝えるのも一つの方法です。したがって、資料作成スキルの高い人や、さまざまなことに興味を持ち調べることが好きな人に向いています。

論理的思考力

フィールドセールスには、論理的思考力も必要です。商品やサービスの提案を行う際、根拠を示し、論理的な説明を行うことで、顧客に納得感を与えられます

また、商談の中で顧客が疑問や反対意見を持つことがあります。そのときは論理的思考力を活用して、顧客の意見に適切に対処することが重要です。

顧客の立場で、湧いてくるであろう疑問を想定し、それに対して論理的に説明できるよう日頃からシミュレーションしておくことが大切です。小さな疑問も見過ごさず、自分が納得できるまで掘り下げて理解できる人に向いています。

マーケティング力

マーケティングとは端的に言えば、売れる仕組みを作ることです。フィールドセールスにおけるマーケティング力とは、顧客のニーズをしっかりと把握し、誰にどのような商品やサービスを提供するかを明確に捉える能力を意味します。

スムーズなマーケティングを行うには、社会・企業・業界を分析して、それぞれの状況を踏まえた上で、顧客の顕在的ニーズばかりでなく、潜在的ニーズまで把握することが大切です。したがって、情報収集力やデータ分析力の高い方に向いています。

フィールドセールスが向いている業種

フィールドセールス中心に営業活動が行われている業種の例をあげると、以下のような業種があります。

  1. 金融・証券・保険商品を扱う業種
  2. 先端技術などを扱う業種
  3. 特注商品や高額商品を扱う業種

最近はスマホなどで簡単に商品情報が得られる時代です。そのため、顧客が自分で調べられる商品やサービスは、フィールドセールスには向いていません。したがって、フィールドセールスに向いているのは、ネットでは調べきれない商品やサービスを扱う業種です。

たとえば、時々刻々と変化し専門家の意見を必要とするものやまだ詳しい情報が出ていない最新技術を駆使したもの、顧客のニーズに合わせた特注商品、高額商品でしっかり検討してから購入したいものなどを扱う企業にはフィールドセールスは効果的です。

フィールドセールスとインサイドセールスの連携

インサイドセールスとフィールドセールスを連携させることで、成果を上げている企業が多いです。2つを連携させることで、効率的な営業が進められ、リードの取りこぼしも減少させられます。

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営業が効率的になる

フィールドセールスでは、一日の営業数が限られ、見込み客の獲得まで手が回りません。そこで、多くの顧客に声がけできるインサイドセールスで、見込み顧客の育成を図り、適切なタイミングでフィールドセールスに切り替える手法が多くの企業で行われています。

インサイドセールスから引き継いだ顧客は、自社の商品やサービスに対し、既に興味を持っている状態です。したがって、面会しての商談は具体的な話から始められ、効率的な営業活動が行えます。それによって、フィールドサービスによる成約率の向上が期待できます。

インサイドセールスで見込み顧客を育成し、フィールドセールスで優良顧客に育てるという、両者のメリットを生かし、デメリットを補い合った分業制の営業手法です。

リードの取りこぼし防止になる

リードとは、自社商品やサービスに興味を持った、見込み顧客となる可能性の高い顧客を指します。新規顧客の獲得には、リードをいかに増やすかが重要なポイントです。しかし、コストのかかるフィールドサービスでリード獲得まで行うのは効率的ではありません。

一方、インサイドセールスでは支援ツールなどを活用し、大量のアクセスの中からリードを漏れなく抽出して、さらなるアプローチで、成約に至る見込みのある顧客を開拓できます。インサイドセールスとの連携で、取りこぼしのないリード獲得ができます。

注意点|連携を行うタイミングが重要

フィールドセールスとインサイドセールスの連携を行う際に理解しておかなければならないのは、全ての企業で今すぐに連携を行う必要はないということです。

2つの営業方法を連携することで、営業活動を効率化して購入確度の高いリードの取りこぼしを防げるメリットがありますが、そもそもリード件数が少ない場合には、インサイドセールスの効果はあまり期待できません

リード数やそれに対する受注の割合、見込み客の購入確度など、自社の営業活動の実態をもとに、インサイドセールスとフィールドセールスの適切な役割分担や配分を決めて、連携体制を構築する必要があります。

連携の必要性やタイミングは、扱う商材やサービスなどによっても異なるため、自社の営業活動の実態と課題を把握した上で、目的を持って連携しましょう。

フィールドセールスを成功させるためのポイント

フィールドセールスを取り入れただけでは大きな効果は見込めません。特にインサイドセールスと連携して行う場合は、環境整備が大切です。ここでは、フィールドセールスとインサイドセールスの連携を成功させるための、4つのポイントについて解説します。

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フィールドセールスを成功させるためのポイント

  1. 組織体制を見直す
  2. 情報を共有する
  3. ツールを活用する
  4. フィードバックを行う

組織体制を見直す

フィールドセールスの導入は、従来の営業方法を変えることなので、それに対応した組織の見直しが必要です。そのために、自社における営業の強みや弱み、またフィールドセールスやインサイドセールスの特徴などを洗い出し、自社の課題を明確にする必要があります。

その上で、自社に合った組織の構築とルールの策定を行います。フィールドセールスとインサイドセールスの連携を図るときに一番難しいのは、引き継ぐタイミングです。引き継ぐタイミングの基準を定めて、スムーズな引継ぎが行えるような組織作りが必要です。

情報を共有する

インサイドセールスをフィールドセールスに引き継ぐには、顧客情報やナレッジの共有が必須です。顧客がインサイドセールスで話したことを、フィールドセールスで尋ねるのは非効率であるばかりでなく、会社の信頼も失うことになりかねません。

また、担当者不在時に、顧客対応ができない状態は、信用を失ったりクロージングのタイミングを逃したりする恐れがあります。また、経験から得た知見をナレッジとして共有すれば、営業に行き詰まったときの参考になり、組織全体の営業力の底上げにもなります

ツールを活用する

インサイドセールスとの連携を行う際には、SFA・CRM・MAなどのツールを活用して、情報やナレッジを共有し、効率的に営業活動を進めると大きな効果が生まれます。

SFAは営業支援システムで、顧客情報やインサイドセールスが行った履歴などが管理され、フィールドセールスへの移行がスムーズに行えます。また、フィールドセールスの進捗状況の共有も可能です。

CRMは顧客管理システムで、顧客の年齢や性別などの基本的情報のほか、問い合わせ履歴や自社Webサイトのアクセス履歴などのリアルタイムな情報の収集ができます。インサイドセールスによく利用され、収集したデータを分析して、リードの獲得から育成が狙えます

MAは、マーケティング業務を自動化・効率化するシステムです。分析機能やスコアリング機能もあり、具体的にリードの動きが把握でき、フィールドセールスに引き継ぐタイミングを定性的または定量的に決定できるようになります。

フィードバックを行う

フィールドセールスの担当者は、インサイドセールスから引き継いだ顧客に対するフィードバックを行う必要があります。該当顧客の営業活動の結果や、失注した場合はその原因をインサイドセールスの担当者に共有しましょう。

成約または失注しやすい顧客の特徴などをフィールドセールス担当者の目線でフィードバックすることにより、インサイドセールスの顧客理解が促され、リード育成に活かされることが期待されます。

まとめ

顧客と直接会って商談しクロージングまで担当するフィールドセールスはネットで情報を得にくい商品やサービスを取り扱う企業では、特に重要な営業方法です。そして、より効果を高めるには、担当者のコミュニケーション力やプレゼン力を高めることが重要です。

フィールドセールスはリードの獲得には不向きで、インサイドセールスで育成したリードに営業をかけることで、成約率を大きく高められます。フィールドセールスの導入には、インサイドセールスとの連携を含めての検討が必要です。

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