おすすめのハードディスク暗号化ソフト4選|選ぶ際のポイントも解説
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- ハードディスク暗号化ソフトは、暗号化の範囲・機能・動作環境を確認して選ぶ
- 導入によってPCの動作が重くなることがあるため、無料トライアルを利用して確認する
- データの損失に備え、ハードディスク暗号化ソフト導入前にバックアップをとっておく
ハードディスク暗号化ソフトは、企業の機密情報の流出を防ぐための対策として有効です。ただし種類や機能が様々あるため、自社の要件に合わせて選ぶことが重要です。この記事では、おすすめのハードディスク暗号化ソフトや選ぶ際の比較ポイントを解説します。
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ハードディスク暗号化ソフトでデータを守ろう
ハードディスク暗号化ソフトは、パソコン内のファイルやデータを第三者が読み取れないように暗号化するためのソフトウェアです。特に、社外に持ち出すパソコンの紛失や盗難による情報流出を防ぐために非常に有効です。
機密情報が外部に流出することは、重大なリスクとなります。サイバー攻撃やウイルスからデータを守るためにも、暗号化は有効な手段です。多くの暗号化ソフトには、様々な種類や機能があるため、自社の要件や使用環境に合ったものを選ぶ必要があります。
この記事では、おすすめのハードディスク暗号化ソフトや選ぶ際の比較ポイントを解説します。
ハードディスク暗号化ソフトとは?メリットや機能、選び方を解説
ハードディスク暗号化ソフトとは、ハードディスク内のファイルやデータを第三者が読み取れないように暗号化するソフトです。個人情報の取り扱いが増加していることから、導入の重要性が高まっています。この記事では、ハードディスク暗号化ソフトのメリットや選び方を解説します。
ハードディスク暗号化ソフトは暗号化の範囲・機能・動作環境で選ぶ
ハードディスク暗号化ソフトを選ぶ際には、暗号化の範囲、ソフトの持つ機能、そして動作環境が重要なポイントとなります。
これら3つの要素をしっかりと確認し、自社に合ったものを選定することが重要です。次の章では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 暗号化の範囲を確認
- 暗号化以外の機能を確認
- 自社のPCのスペックで対応できるか
【その他の比較ポイント】
- インストールできる台数を確認
- PCの動作に大きな影響がないか
- 操作が簡単で使いやすいか
- サポート体制は十分か
ハードディスク暗号化ソフトの選び方で重要な3つのポイント
ハードディスク暗号化ソフトを選ぶ際には、必ず注目したい重要な3つのポイントがあります。ここからは、それらの3つのポイントについて詳しく解説します。
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ハードディスク暗号化ソフトの選び方で重要な3つのポイント
暗号化の範囲を確認
ハードディスク暗号化ソフトには、暗号化する範囲に応じて3種類のタイプがあります。まず、ハードディスク全体を暗号化するタイプ、次にドライブ単位で暗号化するタイプ、最後にフォルダやファイル単位で暗号化するタイプです。
それぞれの暗号化方法にはメリット・デメリットがあり、自社のデータ保護に最適なタイプを選ぶことが求められます。ここからは、ハードディスク暗号化ソフト選びに重要な3つのポイントを解説します。
ハードディスク全体を暗号化するタイプ
ハードディスク全体を暗号化するタイプは、パソコン内のOSがインストールされたシステムドライブや、ファイルが保存されているデータ保存ドライブを含め、すべてのデータを一括で保護できる方法です。
この暗号化は、パソコン全体のデータを保護するため、安全性が非常に高く、万が一パソコンが紛失や盗難にあった場合でも第三者がデータにアクセスするのは困難になります。
しかし、暗号化されたデータをUSBメモリや外部記憶装置にコピーした場合、そのデータは暗号化されていない状態で取り出される可能性がある点に注意しましょう。そのため、外部に持ち出すデータには別の暗号化対策を講じる必要があります。
ドライブ単位で暗号化するタイプ
ドライブ単位で暗号化するタイプは、システムドライブやデータ保存ドライブなど、特定のドライブごとに暗号化を施す方法です。このタイプの暗号化では、必要なドライブだけを選んで保護できるため、効率的にセキュリティを強化できます。
ただし、誤って暗号化するドライブを間違えると、機密データが暗号化されていないドライブに保存され、情報漏えいのリスクが生じる点には注意が必要です。
そのため、どのドライブに重要なデータが保存されているかを事前に正確に把握し、適切に暗号化を施すことが非常に大切です。
フォルダ・ファイル単位で暗号化するタイプ
フォルダやファイル単位で暗号化を行うタイプは、特定のフォルダやファイルだけを選んで暗号化できるため、非常に柔軟性が高いです。この方法は、外部記憶装置にデータを持ち運びたい場合や、共有するファイルだけを保護したい場合に特に便利です。
しかし、ファイルを保存するたびに暗号化して、開くたびに復号化を行う必要があるため、その都度操作が必要となり、手間がかかるのがデメリットです。
また、暗号化を忘れてしまった場合、機密情報が暗号化されずに外部に漏れるリスクもあるため、常に細心の注意を払う必要があります。
暗号化以外の機能を確認
ハードディスク暗号化ソフトを選ぶ際には、暗号化機能だけでなく、他の機能にも注目することが大切です。例えば、オフライン環境でも動作するソフトであれば、インターネット接続がない場合でもデータを安全に保護できます。
また、暗号化時に元のファイルを自動的に削除する機能では、復号化後に残ったデータが悪用されるリスクを防げます。さらに、パスワードの設定や変更、暗号化の進捗管理などの管理機能も、セキュリティをより一層強化する要素です。
こうした付加機能を確認することで、自社のニーズに合ったソフトを選定し、より安全な運用が可能になります。
自社のPCのスペックで対応できるか
暗号化ソフトを選ぶ際には、PCのスペックも考慮しなければなりません。ソフトによって推奨されるOSのバージョンや、CPU・メモリのスペックがあります。
これらの要件を満たさないPCにインストールすると、ソフトが正常に動作しない可能性があるだけでなく、PCに過剰な負荷がかかり、故障の原因となる場合もあります。ソフトを選ぶ際には、事前にPCのスペックを確認し、適切な環境で運用できるようにしましょう。
ハードディスク暗号化ソフトのその他の比較ポイント
暗号化ソフトを選ぶ際には、インストール可能な台数やPCとの相性、操作性、サポート体制などの追加ポイントも考慮する必要があります。
これらの点を確認することで、自社に最適な暗号化ソフトを選ぶ参考となります。次の章では、それぞれの詳細なポイントについて解説していきます。
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ハードディスク暗号化ソフトのその他の比較ポイント
インストールできる台数を確認
一部のハードディスク暗号化ソフトには、インストールできる台数に制限が設けられている場合があります。特に企業全体で導入を検討している場合、インストールできる台数が限られていると、全従業員のパソコンに暗号化ソフトを適用できない可能性が生じます。
これにより、一部のパソコンが保護されないままになり、情報漏洩のリスクが高まる恐れがあります。そのため、ソフトを導入する前に、自社の規模に対して十分な台数をインストールできるかどうかを確認することが非常に重要です。
必要であればライセンスの追加購入を検討し、全ての必要な端末にソフトを導入できるよう準備を整えましょう。このような事前の確認を怠ると、セキュリティ対策に抜けが生じる可能性があるため、注意が必要です。
PCの動作に大きな影響がないか
暗号化ソフトはPCの動作に負荷をかける場合があります。スペックが低いPCや古いOSを使用している場合、ソフトのインストールが原因で動作が遅くなったり、システムエラーが発生したりする可能性もあります。
また、PCとの相性によっては、ソフトが正常に動作しない場合もあるため、導入前には必ず動作確認を行うべきです。無料トライアルなどを活用して、ソフトが問題なく稼働するかどうかをチェックしてから導入することをおすすめします。
操作が簡単で使いやすいか
ハードディスク暗号化ソフトを導入する際には、操作が簡単かどうかを確認することが重要です。特に、すべての従業員が使用する可能性があるため、難しい操作が不要で誰でも迷わず使えるソフトか確認しましょう。
操作が複雑だと、誤って重要なファイルやシステムファイルを暗号化してしまい、PCが正常に起動しなくなるリスクがあるため、業務に支障をきたす可能性があります。
そのため、使いやすさはソフト選定の大切なポイントであり、シンプルな操作性を重視した選択が日常業務をスムーズに進める上で欠かせません。
サポート体制は十分か
ハードディスク暗号化ソフトの使用中にトラブルが発生した場合、どのようなサポートが提供されるかによって問題解決のスピードが変わります。
例えば、電話やメール、チャットでの24時間対応があるか、緊急時に迅速にサポートを受けられるかを確認することが安心につながります。
特に、情報漏えいなどの重大な問題が発生した場合に素早く対応してもらえる体制が整っているソフトを選ぶことで、導入後も安心して使用できます。万が一のトラブルにもスムーズに対処できるでしょう。
おすすめのハードディスク暗号化ソフト4選
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
PerfectWatch for BitLocker
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
PerfectWatch for BitLocker
BitLocker運用を効率化!テレワークで使用するPCを管理したい方におすすめ
GOOD
ここがおすすめ!
- Active Directoryに所属していないPCでも、回復キーや暗号化状態を管理できる
- GUIから適切な暗号化運用を容易にチェックでき、回復キーの再作成指示も可能
- 障害回復時の回復キーをユーザーに通知する際に、ワンタイムパスワードが使える
MORE
ここが少し気になる…
- 電話サポートによる対応は行っていない
サイバネットシステム株式会社
Check Point Full Disk Encryption
GOOD
ここがおすすめ!
- チャレンジ&レスポンス方式により、パスワードを忘れてしまった場合も安全に再設定できる
- シングルサインオンに対応しているため、ログオンを省略でき手間を省ける
- 既存のセキュリティインフラと連携しやすいシンプルな実装で初めての導入も安心
MORE
ここが少し気になる…
- 価格については問い合わせる必要がある
Trellix
Trellix Data Encryption
GOOD
ここがおすすめ!
- エンタープライズクラスのドライブ暗号化・アクセス制御・データ保護が可能
- Trellix DLPと連携し、完全ディスク暗号化やデバイス コントロールを提供
- デバイスの紛失や盗難が発生した場合、データを読み取り不能にできる
MORE
ここが少し気になる…
- 料金を確認するには問い合わせが必要
GOOD
ここがおすすめ!
- ディスク全体を暗号化し、ユーザーごとにパスワードやポリシーを分けて情報漏洩リスクを軽減
- 万が一パスワードを忘れても「チャレンジ値」「レスポンス値」を用意
- トラブルが発生しても迅速丁寧に対応してくれるサポートサービスの提供
MORE
ここが少し気になる…
- 詳細な料金や対象企業規模については問い合わせで確認
ハードディスク暗号化ソフトの導入フローと注意点
ハードディスク暗号化ソフトの導入には、いくつかの手順と注意点があります。ここからは、ハードディスク暗号化ソフトの導入フローと注意点について詳しく解説します。
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ハードディスク暗号化ソフトの導入フローと注意点
1. データのバックアップをとっておく
ハードディスク暗号化ソフトを導入する際には、事前にデータのバックアップを必ず取っておくことが大切です。暗号化の処理中にトラブルが発生し、データが破損したり消えてしまったりする可能性があります。
このような不測の事態に備えて、重要なデータを別の外部ストレージやクラウドに保存しておくと、万が一のデータ損失にも対応できます。特に業務に不可欠なデータが失われると、復旧作業や業務の遅延につながるため、バックアップを取ることはリスク回避の基本です。
2. 無料トライアルで試してから導入する
ハードディスク暗号化ソフトを選ぶ際には、無料トライアルを活用して実際に試してみることが非常に有効です。トライアル期間中に使いやすさや動作の軽さを確認すると、自社のPCやネットワーク環境に適しているかどうかを見極められます。
ソフトのインターフェースが直感的か、暗号化処理がパソコンのパフォーマンスにどれほど影響を与えるかも事前に確認できます。また、導入後に予期しない問題が発生しないよう、トライアル中にしっかりとテストを行い、あらゆる状況での動作をチェックしましょう。
3. 他のセキュリティ対策を組み合わせる
暗号化ソフトを使用するだけではなく、他のセキュリティ対策も併用してセキュリティを強化することが重要です。例えば、多要素認証では、暗号化されたデータにアクセスする際に、複数の認証手段を求めるため、パスワードだけでは突破できない仕組みを作れます。
また、パスワード入力に回数制限を設けると、不正なログイン試行を防げます。こうした追加の対策を組み合わせることで、より堅固なセキュリティ環境が構築されるでしょう。
まとめ
ハードディスク暗号化ソフトは、企業の重要な情報を保護するために欠かせないツールです。導入にあたっては、暗号化の範囲を確認するだけでなく、フォルダやファイル単位、ドライブ単位など自社のニーズに合った暗号化方法を選ぶことが大切です。
また、インストールできる台数や操作のしやすさ、トラブル時のサポート体制も確認すべきポイントです。事前に無料トライアルを活用し、動作の軽さや使いやすさを確認すると、導入後の問題を防げます。
これらの要素を総合的に考慮し、自社に最適な暗号化ソフトを導入することで、より強固で安心なセキュリティ環境を構築できるでしょう。