おすすめのアノテーションサービス2選|選ぶ際の比較ポイントも解説
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- アノテーションサービスは、対象データの種類・品質・利用ツールを重視して選ぶ
- 要件によってコストが大きく変動するため、予算に見合うかどうかも確認する
- 導入時は必要な要件や対象データを明確にし、複数の業者から見積もりをとって比較する
アノテーションとは、教師ありのAI学習においてテキスト・画像・音声などの教師データにタグ付けする作業を指します。アノテーションは自社内でも対応可能ですが、手間がかかるため外注するのも有効です。この記事では、おすすめのアノテーションサービスや選び方を解説します。
目次
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アノテーションサービスでAI開発を効率化
アノテーションとは、データに意味を与えるためのタグ付けや注釈付けのことです。アノテーションの例として、AIに画像やテキストを理解させるために、対象物に「犬」や「猫」などのラベルを付けることが挙げられます。
このような意味付けにより、AIはさまざまなデータを学習し、予測や判断を下せるようになります。精度の高いアノテーション作業によりAIの性能は向上しますが、手間とコストが大きいため、アノテーションサービスの活用がおすすめです。
アノテーションサービスとは、専門知識を持つチームが高品質なラベリングを行う代行サービスです。AI開発のプロセスを効率化し、精度の高いモデルを構築できます。本記事では、アノテーションサービスの選び方や注意点を解説します。
アノテーションサービスとは?メリット・デメリット、選び方を解説
アノテーションとは、特定のデータに関連する情報を付与することを意味し、アノテーションサービスとは、AIの機械学習モデルを訓練するための教師データをタグ付けする作業のことを言います。本記事では、アノテーションサービスの機能やメリットなどを解説しています。
アノテーションサービスはデータの種類・品質・利用ツールで選ぶ
アノテーションサービスを選ぶ際には、対応可能なデータの種類・品質管理方法・使用ツールに着目することが重要です。また、セキュリティ体制・実績・コストでサービスを比較することで、より適切なサービスを選びやすくなります。
次の章では、それぞれのポイントを詳しく解説します。
【重要なポイント3つ】
- 対象データの種類を確認
- どのように品質管理しているか
- どのようなツールを使っているか
【その他の比較ポイント】
- セキュリティ体制が整っているか
- 自社業界での実績があるか
- コストは妥当か
アノテーションサービスの選び方で重要な3つのポイント
効果的なAI開発を進めるためには、アノテーションの際にラベリングの必要があるデータ形式の明確化に加え、適切なツールの使用と品質管理が不可欠です。ここでは、アノテーションサービス選びに重要な3つのポイントを解説します。
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アノテーションサービスの選び方で重要な3つのポイント
対象データの種類を確認
アノテーションサービスによって、対応するアノテーションの対象データはさまざまです。対象データの種類には、テキスト・画像・音声・動画などが挙げられますが、サービスを選ぶ際には、ラベリングしたいデータ形式に対応しているか確認することが大切です。
例えば、テキストのアノテーションは、感情の分析や人名・地名の抽出などAIにおける自然言語処理分野に欠かせません。レビュー分析やチャットボットの訓練を行いたい場合は、テキストアノテーションに強みのあるサービスを選ぶことがおすすめです。
画像アノテーションや動画アノテーションなどでは、高度な技術が要求されるため、専門性の高いサービスが適しています。画像・音声・テキストなどを同時に扱うプロジェクトでは、幅広いデータ形式に対応したサービスが便利です。
どのように品質管理しているか
アノテーションデータの品質はAIモデルの精度に直結するため、信頼性の高い品質管理が不可欠です。そのため、開発を成功させるためには、アノテーションサービスがどのように品質管理を行っているか、その仕組みを確かめることが大切です。
代表的な品質管理の方法には、シングルチェック・ダブルチェック・コンセンサスチェックの3つがあります。下の表にそれぞれの方法の特徴をまとめます。作業者が少ないほど低コストですが、精度の高さを重視するなら作業者の多い方法を選ぶことが推奨されます。
方法 | 概要 |
---|---|
シングルチェック | 1人で簡易的に確認する方法で低コストがメリット |
ダブルチェック | 2人で担当し、1人目の結果を2人目が精査する方式 |
コンセンサスチェック | 複数人が独立して作業し、結果を統合する方法で最も高精度 |
どのようなツールを使っているか
アノテーションは、適切なツールを使うことで、データラベリングの効率や品質が大きく向上します。そのため、自社開発の専用ツールやアノテーションに特化した高度なツールを活用するサービスは、操作性や品質管理の面で信頼性が高くおすすめです。
また、アノテーションに使用されるツールはさまざまで、ツールによってできることが異なります。例えば、自動アノテーション機能を備えていれば、AIが自動でラベリングするため、その結果を確認・修正する作業に注力でき、作業効率と精度が向上します。
一元管理機能を備えたツールなら、複数のプロジェクトを同時に進める際の進捗管理やコミュニケーションを効率化できます。他にも、複雑な画像解析や音声解析など、特定の用途に特化したツールもあります。
自社開発ツールなら、サービス利用者のニーズに合わせてツールを改良でき、特殊な要件に対応できる可能性に期待できます。
アノテーションサービスのその他の比較ポイント
AI開発に適したアノテーションサービスを選ぶためには、サービス各社のセキュリティ性やコストの比較が欠かせません。ここでは、アノテーションサービスのその他の比較ポイントを解説します。
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アノテーションサービスのその他の比較ポイント
セキュリティ体制が整っているか
アノテーションには、プライバシーに関わるデータ(個人情報・個人画像など)が含まれることがあります。データ漏洩が発生すると、企業の信用を損ない、法的リスクも生じます。そのため、サービス会社のセキュリティ体制が整っているか確認することが重要です。
GDPRのような個人データ保護規制に対応しているサービスやISO27001などのセキュリティ認証を取得しているサービスがおすすめです。これらのサービスは、データの扱い方に厳格なガイドラインが設けられているため、信頼性が高いと判断できます。
また、セキュリティ対策には、オンプレミス環境・ネットワーク冗長化・データ暗号化・クリーンルームなどが挙げられます。これらは、機密性の高いデータを外部に流出させないための対策であり、十分な対策が講じられているサービスを選ぶことが推奨されます。
自社業界での実績があるか
アノテーションサービスを比較する際は、自社業界での実績を確認することが重要です。各業界で、固有のデータ形式や専門知識が必要となる場合が多いため、自社業界での実績があるサービスを選ぶことで、スムーズかつ高品質なデータ提供に期待できます。
例えば、自動車業界における自動運転技術の開発では、車両検知や歩行者認識のための画像や動画アノテーションが不可欠です。医療分野では、医療画像のアノテーションを行う際に、MRIやX線画像の分析に関する専門性が求められます。
このような専門的な技術や知識を持っているか判断するためには、サービス会社が公開する導入事例が参考になります。また、問い合わせの際に、業界に関する専門性や過去の実績について尋ねるのも有効です。
コストは妥当か
アノテーションサービスの料金は、プロジェクトの要件によって大きく変動するため、選定時には慎重に比較検討することが重要です。
例えば、画像アノテーションでは、簡単なラベリングで約5〜10円の費用がかかりますが、複雑なラベリングでは100〜300円以上になることがあります。音声データなら、音声の長さや聞き取りやすさで費用が変動します。
また、品質管理の方法によってもコストは変動します。シングルチェックのような簡易的な品質管理は低コストに抑えられますが、ダブルチェックやコンセンサスチェックでは費用が増加します。
高品質なデータを確保するためには、単にコストを抑えるのではなく、予算に見合った適正なサービスを選ぶことが大切です。
おすすめのアノテーションサービス2選
GOOD
ここがおすすめ!
- 仕様確認は「専門スタッフ」が行い、データ品質99.7%の高品質を維持
- アノテーションされたデータはWeb上から簡単に確認ができ、コスト削減にもつながる
- アノテーションセンターは国内にあり、日本語対応スタッフによるサポートで安心感がある
MORE
ここが少し気になる…
- 費用や納品日数などは問い合わせで確認
GOOD
ここがおすすめ!
- 画像・動画をはじめ、OCRデータ変換や機械翻訳評価・翻訳教師データ作成などにも対応
- 案件に応じた最新のスキームを構築し、実績を重ねた「自然言語処理アノテーション」
- 小規模な案件から大型案件までさまざまな規模に対応可能
MORE
ここが少し気になる…
- 費用や納品日数などは問い合わせで確認
アノテーションサービスの導入フローと注意点
アノテーションサービス利用の効果を最大限高めるためには、計画的な導入が必要不可欠です。ここでは、アノテーションサービスの導入フローと注意点を解説します。
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アノテーションサービスの導入フローと注意点
1. アノテーションの要件を明確にする
アノテーションサービスの導入では、外注前に必要なアノテーションの要件を明確にすることが重要です。具体的な要件を整理しないまま依頼すると、期待した成果が得られない可能性があります。
要件を明確にする際には、画像やテキストなどのどのデータに対してアノテーションが必要かを明らかにします。また、感情を分析するのか、物体を検出するのかなど、具体的な作業内容の決定も不可欠です。
他にも、ラベルの種類や付与ルール・必要なデータ量・納期・品質管理のレベルなどを定めておきましょう。明確な要件を持つことで、サービス提供者とのコミュニケーションがスムーズになり、コスト効率も改善されます。
2. 複数のサービスから見積もりをとる
アノテーションサービスは、同じ作業でも大きな価格差が生じることがあります。費用対効果の高い選択をするためには、同じ要件で複数のサービスから見積もりを取得し、コストを比較しましょう。
ただし、料金が安すぎる場合、品質の低下が懸念されるため注意が必要です。特に、大量のデータを扱う場合、安価な選択が後に修正コストを引き上げる可能性があるため、価格と品質のバランスを考慮することが大切です。
見積もりを通じて、各サービスが提供する付加価値(納期の柔軟性・使用ツール・アフターサポートなど)を把握し、どのサービスが適切か検討しましょう。
3. 無料トライアルで品質を確認
アノテーションサービスの中には無料トライアルを提供しているサービスも多くあります。トライアルを活用することで、コストをかける前にサービスの品質や対応力を見極めることができます。
無料トライアルを利用する際は、提供されるアノテーションデータの精度や一貫性を確認しましょう。また、サービス提供者とのコミュニケーションがスムーズかどうかを確かめることも大切です。
提供されるサービスが自社のプロセスに適合するかも含めて、総合的にサービスを評価しましょう。
まとめ
アノテーションとは、データに意味を与えるためのタグ付けや注釈付けを指し、AIモデルの性能向上に不可欠な作業です。しかし、膨大なデータへのラベリングは労力がかかるため、専門のアノテーションサービスの利用が推奨されます。
アノテーションサービスを選ぶ際は、対応可能なデータの種類・品質管理の手法・使用するツールに注目することが重要です。導入前には、要件を明確にし、必要なアノテーション内容やデータ形式を具体化しておくことが大切です。
また、同じ条件で複数のサービスから見積もりを取ることで、コストと品質のバランスを比較できます。無料トライアルで実際に試して品質や対応力を確認するのも効果的です。本記事の内容を参考に、効率的で精度の高いAI開発を進めましょう。