SMS認証とは?言葉の意味やメリットなどわかりやすく解説

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  • SMS認証とは、SMSを利用してスマホに認証コードを送信し、本人認証を行うこと
  • SMS認証はユーザーにとって利用しやすく、企業側にとっても導入・運用がしやすい
  • SMS認証の活用例には、ECサイトの商品購入の決済時やSNSログイン時などがある

SMS認証とは、SMS(ショートメッセージ)を利用してユーザーのスマホに認証コードを送信し、本人認証を行うシステムのことです。メールアドレスよりもセキュリティ対策を強化でき、様々な場面で活用されています。本記事では、SMS認証のやり方などを解説しています。

目次

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  1. SMS認証とは
  2. SMS認証が使われる理由
  3. SMS認証の仕組み・やり方
  4. SMS認証のメリット
  5. SMS認証のデメリット
  6. SMS認証の活用例
  7. SMS認証サービスの導入手順
  8. SMS認証サービスを選ぶ際のポイント
  9. SMS認証サービスを利用する際の注意点
  10. まとめ

SMS認証とは

SMS認証は、SMS(Short Message Service)という通信プロトコルを利用した認証方法のことです。SMSは、携帯電話ネットワークを通じて短いテキストメッセージを送信するためのサービスであり、主に電話番号を使用してメッセージの送受信を行います。 

SMS認証は、ユーザーの身元確認やセキュリティ強化のために利用されます。一般的な流れとしては、ユーザーがアカウントにログインまたは、重要なアクションを行う際に、事前に登録した電話番号に認証コードが送信されます。

受け取った認証コードを入力し、サービスに対する正当なアクセス権を確立します。 SMS認証は、一般的な携帯電話に対応しているため、多くの人が利用可能です。また、リアルタイムでの認証が可能であり、比較的簡単かつ迅速な認証手段として利用されます。 

SMSとメールの違い

SMSは、携帯電話回線を通じて送受信されるテキストメッセージで、メールはインターネットを介して送受信されます。

SMSは、電話番号を知っていれば直接送信でき、即時のコミュニケーションに適しています。メールは相手のメールアドレスが必要であり、非同期的なコミュニケーションが可能です。

SMSは、通信料金がかかる場合がありますが、メールはインターネット接続さえあれば無料で送受信できます。使用目的や送信内容、コミュニケーションのスタイルに応じて、SMSとメールを適切に活用することが重要です。

SMS認証が使われる理由

近年、オンラインサービスやアプリケーションの利用が急速に増えていますが、その一方でセキュリティ上のリスクも高まっています。そこで、多要素認証の一つとして、SMS認証が広く利用されています。ここでは、SMS認証が使われる理由について解説します。

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認証手段として携帯電話の番号を利用している

携帯電話番号は、個人に割り当てられた固有の識別子であり、ユーザーの本人確認に役立ちます。携帯電話は、多くの人が所有しており、個別の番号は一意であるため、セキュリティ上の信頼性が高まります

一方、メールアドレスは利用者が自由に作成できるため、偽造や不正使用のリスクがあります。また、メールは遅延や届かない可能性があるため、リアルタイムの認証には向いていません。

不正な外部アクセスからの情報流出の防止

IDとパスワードのみでログインできる場合、もし不正に入手された場合や、弱いパスワードが使われている場合、アカウントへの侵入が容易になります。しかし、SMS認証を導入することで、追加のセキュリティレイヤーを提供します

ユーザーがログインを試みると、登録された携帯電話に認証コードが送信され、それを入力することで本人確認が行われます。これにより、不正アクセス者が実際の携帯電話を所有していない限り、アカウントへのアクセスが制限されます。

SMS認証は追加のセキュリティを提供し、アカウントの保護と情報流出のリスクを低減する効果があります。

SMS認証の仕組み・やり方

SMS認証は手軽に利用でき、セキュリティの向上に大きな効果をもたらします。ここでは、SMS認証の仕組み・やり方について解説します。

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SMS認証の仕組み・やり方

  1. ユーザー側
  2. 企業側

ユーザー側

ユーザー側の動作として、以下の手順でSMS認証が行われます。

  1. ログイン画面でIDとパスワードを入力する
  2. ログイン後、セキュリティ強化のために2段階認証を行う画面に移動する
  3. 2段階認証の画面で、携帯電話の電話番号を入力し、送信ボタンを押す
  4. 入力された電話番号に対して、認証コードが含まれたSMSが送信される
  5. ユーザーは受け取ったSMSの認証コードを確認し、ログイン画面に入力する
  6. 入力された認証コードが正しければ、認証が完了し、アクセス権限を取得する

ユーザーはログイン時にIDとパスワードに加えて、自身の電話番号を入力して認証コードを受け取る手続きを行います。受け取った認証コードを正しく入力することで、本人確認が行われ、セキュリティの向上が図られます。

SMS認証は手続きが比較的簡単で迅速に行えるため、多くのウェブサービスやアプリで利用されています。

企業側

以下は、企業側のSMS認証の動作手順です。

  1. ユーザーからのSMS認証の要求を受け取り、認証コードを生成する
  2. 生成した認証コードの送信をAPI経由でSMS送信サービスに要求する
  3. 認証コードを記載したSMSをユーザーの携帯電話に送信する
  4. ユーザーがWeb上で受け取った認証コードを入力すると、API経由でSMS送信サービスから企業側に送達結果が通知される
  5. 送達結果が正常であれば、ユーザーにアクセス権限を付与する

企業側はAPIを通じてSMS送信サービスに認証コードの送信を依頼し、送信結果を受け取ります。API連携を通じて自社システムとSMS送信サービスを連携させることで、迅速かつ正確なSMS認証が行われます。

SMS認証のメリット

SMS認証のメリットは多岐にわたります。多くの企業が採用しており、セキュリティと利便性の両面で顧客満足度を向上させています。ここでは、SMS認証のメリットについて解説します。

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分かりやすく操作しやすい

SMS認証は、ユーザーが受け取った認証コードを入力するだけで簡単に認証が完了します。電話番号宛に届くSMSを確認し、認証コードを入力するだけで手続きが完了するため、特別なアプリや専用デバイスを必要としません。

この使い勝手の良さが、ユーザーの利便性を高めます。また、多くの人がスマートフォンや携帯電話を所有しており、常に持ち歩いているため、SMS認証は容易に利用できる手段です。

システム導入や運用がしやすい

SMS認証は、既存の携帯電話ネットワークを利用するため、追加のハードウェアやソフトウェアの導入が不要です。また、多くのユーザーが携帯電話を所有しており、すでに電話番号を登録しているため、システムへの統合が比較的容易に行えます。

さらに、SMS送信サービスプロバイダーを利用することで、大量のSMS送信や配信の管理を簡易化できます。これにより、システムの拡張や運用コストの削減が実現可能です。

到達率・開封率が高い

SMSは到達率・開封率が非常に高いです。到達率は100%に近く、開封率は90%以上あるとも言われています。特に開封率において、メールの開封率は一般的に20〜30%程度と言われているため、SMSの開封率は極めて高いと判断できます。

SMSの到達率・開封率が高い要因は、携帯電話を機種変更しても電話番号は引き続き使い続けるユーザーが多いこと、比較的普段のやり取りで使われる機会や迷惑メッセージが少ないため埋もれにくいこと、ユーザーが操作しやすいことなどです。

他の手段と比較して確実にユーザーのもとに認証メッセージが届き、閲覧されるため、スムーズかつ確実に認証を行えます。

セキュリティ対策・本人確認の強化

SMS認証では、ユーザーの携帯電話に認証コードが送信され、そのコードを入力することで本人確認を行います。そのため、パスワードだけではなく、物理的な携帯電話の所有やアクセス権限を確認できます。

SMSは個別の電話番号に送信されるため、他人による不正なアクセスが困難となります。また、SMS認証は即時性があり、認証コードの有効期限が短いため、セキュリティレベルが高まります。これにより、不正アクセスに対するセキュリティ対策を強化できます。

不正アカウントの取得防止

SMS認証は、ユーザーが正規の携帯電話番号を登録し、その電話番号宛に認証コードが送信される仕組みです。このため、本人の携帯電話番号を持っていない限り、SMS認証を受けられません

不正アカウントの取得を防ぐことで、不正行為のリスクを低減できます。また、SMS認証は即時性があり、認証コードの有効期限が短いため、不正行為の行動時間を制限することも可能です。

これにより、不正アカウントの取得や悪意のある行為を抑止し、オンラインサービスの安全性を向上させられます。

SMS認証のデメリット

SMS認証には、いくつかのデメリットも存在します。メリットだけでなく、以下のデメリットも考慮し、SMS認証の導入を検討しましょう。

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SMS受信拒否設定をしている場合はメッセージが届かない

SMS受信拒否設定をしている場合は、メッセージが届かない可能性があります。ユーザーは意図的にSMSを受け取りたくない場合や、迷惑メッセージ・スパムメッセージの受信を避けるために設定を行うことがあります。

SMS認証においては、正規の認証コードが送信されるため、受信拒否設定がされているとユーザーが認証を受けられず、サービスの利用に制約が生じる可能性があります。

格安スマホではSMSを利用できない場合がある

格安スマホは通信料金を抑えるために、通信方式にCDMAやVoLTEなどの標準的な通信方式ではなく、IP通信を利用している場合があります。一部の格安スマホでは、IP通信のみに対応しており、従来のSMS通信が利用できないことがあります。

そのため、SMS認証を導入しているサービスを利用する際、格安スマホの場合は認証メッセージが受信できず、認証手続きを完了できない可能性があります。

SMS認証の活用例

SMS認証は、セキュリティや本人確認の強化、不正アカウントの防止などのメリットから、さまざまな場面で活用されています。以下は、SMS認証の活用例について解説しますので、参考にしてください。

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ネットバンキング・決済サービスの利用時

SMS認証は、ネットバンキングや決済サービスの利用時に活用されます。例えば、ネットバンキングのログインや重要な取引の際には、ユーザーの登録した携帯電話に認証コードが送信されます。

この認証コードを入力することで本人確認が行われ、セキュリティを強化できます。SMS認証の活用により、ネットバンキングや決済サービスの利用時においてセキュリティを向上させ、不正アクセスから顧客の資金や個人情報を守れます。

ECサイトやオンラインサービスの利用時

ECサイトやオンラインサービスの利用時にも、SMS認証はさまざまな効果をもたらします。例えば、新規ユーザーの登録時にSMS認証を導入することで、本人確認が行われ、不正な登録やアカウント乗っ取りを防止できます。

また、パスワードのリセットやアカウント情報の変更など、重要な操作においてもSMS認証を用いた本人の承認を必要とします。これにより、第三者による不正アクセスやデータ改ざんを防止し、利用者の個人情報や取引情報の安全性を確保できます。

SNSヘのログイン時

X(旧Twitter)などのSNSにおいても、SMS認証を導入することで、不正なアカウントへの侵入やアカウント乗っ取りを防止できます。ユーザーが新規にXアカウントを作成する際には、電話番号を登録し、SMS認証を通じて本人確認が行われます。

これにより、偽名や架空のアカウントの作成を防止し、利用者の個人情報や投稿の信頼性を高めます。また、既存のXアカウントにおいても、重要な設定変更やパスワードのリセット時にSMS認証を要求することで、本人の承認を必要とします。

これにより、第三者によるアカウントへの不正アクセスや情報漏洩を防止し、利用者のセキュリティを強化します。SMS認証の活用により、SNS上での不正行為やハッキングのリスクを低減し、利用者の安心感を向上させられます。

SMS認証サービスの導入手順

SMS認証を導入するには、適切なSMS送信サービスを選び、API連携やユーザー情報の登録などの手順を踏む必要があります。ここでは、SMS認証サービスを導入する際の手順について解説します。

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API連携可能なSMS認証サービスを選ぶ

SMS認証サービスを導入する手順として、まずはAPI連携可能なSMS認証サービスを選びましょう。API連携によって、自社のシステムやアプリケーションとSMS認証サービスを連携させられます。

API連携が可能なサービスを選ぶことで、シームレスなユーザーエクスペリエンスを提供可能です。また、API連携によって送信される情報のセキュリティや安全性も確保されます。

APIを通じてSMS送信を指示する機能の実装

利用サービスを選定したら、自社システムからSMS認証サービスにAPIを通じてSMS送信を指示する機能を開発・実装する必要があります。API連携は、登録したサービスでAPIキーとシークレットキーを取得することにより実装可能です。

開発の負担はそれほど大きくありませんが、不安であれば、 ITエンジニアにサポートを依頼することをおすすめします。

テスト確認・運用開始

実装後にはテスト確認を行い、正常に動作することを確認します。テスト運用では、SMSがスムーズに送信されているかや、認証コードの有効期限が正しく設定されているかなどを確認しましょう。

その後、運用を開始し、ユーザーに実際にSMS認証を提供します。運用中は適宜モニタリングやトラブルシューティングを行い、サービスの安定性と品質を維持する必要があります。

SMS認証サービスを選ぶ際のポイント

SMS認証サービスを選ぶ際にはいくつかのポイントに注意する必要があります。以下は、サービスを選ぶ際のポイントについて解説します。これらのポイントを考慮し、自社のニーズに合ったSMS認証サービスを選びましょう。

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API連携に対応しているか

API連携が可能なサービスを選ぶことで、自社のシステムとの統合がスムーズに行えます。また、自動的にSMS送信をトリガーすることや、送信結果の受け取りなどが可能になります。

また、APIの使いやすさや提供される機能も重要なポイントです。使いやすいAPIや追加機能を提供しているサービスを選ぶことで、スムーズな連携と柔軟なカスタマイズが可能になります。

遅延対策ができるか

遅延が発生すると、認証コードの配信に時間がかかり、利用者の待ち時間や利便性の低下につながります。このような場合、ユーザーが他の競合サイトに流れて貴重なビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。

遅延対策がしっかりと実装されたサービスを選ぶことで、高速で安定したSMS送信が保証されます。また、遅延対策とともに、稼働率や配信スピードの実績も確認しておきましょう。

国内直収型か

国内直収型のサービスは、国内の携帯キャリアと直接接続しており、高い配信率と安定性が期待できます。また、国内回線を利用するため、スパムメッセージとしてブロックされるリスクが低くなります。

本人確認手段としてSMSを信頼性高く利用するためには、国内直収型のサービスが必要です。セキュリティと信頼性を確保するためには、国内直収型のSMS認証サービスを選択しましょう。

対応キャリアの数を確認

ユーザーはそれぞれ異なる携帯キャリアを利用しているため、できるだけ多くのキャリアに対応しているサービスを選ぶことで、利用者の範囲を広げられます。多くのキャリアに対応していることは、利便性とカバレッジの向上につながります。

現在対応していないキャリアについては、今後対応する可能性はあるかも合わせて確認しておくといいでしょう。

セキュリティレベルが高いか

そもそもSMS認証はセキュリティ対策の一環として行うものであるため、SMS認証サービスのセキュリティレベルが高いかどうかも重要なポイントです。セキュリティレベルの高さは、導入実績などから判断できます。

基本的に上場企業や大手企業は、サイバー攻撃などを受けやすく、厳重なセキュリティポリシーを設定している場合が多いです。そのため、上場企業・大手企業での導入実績が豊富であれば、一定のセキュリティレベルがあると考えられます。

また、特に公官庁で多く導入されているサービスはセキュリティレベルが高いケースが多いです。導入実績は、多くの場合、各サービスの公式サイトから確認できるため、一つの判断材料として確認してから選定しましょう。

SMS認証サービスを利用する際の注意点

SMS認証サービスは手軽にセキュリティを強化できる便利な手法ですが、利用する際には注意したいポイントがあります。ここでは、SMS認証サービスを利用する際の注意点を2点解説します。

使い捨て電話番号によるSMS認証代行に注意

SMS認証サービスを利用する際は、SMS認証代行への対策が不可欠です。近年、SNS上で認証代行を持ちかけて使い捨ての電話番号を使って2段階認証を突発する、といった手口が多く見られています。

このような行為を行う目的は、一般ユーザーが企業に個人情報を知られたくないためであったり、悪質なユーザーによる不正アクセスであったりする場合などです。

このような行為を行うと、サイバー犯罪として厳しい処罰を受ける対象になります。企業は危険なSMS認証から自社のセキュリティを守るために、トークンと併用するなどの対策を講じましょう。

参考:犯罪インフラ化するSMS認証代行への対策について|警察庁

モバイル端末の紛失や電話番号の変更に注意

ユーザーがモバイル端末を紛失した場合、認証コードを受け取れなくなり、SMS認証が利用できなくなります。その場合、企業側が別の方法で認証を行うなどの対策を取っていない限り、ログインが難しいケースが多いです。

また、IDに設定した電話番号を変更・譲渡・解約する場合、事前に電話番号を変更しておかなければなりません。電話番号が修正されていないと、認証コードが受け取れず、ログインできなくなる恐れがあります。

電話番号を修正する方法は各サイトやアプリによって異なるため、それぞれの公式サイトなどを確認した上で、手続きを進めましょう。

まとめ

SMS認証はユーザーの本人確認やセキュリティ強化に有効であり、分かりやすく操作しやすいメリットがあります。ただし、SMS受信拒否設定や格安スマホの場合に制限があることがデメリットです。

活用例はネットバンキング、決済サービス、ECサイト、SNSなど多岐にわたります。選ぶ際のポイントとしては、API連携対応性や遅延対策、国内直収型であるかなどを確認しておきましょう。

SMS認証は、セキュリティと利便性を両立させる有効な手段です。最適なサービスを選び、セキュリティと利便性を両立させることで、顧客の安心感を高め、サービスの信頼性を向上させられます。

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