ChatGPT APIとは?メリットやできること、料金について解説

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  • ChatGPT APIは、ChatGPTを外部のソフトウェアなどと連携させるインターフェース
  • ChatGPT APIは翻訳やプログラミングコードの生成などさまざまなタスクに応用できる
  • ChatGPT APIの料金は従量課金制で、トークンを消費していく仕組みになっている

ChatGPT APIは、WebアプリケーションやソフトウェアとChatGPTを連携させるインターフェースです。ChatGPT APIにより、新しいサービスの開発を効率化させることができます。本記事ではChatGPT APIでできることや料金などについて解説します。

目次

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  1. ChatGPT APIとは
  2. ChatGPT APIでできること
  3. ChatGPT APIを利用するメリット
  4. ChatGPT APIの使い方
  5. ChatGPT APIの料金
  6. まとめ

ChatGPT APIとは

ChatGPT APIは、OpenAIによるAIチャットサービス「ChatGPT」を自社のソフトウェアやWebサービスと連携させるために提供されているインターフェースです。

このインターフェースを使用することで、テキストの生成や言語の翻訳、プログラミングコードの生成といったChatGPT上で実行可能なタスクを、他のアプリケーションやシステム上でも実行することができます。

企業がChatGPTを活用したアプリケーションやサービスを開発したい場合には、ChatGPT APIを使ってChatGPTの機能を組み込む必要があります。

そもそもAPIとは

APIとは、「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」の略です。簡単に言えば、異なるソフトウェア間でデータや一部機能を共有する仕組みを指します。

APIを使用するとソフトウェアを相互に接続して、情報をやり取りすることが可能です。機能を公開しているソフトウェアと、その機能を使いたいソフトウェアを繋ぐ窓口として使われており、例えばWebサイト上にSNSの投稿をリアルタイムで表示させるといったことができます。

ChatGPT APIでできること

ChatGPT APIを使えば、もともとChatGPTができることはほぼ全て、接続先のソフトウェアやアプリケーションで行えます。文章の作成や要約はもちろん、多言語への要約や会話形式による対話なども可能です。

このような機能を使って、問い合わせ用のチャットボットなどを作成できます。ChatGPTはユーザーが入力した文章の内容を即時に理解することが可能なため、質問や疑問に対して最適な提案ができるチャットボットを作成できるでしょう。

会話や情報提供以外にも、メールや記事の文章生成、Pythonなどのプログラミング言語を使ったコード生成やバグ修正など、さまざまな機能を自社のソフトウェアに組み込むことができるため、使い方次第で活用の幅が広がります。

ChatGPTのできること|ビジネスで活用するメリットも解説

近年最も注目されているAIサービス「ChatGPT」の機能は多岐に渡り、世界中の企業が有効な活用方法を模索しています。しかし、多くの企業ではまだまだ知見が浅いのが本音でしょう。本記事では、ChatGPTのできることや、ビジネスで活用するメリットも解説します。

ChatGPT APIを利用するメリット

ChatGPT APIは、ソフトウェア間の連携を簡単に行えるというAPIのメリットと、優れたAIサービスであるというChatGPTのメリットを同時に提供してくれます。以下で、具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

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サービス開発が効率化できる

ChatGPTはすでに訓練された対話型のAIであり、さまざまなことを学習しています。ChatGPT APIを使えばこの訓練済みの優れたAIを簡単に組み込めるため、効率よく新しいサービスが開発できるのも大きなメリットです。

AIを自社で開発し、学習させることからスタートするのは大変ですが、ChatGPT APIを活用すればスムーズに開発を進められるでしょう。イチから開発していくより開発に費やす時間が少ないだけでなく、コストが低いこともメリットとして挙げられます。

多様なタスクに柔軟に対応できる

先に触れたように、ChatGPTはさまざまなタスクに応用できます。そのため、分野や業界を問わず自社のビジネスに合わせたAIソリューションが開発しやすいでしょう。

例えば、教育サービスの場合にはAIを活用して各生徒の学習状況を分析し、一人ひとりに最適化された学習カリキュラムを提供することが可能です。また、AIによる採点の自動化や教材の自動生成なども行えます。

顧客満足度の向上や業務効率化に繋がる

ChatGPT APIによるタスクは、一度設定すれば24時間365日実行可能です。そのため、業務時間に関わらずタスクを行うことができます。

例えば、自社のWebサイト上にChatGPT APIを使ってチャットボットを設置すれば、ユーザーはいつでも問い合わせなどを行うことができます。AIによる精度の高い回答が得られるチャットボットをいつでも利用できることは、顧客満足度の向上に繋がるでしょう。

こうした機能は、顧客とのコミュニケーションだけでなく業務におけるさまざまな作業に活用できます。人が介在しなくても作業を行えることは、業務効率化や生産性の向上に大きく貢献します

ChatGPT APIの使い方

ChatGPT APIを使うためには、OpenAIのアカウントを開設した上でAPIキーを取得する必要があります。以下で、ChatGPT APIの使い方について順を追って確認していきましょう。

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OpenAIのアカウントを開設する

まずは、OpenAIのWebサイトでアカウントを開設しましょう。アカウントは、メールアドレスもしくはGoogle・Microsoft・Appleのアカウントを使って作成できます。Webサイトの「Get started」か「Sign up」をクリックするとアカウント作成画面が表示されます。

メールアドレスを使う場合には、専用のパスワード設定と氏名などの個人情報の入力が必要です。ほかのアカウントを使ってログインする場合には、別途パスワードなどの設定は必要ありませんが、電話番号によるSMS認証はどちらの方法でも必須です。

参考:Product|Open AI

APIキーを取得する

アカウントの開設ができたらChatGPTにログインし、右上のアカウントアイコンから「View API keys」をクリックします。次に、「+ Create new secret key」をクリックして任意のAPIキーの名称を入力します。

入力後、「Create secret key」をクリックすればAPIキーを取得できます。この時、APIキーが表示されるのでコピーして保存しておきましょう。

キーが表示されるのは一度だけで、「OK」を押すと後から確認することはできません。また、取得したAPIキーは公開したり誰かに共有したりしないように注意しましょう。

ソフトウェア上でAPIを呼び出す

APIキーが取得できたら、それを使ってソフトウェアやアプリケーション上でAPIを呼び出します。呼び出す方法はソフトウェア・アプリケーションによって異なりますが、プログラミング言語を使用する方法が最も一般的です

プログラミング言語の種類に関しては、広く使われているのはPythonですが、環境に合わせて選択しましょう。PythonなどのようにOpen AI用のライブラリが用意されていることもあります。

接続ができたら、正常に動作するかどうかテストを行いましょう。テストの際は実際に利用する際に想定される質問やプロンプトを送信し、正しい答えが返ってくるか確認します。返ってきた内容に問題がなければ、APIの実装は完了です。

参考:Quickstart tutorial – OpenAI API

ChatGPT APIの料金

ChatGPT自体は無料でも利用できますが、ChatGPT APIについては料金がかかります。利用開始から3か月間は無料トライアル期間(ただし5ドル分)となっていますが、その後は有料となりますので事前に支払い方法を設定しておきましょう。

ChatGPT APIは従量課金制を採用しており、使った分だけが請求される形です。Open AIでは使用した「トークン」に応じて課金される体系を採用しています。

価格は以下の通りです。例えばGPT-4の場合、1ドル=150円として換算すると1,000トークンの入力で4.5円かかるということになります。

モデル入力の価格出力の価格
GPT-3.5 TurboGPT-3.5 Turbo-0125$0.0005 / 1,000トークン$0.0015 / 1,000トークン
GPT-3.5 Turbo-instruct$0.0015 / 1,000トークン$0.002 / 1,000トークン
GPT-4GPT-4$0.03 / 1,000トークン$0.06 / 1,000トークン
GPT-4-32k$0.06 / 1,000トークン$0.12 / 1,000トークン
GPT-4 TurboGPT-4-0125-preview$0.01 / 1,000トークン$0.03 / 1,000トークン
GPT-4-1106-preview$0.01 / 1,000トークン$0.03 / 1,000トークン
GPT-4-1106-vision-preview$10.00 / 1,000トークン$30.00 / 1,000トークン

参考:Pricing|Open AI

トークンとは

ChatGPT APIでいう「トークン」とは、テキストを処理する際の基本単位のことで、英語では1単語が1トークン、日本語ではひらがな・カタカナ1文字で1トークン、漢字1文字で2〜3トークンとされています。

そのため、日本語の場合にはトークンの消費量が多くなる傾向にあります。トークンが多くなるほど料金も高くなるため、できるだけトークンの消費量を節約する必要があります。

冗長な表現にならないようにする、回答の文字数指定(出力トークン制限)をする、英語でやり取りを行う、messagesパラメータに含める投稿と回答を少なくするなど、できるだけ少ないトークンで済むよう、工夫をしましょう。

messagesパラメータとは

messagesパラメータは、文脈を生成するためのメッセージのことです。通常、1回の投稿に対して1回の回答が得られますが、文脈に沿った回答をするには、2回目以降の回答をする際に過去の投稿と回答を参照しなければなりません。

ここで、過去のやり取りすべてをパラメータにセットしてしまうと、1回のやり取りにおける消費トークンが非常に多くなってしまいます。そのため、あらかじめ何回のやり取りをパラメータに含めるのか決めておくことをおすすめします。

一般的には、過去3回分があればある程度文脈に沿って回答ができるとされています。ただし、どのようなタスクをさせるかによって適切な回数は変わってきますので、テストをして調整していきましょう。

まとめ

ChatGPT APIは2023年3月に始まったばかりのサービスでありながら、すでに取り入れている企業も多くあります。APIキーを取得するだけで簡単に利用できるほか、料金も比較的安価なため気軽に取り入れられるでしょう。

ただし、日本語で利用する場合は予想以上に費用がかかるケースもあります。この点には注意が必要です。しかし、ChatGPT APIはさまざまなシーンで活躍すると考えられるため、ぜひこの機会に導入を検討してみましょう。

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