ChatGPTでプログラミングをするコツ|できることを解説

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  • ChatGPTでプログラミングを行うと、時間の節約や学習の支援になる
  • ChatGPTでプログラミングを行う際は、問題や質問の仕方にコツがいる
  • ChatGPTにプログラミングで生成されたコードは、適切にテストする必要がある

コード生成やコードレビューを行うことができるChatGPTは、プログラミングに活用することが可能です。本記事では、ChatGPTのプログラミングへの活用がおすすめの理由と、プログラミングをするコツ・注意点について解説します。

目次

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  1. ChatGPTでできること
  2. ChatGPTがプログラミングでできること
  3. ChatGPTを活用したプログラミングがおすすめの理由
  4. ChatGPTでプログラミングをするコツ
  5. ChatGPTにプログラミングをしてもらう場合の注意点
  6. 初心者がChatGPTを使ってプログラミング学習をする場合
  7. ChatGPTのオプトアウト機能
  8. まとめ

ChatGPTでできること

ChatGPTは、GPT(Generative Pre-trained Transformer)というアーキテクチャを採用しており、自然言語処理のタスクにおいて非常に強力なパフォーマンスを発揮します

さまざまな事項に対して対話形式で情報やアドバイスを提供することができるだけでなく、編集アイデアや創作のサポートとして、クリエイティブなプロジェクトや物語のアイデアを共有することもできます。

また、キャラクターの開発やプロットの進行についてのアドバイスを提供することができる他、プログラミングの分野での活用も注目されています。本記事では、ChatGPTがプログラミングの分野でできることを紹介していきます。

ChatGPTがプログラミングでできること

ここからは、ChatGPTがプログラミングでできることについて、コード生成やコードレビュー、エラーメッセージの解読などに関して解説します。

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ChatGPTがプログラミングでできること

  1. コード生成
  2. コードレビュー
  3. エラーメッセージの解読

コード生成

ChatGPTは、大規模な自然言語処理モデルとして、非常に幅広い知識を持っており、社会情勢や科学、歴史、芸術、テクノロジー、翻訳など、多くの話題について、対話形式で質問することにより、深い知識や洞察として回答してくれます。

ChatGPTはプログラミングに関する基本的なサポートも提供できます。プログラミング言語やコーディングに関する質問や説明をすることができ、プログラミングのコード生成のヒントやアドバイスも提供してくれます。

コード生成の例として、『プログラム言語で「こんにちは」のコード生成』と入力すると、PythonやJavaScript、Java、C#、Ruby、Goなど、それぞれの言語に合わせて生成された構文のコードが表示されます。

コードレビュー(バグチェック)

ChatGPTは、生成したコードに対して潜在的な問題点や改善点を指摘するコードレビューのプロセスでも利用することができます。これにより、人間が見落としがちな細かなバグを見つけたり、コードの品質を向上させるための提案をしてくれます。

例として、C++で生成されたコード中の正しい「<<」の代わりに、「((」に置き換えて、コードレビューをしてみます。その結果、構文エラーがあるという表示と共に、修正されたコードが表示され、エラーの理由などの説明も記述されるので分かりやすいです。

またChatGPTは、コードレビューをする場合の注意点として、コードの論理的な誤りや文法上の誤り、予期しない動作、潜在的なバグやエラーの発見が重要、またパフォーマンスの評価も大事な点などについてアドバイスします。

なお、文法的なミスといった、一般的なエラーの解決に関して、ChatGPTでデバッグもできますが、具体的なエラーの特定や修正には向いていません。

エラーメッセージの解読

ChatGPTが持つ、生成コードに対するプログラミング自体への認識や、英語などの多言語を理解する機能などの特徴を活かし、エラーメッセージに対する理解やアドバイスを得ることができます。

この機能により、開発者はコードの簡易形を作成して試したり、時間をかけずにエラー解決を図ることが可能です。特にプログラミング初心者にとって、エラーメッセージが理解できない場合や、問題の解決方法がよく分からない場合などに効果的に役立ちます。

ChatGPTを活用したプログラミングがおすすめの理由

ここからは、ChatGPTを活用したプログラミングがおすすめの理由として、時間の節約になる点や、学習支援になる、新しい視点が得られる、多様なプログラミング言語に対応しているなどの、4点について解説します。

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時間の節約になる

ChatGPTは、さまざまな用途に利用できますが、特に便利で有効な活用事例がコード生成やコードレビューの場合です。開発者が、プログラムの生成コードを書く際の手助けとなり、時間の節約になります。

コード生成を指示する際には、ChatGPTのプロンプトにできるだけ具体的な指示内容を入力することが重要です。この情報からヒントを得て、それに基づいてコードを生成します。その結果、期待する生成コードを得られる可能性が高まり、時間の節約に繋がります。

ただしChatGPTは、プログラミング言語を理解する能力はありますが、すべてのコードを正確に生成し、動作することにはなりません。生成されたコードは、基本的な参考例の一つですので、自身のIT環境でテストして確認することが重要です。

学習支援になる

ChatGPTは、プログラミングを学習する場合にも有効なツールとなります。さまざまなプログラミング言語を使って実行を指示することにより、それぞれのプログラムの生成コードのサンプルが記述され、実行結果も表示されるので、学習効果も高いです。

例として、「C++で1から50までの素数を表示」と、ChatGPTのプロンプトに入力すると、C++の生成コードが記述され、実行結果も表示されます。そして、生成コードの下欄には、説明も表示されるので、理解しやすくプログラミングの効果的な学習ができます。

この機能により、プログラミングの初心者にとっては、新たな言語を学習する際のアドバイザーとして活用できます。また経験がある開発者にとっては、問題解決のためにプログラミングする際に、ヒントを得るために有効活用ができます。

新しい視点が得られる

ChatGPTは、内蔵した大量のテキストデータからAIテクノロジーを駆使して学習を行っています。そのため、プログラミングに利用する際には、開発者が考え付かなかったり、見落としがちな、プログラムの新たな視点を示唆してくれます。

このことにより、プログラミングにおける生成コードの品質を向上させることができるようになります。そのため、ChatGPTがプログラミングの心強いパートナーになるという声もよく聞きます。

また、ChatGPTは、プログラミングに関する質問にも新たな視点も含めて、高精度で答えてくれるので、ChatGPTなしのプログラミングは、もはや考えられないとするエンジニアも多いようです。

多様なプログラミング言語に対応している

ChatGPTは、多様なプログラミング言語に対応しているため、幅広い分野のプログラミングで活用することができます。試しに、ChatGPT自身に「どのようなプログラミング言語の対応が可能?」と聞いてみました。

すると、「広範なプログラミング言語に対応していますが、以下は一部の主要なプログラミング言語のリストです」という返答があり、CやC++、Java、Python、JavaScript、Ruby、Swift、Go、Rust、PHPなど全部で17の言語が表示されました。

さらに、「これに限らず、他の多くのプログラミング言語にも対応しています。プログラミング言語に関する質問やコードのサポートなど、どのようなお手伝いができますか?」という回答が表示されました。気になる言語があれば、聞いてみるのも得策です。

ChatGPTでプログラミングをするコツ

ChatGPTでプログラミングをするコツについて、問題の提示の仕方や質問の仕方、プログラミング言語の選択、情報提供の仕方などについて解説します。

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問題の提示の仕方

ChatGPTに、プログラミングの問題を提示する場合には、以下のような形式で問題を記述すると効果的です。最初に、概要として、問題の内容を簡潔に説明し、具体的な要件や目標を明確に述べます。

次に、入力データの形式や範囲を示し、出力として、プログラムに期待する出力形式や内容を具体的に記述します。また、例として入力と対応する出力の具体例を複数、提示します。これにより、ChatGPTが問題の理解をするためのより具体的な手助けとなります。

さらに、問題を解くために必要なアルゴリズムやデータ構造を説明します。最後に、注意事項として、問題を解く上で注意が必要な点や、制約として項目の範囲や長さなどに関する追加情報を記載します。

質問の仕方

ChatGPTに質問する場合は、簡潔で具体的に質問をすると、より正確な回答が返ってきます。また、質問の意図や関心事を、明確に伝えるように心がけることが重要です。一つの質問についてできるだけ具体的に伝えることで、より適切な回答が得られます。

また、大きな質問を一度に投げかけるのではなく、段階的に質問していくことが効果的です。より具体的な質問を順番にすることで、情報を整理しやすくなります。さらに、段階的な質問は、回答の精度を向上させる効果もあります。

段階的な質問をする場合は、次のようなアプローチが効果的です。最初に、基本的な情報や背景に関する質問をすることで、ChatGPTは全体像を把握します。次に、より詳細な質問として、具体的な例や特定のケースを質問すると、より具体的な回答が得られます。

プログラミング言語の選択

プログラミング言語を選ぶ際には、プログラムの目的や要件によって、最適な言語が異なる場合があります。例えば、ウェブ開発にはJavaScriptやPython、データ分析にはPythonやR、モバイルアプリ開発にはJavaやSwiftがよく使われます。

そのため、プロジェクトの目的や要件に合致した言語を選ぶことが重要です。また、新しい言語を学ぶには、時間と労力がかかることがあるので、既に習得している言語のスキルを活かすことができないかどうかを検討することも大事です。

プログラムの実行速度やリソース使用量がキーになる場合は、効率的な言語を選ぶ必要があります。例えば、高速な処理が求められるケースは、CやC++などの言語が適しています。これらの要素を総合的に考慮し、目的や要件に最適な言語の選択が効果的です。

情報提供の仕方

質問に関する情報提供の仕方としては、最初に背景情報として、プログラミングの特定の分野やテーマに関する重要な詳細などを提供します。その後に、具体的な質問として、特定の情報や解決策、定義、説明、比較など、明確な質問をすると理解されやすくなります。

その後に、必要に応じて、追加の説明や具体的な要素を入力します。例えば、特定の用語の定義や具体例、関連する事例などです。これにより、適切な回答が生成されます。

また、質問の形式が「なぜ?」に対するものであれば、原因や理由を説明する回答になります。一方、質問が「どのように?」の形式であれば、手順や方法に関する情報が提供されることになります。

ChatGPTにプログラミングをしてもらう場合の注意点

ChatGPTにプログラミングをしてもらう場合の注意点として、テストを行うことや問題解決の限界点、プライバシー・セキュリティーなどの3点について解説します。

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ChatGPTにプログラミングをしてもらう場合の注意点

  1. テストを行う
  2. 問題解決の限界点
  3. プライバシー・セキュリティー

テストを行う

ChatGPTにプログラミングをしてもらう場合に、テストは非常に重要です。その第一の目的は、バグの検出です。プログラムには、さまざまなケースや条件があり、それらのすべての処理を網羅的にテストすることで、潜在的なミスやバグを見つけることができます。

また、テストは、ソフトウェアの品質を確保するための有効な手段です。テストを通じて、プログラムが正しく動作し、要件を満たしているかどうかを検証することができます。品質の低いプログラムは、ビジネスやユーザーの信頼性に影響を与えることになります。

このようにテストは、バグの発見やプログラムの品質向上、チームの協力、内部構造を整理するリファクタリングのサポートなど、ソフトウェア開発における必要・不可欠な要素になります。

問題解決の限界点

ChatGPTは強力な自然言語処理モデルですが、プログラミングにおける限界点も存在します。第一に、常に最新の情報やリアルタイムのデータを持っていないので、新しいプログラミング言語のリリースや最新の技術に対応することは難しい場合があります。

また、言語理解に基づいているため、時には論理的な誤りが発生することがあります。特に高度で複雑な論理的な推論を行う場合や大規模なプログラミングのケースなどでは、正確な結果を得ることが難しい場合があります。

さらに、テキストベースのモデルなので、実際にプログラムを実行する環境や能力は持っていません。そのため、コードの実行結果を確認したり、インタラクティブにプログラムを実行したりする場合は、ユーザの環境で確認テストなどを行う必要があります。

プライバシー・セキュリティー

プログラムを開発する際には、ユーザーのプライバシーや個人情報・機密情報を適切に保護する必要があります。この対応としては、データの暗号化、適切なアクセス制御、セキュリティアップデートの定期的な実施などを行う必要があります。

また、プログラミングの過程で、情報の機密性や完全性を脅かすセキュリティホールや脆弱性が存在する可能性があります。この対処のために、信頼性の高いソフトウェア設計や実装を行う必要があります。コードレビューや、セキュリティテストの実施なども重要です。

インターネット上でプログラムを実行する場合は、ネットワークセキュリティの問題にも注意が必要です。信頼性のある通信プロトコルの採用や、SQLインジェクションやXSSなどの一般的な悪意のある攻撃に対する防御策も実装する必要があります。

初心者がChatGPTを使ってプログラミング学習をする場合

ここからは、プログラミング初心者がプログラミング言語を学習する際にChatGPTに質問すると良い点について解説します。

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学習したい言語の特徴などを教えてもらう

ChatGPTにより、プログラミング言語の概要を理解することで、プロジェクトやタスクに最適な言語を選択できます。また、特定の要件や目標に適した言語を選ぶことで、効率的な開発が可能になります。

プログラミング言語毎の特徴を知ることで、アプリケーションのアーキテクチャやデザインに関する意思決定がしやすくなります。また、言語のパフォーマンスや拡張性、保守性などの特性を考慮して、適切なアプローチを選ぶことができます。

また、言語の特徴を理解することで、学習をする際の手助けになります。各言語の構文や機能を把握することで、基礎から応用までの学習がスムーズに進みます。チームの共通言語を理解していることで、他のメンバーとのコードの共有なども円滑になります。

コード内容を解説してもらう

ChatGPTにプログラミングのコードを具体的に解説してもらうことにより、効率的に学習を行うことができます。コードを解説してもらう方法としては、大きなコードブロックを小さなセクションに分割して、ブロックごとに入力します。

その後、セクションごとにコードの内容が説明されます。そのコードが何をしているのか、各行やブロックの目的や意味について、また、変数や関数の名前、データの処理方法、アルゴリズムの手順など、詳細な説明が行われます。

コードの実行結果や効果について、また、出力結果や変更されるデータの内容、処理の影響なども説明されます。さらに、コードの実行フローとして、どの部分が最初に実行され、どの条件分岐により判定されるか、ループがいくつ回るかなどが解説されます。

自分のコードを添削してもらう

ChatGPTに、プログラムのコードを添削してもらい、修正や改善などが行えます。その方法として、以下の手順に従って進めます。最初に、コードの添削をする前段階として、使用しているプログラミング言語やバージョンなど環境を入力します。

また、何を改善したいのか、どのような問題が発生しているのかなど、コードに関連する情報を提供します。そして、プログラミングのコードを質問ボックスに直接貼り付けます。

その後、コード内の文法エラーを特定し、修正のための具体的な指示が提供されます。例えば、括弧の閉じ忘れやセミコロンの不足などのエラーが指摘されます。また、コードのロジックについて、条件分岐の漏れや不適切なループの使用なども指摘されます。

練習問題を出してもらう

ChatGPTに、プログラミングの練習問題を出題してもらえます。そのために、どのプログラミング言語の練習問題を出してもらいたいのか、また、どのレベルの難易度の問題を望むのか、などの情報を入力します。

例として、「初心者用、C++の練習問題の提出依頼」と入力すると、問題1として、「C++のコンソールアプリケーションを作成し、ユーザーに2つの整数を入力させ、それらの整数の和を計算して表示するプログラムを作成してください」と回答が表示されます。

その後に続いて、問題2から問題5までが基本的な問題が並んで出題されます。そして、これらの問題を解くことで、C++の基本的な構文や制御フローを理解することができるようになります。

別のプログラミング言語に翻訳してもらう

ChatGPTを利用して、あるプログラミング言語で作成したプログラムを、他のプログラミング言語に翻訳してもらうこともできます。

例として、C++で作成したプログラムを、ChatGPTのプロンプトに「次のC++プログラムをPythonに翻訳」という指示文と、その下に実際のC++で作成したプログラムコードを一緒に入力します。

その結果、Pythonに翻訳されたプログラムコードが表示され、下段にPythonプログラムとC++の文法を比較した説明文が表示されるので、理解しやすく大変分かりやすいです。

ChatGPTのオプトアウト機能

ChatGPTのオプトアウト機能とは、ユーザーが入力した情報や会話データをChatGPT上で収集されないようにする機能で、ユーザのプライバシーや機密情報を保護することが目的です。

業務でChatGPTを使う場合はOpenAIのフォームからオプトアウトを申請することで、機密情報を保護しましょう。以下にChatGPTのオプトアウトの方法を解説します。

ChatGPT設定から行う方法

  1. アカウントの項目をクリックする
  2. 「Settings & Beta」をクリックする
  3. 「Data controls」をクリックする
  4. 「Chat history & training」のボタンをオフにする

申請による方法

以前は、オプトアウト申請フォームがありましたが、現在はプライバシー リクエスト ポータルに移行されています。オプトアウト のリクエストを行う場合は、OpenAI プライバシー リクエスト ポータル(privacy.openai.com)にアクセスし、リクエストの意向を伝えましょう。

参考:OpenAI プライバシー リクエスト ポータル

まとめ

ChatGPTは、高度なAI技術を使って、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスですが、生成された文章の素晴らしさや人間のような応答が大きな話題となっています。
また、ChatGPTを活用したプログラミングも注目されており、時間の節約や学習支援になる点、さまざまなプログラミング言語に対応している点などが強みとなっています。今後、ChatGPTをプログラミングに駆使して、ぜひ効率のいいプログラムを作成してください。

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