おすすめのデータセンター10選|選び方・比較ポイントも解説
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- データセンターは、立地・耐震レベルや設備・電源の冗長性を重視して選ぶ
- 空きスペースがあるか、セキュリティ対策は万全かどうかも選ぶ際に重要なポイント
- 利用料金はベンダーによって大きく異なるため、事前に見積もりをとって比較する
サーバーをはじめとするIT機器は、自社に設置しておくよりもデータセンターに預けておくのが安心です。地震や台風などの災害に備え、利用を検討しましょう。この記事では、おすすめのデータセンターや選ぶ際の比較ポイント、導入時の注意点を解説します。
目次
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データセンターを利用して災害に備えよう
データセンターは、サーバーやネットワーク機器を安全に保管するために作られた施設で、あらゆる障害からサーバーを守っています。特に地震・津波・台風などの自然災害が多い日本では、これらによるサーバーダウンのリスクが高く、多くの企業で利用されています。
データセンターは災害に強い建物の中にあり、サーバーが置かれている部屋はサーバーが安定的に作動する環境が整えられています。そのため、データセンターを利用することによって、万が一の災害から自社のデータ資産を守ることができます。
しかし、データセンターを選ぶ際に、何を基準として選べばいいか迷う場合もあります。そこで、本記事では、データセンターを選ぶ際のポイントや導入時の注意点の解説を交えて、おすすめのデータセンターを紹介します。
データセンターとは?メリットなどを初心者にもわかりやすく解説
データセンターとは、サーバを安全に保管するための施設・建物です。災害・セキュリティ対策を厳重に行っているため、自社にサーバを設置するよりも魅力的な点が多いでしょう。本記事では、データセンターのサービス内容やメリット・デメリット、選び方を解説しています。
データセンターは立地・設備・電源の冗長性で選ぶ
データセンターを選ぶ際には、施設自体の安全性を重視することが大切です。そのためには、災害に強い立地や設備、サーバーを停止させない電源の冗長性が選択の際の重要なポイントになります。
次章では、選択の際に考慮すべき下記の3つの重要ポイントを詳しく解説し、それ以降でその他の比較ポイントについて解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- データセンターの立地を確認
- 設備・耐震レベルをチェック
- 災害時に電源を確保できるか
【その他の比較ポイント】
- 空きスペースがあるか
- セキュリティ対策は万全か
- インターネット回線は安定しているか
- 運用監視も委託できるか
- 利用料金・契約期間
データセンターの選び方で重要な3つのポイント
データセンターの役割は、自社の重要なデータ資産を守ることです。そのため、データセンターを選択する際には、下記の3つのポイントに注目して施設の強度を確認することが重要です。ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
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データセンターの選び方で重要な3つのポイント
データセンターの立地を確認
データセンターを一度決めてしまうと、その立地の変更は容易ではありません。そのため、データセンターの選択において、立地の確認は非常に重要です。主な確認ポイントは、自然災害の少ない地域であることと、交通の便が良いことの2つです。
自然災害には地震・津波・台風・洪水などがあり、活断層の密集地帯・海や川の近く・崖崩れが起きやすい地域にある施設は避けましょう。また、オフィスとデータセンターの両方が同時に被害に遭うことがないような遠隔地にあることも大切です。
交通の便の良さは、設備に物理的な不具合が発生した際に、素早く駆け付ける必要があるために重要になります。日本は世界的に見ても自然災害が多い地域であるため、海外に支店や営業所がある企業では、災害が少ない海外のデータセンターを選ぶ企業も増えています。
設備・耐震レベルをチェック
自然災害の少ない地域に設置された施設でも、災害に遭う可能性はゼロではありません。そのため、災害に強い施設構造であることが重要なポイントになります。震度6〜7程度の地震に耐えられる耐震・免震構造であり、サーバーが免震床に設置されていると安心です。
地震以外にも洪水や津波に対する浸水対策、施設内や周辺地域で火災が発生した場合の火災対策なども確認しておきましょう。また、サーバーやネットワーク機器から発生した熱対策として、空調管理の確認も大切です。
災害時に電源を確保できるか
データセンターは、変電所や施設内の電源供給システムにトラブルがあっても、安定した電源が確保できる設備であることが重要です。そのため、万が一電源供給が止まっても、48時間程度の電源供給ができる対策ができているか確認しましょう。
また、施設内部の電気系統トラブルで停電してしまうケースもあります。その対策として、本回線からの電力供給が止まっても、予備回戦で電力供給ができるような仕組みになっているかのチェックも必要です。
さらに確実な電源確保をする場合には、2カ所の変電所から電力供給を行う本線予備線方式や、3回線で運用するスポットネットワーク方式などの選択肢もあります。
データセンターのその他の比較ポイント
データセンターの選択は、上記の3つの重要ポイント以外に下記のポイントにも注目して自社に適合したセンターを選ぶのがおすすめです。ここでは、データセンターを利用する際のその他の比較ポイントについて解説します。
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データセンターのその他の比較ポイント
空きスペースがあるか
データセンターの確認において、よく見落とされるのが空きスペースの確認です。データセンターを長く利用していると、サーバーの容量不足で増設が必要になるケースがありますが、データセンターに空きスペースがないと増設できません。
また、自社サーバーからデータを移行する際に、数回に分けて行う必要があっても2回目以降のスペース確保ができない場合もあります。そのような事態を防ぐために、忘れずに空きスペースを確認して、スペースに余裕のあるデータセンターの選択をしましょう。
セキュリティ対策は万全か
データセンターには、自社オフィスに比べて強固なセキュリティ対策が施されています。しかし、データセンターによってセキュリティレベルは異なり、より自社の要件に応じた対策が取られているデータセンターの選択が必要です。
まず、日本産業規格に準じた個人情報保護を証明するプライバシーマーク(Pマーク)や、ISO/IEC 27001に準じた国際標準規格を満たしたセキュリティを証明するISMS認証の取得状況を確認しましょう。
また、外部侵入を防ぐ入室管理・監視カメラの設置・警備体制・サーバルームの無窓化などのチェックも大切です。
インターネット回線は安定しているか
データセンターはサーバーの管理だけでなく、インターネット回線も提供しています。そのため、インターネット回線の設備や通信速度なども確認しておく必要があります。特にアクセスの集中が予想される企業では、インターネット回線のチェックは重要です。
また、災害時の通信停止や通信遅延を防ぐ対策の確認もしましょう。ベンダーのネットワーク回線が落ちたり、ケーブルの切断があったりした場合でも、良好なネット環境が保たれるように、二重三重の回線が提供されていると安心です。
運用監視の範囲を確認
機器を預けるだけでなく、運用監視もデータセンターに委託したい場合は、その範囲や時間帯もチェックしましょう。監視範囲には、ソフトウェアの正常稼働を監視する死活監視・リソースを監視する機器監視・データ量を監視するトラフィック監視などがあります。
これらの監視が24時間365日行われていれば、ネットワークやサーバーのトラブルを最小限に抑えた運用が可能になります。運用監視の範囲や時間帯・通知方法は、データセンターによって異なるため確実な確認を行いましょう。
利用料金・契約期間
データセンターの利用には、初期費用・ラック使用料・電気代・ネット回線使用料などが必要です。初期費用の相場は10万円程度ですが、無料のベンダーもあります。また、ラック使用料や電気代は、占有するスペースや設置する機器によって変わるため確認しましょう。
インターネット回線使用料は、自社が利用している通信キャリアを利用すれば、コストが抑えられます。しかし、他社キャリアの利用ができないデータセンターもあります。
契約期間は最低1年となっている場合が多いですが、長期契約でコストを抑えられるデータセンターもあるため、どのような契約があるか把握しておくことが大切です。
おすすめのデータセンター10選
GOOD
ここがおすすめ!
- 利便性のいい「梅田北」「心斎橋」「曽根崎」の3ヶ所に設置
- いずれも「安全性」に優れ、セキュリティやサポート面も手厚い
- オンプレミス・クラウドサービスとのハイブリッド環境を実現
MORE
ここが少し気になる…
- 曾根崎データセンターは2026年1月開設の予定
株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
WebARENA Symphony
GOOD
ここがおすすめ!
- 主要なIXやISPと高速接続するため、安心で快適なアクセス環境を実現
- 耐震強度を十分に考慮したビル設計非常用発電機など、 災害や停電への対策がされている
- 都市型DCとグループ会社・アライアンス各社との提携により、全国での使用が可能
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ここが少し気になる…
- 価格は問い合わせる必要がある
Qualysite Technologies
Nearshore Data Center Service
Qualysite Technologies
Nearshore Data Center Service
各主要都市から約1,000km以上離れた場所に立地!災害時に強いデータサンタ―をお探しの方におすすめ
GOOD
ここがおすすめ!
- 1ラック単位から利用できるため、企業の大きさや用途など柔軟に対応できる
- BGPによる高度な冗長設計やルーターの設定・機器の準備が不要で手続きが簡単
- 非常時にも安心の24時間365日メール・電話により受付・対応可能
MORE
ここが少し気になる…
- 最低使用期間が1年間と定められており、途中解約の場合は月額料金×残余期間の解約金が必要になる
GOOD
ここがおすすめ!
- 免震構造で震度7クラスの地震にも対応しているため、万が一の災害時も安心
- 6段階の物理的セキュリティに加え、24時間365日有人対応で監視されておりセキュリティ対策が万全
- レンタルルームや仮眠・シャワー室などのアメニティが豊富で、遠方からの使用でも便利
MORE
ここが少し気になる…
- 岡山という立地場所が首都圏からは離れている
株式会社イーネットソリューションズ
merisis
GOOD
ここがおすすめ!
- フルオーダーメイドで用途にフィットしたプランの提供により、無駄なく利用できる
- 専任の担当者が相談・打ち合わせなどを担当するため、一気通貫のサポート体制で安心
- 都心のオフィスからのアクセスが良好で、メンテナンス作業の際も機能面・効率面で最適
MORE
ここが少し気になる…
- 最終的な価格は問い合わせで確認する必要がある
さくら情報システム株式会社
サーバハウジングサービス
GOOD
ここがおすすめ!
- 複数の鉄道路線が利用可能な便利な立地で利便性が高い
- 運用SEによる多種多様な運用サービスで、本来の業務に集中できる
- 空いたサーバスペースの有効活用ができるため、設備の維持コスト削減につながる
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ここが少し気になる…
- 細かな価格やプランについては問い合わせで確認する必要がある
カゴヤ・ジャパン株式会社
KAGOYA データセンター
GOOD
ここがおすすめ!
- 堅牢設計で震度7クラスにも耐えられる耐震性で、もしもの際も安心
- 大阪・京都市内から電車で45分と関西エリアの方にとってアクセス良好
- 無料Wi-Fi接続やミニキッチン付き作業スペースがあり、長期間プロジェクトでも便利
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ここが少し気になる…
- 細かな価格やプランについては問い合わせで確認する必要がある
株式会社 ワイイーシーソリューションズ
ワイイーシーソリューションズのデータセンターサービス
GOOD
ここがおすすめ!
- 充実した運用支援サービスで、サーバ機器の定期リブートを実施
- バックアップサービスにより、遠隔地にデータ転送してバックアップできる
- 常時人がいるため、万が一の際も柔軟な対応可能
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ここが少し気になる…
- 細かな価格やプランについては問い合わせで確認する必要がある
GOOD
ここがおすすめ!
- 震度6強の地震にも耐える耐震・免震構造により、もしもの地震の際も安心
- データセンター間の接続できるため、DRやBCPの対策として2拠点の契約も可能
- お財布に優しい国内トップクラスの低価格
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ここが少し気になる…
- 細かな価格やプランについては問い合わせで確認する必要がある
GOOD
ここがおすすめ!
- 災害リスクの低い立地に加えて免震構造のため、もしもの際も安心
- マルチベンダーに対応しており、調達から運用までの各フェーズにおけるマネジメントをワンストップで提供し業務を効率化できる
- ITILやJ-SOX対応などのオペレーション体系の標準化により、サポート体制も万全
MORE
ここが少し気になる…
- 細かな価格やプランについては問い合わせで確認する必要がある
データセンターの導入フローと注意点
データセンターの導入は下記の手順にしたがって行うと、スムーズに進められます。ここでは、それぞれのフローにおける注意点について解説します。
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データセンターの導入フローと注意点
1. 自社の導入目的や要件を明確にする
自社に適したデータセンターを導入するには、自社の導入目的や要件を明確にすることが大切です。導入目的には、データの安全保管・オンラインサービスの充実、リモートアクセスの推進などがあります。
そして、目的を達成するための自社要件を洗い出し、上記の選び方を参考に自社に適したデータセンターの絞り込みを行います。また、空きスペースの確保のために、データセンター利用の将来的展望を考えておく必要もあります。
2. 複数のベンダーに見積もりを依頼する
ある程度自社の要件に合うデータセンターが絞り込めたら、複数のベンダーに見積もりを依頼して比較するのがおすすめです。その際は、自社の要件をすべて満たす見積もりが必要ですが、要件によってはオプション追加による変動が生じるケースもあります。
データセンターの利用料金はベンダーによって大きく異なります。しかし、利用料金だけで判断するのでなく、上記の比較ポイントを参考にして総合的に判断するのがおすすめです。
3. 100%安全ではないことを理解する
データセンターの利用は、自社でのサーバー管理と比較すると、安全で安定した管理・運用ができますが、100%安全とはいえません。近年、100年に1度などの天災が起こるケースもあり、データセンターでも守り切れない場合があることを理解しておきましょう。
また、情報漏えいはサーバー攻撃だけでなく、内部統制の弱さから起こるケースもあります。そのため、データセンター利用のマニュアルなどを整備し、より安全にデータを利用する仕組みを自社内で構築しておくことが重要です。
まとめ
データセンターは、サーバーをはじめとするIT機器を安全に保管するための施設で、地震や台風などによるサーバーダウンを防ぐことができます。貴重なデータ資産を災害から守るためには、立地・耐震レベル・電源の冗長性を重視したデータセンターの選択が大切です。
また、将来の拡張性や安全性の観点から、空きスペースの有無やセキュリティレベルの確認も必要です。運用コストは、ベンダーによって大きな差があるため、複数の見積もりを取って、自社の要件を満たす費用対効果の高いデータセンターを選びましょう。