おすすめのSSO(シングルサインオン)製品4選|選び方も解説

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- SSO製品は、提供形態・既存システムとの連携性・拡張性を重視して選ぶ
- 不正アクセスを防止するため、多要素認証を採用しているSSO製品がおすすめ
- SSO導入後も、ユーザーや適用システムの追加・削除など運用管理が必要
SSO(シングルサインオン)とは、複数のシステムやアプリケーションに一度のID・パスワード認証でアクセスできる仕組みです。SSOにより、パスワード管理の負担を軽減でき、業務効率化に繋がります。この記事では、おすすめのSSO製品や選び方のポイントを解説します。
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SSO(シングルサインオン)でパスワード管理の負担を軽減

SSO(シングルサインオン)とは、ユーザーが一度のIDとパスワードの認証で、複数のシステムやアプリケーションにアクセスできる仕組みです。
各システムごとに異なるパスワードを記憶する必要がなくなるため、パスワード管理の負担が大幅に軽減されます。また、認証アカウントを一元管理することで、パスワードの漏洩や紛失のリスクが減ります。
このように、SSOはパスワード管理の手間を省き、セキュリティを強化しながら、業務の効率化を実現するための非常に有効な手段です。この記事では、おすすめのSSO製品や選び方のポイントを解説します。

SSO(シングルサインオン)とは?メリット・デメリットなどを解説
SSOとは、ID・パスワードによる認証を一度行うだけで、連携している複数のサービスやアプリケーションにログインできる仕組みのことを言います。本記事では、SSOの種類と仕組み、導入するメリット、SSOシステムの選び方などについてわかりやすく解説しています。
SSOを導入するメリット
SSOを導入することで、パスワード管理の負担が大幅に軽減されるだけでなく、業務の効率化や社内セキュリティの向上が図れます。具体的には、以下のようなメリットがあります。
従業員の負担を軽減できる
SSOの導入によって、業務を効率化できます。多数のシステムやアプリのパスワードを個別に管理し、ログインの度に入力していると手間がかかりますが、SSOを使えば一度の認証で複数のシステムにアクセス可能です。
そのため、ログイン作業が大幅に短縮され、従業員の負担やストレスも減ります。また、パスワードを忘れてしまってリセットするという手間もなくなるため、業務により集中できるようになります。
セキュリティを向上できる
SSOの導入は、セキュリティの向上にも繋がります。多数のパスワードがあると、似たようなパスワードを複数のシステムで使いまわしたり、従業員が無防備にメモ書きしたりなど、管理が煩雑になりがちです。
しかし、SSOでは1つのID・パスワードのみの管理となるため、多数のパスワードを覚える必要がなくなり、管理しやすくなります。使いまわしや単純すぎるパスワードの設定を回避でき、情報漏えいリスクを低減します。
SSO製品は提供形態・連携性・拡張性で選ぶ

SSO製品を選ぶ際には、提供形態・連携性・拡張性の重要な3つのポイントがあります。まずクラウド型・オンプレミス型から自社に適した提供形態を選び、既存システムとの連携性を確認します。
また、将来的な利用範囲の拡大を踏まえて、拡張性もチェックしましょう。次の章では、これらのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 提供形態を確認
- 利用しているシステムと連携できるか
- 拡張性に優れているか
【その他の比較ポイント】
- 多要素認証を採用しているか
- 管理者の権限を移譲できるか
- スマホに対応しているか
- サポート体制は整っているか
SSO製品の選び方で重要な3つのポイント

SSO製品を選ぶ際には、3つの重要なポイントを押さえることで、より効果的な導入を実現できます。以下では、その3つのポイントに注目して詳しく解説します。
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SSO製品の選び方で重要な3つのポイント
提供形態を確認
SSO製品には、主にクラウド型とオンプレミス型の2種類の提供形態があります。予算や環境に合わせて、どちらの提供形態が最も適しているかをよく考えて選びましょう。
そのためには、クラウド型とオンプレミス型の特徴を理解し、長期的な運用コストやセキュリティ要件を踏まえて決定することが大切です。以下では、それぞれの特徴について解説します。
クラウド型
クラウド型は、インターネットを通じてサービスを利用する形態であり、初期費用が抑えやすく、導入が比較的簡単です。クラウド型の大きな特徴は、システムのメンテナンスやアップデートが自動的に行われることです。
そのため、専門的なIT知識がなくても運用管理ができ、常に最新の機能やセキュリティ対策が適用されます。特に中小企業やITリソースが限られている企業に向いており、サーバーの管理や維持にかかる手間やコストを削減できます。
オンプレミス型
オンプレミス型は、自社のサーバーにシステムを導入する形態です。この方式では、セキュリティやデータ管理を自社内でコントロールできるため、高いセキュリティ要件を求める企業に適しています。
オンプレミス型の特徴は、データが外部に流出するリスクが低く、企業独自のセキュリティ対策やカスタマイズが可能であることです。しかし一方で、初期費用が高いというデメリットがあります。
サーバーや関連ハードウェアの購入、インフラ整備、ソフトウェアのライセンス費用など、導入時に多額の投資が必要です。また、運用やメンテナンスには専門的なIT知識が求められます。
利用しているシステムと連携できるか
SSO製品を選ぶ際には、利用しているシステムと連携できるかを確認することが重要です。製品によって連携できるシステムが異なるため、既存のシステムとの互換性があるかどうかをしっかり確認しましょう。
利用中のシステムやアプリと連携できなければ、従来通り個別にログインする必要があり、SSOの導入効果は得られません。連携できるかどうか不明な場合は、ベンダーに問い合わせて確認するのがおすすめです。
拡張性に優れているか
企業の成長に伴い、新たなシステムを導入することもあるでしょう。このような場合に、既存のSSOシステムが対応できるかどうかを事前に確認しておく必要があります。
対応システム数が多く、拡張性の高いSSO製品を選ぶことで、将来的なシステム追加時にも柔軟に対応できます。さらに、従業員数の増加や新しい部署の設立など、利用範囲が拡大する状況においても、SSOシステムがスムーズに機能するかを確認しましょう。
SSO製品のその他の比較ポイント

SSO製品を比較する際には、上記の重要なポイントの他、多要素認証を採用しているかどうかや、スマホに対応しているかなども合わせてチェックするのがおすすめです。以下では、SSO製品のその他の比較ポイントについて詳しく解説します。
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SSO製品のその他の比較ポイント
多要素認証を採用しているか
SSO製品を導入する際には、多要素認証を採用しているサービスを選ぶのがおすすめです。多要素認証とは、複数の「要素」を用いて本人かどうかを確認する認証方式です。
例えば、パスワードに加えて、スマートフォンに送られる確認コードや生体認証(指紋や顔認証)を組み合わせることで、認証を行います。複数の要素を用いて本人確認を行うことで、セキュリティが大幅に強化されます。
たとえパスワードが漏洩しても他の認証要素が必要となるため、不正アクセスを防ぐことができます。
管理者の権限を移譲できるか
SSO製品を選ぶ際には、管理者の権限を移譲できる機能があることも重要です。管理者が1人で全ての管理業務を担当していると、その管理者が不在の時に問題が発生した場合、迅速な対応ができません。
権限を移譲する機能があれば、部署ごとに適切な権限を設定することもでき、より柔軟で強固なセキュリティ体制を整えられます。
スマホに対応しているか
現代のビジネス環境では、場所や時間を問わず業務を行うことが求められます。多くの社員がリモートワークや出張などオフィス外から仕事をすることが増えており、スマホを使って各種システムやアプリケーションにアクセスする機会も多くなっています。
そのため、スマホに対応したSSO製品を導入することも重要です。スマホに対応していれば、社員がどこからでも安全かつスムーズにシステムにアクセスできるようになります。
サポート体制は整っているか
ベンダーのサポート体制も重要なポイントです。SSO製品に関する質問やトラブルが発生した際に、いつでも迅速に対応してもらえるかを確認しましょう。また、サポート対応時間帯や、電話・メール・チャットなどのサポート方法も確認しておくと安心です。
なお、SSOには海外製のものもあります。海外製のSSOは日本語でのサポートが受けられない場合もあるため注意が必要です。導入する際は、日本語サポートの有無も合わせて確認しましょう。
おすすめのSSO製品4選
GMOグローバルサイン株式会社
GMOトラスト・ログイン
GOOD
ここがおすすめ!
- UIは使いやすく、クラウドでも社内システムでも対応している
- 月額基本料0円から導入可能な「無料プラン」の提供
- 「パスワードレス」「認証強化」といった充実したオプション
MORE
ここが少し気になる…
- 各プランとも最低ユーザー数があり、無料プランの有償オプションは10人から利用可能
ブルーテック株式会社
ROBOT ID

GOOD
ここがおすすめ!
- インターネット標準規格の「FIDO2」に対応し、2要素認証も利用可能
- 企業環境にあわせて選べる「パブリッククラウド版」と「プライベートクラウド版」の2つのプラン提供
- 1つのID・パスワードで複数のアプリケーションにログインできる
MORE
ここが少し気になる…
- プライベートクラウド版では別途保守費用が発生
株式会社ハイ・アベイラビリティ・システムズ
AccessMatrix USO
AccessMatrix USO
GOOD
ここがおすすめ!
- Webアプリケーションはもちろん、さまざまなアプリケーションに対応
- 「オフラインモード」を搭載しており、接続ができない場合でも利用可能
- 金融機関や政府系機関などでも導入されており、高いセキュリティ機能が魅力
MORE
ここが少し気になる…
- 生体認証は開発中で、料金プランやオプション料金は問い合わせで確認
株式会社ユニリタ
infoScoop x Digital Workforce

GOOD
ここがおすすめ!
- 「ポータル」「シングルサインオン(SSO)」「ID管理」「API管理」「セキュアブラウザ」の5つの機能を提供
- セキュリティ対策も万全で、リモートワークにも適している
- 社内システムとの連携が行え、より効率のいい作業環境を実現
MORE
ここが少し気になる…
- リモートワークや働き方改革を推進したい方向けサービス
SSOの導入フローと注意点

導入フローと注意点を確認しておくことで、SSOのスムーズで効果的な導入が可能となります。以下では、SSOの導入フローと注意点について詳しく解説します。
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SSOの導入フローと注意点
1. 既存システムに適合した製品を選ぶ
SSO製品を選ぶ際には、上記で紹介したポイントを参考に、自社の既存システムと連携できる製品を選びましょう。自社が運用している既存システムの種類や規模を把握し、それらと連携可能かどうかを確認します。
SSOは、自社のニーズや環境に合った製品を選択し、既存システムとの連携性を確保することで、導入効果を得られます。
2. 無料トライアルで使いやすさを確認する
多くのSSO製品が無料トライアルを提供しているため、積極的に利用しましょう。トライアルでは、従業員が日常的に使用するシステムやアプリケーションとの連携がスムーズに行えるか、操作が直感的であるかなどを確認できます。
また、SSOを導入すべきか悩んでいる場合にも、無料トライアルは有効です。いくつかの製品の使用感を比較し、担当する従業員が使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
3. 運用体制を整える
SSOを導入した後は、ユーザーの追加や削除、新たなシステムの適用、セキュリティポリシーの見直しなど、定期的な管理が必要となります。運用体制を整えることで、SSOの効果を最大限に引き出し、安全かつ効率的な運用が可能となります。
運用体制の整備には時間と労力が必要ですが、長期的な視点で見れば、SSOの効果を持続的に享受することができます。
まとめ

SSO(シングルサインオン)は、複数のシステムやアプリケーションに一度のID・パスワード認証でアクセスできる仕組みであり、企業の業務効率化を促進します。
従来の複数のログインを一元化することで、従業員はパスワード管理の負担を軽減し、シームレスな作業環境を実現できます。SSO製品の選定では、提供形態や既存システムとの連携性、そして将来的な拡張性が重要なポイントです。
企業によって適したSSO製品は異なるため、自社の運用ビジョンやセキュリティ要件を考慮した製品選定が必要です。選定の際には、無料トライアルを活用して実際に製品の使いやすさを確認しましょう。