おすすめのファイル転送サービス6選|選ぶ際の比較ポイントも解説
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- ファイル転送サービスは、セキュリティ性・ファイル容量・転送速度を重視して選ぶ
- ファイル転送サービスには無料のものもあるが、安全性や利便性が低いため注意が必要
- 導入後は、ファイル転送時のパスワードを設定するなど運用ルールを策定する
大容量ファイルの送受信を効率的に行うには、ファイル転送サービスが便利です。しかし、サービスによってセキュリティ性や容量などが異なるため、導入時は注意して選ぶ必要があります。この記事では、おすすめのファイル転送サービスや選ぶ際の比較ポイントを解説します。
目次
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ファイル転送サービスでデータの送受信を効率化
ファイル転送サービスとは、メールの添付では送受信できない大容量ファイルのやり取りを安全かつ高速に行うサービスです。近年、CADやデザインデータ、動画などの大容量データをやり取りする機会が増加したことにより、多くの企業が利用しています。
ファイル転送サービスの利用は、大容量ファイルのやり取りが可能なだけでなく、セキュリティ強化も進められるため、社内の機密情報や個人情報などの漏洩防止にもつながります。また、物理メディアでのやり取りもなくなり、コスト削減と業務の効率化も期待できます。
さまざまなメリットがあるファイル転送サービスですが、種類が多く自社に適したサービスの選択に迷う場合もあります。そこで本記事では、ファイル転送サービスを選ぶ際のポイントや導入時の注意点などの解説を交えて、おすすめのファイル転送サービスを紹介します。
ファイル転送サービスとは?導入のメリットや比較のポイントも解説
ファイル転送サービスは、大容量のファイルを簡単に送受信できるようにするサービスです。この記事では、類似サービスの「ファイル共有サービス」との違いや、導入のメリット・デメリット、実際に選定する際の比較ポイントなどについて詳しく解説していきます。
ファイル転送サービスはセキュリティ・容量・転送速度で選ぶ
ファイル転送サービスは、多くのベンダーからさまざまな種類のサービスが提供されています。その中から自社に適したサービスを選択するには、セキュリティ強度・送信可能な容量・転送速度の3つの重要ポイントに注目するのがおすすめです。
次の章では、3つの重要なポイントを詳しく解説し、それ以降で下記にあげたその他の比較ポイントについて解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- セキュリティの強度を確認
- 送信できるファイル容量をチェック
- ファイルの転送速度は十分か
【その他の比較ポイント】
- コストは適正か
- 内部統制の機能も確認
- 受け取り側はID不要で利用できるか
ファイル転送サービスの選び方で重要な3つのポイント
自社に適したファイル転送サービスを見つけるには、下記の3つのポイントに注目して選択することが大切です。ここでは、注目したい3つの重要ポイントについて詳しく解説します。
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ファイル転送サービスの選び方で重要な3つのポイント
セキュリティの強度を確認
ファイル転送サービスでのファイルの受け渡しは、転送したいファイルをクラウド上にあるベンダーのサーバーにアップロードし、受け手がそれをダウンロードすることで行います。アップロードしたファイルには保管期限があり、それを過ぎると自動的に削除されます。
アップロードしたファイルは、一時的にベンダーのサーバーに保管されますが、その期間に悪意ある第三者からの攻撃によって、データが漏れる可能性はゼロではありません。そのため、ベンダーがサーバーに施しているセキュリティ対策の確認を行いましょう。
また、サービスが搭載しているセキュリティ機能の確認も重要です。確認項目としては、暗号化・多要素認証・ダウンロード制限・上長承認・データ保管期間などがあります。特に機密文書や個人情報を扱う場合は、厳しいチェックが必要です。
送信できるファイル容量をチェック
ファイル転送サービスは、大容量のファイルのやり取りを可能にしますが、一度に送信できるファイル容量は各サービスによって異なります。具体的には、1GBから数百GBまでと大きな幅があり、同時にアップロードしておける容量にも制限があります。
また、ひと月に送れるファイルの総容量に上限が設定されている場合も多いです。したがって、導入を検討する場合は、事前に自社のファイル転送を行う頻度や容量などを把握してから、自社が利用するファイル容量に適したサービスやプランの選択を行う必要があります。
ファイルの転送速度は十分か
ファイルの転送速度は、業務の効率的な進行を左右し、自社の生産性に影響するため確実な確認が必要です。特に大きなファイル転送を頻繁に行う企業では、転送に時間がかかるため、できる限り転送速度の速いサービスを選択しましょう。
テキストデータなどは、それほど転送速度による違いはありませんが、長時間の4K動画などは転送速度によって何十分という差が出てしまいます。これは、業務の遅延にもつながり、ビジネスチャンスを逃してしまうと、企業にとって大きな損失になり得ます。
ファイル転送サービスのその他の比較ポイント
ファイル転送サービスの選択は、上記の3つの重要ポイント以外にも下記のポイントにも注目して自社に適合したサービスを選ぶのがおすすめです。ここでは、ファイル転送サービスを導入する際のその他の比較ポイントについて解説します。
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ファイル転送サービスのその他の比較ポイント
コストは適正か
多くのファイル転送サービスでは、利用のために月額料金が発生し、ユーザー数・データ容量・搭載機能などの違いによって料金が変わります。また、料金形態も毎月同額を支払う月額定額制のものや、送信したデータ容量に応じて支払う従量課金制のものがあります。
コストパフォーマンスの高いサービスを導入するには、事前に自社のファイル送受信の実態を把握し、予算や方針に見合うサービスの選択が必要です。ユーザー数やデータ容量が自社の実態に合わないサービスは、余分なコストがかかってしまいます。
無料サービスも利用可能
ファイル転送サービスには、無料で利用できるサービスもありますが、セキュリティレベルが低いものや、サポートが準備されていないものも多いです。また、広告が表示される場合では、無駄なスクロールやページ移動が必要となり操作性が悪いケースもあります。
したがって、無料サービスを利用する場合は、セキュリティ・操作性・サポートなどを十分にチェックして、個人利用に限って運用するのがおすすめです。特に個人情報や機密情報を扱う企業などでの利用は、情報漏洩のリスクが高いため注意しましょう。
内部統制の機能も確認
社内の機密情報や個人情報を扱うファイル転送サービスの利用は、情報漏洩のリスクもあります。外部からのアクセスによる情報漏洩は、セキュリティ対策で防げますが、社内からの情報漏洩は内部統制で防ぐ必要があります。そのため、内部統制の機能も確認しましょう。
特に、いつ・誰が・どのファイルを操作したかを記録するログ機能や、誰にどのような権限を与えるかを設定するアクセス制限機能の確認は慎重に行いましょう。また、管理者の行動を把握するための管理者ログを記録する機能を搭載しているサービスもあります。
受け取り側はID不要で利用できるか
社内だけでなく、取引先にも頻繁にファイルを転送したい場合は、取引先がサービスIDを持たなくても共有できるサービスを検討しましょう。
たとえば、送信側がクラウド上のサーバーにファイルをアップロードして、URLとパスワードを受信側に通知する方法があります。この転送方法によって、受信側はURLとパスワードで簡単にファイルにアクセスでき、取引先のストレス軽減にも繋がります。
おすすめのファイル転送サービス6選
GOOD
ここがおすすめ!
- ファイルはダウンロードされるまで送信中止が行えて、宛先間違いのリスクを軽減
- アカウント未登録でも利用でき、安全かつ手軽に受け取れる機能を多数搭載
- 「サイバーリスク保険自動付帯」で情報漏洩対策にも効果的
MORE
ここが少し気になる…
- 無料プランとパーソナルプランでは「サイバーリスク保険」が使えない
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
Bizストレージ ファイルシェア
GOOD
ここがおすすめ!
- 容量の大きい動画や画像データなどでも、最大2GBのファイルのやり取りが可能
- セキュリティ機能が豊富で、利用者の満足度も高い
- 「ディスク容量」ごとのプラン提供により、今後利用者が増える場合でも低コストで使える
MORE
ここが少し気になる…
- APIには対応しておらず、支払い方法は請求書払いか口座振替のみ
GOOD
ここがおすすめ!
- 「ファイル送受信」と「ファイル共有」機能を備え、スムーズな受け渡しを実現
- 「ISMAPサービスリスト」にも登録されている堅牢なセキュリティ
- シンプルな設計かつ充実した管理機能で、誤操作を防ぐ
MORE
ここが少し気になる…
- ファイルサイズの上限はプランごとに異なり、大容量送信の場合はオプション対応
株式会社ネットウエルシステム
File Transmission System
GOOD
ここがおすすめ!
- 「誤送信防止」「送信確認」などの機能を備え、人的ミスの軽減にも効果的
- webブラウザを使うため、大容量のファイル送信が可能
- 英語対応、ワンタイム付与といった便利かつ安心のセキュリティ機能を多数搭載
MORE
ここが少し気になる…
- 料金や詳しい機能の説明確認には資料のダウンロードが必要
GOOD
ここがおすすめ!
- 人数や目的にあわせて選べる3つのプラン提供
- 一般向け・取引先向け・管理者向け機能が充実
- アップしたファイルは即座にウイルスチェック・破棄され、相手先にも迷惑をかけない
MORE
ここが少し気になる…
- 「セキュリティチェックシートレポート」「送信データアーカイブ」はエンタープライズのみ
GOOD
ここがおすすめ!
- メールには添付できないような大容量ファイルや機密性の高いファイルにも対応
- 「クライアントライセンスフリー」なので、ユーザー数が多い企業も導入可
- クラウドだけでなく「オンプレミス」環境も提供
MORE
ここが少し気になる…
- 「メール連携」「SAML連携」やより強固なセキュリティはオプション対応
ファイル転送サービスの導入フローと注意点
ファイル転送サービスの導入・運用は下記の手順にしたがって行うと、運用がスムーズに行えます。ここでは、それぞれのフローにおける注意点について解説します。
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ファイル転送サービスの導入フローと注意点
1. 自社に合ったサービスを選定する
費用対効果に優れたファイル転送サービスの導入には、自社の要件を明確にして、それに合ったサービスやプランを上記の選び方を参考に選ぶことが重要です。自社の要件を明確にするには、自社が行っているファイルのやり取りの実態を把握することが大切です。
実態把握では、どの程度の容量のファイルを、どこに、どれくらいの頻度で、どのような方法でやり取りをしているかを調査します。そして、その実態をクリアできるサービスが自社に適したサービスと言えます。
2. 無料トライアルで使用感を確認する
ファイル転送サービスの中には、無料トライアルや無料プランを提供しているサービスも多くあります。最終的なサービス決定の前に、操作性や効果を確認するとともに、自社のインターネット環境との相性チェックのためにも積極的な利用がおすすめです。
無料トライアルや無料プランは、ユーザー数や転送できるファイル容量などに制限がある場合もありますが、操作性などの確認には問題ありません。また、複数の有料プランがあるサービスでは、プラン変更の容易さや変更できるタイミングも確認しておきましょう。
3. 導入後は運用ルールを策定する
導入後は、ファイル転送サービスを利用する際の運用ルールを策定して、周知を徹底することが大切です。運用ルールは、各企業の実態に合わせて決めますが、厳しすぎるルールは利用率が下がり、従来のファイルのやり取り方法からの脱却が遅れるリスクがあります。
ルールには、送信時のパスワードの設定やサービス利用可能なファイルの種類・最大のファイルサイズなどについての規定が考えられます。同時に、管理者がログを確認していていることを伝えておくと、内部不正や情報漏洩の抑止力となります。
まとめ
ファイル転送サービスは、大容量ファイルのやり取りを効率的に行うサービスです。数多くのサービスが提供されていますが、導入する際にはセキュリティ性・ファイル容量・転送速度を重視して、自社の要件に合うサービスの選択が重要です。
無料で利用できるファイル転送サービスもありますが、安全性や利便性が低い場合が多いため注意が必要です。サービス導入後は、ファイル転送時のパスワードを設定するなどの運用ルールを策定し、周知徹底することで安全でスムーズな運用が可能になります。