SquareとSTORES決済はどちらを使う?特徴や違いを比較

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  • SquareとSTORES決済は、手数料や使える端末、入金サイクルなど異なる点が多々ある
  • Squareでは5種類の決済端末から選択可能で、PayPay支払いやサブスクリプションもOK
  • STORES決済は電子マネーの決済手数料が安く、クレジットカードは2回払いやリボ払いもできる

SquareとSTORES決済は、どちらも様々な支払方法に対応した決済サービスです。しかし手数料や入金サイクルなど異なる点もあるため、自社のニーズや業種に合わせて選びましょう。この記事では、SquareとSTORES決済の特徴や違いについて解説します。

目次

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  1. SquareとSTORES決済どちらを使うべきか
  2. Squareの特徴
  3. Squareがおすすめなケース
  4. STORES決済の特徴
  5. STORES決済がおすすめなケース
  6. SquareとSTORES決済の違いを比較
  7. SquareとSTORES決済の共通点
  8. まとめ

SquareとSTORES決済どちらを使うべきか

最近では実店舗でもキャッシュレス決済の利用が多くなり、決済サービスを利用する店舗が増えています。決済サービスを提供しているベンダーは多くありますが、その中でも特に注目を浴びているのがSquareとSTORES決済です。

しかし、SquareとSTORES決済は、それぞれが異なる特徴を持っているため、自社のニーズや業種に合ったシステムはどちらなのか選ぶのに迷う場合も多いです。そこで本記事では、SquareとSTORES決済の特徴や違いなどを解説していきます。

Squareの特徴

Squareは、無料でアカウント登録ができ、最短でアカウント作成当日から運用できるキャッシュレス決済サービスです。さまざまな機能の搭載で数多くの特徴を持っているSquareですが、ここでは下記の3つの特徴について解説します。

参考:Square(スクエア)

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PayPayに対応している

Squareは、日本で広く利用されているQRコード決済のPayPayの利用ができます。​店舗側が表示した​QRコードを顧客が​スマートフォンで​読み取るだけで決済が完了します。顧客は、金額​入力などの必要がないため、支払いの手間が省けスムーズな取り引きが可能です。

PayPayは​全国で​利用ユーザー数が多く、​​PayPay決済を​導入すればより幅広い顧客に対応ができるようになります。なお、PayPayは決済申請してから審査結果が出るまでに最大で15~30日かかるため、余裕を持って申請しましょう。

回数券の決済ができる

回数券とは、特定商取引法で「継続役務」と呼ばれ、一定期間に継続的なサービスを提供する際に用いられる決済方法です。

たとえば、エステティック・美容医療を始め、語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室・結婚相手紹介サービス、整体・治療院・スポーツジムなどで回数券の利用ができます。

顧客は回数券を購入してからサービスの提供を受けるため、事前説明通りのサービスが受けられなかったなどのトラブルが発生する恐れがあります。そのため、回数券の決済に対応した決済サービスは少なく、Squareの大きな特徴の一つとなっています

Squareでは、トラブルの発生を最小限に抑えるために、サービスの種類と回数券の金額に応じて有効期限が設けられています。具体的には、エステティック・美容医療の場合、5万円以下は1年以内、5万円超は1カ月以内となっています。

サブスクリプション設定ができる

​Squareでは、サブスクリプション決済の設定が無料でできます。たとえば、スポーツジムの月会費や習い事の月謝など定期的に同額を請求するビジネスで利用すると、毎回の請求や手続きが必要なくなり、業務の省力化につながります。

サブスクリプション期間の​​終了日は自由に設定できますが、設定しないで利用することも可能です。また、請求間隔も毎週・​毎月・​隔週・​毎四​半期・​半年ごと・​毎年など柔軟に設定できます

決済方法も多様で、店の端末の決済ページでの決済や、QRコードを顧客がスマートフォンで読み取って決済することも可能です。オンライン決済の場合は、ホームページやSNSなどに決済リンクを貼り付けることで決済できます。

また、顧客ごとに異なった金額を決済する定期請求書にも対応しています。決済手数料は、サブスクリプションの場合は3.6%、定期請求書の場合は3.75%です。

Squareがおすすめなケース

Squareは、実店舗とオンラインショップを並行して行いたい場合におすすめです。実店舗用の「Square POSレジ」を利用することにより、実店舗とオンラインショップの商品情報が自動で同期し、在庫管理・売上管理・顧客管理を一括してできるようになります。

また、Squareは回数券決済にも対応しているため、回数券の発行で顧客の囲い込みを狙いたい業種や、顧客の利便性を図りたい場合にも最適な決済サービスです。飲食店の事前注文やデリバリーサービスなどにも便利に使えます。

Squareの申し込み手続きはオンラインで簡単に完結し、クレジットカード決済の場合はアカウント作成の最短当日から利用できます。そのため、本格導入をする前に決済サービスの効果を確認するために利用するなどの使い方もできます。

STORES決済の特徴

STORESは、事業者向け決済サービスの「Coiney」とオンラインショップ開設サービスの「STORES.jp」が2020年に統合されて誕生した決済サービスです。そのため、STORESのアカウントとSTORES決済の2つのアカウントを連携させて活用します。

STORES決済も独自の特徴を持っているため、その特徴を活かした利用をすることで、より利便性の高い活用ができます。ここでは、数ある特徴の中から下記の3点について解説します。

参考:STORES 決済(旧:Coiney) | お店のキャッシュレスをかんたんに

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電子マネーの決済手数料が安い

STORES決済の交通系電子マネーの決済手数料は1.98%であり、業界最安水準という特徴があります。

Kitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんに対応し、交通系電子マネーの決済手数料を抑えたい店舗におすすめの決済サービスです。

決済限度額は、交通系電子マネーは2万円まで、QUICPayは9,999,999円まで、iDは3万円までです。

2回払い・リボ払いに対応している

STORES決済は、VisaとMasterCardの2種類のカードブランドにおいて、2回払いやリボ払いに対応しています。ただし、対応可能なサービスは、クレジットカード対面決済サービスのみであり、オンライン決済サービスである請求書決済には対応していません。

美容形成や不動産賃貸、タッチ決済の場合も、2回払いやリボ払いの利用はできません。また、1決済に対して一部を現金で払い、残りをクレジットカード払いとすることや、1決済を複数クレジットカードで支払うことができないので注意しましょう。

WeChat Pay(微信支付)が使える

STORES決済では、WeChat Payの利用が可能です。WeChat Payは、中国の大手IT企業が開発したメッセンジャーアプリ「WeChat」に搭載されているスマホ決済機能で、中国国内ではトップシェアを誇っています

中国では、クレジットカード決済よりもスマホによるQRコード決済が多く利用されています。そのため、WeChat Playに対応したSTRES決済の利用により、多くの中国人観光客に対応でき、他店との差別化を図れます

また、日本の店舗でWeChat Payを利用して日本円で品物を購入する際には、中国人顧客には為替レートで変換された金額が請求されます。STORES決済からの入金は日本円で行われるため、為替レートを考慮せずに決済が可能です

STORES決済がおすすめなケース

STORES決済は、交通系電子マネーの決済手数料が安いため、通勤経路となる駅周辺に位置している店舗や、交通系電子マネーを利用する顧客が多い実店舗などにおすすめです。また、WeChat Payの利用ができるため、中国人観光客の多い地域の店舗にも効果的です。

また、STORES決済には、希望者に商品の再入荷などを知らせるメール配信機能もあり、リピート客を集めたいオンラインショップなどでもよく利用されています。直感的な操作で使えるのもSTORES決済の特徴で、IT知識が浅いスタッフでも容易に扱えます。

SquareとSTORES決済の違いを比較

SquareとSTORES決済では、さまざまな点での違いがあります。その違いを活かすことにより、自社のニーズに合った決済サービスの選択ができます。ここでは、SquareとSTORES決済の違いを下記の6点に絞って解説します。

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決済端末の違い

Squareは用途に合わせて下記の5種類の決済端末から選択できるため、幅広い業種や店舗形態への対応ができます。

  1. Square リーダー:スマートフォンや​タブレットと​Bluetoothで​接続して決済
  2. Square ターミナル:シートプリンター内臓のオールインワン端末
  3. Squareレジスター:カードリーダー内蔵のPOSレジ
  4. Squareスタンド:​iPad専用の​決済端末内臓のPOSレジスタンド
  5. スマホでタッチ決済:手持ちのiPhoneやAndroidスマホで決済

一方、STORES決済は、スマートフォンやタブレットと決済端末をBluetoothで接続して決済を行う方法のみで、レシートが必要な場合は別途レシートプリンターが必要になります。

Square(スクエア)決済端末とは?種類別の特徴を解説

Square(スクエア)は、クレジットカードや電子マネーなど様々な支払方法に対応する決済サービスです。レジスター・ターミナル・スタンド・リーダーといった決済端末があり、幅広い業種で利用できます。この記事では、Squareの決済端末の種類別の特徴を解説します。

決済手数料の違い

Squareの決済手数料は、クレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済で一律で3.25%です。一方でSTORES決済では、クレジットカード決済が3.24%、電子マネーが業界最安水準の1.98%、QRコード決済(WeChatPay)が3.24%です。

クレジットカード決済とQRコード決済は両者ともほとんど変わりませんが、電子マネーの手数料が大きく異なっています。したがって、交通系電子マネーの利用が多い店舗ではSTORES決済が有利と言えます。

導入期間の違い

Squareは審査に通りやすい傾向にあり、最短で申し込み当日に審査結果が出ます。その後、希望の決済端末を購入すれば、短期間で決済サービスの運用が可能になります。決済端末が必要ない「スマホでタッチ決済」であれば、審査が通ればすぐに利用できます。

対してSTORE決済は、申し込んでから審査結果がわかるまで最短で2営業日かかり、一次審査通過後の翌営業日に決済端末が自動発送されます。したがって、STORES決済の導入には1週間程度かかるので、余裕を持って申し込みを行いましょう。

入金サイクルの違い

Squareの売上金振込は、みずほ銀行と三井住友銀行を利用している場合は翌営業日に、その他の金融機関を利用している場合は毎週金曜日に行われます

一方でSTORES決済では、実店舗では手動入金(初期設定)で決済日の翌日から振込依頼ができ、翌1〜2営業日で入金されます。自動入金では、毎月10日に前月分の入金額が確定し、20日に入金されます。

店の資金繰りを円滑にするためには、入金サイクルをしっかり把握しておくことが大切です。黒字倒産が心配な場合は、入金サイクルの短いSquareの利用がおすすめです。

振込手数料の違い

Squareから指定口座に振り込まれる際の手数料は、すべての場合において無料です。一方、STORES決済では、手動入金で売上合計が10万円以上であれば無料ですが、10万円未満の場合は200円の手数料が発生します。自動入金であれば、売上金額に関わらず無料です。

したがって、STORES決済の利用では10万円未満の振込依頼を避けるか、入金サイクルが長くなることを承知して自動入金を選択するのがおすすめです。

使える電子マネーの種類の違い

Squareでは、Suica・PASMO・Kitaca・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんの9種類の交通系IC電子マネーと、iD・QUICPayの利用ができます。また、PayPay QRコード決済や各種のクレジットカードでのタッチ決済にも対応しています。

STORES決済では、Squareと同様の交通系IC電子マネーの利用や、クレジットカードでのタッチ決済にも対応しています。加えて、QUICPayと2024年6月にはiDにも対応し、QRコード決済は中国系のWeChat Payが利用できます。

Squareは対応できる電子マネーの利用範囲は広く、STORES決済は電子マネーの手数料が低く抑えられるという違いがあります。

SquareとSTORES決済の共通点

SquareとSTORES決済の相違点は多くありますが、共通点もあります。ここでは両者の共通点を下記の3点に絞って違いも含めて解説します。

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月額利用料・解約金はなし

SquareもSTORES決済も月額利用料金は不要で、決済手数料だけで利用できる無料プランが設定され、解約も無料で行えます。また、無料プランのほかにも有料プランも用意されています。

Squareの有料プランは、飲食店・​小売業・​予約ビジネスに​特化したプラスプランと、オーダーメイドで構築できるプレミアムプランの2種類が用意されています。月額利用料は、利用する​サービスに​よって異なります

STORES決済の有料プランは、決済手数料を抑えたい場合や決済手段を充実させたい場合に適したベーシックプランがあります。ベーシックプランの月額利用料は2,980円ですが、決済手数料は3.6%で、無料プランの5.5%と比較して安く設定されています

外部の会計ソフトと連携可能

STORES決済もSquareも、外部会計ソフトとの連携が可能です。それぞれの決済サービスを会計ソフトと連携することにより、​​決済サービスで行っていた売上情報の​​やり​取りを自動的に会計ソフトに​​反映できます。

そのため、売上情報を会計ソフトに入力する手間が大幅に省けるとともに、入力ミスも防げるため、スタッフはより生産性の高い業務に専念できます。連携できる会計ソフトには、「freee会計」「MoneyForward」「弥生会計」などがあります

ネットショップが作れる

Squareでは「Squareオンラインビジネス」で、STORES決済では「STORES ネットショップ」で、ネットショップを簡単に作成できます。下記でそれぞれのネットショップ作成機能について解説します。

Squareオンラインビジネス

Squareオンラインビジネスでは、専門知識のない人でも簡単かつ無料で開設できます。実店舗やネットショップに関わらず、さまざまな​販路の​販売・在庫状況を​リアルタイムに​把握し、管理ができます。

顧客の​注文の​追跡や支払い​情報の​保存もでき、​再来店の際には顧客に​カスタマイズした​おすすめ商品を​表示するなどして​購入に​つなげられます。また、新商品や​関連商品など特定商品の​​アピールや期間限定セールなどの事前設定もできます。

参考:Square オンラインビジネス|Square

STORES ネットショップ

STORES ネットショップも同様に、無料で誰でも簡単にネットショップの開設ができます。美しくデザインされたテンプレートが40種類以上用意されているため、専門知識がなくても商材に合わせて本格的で魅力的なネットショップの作成が可能です。

また、メールマガジン配信やクーポン発行、再入荷リクエストなどの機能も備え、リピート客獲得のための対策も豊富です。購入時に便利な配送日指定やリピートしやすい定期便などの設定もできるため、より幅広い商品やサービスのネットショップに対応できます。

参考:STORES ネットショップ|STORES

まとめ

SquareとSTORES決済は、どちらもさまざまな支払方法に対応した決済サービスです。しかし手数料や使える端末、入金サイクルなど異なる点も多いため、自社のニーズや業種に合わせて選ぶ必要があります。

Squareの決済端末は5種類あるため、自社に合わせて選ぶことができ、PayPay支払いやサブスクリプションにも対応しています。一方でSTORES決済は、電子マネーの決済手数料が安く、クレジットカードによっては2回払いやリボ払いもできるなどの特徴があります。

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