【2025年最新】ChatGPTのオプトアウトとは?設定方法を解説

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- ChatGPTでは、入力データをAIに学習させないようにオプトアウトを設定できる
- ヘルプセンターから申請するか、チャット画面からオプトアウトを設定する
- 入力内容をAIに学習させない他の方法として、APIやビジネス向けプランなどもある
ChatGPTには、入力したデータがAI学習に利用される仕組みがあります。しかし、情報流出のリスクもあるため、学習させないようオプトアウト設定を行うのがおすすめです。この記事では、ChatGPTのオプトアウト申請方法・設定方法や、メリット・デメリットなどを解説します。
目次
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ChatGPTのオプトアウト設定とは

ChatGPTとは、アメリカのOpenAI社が開発したAIチャットツールです。チャットで送信された内容に対し、生成AIが人間と対話しているような自然な文章で回答する点に大きな特徴があります。
生成AIは、さまざまな情報(データ)を自己学習することで、その処理精度を向上させていきます。ChatGPTでも無料版・有料版ともに、入力したテキストやデータが回答の精度やスピード向上のためにAIの学習データとして活用される仕組みがあります。
しかし、機密性の高い情報が学習されることには危険性もあります。例えば、個人情報などをChatGPTに入力すると、その情報がAIによって学習され、他ユーザーへの回答に使われる可能性も考えられます。
このようなリスクを回避するための手段として提供されているのが、オプトアウト設定です。本記事では、ChatGPTにおけるオプトアウトの申請・設定方法、オプトアウトのメリット・デメリットなどを解説します。

ChatGPTとは、2022年11月に公開されたAIチャットサービスです。無料で利用でき、人間のような自然な受け答えができることから話題となりました。この記事ではChatGPTのメリット・デメリットや始め方、気になる危険性などについて解説します。
ChatGPTでのオプトアウト申請方法

ChatGPTでオプトアウトの設定をする方法は主に2つあります。まずは、OpenAIのプライバシーセンターでオプトアウト申請を行う方法について解説します。
- OpenAI Privacy Centerにアクセスする
- 画面右上の「Make a Privacy Request」をクリック
- ChatGPTアカウントの認証方法を選択
- 「I would like to:」下のメニューから「Do not train on my content」を選択
- Eメールアドレスを入力して送信
- 返信が届いたら説明に従って設定を完了させる
- 設定完了のメールを確認
プライバシーセンターから申請したオプトアウトは、ChatGPTで使用するすべての言語モデル、画像生成モデル、および動画生成モデルの「Sora」で適用されます。ただし、プライバシーセンターのWebページの記述もメールの記述も英語のみとなります。
チャット画面からオプトアウト設定を行う方法

オプトアウトは、ChatGPTのチャット画面からも設定を行うことができます。チャット画面からの設定では「Sora」には適用されませんが、プライバシーセンターで申請を行うよりも手軽です。
PC版(Webブラウザ版)とスマホアプリ版、それぞれでのオプトアウトの設定方法を解説します。
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ChatGPTのオプトアウト設定方法
PC版(Webブラウザ版)の場合
PC版(Webブラウザ版)におけるオプトアウト設定は、次のような手順で行います。
- 画面右上のユーザーアイコンをクリック
- 「設定」を選択
- 「データ コントロール」を選択
- 「すべての人のためにモデルを改善する」をクリック
- オフにして「実行」をクリック
なお、Webブラウザ版ではこの設定はブラウザの設定と紐づけられているため、ブラウザでCookieを削除したり、ブラウザやデバイスを変えたりするとリセットされる(再度オンになる)ことがあります。
スマホアプリの場合
スマホアプリの場合は、ChatGPTのアプリを起動した後、次のような手順でオプトアウト設定を行います。
- 左上のメニューアイコン(2本線)をタップ
- メニュー左下に表示されるアカウント名をタップ
- 「データ コントロール」を選択
- 「すべてのユーザー向けにモデルを改善する」をオフにする
ブラウザ版とアプリ版では同じアカウントのチャット履歴などが共有されますが、この設定に関しては双方で反映されない可能性もあるため、どちらも使っている場合は両方で設定を行っておくことをおすすめします。
ChatGPTのオプトアウト設定を行うメリット

オプトアウト設定を行うことにより、入力情報の履歴がChatGPTに残らないため、AIの学習データとして活用される心配がなくなります。その結果として、情報流出のリスク低減といったメリットに期待できます。
ここでは、ChatGPTのオプトアウト設定を行うメリットを解説します。
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ChatGPTのオプトアウト設定を行うメリット
情報流出のリスクを軽減できる
オプトアウト設定を行うことにより、入力した情報がAIに学習・記録されなくなります。つまり、入力情報が他のユーザーへの回答出力のために使われないため、個人情報や機密情報の外部流出のリスクが大きく低減されます。
情報流出は特に企業のビジネスに大きな痛手を与えるもので、社会的な信頼の低下など、さまざまな弊害を引き起こします。
そもそも機密性の高い情報はChatGPTに入力しないのが最善ですが、止むを得ず入力する場合はオプトアウト設定を行うことで、情報流出のリスクを最小限に抑えられます。
不適切な情報による精度低下を防げる
オプトアウト設定は、ChatGPTの回答の精度低下を防げるメリットもあります。これは、入力された粗悪な情報や誤った情報をAIに学習・記録させないことで、誤った知識の蓄積を防止できるためです。
AIは学習データとして提供された情報の正誤を適切に判断することはできないため、不適切な情報でもそのまま学習してしまうことがあります。オプトアウトを行っておけば、ユーザーが間違った情報を入力してしまった場合なども、それに基づく回答が出力される心配はありません。
また、業務用でChatGPTを使っている場合などに、余計な情報を学習させて、業務との関係性が低い出力をさせたくない、という場合にも役立ちます。
ChatGPTのオプトアウト設定を行うデメリット

ChatGPTのオプトアウト設定には、情報流出の防止など大きなメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。オプトアウトの設定を行う際は、念のためこれらのデメリットも把握しておくと良いでしょう。
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ChatGPTのオプトアウト設定を行うデメリット
回答精度の向上につながらない可能性もある
オプトアウト設定を行うと、誤った情報などによる回答精度の低下は防ぐことができますが、学習は行われないためユーザーならではの会話の傾向などを覚えて回答の精度が向上することはありません。
もちろん、AIモデル自体は開発元によって常に性能の向上が図られているため、その点ではAIの回答精度は上がっていきます。しかし、自身の以前のチャット履歴などを考慮した回答には期待できません。
また、可能性は高くありませんが、多くのユーザーがオプトアウトしてしまえば、全体として回答精度の向上が見込めなくなることも考えられます。
情報流出のリスクがゼロになるわけではない
オプトアウト設定を行えば、チャットデータをAIが学習して他ユーザーに提供される心配はありませんが、それによって情報流出の可能性がゼロになるわけではありません。
例えば、インターネットを利用する上での一般的なリスクとして、不正アクセスやサイバー攻撃などがあります。こうしたリスクについては、オプトアウトとは別に対策を行う必要があります。
オプトアウト設定以外で入力内容を学習させない方法

ChatGPTに入力した情報を記録させないためには、オプトアウト設定以外にも以下の3つの方法があります。それぞれの概要について解説します。
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オプトアウト設定以外で入力内容を学習させない方法
API連携を利用する
ChatGPTではAPIサービスも提供されており、ChatGPTと自社活用のアプリケーションを連携させることができます。
API連携でChatGPTを利用した場合は、原則として入力した情報がAIに学習されないため、オプトアウト設定をしなくとも、ChatGPTを通じた情報流出のリスクを抑えられます。
なお、モデルの改善のためにデータを提供したいという場合は、オプトインの設定を行うこともできます。
参考:OpenAI API

ChatGPT APIとは?メリットやできること、料金について解説
ChatGPT APIは、WebアプリケーションやソフトウェアとChatGPTを連携させるインターフェースです。ChatGPT APIにより、新しいサービスの開発を効率化させることができます。本記事ではChatGPT APIでできることや料金などについて解説します。
ビジネス向けプランに加入する
オプトアウト設定をせずにChatGPTを通じた情報流出のリスクを抑えるには、「Team」や「Enterprise」といったビジネス向けプランの利用もおすすめです。
Team・Enterpriseは組織向けのプランであり、複数人で利用することができます。また、ビジネス利用を想定した機能やサービスも付いています。
これらのプランを利用した場合は、APIと同様に自主的にオプトインの設定を行わない限り、オプトアウトがデフォルトで実行されます。
参考:OpenAI におけるエンタープライズプライバシー|OpenAI
一時チャットを利用する
一時チャットとは、以前のチャット内容とは関係なく白紙の状態でチャットを始められる機能です。出力においてそれより前の会話内容は加味されず、また次に始めるチャットにも影響しません。
一時チャットの場合、会話データは最大30日間保持されますが、不正使用を監視する理由でのみ必要な場合にのみ確認され、その後は完全に削除されます。会話データがモデルのトレーニングに使用されることもありません。
一時チャットに切り替えるには、新しいチャット画面を開き、画面右上にある吹き出しマークをクリックして一時チャットを有効にします。スマホアプリ版でも同様です。
参考:Temporary Chat FAQ|OpenAI Help Center
まとめ

ChatGPTとは、高性能な生成AIを利用したAIチャットサービスです。生成AIはデータを学習し続けることによりその精度が向上していきますが、ChatGPTにおいても、ユーザーとの会話データをAIモデルのトレーニングに活用する仕組みがあります。
ただし、データの中には外部に流出させたくない情報が含まれる場合もあります。入力情報の不外部流出のリスクを低減するには、オプトアウト設定を行うのがおすすめです。
オプトアウト設定は、ヘルプセンターから申請するか、チャット画面から行えます。また、
オプトアウト設定以外にも、APIやビジネス向けプラン、一時チャットの利用により、AIによる入力情報の学習を阻止できます。自社の目的や用途にあわせて適切な方法を選択し、ChatGPTを通じた情報流出のリスクを低減させましょう。
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